32 / 45
町おこしイベント
筍ダンジョン①
しおりを挟む
駅を降りると、筍の良い匂いが鼻腔をくすぐる。
駅前の商店街ではすっかり筍ダンジョンで町おこしをしていた。
桜町での町おこしより先立ってやっている点は頭のいい人がバックにいるな、と思った。
「くわっ!」
キャディが周囲を見渡してソワソワする。
なに、君も食べたかったの?
「ダンジョンの帰りに買おうか?」
「くわー」
嬉しそうにぴょんぴょん跳ねた。
周囲からの視線は見慣れたモノだ。
今現在、背中の芽が目立つだろうという事でスカーフを纏っているキャディ。
風がたなびくたびにチラチラ中身が見えるけど、卵が二足歩行で歩いてることの方が思考を停止させるので、そこまでスカーフに注目されてはいなかった。
まぁどっちでもいいか。
商店街のいい匂いを無視して、目的のダンジョンへと向かうとそこはイベント会場の如き盛況さを見せていた。
多くの探索者が平鍬を持ち、今が旬の筍を掘りにきたと言わんばかりだ。
まるでそれ以外の探索者の方が浮いているという始末で有る。
詳しそうな人に話を聞けば、このダンジョンはたけのこモンスターしか居らず、安全に掘り起こすことが出来れば攻撃で来ずに完封できるらしい。ちょっとしたお小遣い稼ぎから、水煮のパックが落ちなかった人向けの炊き出しまで行っていた。
水煮のパックはこのダンジョン一の売り出し品。
詳しく聞けば、ダンジョン内で食べないと効果を発揮しないそうだ。
どうりでおうちで食べても効果ないわけだよ。
受付でゼッケンを貰い、順番が回ってくるまでソファに座ってここのダンジョンに詳しそうな人に話を振った。
「こんにちわ、少しお話いいですか?」
「どうぞどうぞ、ここは初めてですか?」
「はい。娘婿から噂を聞いて、じゃあちょっと腕試しにでもと」
「分かります。私も探索者とは違いますが、筍掘りなら一過言あると出張ってきたのですが……」
同年代と思われる男性はお恥ずかしいとばかりに後頭部を掻いた。
どうやら昔取った杵柄は役に立たなかったらしい。
「でも続けてるうちにムキになったと?」
「分かります? 近所ではすっかり筍おじさんとして有名になってしまいまして」
「こんなところでその道のプロに出会うなんて光栄だな」
「こちらこそ、噂はかねがね。アキカゼ・ハヤテさんですよね?」
「まだ名乗ってないのにどうして?」
「孫が警察にいまして。改めまして、二重と申します」
「ああ、二重さんの!」
昨日通ったバードダンジョンの少しツンツンしてた子のお祖父様だそうだ。
こう見えて私より一回り上と聞いて若作りしてるのかと疑ったが。
「ですが私、本名の笹井で通してたのにどうしてVRのネームが知れ渡ってるのです?」
「それは私がAWOのプレイヤーだったからです。お分かりになられませんか?」
二重さんがシャドーボクシングのジェスチャーをする。そんな知り合いいたっけ? と考えながら、そのあと取ったポーズでとある人物を思い出した。
「もしかして師父氏?」
「ええ、世間とは狭いですなぁ。最後に会ったのは古代獣討伐戦以来ですか」
プレイヤーネーム『師父』
クラン『乱気流』のマスターさんで、武術を通じて空を飛ぼうと本気で挑んだ達人だ。まさかリアルで会えるなんて!
古代獣戦は熱かったなぁ、それれぞれの持ち味が活かせた名場面集がよりどりみどり。私も年甲斐もなくはしゃいだモノだ。
「いやぁ、こっちでもご活躍されてるとは知りませんでした」
「参加する気は無かったんですけどね」
「そうだったんですか?」
「ええ、息子や孫が特定の人物に強い影響を受けたそうで」
「……それが私であったと?」
「そうなります。まさか趣味でやってたゲームのフレンドさんと近所で出くわすとは……そちらの子が噂の?」
師父氏こと二重さんが目敏くキャディを見つけてニコリと笑う。
腰を下ろして目線を合わせる。子供の相手に手慣れてるのが見受けられた。
「キャディと言います。キャディ、二重さんにご挨拶して」
「くわ!」
「元気のいい挨拶をありがとう。私は二重是清。今日はよろしく頼むよ?」
「あれ? ゼッケン毎に順番に入るんじゃ?」
まるで一緒に行くかの様な態度に呆然としてると、待合室にもう一人入ってくる。
「お、噂をすればなんとやらだ。懐かしいな、若ぇの。あん時の差し入れはありがたかったぜ」
「あ! もしかして私たちの近所で張り込みをしていた警察の方ですか?」
「記憶が良くて助かるねぇ、こっちは孫の面倒まで見てもらってあんたを探してるって言うのに。ようやく尻尾を捕まえたぜ」
その言い方だと、私が事件を起こして追い詰められた様に聞こえるからやめて欲しい。
「そう言えばお名前も伺ってませんでしたね。職務中と言うのもあって聞くに聞けませんでしたが」
「俺っちの方にはうるさいくらいに連絡が来るのに、そっちは察しが悪いってのはおかしな話だな」
まるで知らないところで私の情報が出回ってる様な口ぶりである。
まさかね?
「お久しぶりです、今川さん」
「お、これまた懐かしい顔だ。なんだい、今日は同窓会か何かかい?」
「今川ってもしかして桜町で巡回してた?」
「おう、孫が世話んなったなぁ。今日はよろしく頼むぜ!」
理解が追いつかないところで館内アナウンスが鳴る。
私のゼッケンと師父こと二重さん、今川警部のゼッケンが読み上げられた。
どうやらスリーマンセルで行動する様な仕組みらしい。
「聞いたぜ、笹井さん。あんた戦闘の方もバッチリだってな?」
「キャディのサポートあっての事ですよ」
「キャディ?」
「こちらの卵がそうなんですよ、今川警部」
「へぇ、こんなちんちくりんがねぇ。だが二人が敬意を払ってるってんなら見た目通りじゃねぇってこったな? 俺っちも負けてらんねぇな!」
「今日のお仕事は筍堀りですよ? そうムキになる様なもんでもないでしょうに」
漢ってぇのは勝負を受けたら絶対に負けたくねぇ生き物だ!
と豪語する今川さん。いいなぁ、こう言う暑苦しさ。
当時のアニメを彷彿させるよね。
一緒にいて振り回されるのは勘弁願いたいけど。
そう、探偵さんの様にね。長井君も割と傍迷惑な性格してるからなぁ。
ダンジョンの中を通ると、専用のスタッフがいつでも戦闘に割って入れる様に待機してる場所があった。
そこからアリの巣状に四方八方に通路があり、ゼッケンをつけた三人組が入ってる入り口には満員のプラカードが置かれている。
受付で書き込んだ名前も記され、誰がどこにいるか丸わかりになっていた。
担当っぽい方に聞き込みをしてみる。
「ここはやっぱり筍の水煮が売りなの?」
「それ以外にも光苔や水晶も人気ですよ。光苔の方は現状素人さんが多いのでそれだけ採取して帰るのは推奨されておりません。それと買い取り時にあまりに大量の採掘をされた方には厳重注意をしております」
そこはキチンと法整備されてるんだ。
無法者が多いって聞くからね。光苔は特に戦闘しなくても手に入るのが魅力だからね。
素人さんを入れる都合上、足元が暗すぎると事故が起きかねない。だからあんまり多く持ってかれると運営が厳しいのだろう。
「それと闇の中で伸びた筍は魔法を撃ってきます。ある程度の光源確保はこのダンジョンを運営する上での必要なポイントなんです」
「へぇ、光を当てると魔法は撃ってこないの?」
「光を当てると成長しすぎて水煮パックをドロップせず竹をドロップしますね。モンスターとしての脅威度が上がるのでお勧めしません」
今のままでお願いします、と徹底的に検証された裏付けがある様な口ぶりに発光石で無双する案は消えた。
暗闇での筍掘りとか普通にプロでも厳しいと思う。
けどこっちにはダンジョン筍掘りのプロが居るからね。
お手本をどうぞ、と促せば乗り気で腕を捲った。
私とキャディは二重さんのお手並みを拝見した。
今川さんも射殺すくらいに筍を睨みつけている。もし感情があったら震え上がって出てこないやつだよ、これぇ。
駅前の商店街ではすっかり筍ダンジョンで町おこしをしていた。
桜町での町おこしより先立ってやっている点は頭のいい人がバックにいるな、と思った。
「くわっ!」
キャディが周囲を見渡してソワソワする。
なに、君も食べたかったの?
