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45話 ポンちゃん争奪戦
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「で、ボスの討伐終えるまでに5日かかったってのか?」
「8体目までは順調だったんですよ?」
「知り合いの管轄区域だからな。で、残り二体で手間取った理由は?」
「新しい土地でしたので、サービスも兼ねて店の宣伝とお客さんの対応してたら……道中のモンスターの調理はOKということでしたので」
てへ、と笑っても許される雰囲気ではない。
卯保津さんは無言でブラック焼きそばを口に含み、それをアルコールで胃袋に流した。
もはや勤務時間中の飲酒を咎める職員すらいない。
そもそも、自分から頼んでおいて、この体たらく。
ミィちゃんなら待ってくれるとは言え、日に日にDフォンでのお悩み相談は加速度的だ。
あれは「そろそろ行けますか?」という催促の裏返しだったらどうしよう。
「まぁいいか。顔を売っておけと言ったのは俺だしな。しかもお土産がブラック焼きそばって事は……」
「新潟の糸魚川に。本当は宇都宮でミンチ肉にもってこいの餃子を堪能してたんですが、そこで意気投合した探索者が地元にいいところあるぜって寄らせてもらったのが新潟で」
びっくりするほど真っ黒な麺に度肝を抜かされたよね。
パスタそのものは何度も見たけど、この黒さはなんだって三度見したもの。
「不味くはねぇよ? けど遅れた理由が県外への遠征はちと想定外だったな」
「地酒もお土産で持って来てます」
「酒は高級品を飲み飽きてる」
そう言えばこの人はお金やアルコールに困ってないんだった!
腐ってもSランク。
最近俺たちの屋台の常連になってるからすっかり勘違いしちまってたぜ。
うちって基本安酒しか置かないからな。
「宇都宮と糸魚川で宣伝はしておきましたし、それぞれのダンジョンセンターに屋台からのパスも繋げました。たまに顔を出してくれるとのことです」
「俺はそっちの支部長をあんまり知らないんだが」
え、仮にも支部長をしてるのに?
他県の支部長を知らない。そんな事ってあるのか?
「言っておくが、自治体一つに支部長が一人いるんだぞ? その県の中に幾つの市や区があると思ってんだ?」
「沢山いますね、その認識だと」
「そうだ。県の代表でもない限り、全国区の支部長会議には出れねぇ。俺にそこまでの権力はないよ」
単純にこの人に任せられないからだろうなぁ。
「ちなみに東京都の代表って誰なんです?」
「お前も知ってる屋良だが?」
ゴリラが代表?!
話が通じるのだろうか。
い、一応通訳とか居るよな?
いなきゃ困るし。
だってあの人モンスターだし、知的だけどウホウホしか言わないし、ドラミングもしたり、うんこも投げるし。
それが代表で大丈夫なのか?
