35 / 47
二章 主従
ルードの頼み
しおりを挟む
今日は月に一度の王宮への訪問日。
すでに行きつけとなっているので父とは城門で分かれてコモーノは厨房に顔を出して最後の仕上げとした。
今日の持ち込み品はクロカンブッシュ。
小さいシュークリームを雨でコーティングしてタワーにしたものだ。
魔法で飴を作って合わせていく作業は、厨房の人々を虜にした。
「よし、完成です。ちょっと余っちゃった分は厨房の方々で消化しちゃってください」
「いつも悪いね」
「こちらこそ、正当な評価をしてくれる人は多い方がいいので」
シュークリームは二ヶ月前には持ってきてたので味の想像はつきやすいだろう。しかし今回のクリームはバタークリーム。
カスタードクリームと違い、濃厚なコクが口の中に広がるのだ。飴がカリッと食感を彩り、小さいので手が進むのだ。
「マーナ様、お待たせいたしました」
「よく来たわね、待っていたわ」
「いらっしゃいませ、コモーノ様」
「ちょっと、ここの部屋主は私よ? 客のあなたが偉そうにしないでくれる?」
「でも、出来立てを食べたいからとお呼びくださったのはマーナ様ですよね? 本日もご相伴に預かります」
役得だ、とばかりにカーミが微笑む。
コモーノによってそれぞれの皿に配膳され、王子様付きメイドに入れてもらった紅茶を頂く。
ここに来てから飲ませてもらう茶は、王宮御用達と言うだけあって美味しい。
「これ、以前持ってきたシュークリームとは中のクリームが違うのね?」
「苦手な味でしたか?」
「ううん、大人の味っていうのかしら? 甘いだけじゃなく、こう風味? というのがすごくいいわ。お陰であなた以外のお菓子が陳腐に感じちゃってダメなのよね!」
「それは確かにありますね。私はこういった菓子を口にする機会はここでしかないんですけど、あまりお腹にたまらないのに口の中だけにいつまでも残る……余韻と言いますか、これが王族が口にする味なのかと毎度感謝の祈りをあげていますよ」
「それは良かったです」
お陰で王都の菓子屋からの印象は最悪だ。
別に商売してるわけでもないのに、やたらと目の敵にされるのだ。王女がわがままなのは今に始まった話じゃないし、それ以外でも菓子は流通してる。ただ、わがままを言う相手がコモーノになっただけ。感謝されこそすれ、咎められる謂れはないのである。
そんな話をしてる時、ノックの音と王女様の返答。
中に入ってきたのは第一王子のルードである。
これもいつも通り。
コモーノが王宮に通うようになって、茶会に同席するのは何度目か。ある意味で来ると思っていたので準備も怠らない。
「これはこれはルード様。お邪魔しております」
「お邪魔しておりますわ」
コモーノとカーミが貴族流の挨拶を終え、上座にお迎えする。
話す内容は近況というか雑談だ。
体の弱い第一王子にとって、外の情報を仕入れる手段は多いに越した事はないのである。
「そう言えば皆様聞きました?」
話を振る相手は、いつもカーミから。
どんな話が出てくるかはその時になってからでないとわからない。取るに足らない領内の噂。今こんな事業をしている。アドバイスがあれば聞きたいという話だ。
この際マーナ王女は危機に徹する。余計な口を挟んで、恥をかきたくないからだ。そして兄であるルードからいつまでも手のかかる妹だと思われたくないマーナは、この雑談に参加して少しでもいい印象を持たれようと必死に知ったかぶりをした。
「大きな亀?」
「霊亀の伝承かな? 父様の書斎で見かけた気がします」
「霊亀ユグドラシル。確か背中に生やした木が世界樹で、その亀が寝床とする場所にマナの恩恵が宿ると言われてるんだったよね?」
「はい。ユグドラシルの麓には、頂上的な力を持つ守護者が住むと言われてますね」
「確か、エルフだったか。そのユグドラシルの目撃情報があった? ではどこに拠点を置くかで戦争になりかねないな」
「むしろその噂の出どころが怪しいですね」
ルードの知識に感嘆としつつも、噂の出どころが怪しいとコモーノは指摘する。
「ふむ、確かに考えれば考えるほど謎だな。なぜ今その情報が出たか? しかも我々の耳に入らず、下級貴族にのみ伝達されてるのもきな臭い」
「ええ、まるで……」
どこかの誰かが戦争を仕掛けようと企んで、噂を流したとしか思えない。ルードとコモーノの回答が一致する。
「まさかな」
「机上の空論であれば良いですが……必要ならば動きますよ?」
「そうだな。放っておけば弟との勝負に水を差されそうだ。悪いがコモーノ、頼まれてくれるか?」
「承知いたしました。我が魔剣ジャスティスに誓って」
ポーズを取り、王族へ忠誠を誓う。
もちろんポーズだ。それに動くのはコモーノ意外に任せるつもりである。
「それはさておき茶会の続きをしよう。話に夢中になり過ぎて喉が渇いた」
「今お茶をお持ちいたしますわ」
メイドが立ち上がる。先ほどまで淹れていたティーポッドからではなく、わざわざお湯を沸かしなおして、茶葉を変えた。
なんら不思議ではないが、コモーノやマーナ、カーミとは全く違う茶葉を取り出すのがおかしい。
アイコンタクトでカーミに目配せすると、ニコリと微笑んだ。
第一王子ルードは誰かに命を狙われている。
まだ子供であるにも関わらず、こうまで執拗に命を狙われるのはあまりにもおかしいとコモーノ達も不審に思っていた。
そして王女付きのメイドまでもこの態度である。
まるで王子以外の全てが敵であるような感覚。
だから紅茶を口にする際は一芝居打つ必要があった。
「そう言えばルード様。実は新しいフレーバーを開発しまして。是非お召しいただければ」
「ほう、お前が持ってきたものか。気になるな。だが念の為解毒はさせてもらうぞ?」
「もちろんでございます。カーミ嬢」
「ええ、では失礼して。アンチドーテ」
カーミの手に光が集まり、震え、弾けた。
反応したのはマグカップ。コモーノの持ち込んだフレーバーのグラスではない。
「全く、友の差し入れにこんなに警戒をしなくてはならないとは。王族とは面倒なものだな。うん、美味い」
「御身が大切であればこそにございますよ」
「分かっている。僕にだって自分の責務の重さを十分理解してるさ。だから同時に思うのだ。弟に全て投げ出してしまってもいいかと」
「聞かなかったことにしておきます」
「そうだな。今のは聞かなかったことにしてくれ」
会話をしつつ、どこかへ連絡を入れようとメイドが怪しい動きをする。そのまま紅茶の替えを持ってくると退室した。
即座にルードが目配せでコモーノを見やり。
コモーノがそれに応えて室内の音を漏らさないように魔法を巡らせる。ついでに扉周辺人避けの魔法も使う。
そこに扉があるのに、意識の外に向かわせる認識阻害の魔法である。
「やはりグルでしたか」
「私には普通だったのにどうしてお兄様だけ?」
「皆は弟を担ぎたいのだろう。これは相当の貴族を抱き抱えてるぞ? さてどうしたものか」
「そうですね、スグエンキルに療養に来られますか? ちょうど父が調薬師を招いて医療の事業をはじめられましたし自然の中で暮らすのも悪くないでしょう」
「ここに居たらいつ殺されるか分かったものではない。いっそ家出するか? だがどうやってこの王宮から逃げ出すかだ」
「でしたらちょうどいい人物が部下におります」
「それは一体?」
「私の信頼のおける部下です。彼に頼んで、ルード様の身代わりになっていただきましょう」
全員が、どんなことが可能なのかとコモーノを注視する。
コモーノはどこ吹く風で、三人の視線を受け止めた。
すでに行きつけとなっているので父とは城門で分かれてコモーノは厨房に顔を出して最後の仕上げとした。
今日の持ち込み品はクロカンブッシュ。
小さいシュークリームを雨でコーティングしてタワーにしたものだ。
魔法で飴を作って合わせていく作業は、厨房の人々を虜にした。
「よし、完成です。ちょっと余っちゃった分は厨房の方々で消化しちゃってください」
「いつも悪いね」
「こちらこそ、正当な評価をしてくれる人は多い方がいいので」
シュークリームは二ヶ月前には持ってきてたので味の想像はつきやすいだろう。しかし今回のクリームはバタークリーム。
カスタードクリームと違い、濃厚なコクが口の中に広がるのだ。飴がカリッと食感を彩り、小さいので手が進むのだ。
「マーナ様、お待たせいたしました」
「よく来たわね、待っていたわ」
「いらっしゃいませ、コモーノ様」
「ちょっと、ここの部屋主は私よ? 客のあなたが偉そうにしないでくれる?」
「でも、出来立てを食べたいからとお呼びくださったのはマーナ様ですよね? 本日もご相伴に預かります」
役得だ、とばかりにカーミが微笑む。
コモーノによってそれぞれの皿に配膳され、王子様付きメイドに入れてもらった紅茶を頂く。
ここに来てから飲ませてもらう茶は、王宮御用達と言うだけあって美味しい。
「これ、以前持ってきたシュークリームとは中のクリームが違うのね?」
「苦手な味でしたか?」
「ううん、大人の味っていうのかしら? 甘いだけじゃなく、こう風味? というのがすごくいいわ。お陰であなた以外のお菓子が陳腐に感じちゃってダメなのよね!」
「それは確かにありますね。私はこういった菓子を口にする機会はここでしかないんですけど、あまりお腹にたまらないのに口の中だけにいつまでも残る……余韻と言いますか、これが王族が口にする味なのかと毎度感謝の祈りをあげていますよ」
「それは良かったです」
お陰で王都の菓子屋からの印象は最悪だ。
別に商売してるわけでもないのに、やたらと目の敵にされるのだ。王女がわがままなのは今に始まった話じゃないし、それ以外でも菓子は流通してる。ただ、わがままを言う相手がコモーノになっただけ。感謝されこそすれ、咎められる謂れはないのである。
そんな話をしてる時、ノックの音と王女様の返答。
中に入ってきたのは第一王子のルードである。
これもいつも通り。
コモーノが王宮に通うようになって、茶会に同席するのは何度目か。ある意味で来ると思っていたので準備も怠らない。
「これはこれはルード様。お邪魔しております」
「お邪魔しておりますわ」
コモーノとカーミが貴族流の挨拶を終え、上座にお迎えする。
話す内容は近況というか雑談だ。
体の弱い第一王子にとって、外の情報を仕入れる手段は多いに越した事はないのである。
「そう言えば皆様聞きました?」
話を振る相手は、いつもカーミから。
どんな話が出てくるかはその時になってからでないとわからない。取るに足らない領内の噂。今こんな事業をしている。アドバイスがあれば聞きたいという話だ。
この際マーナ王女は危機に徹する。余計な口を挟んで、恥をかきたくないからだ。そして兄であるルードからいつまでも手のかかる妹だと思われたくないマーナは、この雑談に参加して少しでもいい印象を持たれようと必死に知ったかぶりをした。
「大きな亀?」
「霊亀の伝承かな? 父様の書斎で見かけた気がします」
「霊亀ユグドラシル。確か背中に生やした木が世界樹で、その亀が寝床とする場所にマナの恩恵が宿ると言われてるんだったよね?」
「はい。ユグドラシルの麓には、頂上的な力を持つ守護者が住むと言われてますね」
「確か、エルフだったか。そのユグドラシルの目撃情報があった? ではどこに拠点を置くかで戦争になりかねないな」
「むしろその噂の出どころが怪しいですね」
ルードの知識に感嘆としつつも、噂の出どころが怪しいとコモーノは指摘する。
「ふむ、確かに考えれば考えるほど謎だな。なぜ今その情報が出たか? しかも我々の耳に入らず、下級貴族にのみ伝達されてるのもきな臭い」
「ええ、まるで……」
どこかの誰かが戦争を仕掛けようと企んで、噂を流したとしか思えない。ルードとコモーノの回答が一致する。
「まさかな」
「机上の空論であれば良いですが……必要ならば動きますよ?」
「そうだな。放っておけば弟との勝負に水を差されそうだ。悪いがコモーノ、頼まれてくれるか?」
「承知いたしました。我が魔剣ジャスティスに誓って」
ポーズを取り、王族へ忠誠を誓う。
もちろんポーズだ。それに動くのはコモーノ意外に任せるつもりである。
「それはさておき茶会の続きをしよう。話に夢中になり過ぎて喉が渇いた」
「今お茶をお持ちいたしますわ」
メイドが立ち上がる。先ほどまで淹れていたティーポッドからではなく、わざわざお湯を沸かしなおして、茶葉を変えた。
なんら不思議ではないが、コモーノやマーナ、カーミとは全く違う茶葉を取り出すのがおかしい。
アイコンタクトでカーミに目配せすると、ニコリと微笑んだ。
第一王子ルードは誰かに命を狙われている。
まだ子供であるにも関わらず、こうまで執拗に命を狙われるのはあまりにもおかしいとコモーノ達も不審に思っていた。
そして王女付きのメイドまでもこの態度である。
まるで王子以外の全てが敵であるような感覚。
だから紅茶を口にする際は一芝居打つ必要があった。
「そう言えばルード様。実は新しいフレーバーを開発しまして。是非お召しいただければ」
「ほう、お前が持ってきたものか。気になるな。だが念の為解毒はさせてもらうぞ?」
「もちろんでございます。カーミ嬢」
「ええ、では失礼して。アンチドーテ」
カーミの手に光が集まり、震え、弾けた。
反応したのはマグカップ。コモーノの持ち込んだフレーバーのグラスではない。
「全く、友の差し入れにこんなに警戒をしなくてはならないとは。王族とは面倒なものだな。うん、美味い」
「御身が大切であればこそにございますよ」
「分かっている。僕にだって自分の責務の重さを十分理解してるさ。だから同時に思うのだ。弟に全て投げ出してしまってもいいかと」
「聞かなかったことにしておきます」
「そうだな。今のは聞かなかったことにしてくれ」
会話をしつつ、どこかへ連絡を入れようとメイドが怪しい動きをする。そのまま紅茶の替えを持ってくると退室した。
即座にルードが目配せでコモーノを見やり。
コモーノがそれに応えて室内の音を漏らさないように魔法を巡らせる。ついでに扉周辺人避けの魔法も使う。
そこに扉があるのに、意識の外に向かわせる認識阻害の魔法である。
「やはりグルでしたか」
「私には普通だったのにどうしてお兄様だけ?」
「皆は弟を担ぎたいのだろう。これは相当の貴族を抱き抱えてるぞ? さてどうしたものか」
「そうですね、スグエンキルに療養に来られますか? ちょうど父が調薬師を招いて医療の事業をはじめられましたし自然の中で暮らすのも悪くないでしょう」
「ここに居たらいつ殺されるか分かったものではない。いっそ家出するか? だがどうやってこの王宮から逃げ出すかだ」
「でしたらちょうどいい人物が部下におります」
「それは一体?」
「私の信頼のおける部下です。彼に頼んで、ルード様の身代わりになっていただきましょう」
全員が、どんなことが可能なのかとコモーノを注視する。
コモーノはどこ吹く風で、三人の視線を受け止めた。
0
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。

【後日談完結】10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~
ばいむ
ファンタジー
剣と魔法の世界であるライハンドリア・・・。魔獣と言われるモンスターがおり、剣と魔法でそれを倒す冒険者と言われる人達がいる世界。
高校の休み時間に突然その世界に行くことになってしまった。この世界での生活は10日間と言われ、混乱しながらも楽しむことにしたが、なぜか戻ることができなかった。
特殊な能力を授かるわけでもなく、生きるための力をつけるには自ら鍛錬しなければならなかった。魔獣を狩り、いろいろな遺跡を訪ね、いろいろな人と出会った。何度か死にそうになったこともあったが、多くの人に助けられながらも少しずつ成長していった。
冒険をともにするのは同じく異世界に転移してきた女性・ジェニファー。彼女と出会い、そして・・・。
初投稿というか、初作品というか、まともな初執筆品です。
今までこういうものをまともに書いたこともなかったのでいろいろと変なところがあるかもしれませんがご了承ください。
誤字脱字等あれば連絡をお願いします。
感想やレビューをいただけるととてもうれしいです。書くときの参考にさせていただきます。
おもしろかっただけでも励みになります。
2021/6/27 無事に完結しました。
2021/9/10 後日談の追加開始
2022/2/18 後日談完結

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる