32 / 36
霊獣は居るだけでお得、それが新常識!
32話 うさぎとロリを眺める動画
しおりを挟む
「見えてる? ロリエッタだよ」
:きちゃーーー
:ロリエッタちゃんコラボ企画って聞いたけど誰と?
:他の+1じゃ足手纏いにしかならないでしょ
:もしかして一般のダンジョンチューバー?
「実は今日、憧れの人とご一緒させていただいてるの。だからみんなが荒れるかどうかだけが心配」
:男? 男なのかロリエッタちゃん!
:嘘だといってよ
:うぉおおおおん
:全員厄介オタクで草
:誰もロリエッタちゃんの心配してないんだよなぁ
「あーあー、もう出ていっていいかな?」
:開幕うさぎが出てきて草
:コラボ相手先駆者さんかよぉ
:ファンだったもんね
:これは仕方ないか?
「我が名は兎野ラック! 新進気鋭のVtuberさ」
決めポーズをしながら、らしくない口調で語る。
周囲で自由にウサギたちが跳ねている。
配信用の3Dアバターが俺の動きに合わせて動いた。
:ラック氏!
:漢解錠のラック氏だ!
:霊獣がもう先駆者さんなんよ
:お前がロリエッタちゃんの男か!
「ダーリンはエダが呼んだの。だからあんまり騒ぐなら配信やめるからね?」
:ユニコーンはこれだから困る
:そもそもロリコンはノータッチなんやで
:ラック氏は良いのかよ?
「つっても同級生だしな。ロリコンって言われるのはちょっと」
「ダーリンは運命の相手。それよりも今日はいよいよEランクをクリアするよ!」
:え? 同級生? え?
:ロリエッタちゃんは大人だぞ!
:合法ロリここにあり!
:つーかラック氏ダンジョン怖いって話は?
:配布は!? 配布はあるんですよね!
:ロリエッタちゃんは配布しない勢だぞ
:乞食は帰れや!
コメントがそこそこに盛り上がってるので、エダ手動の視点での探索開始。
俺? 俺はただの賑やかしだ。
俺の後をピョン吉達がついてくるので俺が何かするよりかはうさぎの可愛さでアピールしていく方針だ。
合間に餌をあげてお茶を濁していく。
「アタック!」
「おー、思い切りがいいなぁ」
「ここで、追撃!」
なんていうか、華がある。
見た目の可愛さも相まって、動き回るので必死さが窺えるのだ。
俺が動いてもこうはならない。
必死アピール乙! とか 雑魚確定! とかそういうコメントが並ぶに違いない。
そうすると本当に容姿がいいのって得だよな。
これ以上はやめよう、いってて悲しくなるから。
「ダーリン、見ててくれてた? エダやったよ!」
「よーしよしよしよしよし!」
:褒め方が雑!
:霊獣じゃないんやぞ!
:さてはこいつ、女慣れしてないな?
:ラック氏、配布! 配布!
:でもロリエッタちゃんめちゃ嬉しそうなんよな
:それ、いつもムスッとしてるのに今日は過去最高の笑顔だぞ
:先駆者さん好きだもんなぁ
:は? ラック氏は先駆者じゃねーだろ
:どう見たって先駆者なんよなぁ
:ヒントはうさぎ
「エダ、もう少し先に行ってみるか?」
「今日は絶好調! すぐに活躍するから見てて!」
「ほどほどになー」
:あれ? これ誰のチャンネルだっけ?
:今までここまで偉そうなコラボ相手がいただろうか?
:否、断じて否!
:コラボ自体が初めてだからね
:我が物顔のラック氏である
「いや、俺ももっと相手をヨイショしようという気持ちはあるんよ。けど向こうの要望が、ややそっけない態度でウサギ達にするように相手して欲しいって」
:ロリエッタちゃんの要望だった!
:草
:ご本人の要望かー
:流れでゴールドボックス餌にすなwww
:ぐわーー、俺たちのゴールドボックスがーーー
:そもそも金箱はユニーク確定やろがい!
:もうすでに出し尽くしてるとしてプラチナ狙いだろ
:先駆者さんならあり得るからな
:尽きない欲望に付き合わされるの本当大変そう
「かわいいでしょ? 破壊不可のボックスでも問題なく餌になるの。処理に困った時はこの子達に任せる事で荷物も減るって寸法さ」
:配布ねーなら低評価押しとくわ
:この配信は炎上必至ですね!
:負け惜しみ乙
:必至なのは乞食のクレクレアピールなんだよなぁ
:あとはロリエッタちゃんのユニコーン共
:彼氏ヅラしてるやつなんなの?
:ロリエッタちゃんは清楚なんだよ!
:彼女はそこらの+1と動きが違うから見てて楽しい勢は少ないんだよな
:こっちからしたらロリエッタちゃんの素顔を見せてくれてラック氏ナイスと思ってるが
:どうやら俺みたいに応援してる勢は少数派だったみたいだ
同接数が減りまくるが、エダは全く気にしてない。
配布を完全に切った(ピョン吉達の餌にした)事で乞食も一掃、ユニコーン達もネガティブキャンペーンに忙しいし、エダもエダで自分優先でズンズン進む。
彼女はなんというか、ダンジョンチューバーとしての活動がメインではない気がするんだよな。
コメントにもあるようにどこかの国の送り込んだサクラ説を俺は押してる。
というか、複数匹相手でも物怖じしない胆力。
俺の時は要石さんありきの囮アタックだったから全く違う。
LVが15というのも嘘じゃなさそうだ。
というか、使ってる武器がもう素人じゃないんだよね。
なんだよ鎖鎌って。
やっぱり暗部とかそういう出身なの?
可愛さでアピールしてるけどモンスターへの躊躇のなさがえげつないんだよね。
「ダーリン見てた?」
まるで褒めて欲しそうな子犬である。
ペットの飼い主さんは普段こんな気持ちなのか。
いや、彼女は同じ人間なんだけど。ついついナデナデしたくなる魔性の魅力がある。
「他対一で物怖じしないのは流石だよな」
「褒めてくれてもいいよ」
「よーしよしよしよしよしよしよしよしよし」
「エヘヘヘヘー」
:満面の笑みである
:俺らに向けてしたことのない顔しとる
:守りたい、この笑顔
:憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎!
:殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!
:ラック氏そこ変われ!
:ピョン吉ーそこ変われ!
喜怒哀楽の激しいコメント欄を流し見しながら、俺たちは進む。
「と、ここからは敵が多いな。俺も戦おう」
「む、エダ一人でも大丈夫なのに」
「流石にコラボしといて観戦だけってのは寂しーし」
「じゃ、共同作戦?」
「そんな感じー」
:お、動くかラック氏!
:どう見ても先駆者さんなんだよなぁ
:アイアンボックスを構えて~?
:殴ったぁ!
:その上で全て回避しまくってるのがもう先駆者なんだよ
:何やってんのかわっかんねぇ!
:いや、よく見ろ意味のない動きに見えてこれ……
:ロリエッタちゃんに向かってちょうど一直線にモンスターが並んで!?
「最高!」
エダが駆ける。
ずっと動きを見てきて、他対一に慣れてるとはいったが、複数にばらけてるより一直線に並んでる方が攻撃しやすいんじゃないかなって思ったら、ビンゴ。
彼女は小さな体をさらに小さく丸くかがめ、独楽のように回転して一直線にシャドウゴブリンを血祭りにあげた。
そこへ【+1】【+2】【+3】が乗る。
カスダメと出血ダメージ、さらに毒が塗られてたのだろう猛毒ダメージで同時にキルしている。
彼女のスタイルを否定するつもりはないが、俺としては宝箱で殴ったほうが早いんだよな。
「ダーリン、勝ったよ!」
「いやぁお見事お見事」
「ダーリンのお膳立てのお陰。ボックスアタックも真似してみたけど上手くいかなかったの。どうしてもダーリン程の威力が出ないんだー」
え、そんなのあるの?
:実際宝箱で殴ってんの先駆者さんぐらいだろ
:言われた本人が一番驚いてるの草
:なんでみんな宝箱で殴らないんだって顔してるな
「なんでみんな宝箱で殴らないんだってマジで思ってる。え、エダも宝箱で殴ってたって聞いてたぞ。ダメージ出なかった?」
「全然。アイアンだから?」
「あー、多分それもあるけどエダは通常攻撃で期待値どれくらい持ってる」
「30~50」
「高くね?」
「そうなの? でも普通の探索者はLV15で500以上は行くでしょ?」
:行くな
:でも先駆者さんの話は【+1】での事だから
「ちなみに俺は普通に殴っていまだに1だぞ?」
:それはおかしい
:攻撃力霊獣でアップしてるんじゃないのかよ?
:あ、もしかして宝箱を装備して初めて攻撃ができた?
:そんなのあるのかよ
:他のスキル持ちにたまに起きるけど、得意装備が固定化しちゃうとそれ以外でのダメージが減るらしいんだよ。1は聞いた事ないけど
:草
:ラック氏宝箱以外の装備て適正無くなっちゃってるやん
「一応ラックアクセルボウは装備できるぞ。すぐに矢が枯渇するけど」
:宝箱以外での運が消えてる可能性あるね
:普通は一発でスキル乗って敵が蒸発するんだが
:無駄打ちさせられてる気が微レ存
「そんな訳……でももしそうだとしたら俺だけ宝箱で殴らざるをえない状況になってる?」
「なるほどー。エダは鎖鎌に信頼を置いてるから宝箱からの信頼が低い?」
:宝箱からの信頼とは?
:自分で言っててよくわかってない顔してるぞ
:誰でもわかる訳ないやろ
:宝箱はズッ友!
:その宝箱が今、ウサギ達の餌に!
:ぐあぁあああああ!
「何はともあれ、宝箱さえあれば俺は輝ける訳だな。ボス戦では期待しててくれよ?」
「エダは鎖の先に宝箱くっつけてみる」
「そんなことが可能なの」
「宝箱の後ろ。この蝶番のところに窪みがあるの。そこに丁度武器がくっつく仕掛け。ダーリン知ってた?」
そんなの初めて知ったが?
俺はマジックバッグからレインボーボックスを取り出してまじまじと見た。
本当やん、ついてるやん。なんで見過ごしてたんだ?
「次からやってみるね? もしかしたらエダにも中距離で宝箱を扱えるかもしれない」
「可能だったらだいぶ強いぞ? 俺は至近距離型なのかな?」
「多分そう!」
「じゃあボスでそれを試してみようぜ。ってどうしたピョン吉? お腹すいた? よーしよしよしよしよし。美味いか」
俺は手元にあった宝箱をピョン吉達に食わせた。
同時にコメント欄が阿鼻叫喚の悲鳴で流れた。
うちのうさぎ達が何食べようが関係ないだろうに、どうして視聴者はこうも心が狭いのだろうね?
予備ならあと10個はあるのに。
:きちゃーーー
:ロリエッタちゃんコラボ企画って聞いたけど誰と?
:他の+1じゃ足手纏いにしかならないでしょ
:もしかして一般のダンジョンチューバー?
「実は今日、憧れの人とご一緒させていただいてるの。だからみんなが荒れるかどうかだけが心配」
:男? 男なのかロリエッタちゃん!
:嘘だといってよ
:うぉおおおおん
:全員厄介オタクで草
:誰もロリエッタちゃんの心配してないんだよなぁ
「あーあー、もう出ていっていいかな?」
:開幕うさぎが出てきて草
:コラボ相手先駆者さんかよぉ
:ファンだったもんね
:これは仕方ないか?
「我が名は兎野ラック! 新進気鋭のVtuberさ」
決めポーズをしながら、らしくない口調で語る。
周囲で自由にウサギたちが跳ねている。
配信用の3Dアバターが俺の動きに合わせて動いた。
:ラック氏!
:漢解錠のラック氏だ!
:霊獣がもう先駆者さんなんよ
:お前がロリエッタちゃんの男か!
「ダーリンはエダが呼んだの。だからあんまり騒ぐなら配信やめるからね?」
:ユニコーンはこれだから困る
:そもそもロリコンはノータッチなんやで
:ラック氏は良いのかよ?
「つっても同級生だしな。ロリコンって言われるのはちょっと」
「ダーリンは運命の相手。それよりも今日はいよいよEランクをクリアするよ!」
:え? 同級生? え?
:ロリエッタちゃんは大人だぞ!
:合法ロリここにあり!
:つーかラック氏ダンジョン怖いって話は?
:配布は!? 配布はあるんですよね!
:ロリエッタちゃんは配布しない勢だぞ
:乞食は帰れや!
コメントがそこそこに盛り上がってるので、エダ手動の視点での探索開始。
俺? 俺はただの賑やかしだ。
俺の後をピョン吉達がついてくるので俺が何かするよりかはうさぎの可愛さでアピールしていく方針だ。
合間に餌をあげてお茶を濁していく。
「アタック!」
「おー、思い切りがいいなぁ」
「ここで、追撃!」
なんていうか、華がある。
見た目の可愛さも相まって、動き回るので必死さが窺えるのだ。
俺が動いてもこうはならない。
必死アピール乙! とか 雑魚確定! とかそういうコメントが並ぶに違いない。
そうすると本当に容姿がいいのって得だよな。
これ以上はやめよう、いってて悲しくなるから。
「ダーリン、見ててくれてた? エダやったよ!」
「よーしよしよしよしよし!」
:褒め方が雑!
:霊獣じゃないんやぞ!
:さてはこいつ、女慣れしてないな?
:ラック氏、配布! 配布!
:でもロリエッタちゃんめちゃ嬉しそうなんよな
:それ、いつもムスッとしてるのに今日は過去最高の笑顔だぞ
:先駆者さん好きだもんなぁ
:は? ラック氏は先駆者じゃねーだろ
:どう見たって先駆者なんよなぁ
:ヒントはうさぎ
「エダ、もう少し先に行ってみるか?」
「今日は絶好調! すぐに活躍するから見てて!」
「ほどほどになー」
:あれ? これ誰のチャンネルだっけ?
:今までここまで偉そうなコラボ相手がいただろうか?
:否、断じて否!
:コラボ自体が初めてだからね
:我が物顔のラック氏である
「いや、俺ももっと相手をヨイショしようという気持ちはあるんよ。けど向こうの要望が、ややそっけない態度でウサギ達にするように相手して欲しいって」
:ロリエッタちゃんの要望だった!
:草
:ご本人の要望かー
:流れでゴールドボックス餌にすなwww
:ぐわーー、俺たちのゴールドボックスがーーー
:そもそも金箱はユニーク確定やろがい!
:もうすでに出し尽くしてるとしてプラチナ狙いだろ
:先駆者さんならあり得るからな
:尽きない欲望に付き合わされるの本当大変そう
「かわいいでしょ? 破壊不可のボックスでも問題なく餌になるの。処理に困った時はこの子達に任せる事で荷物も減るって寸法さ」
:配布ねーなら低評価押しとくわ
:この配信は炎上必至ですね!
:負け惜しみ乙
:必至なのは乞食のクレクレアピールなんだよなぁ
:あとはロリエッタちゃんのユニコーン共
:彼氏ヅラしてるやつなんなの?
:ロリエッタちゃんは清楚なんだよ!
:彼女はそこらの+1と動きが違うから見てて楽しい勢は少ないんだよな
:こっちからしたらロリエッタちゃんの素顔を見せてくれてラック氏ナイスと思ってるが
:どうやら俺みたいに応援してる勢は少数派だったみたいだ
同接数が減りまくるが、エダは全く気にしてない。
配布を完全に切った(ピョン吉達の餌にした)事で乞食も一掃、ユニコーン達もネガティブキャンペーンに忙しいし、エダもエダで自分優先でズンズン進む。
彼女はなんというか、ダンジョンチューバーとしての活動がメインではない気がするんだよな。
コメントにもあるようにどこかの国の送り込んだサクラ説を俺は押してる。
というか、複数匹相手でも物怖じしない胆力。
俺の時は要石さんありきの囮アタックだったから全く違う。
LVが15というのも嘘じゃなさそうだ。
というか、使ってる武器がもう素人じゃないんだよね。
なんだよ鎖鎌って。
やっぱり暗部とかそういう出身なの?
可愛さでアピールしてるけどモンスターへの躊躇のなさがえげつないんだよね。
「ダーリン見てた?」
まるで褒めて欲しそうな子犬である。
ペットの飼い主さんは普段こんな気持ちなのか。
いや、彼女は同じ人間なんだけど。ついついナデナデしたくなる魔性の魅力がある。
「他対一で物怖じしないのは流石だよな」
「褒めてくれてもいいよ」
「よーしよしよしよしよしよしよしよしよし」
「エヘヘヘヘー」
:満面の笑みである
:俺らに向けてしたことのない顔しとる
:守りたい、この笑顔
:憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎!
:殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!
:ラック氏そこ変われ!
:ピョン吉ーそこ変われ!
喜怒哀楽の激しいコメント欄を流し見しながら、俺たちは進む。
「と、ここからは敵が多いな。俺も戦おう」
「む、エダ一人でも大丈夫なのに」
「流石にコラボしといて観戦だけってのは寂しーし」
「じゃ、共同作戦?」
「そんな感じー」
:お、動くかラック氏!
:どう見ても先駆者さんなんだよなぁ
:アイアンボックスを構えて~?
:殴ったぁ!
:その上で全て回避しまくってるのがもう先駆者なんだよ
:何やってんのかわっかんねぇ!
:いや、よく見ろ意味のない動きに見えてこれ……
:ロリエッタちゃんに向かってちょうど一直線にモンスターが並んで!?
「最高!」
エダが駆ける。
ずっと動きを見てきて、他対一に慣れてるとはいったが、複数にばらけてるより一直線に並んでる方が攻撃しやすいんじゃないかなって思ったら、ビンゴ。
彼女は小さな体をさらに小さく丸くかがめ、独楽のように回転して一直線にシャドウゴブリンを血祭りにあげた。
そこへ【+1】【+2】【+3】が乗る。
カスダメと出血ダメージ、さらに毒が塗られてたのだろう猛毒ダメージで同時にキルしている。
彼女のスタイルを否定するつもりはないが、俺としては宝箱で殴ったほうが早いんだよな。
「ダーリン、勝ったよ!」
「いやぁお見事お見事」
「ダーリンのお膳立てのお陰。ボックスアタックも真似してみたけど上手くいかなかったの。どうしてもダーリン程の威力が出ないんだー」
え、そんなのあるの?
:実際宝箱で殴ってんの先駆者さんぐらいだろ
:言われた本人が一番驚いてるの草
:なんでみんな宝箱で殴らないんだって顔してるな
「なんでみんな宝箱で殴らないんだってマジで思ってる。え、エダも宝箱で殴ってたって聞いてたぞ。ダメージ出なかった?」
「全然。アイアンだから?」
「あー、多分それもあるけどエダは通常攻撃で期待値どれくらい持ってる」
「30~50」
「高くね?」
「そうなの? でも普通の探索者はLV15で500以上は行くでしょ?」
:行くな
:でも先駆者さんの話は【+1】での事だから
「ちなみに俺は普通に殴っていまだに1だぞ?」
:それはおかしい
:攻撃力霊獣でアップしてるんじゃないのかよ?