「屋良さんかー。案外他県からは東京都は脳筋しかいないとか思われてそうですね」
「実際他の支部長も似たようなところあるからな。だいたいA5ランクから上が支部長になる権利みたいなもんだし」
「じゃあ俺たちもなろうと思えばなれるんですかね?」
「なりたいのか?」
「いえ、特には」
言ってみただけのことを本気で取られても困る。
俺は自由奔放な卯保津さんしか知らないが、支部長になるとなればそれなりに忙しそうだ。
「で、遠征先で少しは顔は売れたか?」
「店の評判の方はぼちぼちですかね。モンスターの方向性も地域ごとに違っていて面白かったです。クララちゃんをお借りして調味料作りに励んでいたのもあり、すっかり満喫してしまって」
「誰が料理を満喫しろって言ったよ。顔を売るのは店の方じゃなくて、お前の方だよ」
「あいたっ」
ペチンとおでこにデコピンを食らう。
「俺の全力ではないが、それでも痛いだけで済むのはポンちゃんくらいだろうな。ステータスの変動はどうなった?」
「ようやくSってところです」
「基準は満たしたか。で、肝心のライセンスの方は?」
「まだCですねー」
ようやくC。とはいえ、ここに来るまでなんら苦労らしい苦労もしていない。
「Sになるには一体どれほどの寄り道をする必要があるんだろうな?」
「そんなにライセンスって重要ですか? ステータスが満たされてるんならそれで十分な気もしますが」
「ライセンスって言うのは素質も含めて手渡されるもんだ。そしてダンジョンセンターは世界各国にある。世界中のダンセンで情報の取得ができるんだよ。だからライセンスが高いやつの方が優遇される。それにステータスSで生まれて偉ぶってるが全く戦えないという奴も居る」
生まれでSとか居るんだ。でも戦えないというのはそういう環境に身を置いてないから? 戦う術を知らない的な。
「つまりライセンスにはそれを省いてどの分野の戦力かを見定める効果がある?」
「業界的にいえばそうだ。それがわかんなきゃ、ポンちゃんほどの料理人に包丁は一切に触らせずに仕入だけしてこいってトンチンカンな指示が出る」
「それは嫌ですね」
ライセンスの有無はそこがはっきりするのだそうだ。
「だろ? そうならない為にもステータスとライセンスは揃えておいた方がいい。普通の探索者はステータスの方を上げるのに躍起になるもんだが……」
「俺たちはそこまでステータスに固執してませんからね」
「なんでライセンスDでステータスがSなんだよ」
「こればかりは上がってしまったとしか言いようがなくてですね!」
「それもこれもポンちゃんの飯がうますぎるからいけないんだ!」
「誰かさんが勤務中であろうと関係なくお酒飲みに来るのも原因だと思います」
「俺はポンちゃんの様子を見にきてるんだろうがよ。後はポンちゃんに危害が及ばないように見張ってるんだ」
「そう言いながら、ちゃっかり飲みに来てるじゃないですか」
懐からスキットル。
強めのアルコールの入った容器が取り出される。
俺はそのアルコールに合わせたつまみを出した。
「お、学んできたのは餃子だけじゃなかったか!」
「宇都宮は牛肉も美味しいらしいですね。モンスターに暴れ牛なるものがいたので捕まえて捌きました」
「いいじゃん、いいじゃん。でも強めの酒に合うか?」
「食べてみればわかります。その肉をゴブリンパウダーで揚げた串揚げもご用意してますよ」
「それそれ!」
ステータスを上げられるなら上げるだけ上げておく主義の卯保津さんはブレないな。
もう全てが上限だろうに、嬉々として上げに行くんだから。
俺もこれで縁が繋がると思ってるので、わざわざ怒らせるようなことはしないが。
「あっ、こう来たか。肉か? 調味料によるものか? モンスター肉とも通常の牛肉とも違うな」
「血抜きした肉では獣臭さが抜ける反面、コクのようなものが抜けてしまうようです。そしてこっちが血抜きせずに香草で味を整えた肉となります」
「あっ! なるほど、これか!」
「肉の旨味の主成分、 モンスターと一般的な動物の境目、それは血の濃さにあるのだと思います。俺は血抜きした奴より血抜きする前の方が好きでしたね」
「だがモンスター肉より断然マイルドだ」
「語ってるねぇ、どうだい。うちの支部で飼ってるダンジョンファームの牛は」
「世良さん、どうも」
「邪魔すルよ」
卯保津さんと肉の食べ比べをしていると、宇都宮支部で世話になった世良さんが現れた。卯保津さんを一瞥した後、隣の席に座る。
「あんたがこの坊やを拾いあげたんだってな? 感謝する」
「ポンちゃんは俺が世話する前からこうだったよ。一応後ろ盾にはなっちゃ居たが、世話した覚えはねえな」
「じゃあ、これからうちに専属にしていいか?」
「それはそれで話が変わってくるな」
「ちょ、飲みの席でやめてくださいよ」
二人の男が剣呑な気配で睨み合う。
片やアルコールがすっかり回った顔。
もう一方はシラフで状況を冷静に見据えていた。
そこへ……救世主ヨッちゃんが現れた。
「あれ? 世良さんじゃん。チィーーッス」
「よう、要。お前この大男をなんとかしてくれよ」
「卯保津さん、今勤務中でしょ? なんでこんなところにいるんすか?」
「うるさい黙れ、今取り込み中だ」
「これ、どう言うことっすか?」
「どうもこうも……」
世良さんは言葉を溜めて溜めてからこう述べた。
「お前らをウチで引き取るって交渉をしに来たらこうなった」
「あー……」
救世主はなんとも言えない顔で考え込んだ。
「それってBランクに上がる条件がそれって奴でしたっけ?」
「そうだ。活動拠点を宇都宮近辺にしてくれるんなら、推してもいい。そう言う約束だったろ」
「ヨッちゃんはどう思った?」
「え? 別に困んないし良くね? ここには屋台からいつでも来れるし、ダンセンで繋がってるし」
そうじゃない。
まるでナワバリを荒らされたような気分で世良さんを睨みつける卯保津さん。
「ポンちゃん、お前はどう思ってるんだ?」
「別にお断りしてもいいと思ってますが……」
「そうだよな! 別に武蔵野支部でも困んないよな!」
「けどミィちゃんとの約束は守れなくなりますね」
歓喜の笑みに影が差し込む。唸るように眉を顰めた。
さっき自分で言った言葉だ。ステータスこそSだろうと、ライセンスが低いと信用されない。
今ここで引き留めることは俺たちの将来性を奪うと言うことでもあった。
支部長自らが自分の欲を優先していいのか?
そんな葛藤とないまぜになり、やがて下した決断は……
「悔しいが、ポンちゃんが成長する手段を俺のわがままで引き止められない。ここは引きさがろう。だが、飲みに行っても嫌がらずに歓迎してくれよ?」
「勤務中は仕事しないか!」
アルコールが回って頭ちゃらんぽらんになった卯保津さんの脳天に世良さんの拳骨が突き刺さった。
「8体目までは順調だったんですよ?」
「知り合いの管轄区域だからな。で、残り二体で手間取った理由は?」
「新しい土地でしたので、サービスも兼ねて店の宣伝とお客さんの対応してたら……道中のモンスターの調理はOKということでしたので」
てへ、と笑っても許される雰囲気ではない。
卯保津さんは無言でブラック焼きそばを口に含み、それをアルコールで胃袋に流した。
もはや勤務時間中の飲酒を咎める職員すらいない。
そもそも、自分から頼んでおいて、この体たらく。
ミィちゃんなら待ってくれるとは言え、日に日にDフォンでのお悩み相談は加速度的だ。
あれは「そろそろ行けますか?」という催促の裏返しだったらどうしよう。
「まぁいいか。顔を売っておけと言ったのは俺だしな。しかもお土産がブラック焼きそばって事は……」
「新潟の糸魚川に。本当は宇都宮でミンチ肉にもってこいの餃子を堪能してたんですが、そこで意気投合した探索者が地元にいいところあるぜって寄らせてもらったのが新潟で」
びっくりするほど真っ黒な麺に度肝を抜かされたよね。
パスタそのものは何度も見たけど、この黒さはなんだって三度見したもの。
「不味くはねぇよ? けど遅れた理由が県外への遠征はちと想定外だったな」
「地酒もお土産で持って来てます」
「酒は高級品を飲み飽きてる」
そう言えばこの人はお金やアルコールに困ってないんだった!
腐ってもSランク。
最近俺たちの屋台の常連になってるからすっかり勘違いしちまってたぜ。
うちって基本安酒しか置かないからな。
「宇都宮と糸魚川で宣伝はしておきましたし、それぞれのダンジョンセンターに屋台からのパスも繋げました。たまに顔を出してくれるとのことです」
「俺はそっちの支部長をあんまり知らないんだが」
え、仮にも支部長をしてるのに?
他県の支部長を知らない。そんな事ってあるのか?
「言っておくが、自治体一つに支部長が一人いるんだぞ? その県の中に幾つの市や区があると思ってんだ?」
「沢山いますね、その認識だと」
「そうだ。県の代表でもない限り、全国区の支部長会議には出れねぇ。俺にそこまでの権力はないよ」
単純にこの人に任せられないからだろうなぁ。
「ちなみに東京都の代表って誰なんです?」
「お前も知ってる屋良だが?」
ゴリラが代表?!
話が通じるのだろうか。
い、一応通訳とか居るよな?
いなきゃ困るし。
だってあの人モンスターだし、知的だけどウホウホしか言わないし、ドラミングもしたり、うんこも投げるし。
それが代表で大丈夫なのか?
「屋良さんかー。案外他県からは東京都は脳筋しかいないとか思われてそうですね」
「実際他の支部長も似たようなところあるからな。だいたいA5ランクから上が支部長になる権利みたいなもんだし」
「じゃあ俺たちもなろうと思えばなれるんですかね?」
「なりたいのか?」
「いえ、特には」
言ってみただけのことを本気で取られても困る。
俺は自由奔放な卯保津さんしか知らないが、支部長になるとなればそれなりに忙しそうだ。
「で、遠征先で少しは顔は売れたか?」
「店の評判の方はぼちぼちですかね。モンスターの方向性も地域ごとに違っていて面白かったです。クララちゃんをお借りして調味料作りに励んでいたのもあり、すっかり満喫してしまって」
「誰が料理を満喫しろって言ったよ。顔を売るのは店の方じゃなくて、お前の方だよ」
「あいたっ」
ペチンとおでこにデコピンを食らう。
「俺の全力ではないが、それでも痛いだけで済むのはポンちゃんくらいだろうな。ステータスの変動はどうなった?」
「ようやくSってところです」
「基準は満たしたか。で、肝心のライセンスの方は?」
「まだCですねー」
ようやくC。とはいえ、ここに来るまでなんら苦労らしい苦労もしていない。
「Sになるには一体どれほどの寄り道をする必要があるんだろうな?」
「そんなにライセンスって重要ですか? ステータスが満たされてるんならそれで十分な気もしますが」
「ライセンスって言うのは素質も含めて手渡されるもんだ。そしてダンジョンセンターは世界各国にある。世界中のダンセンで情報の取得ができるんだよ。だからライセンスが高いやつの方が優遇される。それにステータスSで生まれて偉ぶってるが全く戦えないという奴も居る」
生まれでSとか居るんだ。でも戦えないというのはそういう環境に身を置いてないから? 戦う術を知らない的な。
「つまりライセンスにはそれを省いてどの分野の戦力かを見定める効果がある?」
「業界的にいえばそうだ。それがわかんなきゃ、ポンちゃんほどの料理人に包丁は一切に触らせずに仕入だけしてこいってトンチンカンな指示が出る」
「それは嫌ですね」
ライセンスの有無はそこがはっきりするのだそうだ。
「だろ? そうならない為にもステータスとライセンスは揃えておいた方がいい。普通の探索者はステータスの方を上げるのに躍起になるもんだが……」
「俺たちはそこまでステータスに固執してませんからね」
「なんでライセンスDでステータスがSなんだよ」
「こればかりは上がってしまったとしか言いようがなくてですね!」
「それもこれもポンちゃんの飯がうますぎるからいけないんだ!」
「誰かさんが勤務中であろうと関係なくお酒飲みに来るのも原因だと思います」
「俺はポンちゃんの様子を見にきてるんだろうがよ。後はポンちゃんに危害が及ばないように見張ってるんだ」
「そう言いながら、ちゃっかり飲みに来てるじゃないですか」
懐からスキットル。
強めのアルコールの入った容器が取り出される。
俺はそのアルコールに合わせたつまみを出した。
「お、学んできたのは餃子だけじゃなかったか!」
「宇都宮は牛肉も美味しいらしいですね。モンスターに暴れ牛なるものがいたので捕まえて捌きました」
「いいじゃん、いいじゃん。でも強めの酒に合うか?」
「食べてみればわかります。その肉をゴブリンパウダーで揚げた串揚げもご用意してますよ」
「それそれ!」
ステータスを上げられるなら上げるだけ上げておく主義の卯保津さんはブレないな。
もう全てが上限だろうに、嬉々として上げに行くんだから。
俺もこれで縁が繋がると思ってるので、わざわざ怒らせるようなことはしないが。
「あっ、こう来たか。肉か? 調味料によるものか? モンスター肉とも通常の牛肉とも違うな」
「血抜きした肉では獣臭さが抜ける反面、コクのようなものが抜けてしまうようです。そしてこっちが血抜きせずに香草で味を整えた肉となります」
「あっ! なるほど、これか!」
「肉の旨味の主成分、 モンスターと一般的な動物の境目、それは血の濃さにあるのだと思います。俺は血抜きした奴より血抜きする前の方が好きでしたね」
「だがモンスター肉より断然マイルドだ」
「語ってるねぇ、どうだい。うちの支部で飼ってるダンジョンファームの牛は」
「世良さん、どうも」
「邪魔すルよ」
卯保津さんと肉の食べ比べをしていると、宇都宮支部で世話になった世良さんが現れた。卯保津さんを一瞥した後、隣の席に座る。
「あんたがこの坊やを拾いあげたんだってな? 感謝する」
「ポンちゃんは俺が世話する前からこうだったよ。一応後ろ盾にはなっちゃ居たが、世話した覚えはねえな」
「じゃあ、これからうちに専属にしていいか?」
「それはそれで話が変わってくるな」
「ちょ、飲みの席でやめてくださいよ」
二人の男が剣呑な気配で睨み合う。
片やアルコールがすっかり回った顔。
もう一方はシラフで状況を冷静に見据えていた。
そこへ……救世主ヨッちゃんが現れた。
「あれ? 世良さんじゃん。チィーーッス」
「よう、要。お前この大男をなんとかしてくれよ」
「卯保津さん、今勤務中でしょ? なんでこんなところにいるんすか?」
「うるさい黙れ、今取り込み中だ」
「これ、どう言うことっすか?」
「どうもこうも……」
世良さんは言葉を溜めて溜めてからこう述べた。
「お前らをウチで引き取るって交渉をしに来たらこうなった」
「あー……」
救世主はなんとも言えない顔で考え込んだ。
「それってBランクに上がる条件がそれって奴でしたっけ?」
「そうだ。活動拠点を宇都宮近辺にしてくれるんなら、推してもいい。そう言う約束だったろ」
「ヨッちゃんはどう思った?」
「え? 別に困んないし良くね? ここには屋台からいつでも来れるし、ダンセンで繋がってるし」
そうじゃない。
まるでナワバリを荒らされたような気分で世良さんを睨みつける卯保津さん。
「ポンちゃん、お前はどう思ってるんだ?」
「別にお断りしてもいいと思ってますが……」
「そうだよな! 別に武蔵野支部でも困んないよな!」
「けどミィちゃんとの約束は守れなくなりますね」
歓喜の笑みに影が差し込む。唸るように眉を顰めた。
さっき自分で言った言葉だ。ステータスこそSだろうと、ライセンスが低いと信用されない。
今ここで引き留めることは俺たちの将来性を奪うと言うことでもあった。
支部長自らが自分の欲を優先していいのか?
そんな葛藤とないまぜになり、やがて下した決断は……
「悔しいが、ポンちゃんが成長する手段を俺のわがままで引き止められない。ここは引きさがろう。だが、飲みに行っても嫌がらずに歓迎してくれよ?」
「勤務中は仕事しないか!」
アルコールが回って頭ちゃらんぽらんになった卯保津さんの脳天に世良さんの拳骨が突き刺さった。
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