「ダンジョンの帰りに買おうか?」
「くわー」
嬉しそうにぴょんぴょん跳ねた。
周囲からの視線は見慣れたモノだ。
今現在、背中の芽が目立つだろうという事でスカーフを纏っているキャディ。
風がたなびくたびにチラチラ中身が見えるけど、卵が二足歩行で歩いてることの方が思考を停止させるので、そこまでスカーフに注目されてはいなかった。
まぁどっちでもいいか。
商店街のいい匂いを無視して、目的のダンジョンへと向かうとそこはイベント会場の如き盛況さを見せていた。
多くの探索者が平鍬を持ち、今が旬の筍を掘りにきたと言わんばかりだ。
まるでそれ以外の探索者の方が浮いているという始末で有る。
詳しそうな人に話を聞けば、このダンジョンはたけのこモンスターしか居らず、安全に掘り起こすことが出来れば攻撃で来ずに完封できるらしい。ちょっとしたお小遣い稼ぎから、水煮のパックが落ちなかった人向けの炊き出しまで行っていた。
水煮のパックはこのダンジョン一の売り出し品。
詳しく聞けば、ダンジョン内で食べないと効果を発揮しないそうだ。
どうりでおうちで食べても効果ないわけだよ。
受付でゼッケンを貰い、順番が回ってくるまでソファに座ってここのダンジョンに詳しそうな人に話を振った。
「こんにちわ、少しお話いいですか?」
「どうぞどうぞ、ここは初めてですか?」
「はい。娘婿から噂を聞いて、じゃあちょっと腕試しにでもと」
「分かります。私も探索者とは違いますが、筍掘りなら一過言あると出張ってきたのですが……」
同年代と思われる男性はお恥ずかしいとばかりに後頭部を掻いた。
どうやら昔取った杵柄は役に立たなかったらしい。
「でも続けてるうちにムキになったと?」
「分かります? 近所ではすっかり筍おじさんとして有名になってしまいまして」
「こんなところでその道のプロに出会うなんて光栄だな」
「こちらこそ、噂はかねがね。アキカゼ・ハヤテさんですよね?」
「まだ名乗ってないのにどうして?」
「孫が警察にいまして。改めまして、二重と申します」
「ああ、二重さんの!」
昨日通ったバードダンジョンの少しツンツンしてた子のお祖父様だそうだ。
こう見えて私より一回り上と聞いて若作りしてるのかと疑ったが。
「ですが私、本名の笹井で通してたのにどうしてVRのネームが知れ渡ってるのです?」
「それは私がAWOのプレイヤーだったからです。お分かりになられませんか?」
二重さんがシャドーボクシングのジェスチャーをする。そんな知り合いいたっけ? と考えながら、そのあと取ったポーズでとある人物を思い出した。
「もしかして師父氏?」
「ええ、世間とは狭いですなぁ。最後に会ったのは古代獣討伐戦以来ですか」
プレイヤーネーム『師父』
クラン『乱気流』のマスターさんで、武術を通じて空を飛ぼうと本気で挑んだ達人だ。まさかリアルで会えるなんて!
古代獣戦は熱かったなぁ、それれぞれの持ち味が活かせた名場面集がよりどりみどり。私も年甲斐もなくはしゃいだモノだ。
「いやぁ、こっちでもご活躍されてるとは知りませんでした」
「参加する気は無かったんですけどね」
「そうだったんですか?」
「ええ、息子や孫が特定の人物に強い影響を受けたそうで」
「……それが私であったと?」
「そうなります。まさか趣味でやってたゲームのフレンドさんと近所で出くわすとは……そちらの子が噂の?」
師父氏こと二重さんが目敏くキャディを見つけてニコリと笑う。
腰を下ろして目線を合わせる。子供の相手に手慣れてるのが見受けられた。
「キャディと言います。キャディ、二重さんにご挨拶して」
「くわ!」
「元気のいい挨拶をありがとう。私は二重是清。今日はよろしく頼むよ?」
「あれ? ゼッケン毎に順番に入るんじゃ?」
まるで一緒に行くかの様な態度に呆然としてると、待合室にもう一人入ってくる。
「お、噂をすればなんとやらだ。懐かしいな、若ぇの。あん時の差し入れはありがたかったぜ」
「あ! もしかして私たちの近所で張り込みをしていた警察の方ですか?」
「記憶が良くて助かるねぇ、こっちは孫の面倒まで見てもらってあんたを探してるって言うのに。ようやく尻尾を捕まえたぜ」
その言い方だと、私が事件を起こして追い詰められた様に聞こえるからやめて欲しい。
「そう言えばお名前も伺ってませんでしたね。職務中と言うのもあって聞くに聞けませんでしたが」
「俺っちの方にはうるさいくらいに連絡が来るのに、そっちは察しが悪いってのはおかしな話だな」
まるで知らないところで私の情報が出回ってる様な口ぶりである。
まさかね?
「お久しぶりです、今川さん」
「お、これまた懐かしい顔だ。なんだい、今日は同窓会か何かかい?」
「今川ってもしかして桜町で巡回してた?」
「おう、孫が世話んなったなぁ。今日はよろしく頼むぜ!」
理解が追いつかないところで館内アナウンスが鳴る。
私のゼッケンと師父こと二重さん、今川警部のゼッケンが読み上げられた。
どうやらスリーマンセルで行動する様な仕組みらしい。
「聞いたぜ、笹井さん。あんた戦闘の方もバッチリだってな?」
「キャディのサポートあっての事ですよ」
「キャディ?」
「こちらの卵がそうなんですよ、今川警部」
「へぇ、こんなちんちくりんがねぇ。だが二人が敬意を払ってるってんなら見た目通りじゃねぇってこったな? 俺っちも負けてらんねぇな!」
「今日のお仕事は筍堀りですよ? そうムキになる様なもんでもないでしょうに」
漢ってぇのは勝負を受けたら絶対に負けたくねぇ生き物だ!
と豪語する今川さん。いいなぁ、こう言う暑苦しさ。
当時のアニメを彷彿させるよね。
一緒にいて振り回されるのは勘弁願いたいけど。
そう、探偵さんの様にね。長井君も割と傍迷惑な性格してるからなぁ。
ダンジョンの中を通ると、専用のスタッフがいつでも戦闘に割って入れる様に待機してる場所があった。
そこからアリの巣状に四方八方に通路があり、ゼッケンをつけた三人組が入ってる入り口には満員のプラカードが置かれている。
受付で書き込んだ名前も記され、誰がどこにいるか丸わかりになっていた。
担当っぽい方に聞き込みをしてみる。
「ここはやっぱり筍の水煮が売りなの?」
「それ以外にも光苔や水晶も人気ですよ。光苔の方は現状素人さんが多いのでそれだけ採取して帰るのは推奨されておりません。それと買い取り時にあまりに大量の採掘をされた方には厳重注意をしております」
そこはキチンと法整備されてるんだ。
無法者が多いって聞くからね。光苔は特に戦闘しなくても手に入るのが魅力だからね。
素人さんを入れる都合上、足元が暗すぎると事故が起きかねない。だからあんまり多く持ってかれると運営が厳しいのだろう。
「それと闇の中で伸びた筍は魔法を撃ってきます。ある程度の光源確保はこのダンジョンを運営する上での必要なポイントなんです」
「へぇ、光を当てると魔法は撃ってこないの?」
「光を当てると成長しすぎて水煮パックをドロップせず竹をドロップしますね。モンスターとしての脅威度が上がるのでお勧めしません」
今のままでお願いします、と徹底的に検証された裏付けがある様な口ぶりに発光石で無双する案は消えた。
暗闇での筍掘りとか普通にプロでも厳しいと思う。
けどこっちにはダンジョン筍掘りのプロが居るからね。
お手本をどうぞ、と促せば乗り気で腕を捲った。
私とキャディは二重さんのお手並みを拝見した。
今川さんも射殺すくらいに筍を睨みつけている。もし感情があったら震え上がって出てこないやつだよ、これぇ。
1
お気に入りに追加
211
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。
彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。
そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。
洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。
さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。
持ち前のサバイバル能力で見敵必殺!
赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。
そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。
人々との出会い。
そして貴族や平民との格差社会。
ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。
牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。
うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい!
そんな人のための物語。
5/6_18:00完結!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
何でリアルな中世ヨーロッパを舞台にしないかですって? そんなのトイレ事情に決まってるでしょーが!!
京衛武百十
ファンタジー
異世界で何で魔法がやたら発展してるのか、よく分かったわよ。
戦争の為?。違う違う、トイレよトイレ!。魔法があるから、地球の中世ヨーロッパみたいなトイレ事情にならずに済んだらしいのよ。
で、偶然現地で見付けた微生物とそれを操る魔法によって、私、宿角花梨(すくすみかりん)は、立身出世を計ることになったのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺の娘、チョロインじゃん!
ちゃんこ
ファンタジー
俺、そこそこイケてる男爵(32) 可愛い俺の娘はヒロイン……あれ?
乙女ゲーム? 悪役令嬢? ざまぁ? 何、この情報……?
男爵令嬢が王太子と婚約なんて、あり得なくね?
アホな俺の娘が高位貴族令息たちと仲良しこよしなんて、あり得なくね?
ざまぁされること必至じゃね?
でも、学園入学は来年だ。まだ間に合う。そうだ、隣国に移住しよう……問題ないな、うん!
「おのれぇぇ! 公爵令嬢たる我が娘を断罪するとは! 許さぬぞーっ!」
余裕ぶっこいてたら、おヒゲが素敵な公爵(41)が突進してきた!
え? え? 公爵もゲーム情報キャッチしたの? ぎゃぁぁぁ!
【ヒロインの父親】vs.【悪役令嬢の父親】の戦いが始まる?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる