俺だけ✨宝箱✨で殴るダンジョン生活

双葉 鳴|◉〻◉)

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霊獣は居るだけでお得、それが新常識!

31話 転入生は【+1】?

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 ダンジョンチューバーとして配布を一切しない番組『ピョン吉達を愛でるだけの部屋』は早くも好評を博していた。
 アーカイブ化したF~Dランクダンジョンはそれなりに評価も高く、俺の黒歴史である【兎野ラックの配信チャンネル】の登録者数をあっという間に越えていた。

 やはり生配信にせず、攻略中は一切コメントに向きあわず、攻略メインに終始して終わったらアーカイブ化に徹したのが良かった。
 なんせ同接数を気にしなくていいからな。
 慎や要石さんの要望通りにしただけでこの人気。
 もっと早く相談すればよかったぜ。

 どうも俺は一人でなんでもできるからと頼るよりも自己完結させてしまう傾向にある。
 そして悪い大人に騙されるんだ。
 でもワイバーン肉のスープ、めちゃ美味かったんだよな。
 確かにあれは一億の価値はないかもしれない。

 でも『願者隊』はもう居ない。
 食べられないと思ったらいくらお金を積んででも食べたいと思うのが世の常。
 金の鍵に一億の価値をつけた人もいるように、人の価値は求めている期待値によって変わるのをここ数日で学んだ俺である。

 もしもう一度食べれる機会があったなら、金の鍵でおかわり自由なら安いもんだ。
 確かに市場に流せば一億の価値はあるかもしれない。
 でも正直、俺は大量にゲットできすぎて価値観バグってるんだよな。だから俺にとって金の鍵は一億の価値もない。

 だから俺は周囲からカモられてるわけだが。
 特に政府。何で何もしてない奴らに無料配布しなきゃいけないわけ?
 

「お前ら席につけー、転入生を紹介するぞー」


 そんな生産性のない考えに思考を割いていると、時期ハズレの転入生のお出ましだ。
 え、こんな二学期の終わりに転入生?
 三学期まで待てなかったのかね、なんて野暮な考えをしてると。


「ロリエッタ・フェリアンさんだ。生まれは英国だが日本人のお母さんの指導のもと日本語はペラペラなのでみんな仲良くしてやってくれ」

「ロリエッタでーす、日本の美味しいもの教えてくださーい」


 なんてやらせくさいイントネーションだ。
 って言うかこの子、【+1】ライバーのロリエッタ氏では?
 俺の予測通り、クラスの連中もザワザワしている。


「飯狗、彼女の希望でお前の横の席に着くことになった。仲良くしてやってくれ」


 何その作為的な配置。
 【+1】同士仲良くしろ的な?


「エダだよ。これからよろしくね、頼忠!」

「初対面で呼び捨てかよ」

「あだ名の方が良かった?」


 くそ、可愛い。
 そして不遜な態度をとる俺に対してクラスの男子からの視線が痛かった。それ以上に要石さんの視線の冷たいこと冷たいこと。
 慎はやれやれとばかりに首を横に振った。

 世にも不思議な三角関係は、こうして始まった。


 ◇


「あのーロリエッタさん?」

「エダだよ? エダって呼んでほしいな、ダーリン?」

「ダーリンだって!? 殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺」

「飯狗の野郎、ちょっとダンジョンチューブで人気だからって、裏山けしからん!」

「処す処す?」


 授業以外で彼女は俺にべったりくっついてきた。
 自分の愛称を連呼しながら、俺へのあだ名『ダーリン』を押し付けてくる彼女は典型的な美人局のそれだった。
 イタリアの要人が送ってきたハニートラップが彼女だろう。
 しかし……その容姿はあまりにも幼すぎた。
 小学校に上がって数年経ったぐらいのボディに、幼さしか残してない顔立ち。ツインテールがあまりにも似合いすぎるスタイル。
 まずクラスメイトに見えなかった。
 ランドセルとかが似合う年齢なのだ。
 迷子かな? が第一印象。飛び級するにしたって酷い。

 そして何と言ってもこれが最大の理由。
 彼女なりに抱きつく場所が身長的に俺の腰あたりになり、クラスの男子の殺意ポイントが股間に幼女を押し付ける俺と言う点。
 こんなの事情聴取待ったなしだよ!
 いくら人気者でもこれはまずいって。
 そう思ってる所へ助け舟が。


「ロリエッタさん、さっきから頼っちも困ってるから、いい加減離れた方がいいよ?」

「む、おっぱい星人め、お前は敵だ!」


 ロリエッタ氏が俺の背後に隠れて、それなりに実ったたわわを睨みつける。


「な、どこ見て言ってんのよ! 頼っちからも何か言ってあげて!」


 俺はいい笑顔でサムズアップしながら要石さんに微笑んだ。


「頼忠、それだと何の援護にもなってないぞ?」


 何だって!?
 俺と要石さんは曲がりなりにもお付き合いしてる関係。
 阿吽の呼吸ができて当然んだろ!
 そう思ってるのは俺だけってのか?
 

「頼っちにならいいけど、他の人はあんまり見ないでよね」


 もじもじしながら身悶えていた。
 ほら、彼氏がいい顔してれば彼女は嬉しいもんだ。
 だと言うのに慎は何が気に入らないのか呆れたように吐息をはいて首を横に振った。
 そしてクラスの男子の嫉妬の炎がより炎上する、


「両手に花だと!? 飯狗の癖に羨ましい!」

「裁判長、もう待てません! 刑を執行する指示を!」

「くそぅ、そんなにモテるなら俺だってダンジョンチューバーに!」

「お前のスキルでできるんなら俺だって!」

「辞めろ、需要のないスキルに人が寄るとは思えない! 傷は拡がる一方だぞ!?」


 何故か俺を刑に処すつもりだが、お前ら俺の回避率忘れてんだろ?


「アホ、別に【+1】は最弱ってだけで無能扱いされてるスキルはごまんとあるぞ? 今は政府が【+1】にだけ興味を示してるが、お前らの活躍次第で需要はもっと上がると思うぞ?」

「しかし俺たちはその手に乗らない!」

「そうだぞ、お前は生き残れたが俺たちが生き残れる保証はないからな!」

「開き直んなよ。俺だって一歩間違えたら死んでたんだぞ?」

「その節は迷惑をおかけしました」

「あたし達も追い詰めちゃったよね、反省してます」


 当時のことを思い出す。
 慎の思い込みによる強制招集。そして同調圧力による追い込み。
 俺に決定権はなく、荷物持ち兼ストレスの吐け口として追いやられていた。

 が、それが今ではどうだ。
 慎とは和解し、追い込んだうちの一人とはお付き合いしている。
 俺は勝ったのだ。
 人生の苦境というイバラ道の勝者。


「ま、そこは終わったことだしどうでもよくね? 今はそこのちびっ子の扱いでしょ。俺としてはお付き合いを少し遠慮したいと思ってる。周りがどう騒ごうが、これが俺の認識だ。確かに向こう側が俺を好いてるかもしれない。けどそれは俺じゃなくてSランクになった【+1】の肩書きの方かもしれないだろ? だから俺は俺個人を好きだと言ってくれた要石さんを尊重する。それだけだ」

「頼っち……だよね。あたしが一番か。へへ、なんか照れるね」

「あの、ダーリン。エダはおっぱい大きくないからダメ?」


 その聞き方はずるいと思います。
 自分の胸を押さえながら俯く姿は非常に保護欲をそそるよね。
 だから男子が悶えて俺を敵視するのは非常によくわかる。
 けどな?


「おっぱいが大きい、大きくない以前にエダとは今日出会ったばかりでしょ? 色々と距離の取り方下手くそかよ。お互いに【+1】と言う共通点はあるかもだが、だからこそ尊重しようぜって言ってんの? 君はもうちょっと人気ライバーとしての自覚を持った方が良いぜ?」

「じゃ、じゃあ配信コラボくらいなら大丈夫?」

「まぁ、そのくらいなら」

「言質とったよ、ダーリン!」


 あ、マズった。そう思った時には彼女の姿は今までの美人局モードから真面目な生徒モードへとすげ変わっていた。
 恐るべき早業である。
 まるで今日のノルマはこなしたとばかりの変わり身だ。


「つまり!」

「彼女の目的は徹頭徹尾コラボ企画推進以外になかった?」

「泣きそう」

「元気出せよ飯狗」

「それだけでも十分羨ましいが、飯狗だしなぁ」


 うちのクラスの男子連中は俺を舐めてるが、実力は認めてくれてるので、それ以上は言ってこない。
 それはそれとして嫉妬の炎は俺に向けてくる厄介オタクたちなので、お互いの為に攻撃はさせてる。
 攻撃させた上で回避してるのでノーカンだ。煽り返してるから殴ってきてる相手のストレスがマッハだが、それは自業自得ってもんだろ?

 俺はピョン吉達を愛でながら授業を受ける。


「飯狗、授業中くらいうさぎはしまっとけ!」

「霊獣なので無理です先生。悔しかったら先生もゲットすれば良いのでは?」

「それができたら苦労せんわ!」

「まぁ、買うにしたって市場に出回ってない上に500億ですからね。ご愁傷様です」

「クッ、余計なことをペラペラと!」

 
 その後チョークが俺目掛けて何本も飛んでくるが、華麗に回避してやった。ざまあ。
 何故か隣の席で俺を見上げるロリエッタ氏の惚けた表情が見受けられたが、きっと気のせいだろう。

 授業を終えて昼食後。
 俺の周りに群れるウサギ達に餌をやる。
 今日はシルバーボックスだ。
 単価300円のおやつをモッシャ、モッシャと食べるピョン吉達を微笑みながら、紅茶を嗜む。
 これが俺の午後の過ごし方だ。
 ピョン吉達は霊獣なので匂わないし糞もしない。
 非常に扱いやすいのである。


「ダーリン、エダも餌あげて良い?」

「いいけど、俺のは貸さんぞ?」

「手持ちのがあるから心配ないよ」


 取り出したのはアイアンボックスだ。
 Eランクから出るにしたってシャドウゴブリン以降だろう。
 って事は単独でシャドウゴブリンを討伐したのか。
 そう考えるとあまり突き放すのも悪いかな?
 でも勘違いさせて要石さんを闇堕ちさせるのは気がひけるので、俺は今の距離感を保とうと思った。


「美味しいか~」


 ウサギ達は最初は口をつけなかったロリエッタ氏のアイアンボックス。俺の顔を見上げたり、匂いを嗅いだ後にようやく口をつける。
 俺以外の餌に手をつけるのは初めてだ。
 親父や母さん、慎や要石さんの与えた餌ですら食いつかない。

 もしかしなくても手に入れた相手の幸運値に反応してるのかもな。
 だとしたら【+1】意外の餌は食いつかないわけだ。
 俺という極上の餌やりマシンから見れば『まぁ食べれる』程度のものだろう。きっと、多分メイビー。


「つかぬことを伺うけどエダさん」

「なに、ダーリン」

「レベルはおいくつ?」

「人に聞く前に自分から名乗るのが礼儀じゃない?」

「おっと失礼、俺はレベル100だ。これ以上うんともすんとも言わない」

「流石ダーリン。エダは15だよ」

「え、俺がゴブリンオーガに挑んだ時より高ぇ!」

「ゴブリンオーガってランクBの?」


 話を聞いていた慎が会話に入ってくる。
 実際に戦ってはいないが、俺と要石さんが手こずると聞いて興味を示していた。その話が聞きたかった! とロリエッタ氏もツインテを揺らしながら俺のそばに寄ってきた。
 なんかこう、ペットが擦りよってくるような感覚だ。
 思わずピョン吉と同じように撫でたら色々終わるな。
 気をつけよ。


「ランクBに11で挑むのは正気じゃないよダーリン」

「いや、そいつがランクBだって知らなかったし。なぁ?」

「うん、取り敢えずいっとく? みたいなノリで行ったからね。あたし達」

「それなぁ」


 それなりに覚悟して入ったが、入ってすぐ後悔したのはあの時が人生で初。あとはもう後の祭りだ。
 押し寄せてくるシャドウゴブリン軍団。
 剣持ち、弓持ち、魔法持ちが交代で攻撃を仕掛けてきたからなぁ。


「あたしが前衛で弓矢隊を完全ガード、魔法と弓は頼っちがアクセル武器で瞬殺、近づいてきた敵は宝箱の餌食だったよね!」

「あれは完璧な布陣だった」


 即興で思いついたにしてはあれはいい作戦だった。
 あれでお互いに度胸がついたもんな。
 そして要石さんの洗浄が意外に防御に転じられる要となったのが大きい。
 彼女のヘイト取り能力の高さと、即死しないようにポーションと非常食の供給をすることで戦線維持。
 空いてる隙を縫って俺も攻撃に参加と忙しかったが充実した時間だったもんな。
 まさに阿吽の呼吸。息ぴったりだった。

 いつの間にか話に熱がこもっていた。
 クラスメイトには散々自慢した話なので、俺もトーク力が上がっていたこともある。
 気づけばロリエッタ氏の瞳に憧れの光が宿っていたことに、俺はおろか慎、要石さんも気がついていた。

 あ、これただの俺の熱心なファンだなって。
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