:あ、もしかして宝箱を装備して初めて攻撃ができた?
:そんなのあるのかよ
:他のスキル持ちにたまに起きるけど、得意装備が固定化しちゃうとそれ以外でのダメージが減るらしいんだよ。1は聞いた事ないけど
:草
:ラック氏宝箱以外の装備て適正無くなっちゃってるやん
「一応ラックアクセルボウは装備できるぞ。すぐに矢が枯渇するけど」
:宝箱以外での運が消えてる可能性あるね
:普通は一発でスキル乗って敵が蒸発するんだが
:無駄打ちさせられてる気が微レ存
「そんな訳……でももしそうだとしたら俺だけ宝箱で殴らざるをえない状況になってる?」
「なるほどー。エダは鎖鎌に信頼を置いてるから宝箱からの信頼が低い?」
:宝箱からの信頼とは?
:自分で言っててよくわかってない顔してるぞ
:誰でもわかる訳ないやろ
:宝箱はズッ友!
:その宝箱が今、ウサギ達の餌に!
:ぐあぁあああああ!
「何はともあれ、宝箱さえあれば俺は輝ける訳だな。ボス戦では期待しててくれよ?」
「エダは鎖の先に宝箱くっつけてみる」
「そんなことが可能なの」
「宝箱の後ろ。この蝶番のところに窪みがあるの。そこに丁度武器がくっつく仕掛け。ダーリン知ってた?」
そんなの初めて知ったが?
俺はマジックバッグからレインボーボックスを取り出してまじまじと見た。
本当やん、ついてるやん。なんで見過ごしてたんだ?
「次からやってみるね? もしかしたらエダにも中距離で宝箱を扱えるかもしれない」
「可能だったらだいぶ強いぞ? 俺は至近距離型なのかな?」
「多分そう!」
「じゃあボスでそれを試してみようぜ。ってどうしたピョン吉? お腹すいた? よーしよしよしよしよし。美味いか」
俺は手元にあった宝箱をピョン吉達に食わせた。
同時にコメント欄が阿鼻叫喚の悲鳴で流れた。
うちのうさぎ達が何食べようが関係ないだろうに、どうして視聴者はこうも心が狭いのだろうね?
予備ならあと10個はあるのに。
0
お気に入りに追加
244
あなたにおすすめの小説
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
追放されたら無能スキルで無双する
ゆる弥
ファンタジー
無能スキルを持っていた僕は、荷物持ちとしてあるパーティーについて行っていたんだ。
見つけた宝箱にみんなで駆け寄ったら、そこはモンスタールームで。
僕はモンスターの中に蹴り飛ばされて置き去りにされた。
咄嗟に使ったスキルでスキルレベルが上がって覚醒したんだ。
僕は憧れのトップ探索者《シーカー》になる!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
借金背負ったので死ぬ気でダンジョン行ったら人生変わった件 やけくそで潜った最凶の迷宮で瀕死の国民的美少女を救ってみた
羽黒 楓
ファンタジー
旧題:借金背負ったので兄妹で死のうと生還不可能の最難関ダンジョンに二人で潜ったら瀕死の人気美少女配信者を助けちゃったので連れて帰るしかない件
借金一億二千万円! もう駄目だ! 二人で心中しようと配信しながらSSS級ダンジョンに潜った俺たち兄妹。そしたらその下層階で国民的人気配信者の女の子が遭難していた! 助けてあげたらどんどんとスパチャが入ってくるじゃん! ってかもはや社会現象じゃん! 俺のスキルは【マネーインジェクション】! 預金残高を消費してパワーにし、それを自分や他人に注射してパワーアップさせる能力。ほらお前ら、この子を助けたければどんどんスパチャしまくれ! その金でパワーを女の子たちに注入注入! これだけ金あれば借金返せそう、もうこうなりゃ絶対に生還するぞ! 最難関ダンジョンだけど、絶対に生きて脱出するぞ! どんな手を使ってでも!
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる