39 / 47
二章 主従
主従の形
しおりを挟む
コモーノは屋敷に帰るなり、映像水晶越しにルードへと連絡をつけていた。最初は弟に乗務連絡をするつもりだったが、当人であるルードが入ってきたのでついでとばかりに報告していた。
『なるほど、あの件のバックに居たのは教会か』
「おおかた聖女を担ぎ上げて陛下に陳情でもあげるつもりでしょう」
『なんとも自殺願望の高い奴よ。奴らは懲りるということを知らないのか?』
「知った上で今なら突き崩せると考えたのでは?」
それだけ教会にとって聖女の存在は後押しとなっているらしい。
『あり得るな。一度得た生活水準を下げられないのは貴族に限らずと言ったところか。しかしそんなデタラメを信じる者達が実際にいるのか? 下位貴族を取り込んだところで嘘が露呈すれば掌を返されるだけだぞ?』
「だからこその聖女様なのでしょう」
『聖女はただの国防の要ではないのか?』
「聖女は霊亀との交渉が可能なのですよ。精霊的存在、彼らに願いを届けることができる存在を総じて聖女と呼ぶのです」
『なら、満更嘘でもないと?』
「可能性が高いだけで、確実性はないです。そもそも彼女に契約は出来ないでしょう」
『随分とはっきり断言するな。何を知っている?』
「今代の契約者はもう居ますからね。俺の部下です」
『アルフレッド殿か?』
「ええ、あいつは凄いですよ。オレを持ってしても乗り越えられない化け物です」
『ほう、少し興味が湧いた。こんな僻地に住まうほどだから肉体の方はそこまで強くないと思っていたが』
「ああ、それは別の問題がありまして。正直私はあいつと顔を突き合わせられないのです」
『映像水晶を使っての通信の時点でなんとなく察していたが、よもや魔剣関係か?』
ルードの質問に、アルフレッドは頷くにとどめた。
上司と部下。追求することは可能だ。しかしそれをしたら関係が壊れてしまう。それをして損をするのはルード自身である。
ようやく戻ってきた体調。今この環境を手放すのはルードにとっても不本意。ようやく優秀な部下を得られたと言うのに、要らぬ世話を焼かせてまで関係を壊す必要はないのだ。
『深くは聞かない。お前には世話になっているからな』
「ありがとうございます。ですので、教会はホラを吹いて聖女の地位向上を喚いてるだけです。聡い者ならまず乗らないでしょう」
『捨て置くのが賢明か』
「視界に入れてもルード様の機嫌を損ねるだけでしょうね」
『あいわかった。この件、聖女は知っているのか?』
「本人が話を持ってきた時点で知っては居るでしょう。だが本人は知らぬ存ぜぬで通している。国に伝えにきた時点で教会側を切り捨てるつもりだったのではないでしょうか?」
『あの子は随分とたぬきだな。自分の手を汚さずに、綺麗なままでいようとする』
「聖女の質を高める努力の賜物でしょう。しかし彼女にとっても教会は煩わしい」
『なら露払いは貴公に頼もうか、コモーノ』
「私めにいい考えがございます」
『ほう、申してみよ』
「それは──」
『ふむ、そう来たか。確かに霊亀は我々の元にある。噂そのものは止めずに、楽園の地を教会から切り離すのだな?』
「突然噂が止めば教会側も勘付くでしょう。ですからそれを利用した上で、こちらに利を齎すのです」
コモーノはニヤリと笑みを深める。悪い顔だ。
だが水晶の向こう側でも同様に笑顔を返すルード。
この二人、案外思考回路が似ているかもしれない。
「さて、コレから部下と今後の方針を突き詰めていきます」
『部下というのはアルフレッドのことか?』
「いえ、新しく出来たのでそちらです」
『後で紹介してくれるか?』
「今はまだ鍛錬も何も出来てないのでいずれ」
『わかった。その時を楽しみにしていよう』
コモーノは通信を切り、アルフレッドにあらかじめ伝えておいた別邸の建設を見守り、確認がてらウォード族の少女達を案内をした。
「今日からここがお前達の住む場所だ。家具は好きに使え。入浴の際は、ここのレバーをひねれば勝手に湯が出る。コレも好きに使え。後他に問題はあるか?」
そんな横柄な態度を取るコモーノに、リーダー格の少女が手を挙げる。
「寝床はわかった。飯は?」
誰もがそれを気にしている。その顔にはもう何日も腹に入れてないと描かれている。そこが一番重要な案件と言わんばかりだ。
「時間になればメイドに持たせる。今持って来させるか?」
「頼む、まだ信用しきれてないからな」
「まあ、そうだろうな。それと、噂の流布については継続して続けてもらいたい」
「は? 棲家があって、飲み食いできるならもうそんな汚れ仕事する必要ないだろ?」
「まぁ、そうだが。それで雇い主が納得いくのか? お前達だってずっとここで引きこもるわけにもいくまい? 中には外に買い出しに行きたい時もあるはずだ。そこを襲撃されたらどうする?」
「返り討ちにするが?」
「だが、世間の目はウォード族に厳しい。お前達がオレを信用しないのと同様に、オレもお前達を信用しきれない。いざとなったらお前達を切り捨てることもあるだろう」
「……そんなこったろうとおもったよ」
「話を急ぐな。オレはそうならない為の話をしてる」
「続けろ」
「まず、噂の流布を続けるメリットはお前達が自由に街に買い出しが可能な点。正直に体の匂いさえどうにかすれば高い変装能力でお前達はどこにでも紛れられる。オレはその能力を高く買っている」
「そりゃどうも。で、それだけじゃないんだろ? 人間のオス相手に売りでもしろって?」
「そんな無駄なことをさせるつもりはない。噂の流布に並行して縄張り相手から下町付近の情報を集めて欲しい。そいつらをここに誘うのはそちらの自由だ。食い扶持が増えれば、お前らの分は減るが、それでも誘いたい奴がいるのなら好きにして構わん」
「そんなことでいいのかよ?」
「生憎とした街のルールをオレは知らんからな。あと、オレの権限が通じる範囲なら多少の願いは叶えてやる。ただし聞くのは月に一度までとする」
「そんなに叶えてくれるのか?」
「部下から信頼されたいからな。それで信用に足りると思ったら仕事の斡旋もする。噂の流布なんてケチなもんじゃない。殺しだ。お前らの最も得意な分野だな。オレの部下になればある程度の殺しも仕事になる。要はヨゴレ仕事なわけだが、それに意を唱えるものはいるか?」
「ここにそんな身綺麗な奴はいないよ。それこそ願ったり叶ったりだ。ウォード族は戦士だからな。決して愛玩種族なんかじゃない!」
他の貴族からそう見られていたのだろう、少女達の瞳に宿り炎は大きく燃え盛っていた。
コモーノは大きく頷き、日常へと戻った。
◆
一方その頃ファルキンは、日付が変わってもコモーノからの情報が来るかもしれないと待ち合わせ場所に一ヶ月通い続けた。
特に連絡手段も持たずに口頭での約束。
コモーノの頭の中からすっぱり忘れ去られているとは知らずに律儀に通い続けた。
最初こそ紅茶一杯で粘り続けたが、やがて食事を摂るうちにメニューの制覇でもしてやろうかと邪推する。
すっかり目的がすり替わってしまったファルキンは、なんで自分は喫茶店のフードメニューを制覇してるのかわからなくなってきた。
ファルキンに一ヶ月経ってもまともな情報も掴めない無能の烙印が押されたのは、次の王国主催の茶会の場での事だった。
「コモーノスグエンキル、お前に決闘を申し込む!」
出会い頭にそんな態度をぶつけてしまったのは悪手だった。
しかしここでコモーノは大人の態度を見せる。
「挨拶もせぬうちに何事ですか、ファルキン様」
「うるさい! 約束をブッチした癖に俺様に逆らうな!」
「約束なんてしてませんよね?」
「してた! それをお前が忘れたんだろうが!」
コレは会話にならないと肩をすくめるコモーノに、同情の視線が複数寄せられる。
対してファルキンに浴びせられるのは侮蔑の視線。
今王宮内での勢力状況はコモーノに大きく味方していた。
ファルキンは当時のイキリにイキっていた自身のようであると、コモーノも他人事ではないように対処した。
圧倒した。
ファルキンは何もさせてもらえずに土をつけたのだ。
会場内はコモーノの勝利で盛り上がった。
『なるほど、あの件のバックに居たのは教会か』
「おおかた聖女を担ぎ上げて陛下に陳情でもあげるつもりでしょう」
『なんとも自殺願望の高い奴よ。奴らは懲りるということを知らないのか?』
「知った上で今なら突き崩せると考えたのでは?」
それだけ教会にとって聖女の存在は後押しとなっているらしい。
『あり得るな。一度得た生活水準を下げられないのは貴族に限らずと言ったところか。しかしそんなデタラメを信じる者達が実際にいるのか? 下位貴族を取り込んだところで嘘が露呈すれば掌を返されるだけだぞ?』
「だからこその聖女様なのでしょう」
『聖女はただの国防の要ではないのか?』
「聖女は霊亀との交渉が可能なのですよ。精霊的存在、彼らに願いを届けることができる存在を総じて聖女と呼ぶのです」
『なら、満更嘘でもないと?』
「可能性が高いだけで、確実性はないです。そもそも彼女に契約は出来ないでしょう」
『随分とはっきり断言するな。何を知っている?』
「今代の契約者はもう居ますからね。俺の部下です」
『アルフレッド殿か?』
「ええ、あいつは凄いですよ。オレを持ってしても乗り越えられない化け物です」
『ほう、少し興味が湧いた。こんな僻地に住まうほどだから肉体の方はそこまで強くないと思っていたが』
「ああ、それは別の問題がありまして。正直私はあいつと顔を突き合わせられないのです」
『映像水晶を使っての通信の時点でなんとなく察していたが、よもや魔剣関係か?』
ルードの質問に、アルフレッドは頷くにとどめた。
上司と部下。追求することは可能だ。しかしそれをしたら関係が壊れてしまう。それをして損をするのはルード自身である。
ようやく戻ってきた体調。今この環境を手放すのはルードにとっても不本意。ようやく優秀な部下を得られたと言うのに、要らぬ世話を焼かせてまで関係を壊す必要はないのだ。
『深くは聞かない。お前には世話になっているからな』
「ありがとうございます。ですので、教会はホラを吹いて聖女の地位向上を喚いてるだけです。聡い者ならまず乗らないでしょう」
『捨て置くのが賢明か』
「視界に入れてもルード様の機嫌を損ねるだけでしょうね」
『あいわかった。この件、聖女は知っているのか?』
「本人が話を持ってきた時点で知っては居るでしょう。だが本人は知らぬ存ぜぬで通している。国に伝えにきた時点で教会側を切り捨てるつもりだったのではないでしょうか?」
『あの子は随分とたぬきだな。自分の手を汚さずに、綺麗なままでいようとする』
「聖女の質を高める努力の賜物でしょう。しかし彼女にとっても教会は煩わしい」
『なら露払いは貴公に頼もうか、コモーノ』
「私めにいい考えがございます」
『ほう、申してみよ』
「それは──」
『ふむ、そう来たか。確かに霊亀は我々の元にある。噂そのものは止めずに、楽園の地を教会から切り離すのだな?』
「突然噂が止めば教会側も勘付くでしょう。ですからそれを利用した上で、こちらに利を齎すのです」
コモーノはニヤリと笑みを深める。悪い顔だ。
だが水晶の向こう側でも同様に笑顔を返すルード。
この二人、案外思考回路が似ているかもしれない。
「さて、コレから部下と今後の方針を突き詰めていきます」
『部下というのはアルフレッドのことか?』
「いえ、新しく出来たのでそちらです」
『後で紹介してくれるか?』
「今はまだ鍛錬も何も出来てないのでいずれ」
『わかった。その時を楽しみにしていよう』
コモーノは通信を切り、アルフレッドにあらかじめ伝えておいた別邸の建設を見守り、確認がてらウォード族の少女達を案内をした。
「今日からここがお前達の住む場所だ。家具は好きに使え。入浴の際は、ここのレバーをひねれば勝手に湯が出る。コレも好きに使え。後他に問題はあるか?」
そんな横柄な態度を取るコモーノに、リーダー格の少女が手を挙げる。
「寝床はわかった。飯は?」
誰もがそれを気にしている。その顔にはもう何日も腹に入れてないと描かれている。そこが一番重要な案件と言わんばかりだ。
「時間になればメイドに持たせる。今持って来させるか?」
「頼む、まだ信用しきれてないからな」
「まあ、そうだろうな。それと、噂の流布については継続して続けてもらいたい」
「は? 棲家があって、飲み食いできるならもうそんな汚れ仕事する必要ないだろ?」
「まぁ、そうだが。それで雇い主が納得いくのか? お前達だってずっとここで引きこもるわけにもいくまい? 中には外に買い出しに行きたい時もあるはずだ。そこを襲撃されたらどうする?」
「返り討ちにするが?」
「だが、世間の目はウォード族に厳しい。お前達がオレを信用しないのと同様に、オレもお前達を信用しきれない。いざとなったらお前達を切り捨てることもあるだろう」
「……そんなこったろうとおもったよ」
「話を急ぐな。オレはそうならない為の話をしてる」
「続けろ」
「まず、噂の流布を続けるメリットはお前達が自由に街に買い出しが可能な点。正直に体の匂いさえどうにかすれば高い変装能力でお前達はどこにでも紛れられる。オレはその能力を高く買っている」
「そりゃどうも。で、それだけじゃないんだろ? 人間のオス相手に売りでもしろって?」
「そんな無駄なことをさせるつもりはない。噂の流布に並行して縄張り相手から下町付近の情報を集めて欲しい。そいつらをここに誘うのはそちらの自由だ。食い扶持が増えれば、お前らの分は減るが、それでも誘いたい奴がいるのなら好きにして構わん」
「そんなことでいいのかよ?」
「生憎とした街のルールをオレは知らんからな。あと、オレの権限が通じる範囲なら多少の願いは叶えてやる。ただし聞くのは月に一度までとする」
「そんなに叶えてくれるのか?」
「部下から信頼されたいからな。それで信用に足りると思ったら仕事の斡旋もする。噂の流布なんてケチなもんじゃない。殺しだ。お前らの最も得意な分野だな。オレの部下になればある程度の殺しも仕事になる。要はヨゴレ仕事なわけだが、それに意を唱えるものはいるか?」
「ここにそんな身綺麗な奴はいないよ。それこそ願ったり叶ったりだ。ウォード族は戦士だからな。決して愛玩種族なんかじゃない!」
他の貴族からそう見られていたのだろう、少女達の瞳に宿り炎は大きく燃え盛っていた。
コモーノは大きく頷き、日常へと戻った。
◆
一方その頃ファルキンは、日付が変わってもコモーノからの情報が来るかもしれないと待ち合わせ場所に一ヶ月通い続けた。
特に連絡手段も持たずに口頭での約束。
コモーノの頭の中からすっぱり忘れ去られているとは知らずに律儀に通い続けた。
最初こそ紅茶一杯で粘り続けたが、やがて食事を摂るうちにメニューの制覇でもしてやろうかと邪推する。
すっかり目的がすり替わってしまったファルキンは、なんで自分は喫茶店のフードメニューを制覇してるのかわからなくなってきた。
ファルキンに一ヶ月経ってもまともな情報も掴めない無能の烙印が押されたのは、次の王国主催の茶会の場での事だった。
「コモーノスグエンキル、お前に決闘を申し込む!」
出会い頭にそんな態度をぶつけてしまったのは悪手だった。
しかしここでコモーノは大人の態度を見せる。
「挨拶もせぬうちに何事ですか、ファルキン様」
「うるさい! 約束をブッチした癖に俺様に逆らうな!」
「約束なんてしてませんよね?」
「してた! それをお前が忘れたんだろうが!」
コレは会話にならないと肩をすくめるコモーノに、同情の視線が複数寄せられる。
対してファルキンに浴びせられるのは侮蔑の視線。
今王宮内での勢力状況はコモーノに大きく味方していた。
ファルキンは当時のイキリにイキっていた自身のようであると、コモーノも他人事ではないように対処した。
圧倒した。
ファルキンは何もさせてもらえずに土をつけたのだ。
会場内はコモーノの勝利で盛り上がった。
0
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる