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七章 探索! 並行世界
業務提携2
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沖縄の次は北海道に来た。
海産物は東京でも食えるが、やはり蟹やウニなどの高級品は現地で食うに限る。
異世界だと規模がでかくて大味が主流だしな。
大人二人で食うのに多すぎるんだ。
北海道にはダンジョンが三つあるが、その中でもウニの産地で有名な積丹ダンジョンに来ている。
別にどこと契約してもいいけど、ホテルは別にとってあるのでデートスポット優先で決めている。
転移先に追加しちゃえばいいしね。
「やぁ、こんにちは積丹ダンジョンさん」
「本当にうちに来てくれるとは、助かる」
わかっていたけど、積丹ダンジョンさんは水棲系のモンスターとアトラクション(?)でシーカーを翻弄するタイプだ。
結構モンスター強化にマナを注いでいるらしく、提案に乗ってくるだけあってマナ運用がカツカツなようだ。
ここも那覇ダンジョンさんと同じようにコアを取り込んでもらって契約する。しかし、こだわりが強いようでフロア丸々借り受ける契約に待ったをかけられてしまった。
「那覇ダンジョンさんではたしかにその要望を飲んで効率は上がったと聞く。けどうちはモンスター進化タイプ。フロアに余裕はなく、違う方法での提携をお願いしたいのだ」
「ふむ、たしかにこのタイプのダンジョン形式はあまり見ないな。トラップとかは仕掛けないのか?」
「そうしたいのもやまやまだが、維持費が嵩張るだろう? 私はこれと決めたモンスターを多様に進化させてシーカーとの対決に用いるマッチング形式をとっているのだ」
「ふむ、それを変えるつもりはないと?」
「ああ、こればかりは変えられない。人数で攻め込んできても、一人一人がモンスターとマッチングして勝ち上がらない限り先には上がれない仕組みにした」
「ならばモンスターのドロップ品にチケットを混ぜるというのは?」
「その件だが、私のダンジョンにそのチケットは持ち込まないでほしいのだ」
ふむ。こうも頭が硬いタイプは初めてだ。
「わかった。でもマナは欲しいんだな?」
「無理なお願いをしてるのはわかってる」
「ならば、うちのエントランスから何人かそちらのダンジョンに回す。それでどうだ?」
「……それは、シーカーを回してくれるのは嬉しいが。転移チケットを持ち込まれるのは不本意だ」
「無論、あなたのダンジョン内では発動しないようにする」
「それは可能なのか?」
「出来る」
「ならばそれで……」
「その代わり、安全地帯の設置はしてもらうよ」
「それくらいなら……こちらのダンジョンの邪魔をしないでくれるのならいくらでも協力しよう」
「ならその安全地帯のみ、転移チケットの有効範囲に設定していただく」
「ぐっ……出来ればやめて欲しいが、だがそれが条件だと言うのなら飲むしかないな」
既にコアと融合してる時点で、どこかで俺の意見を飲まざるを得ない。積丹ダンジョンさんは女性ながらいろいろ考えて今の形にしたと思う。
その非効率的と思えるスタイルだけど、それで今も生き残ってるプライドがある。
今回そのプライドをかなぐり捨てて俺に提携を結んでやってもいいと願ってきた。
まあその時点で後がないのは目に見えてるわけだ。
「交渉成立だな」
「あっくん、もっと積丹さんの言い分を聞いてあげたら? お仕事にあたしが口出しするには違うとわかってるけど、可哀想だよ」
「む、美玲さんがそう言うなら、多少融通してやってもいいかな」
「宜しいのか? と言うより、ずっと気になっていたんだが、横の方は一体何者だ?」
「美玲さん? 俺の奥さんだけど。何か?」
「あ、いや。人類の敵でもあるダンジョンマスターであると知って嫁いでくれるものなのかと」
積丹ダンジョンさんが、そう言うのは諦めていたと自白する。
「あー、そこら辺説明するの面倒臭いんだけど。俺たちはこの世界の住民じゃない。以前政府から紹介されたことのある、異世界からの転移者と言うのは俺たちだよ。こう見えてエルフでな、結婚はこの世界がダンジョンに飲まれる前からしてたんだ」
「だとしても人類の敵だよ?」
「人類とは何度も敵対してるな、異世界で。だからなんだとしか言いようがない。あんたも人である事をやめたとはいえ、人の心は持ってるんだろ? ならそれでいいじゃないか。モンスターに入れ込むのもいいが、もうちょっと自分を大事にしてやれ」
「くっ……見抜かれていたか」
積丹ダンジョンさんはその場でうずくまり、実はダンジョン経営にあまり乗り気じゃなかったのは、シーカー時代に結婚を前提にお付き合いしていた方とダンジョン内で死に別れて、そのあとマスター化したせいで病みまくっていたようだ。
もう人類相手に恋愛感情は抱けないと、マナの補填そっちのけでモンスター強化に入れ込んでいたようだ。
いわば積丹ダンジョンさんからしてみたら俺は、推しのアイドルに入れ込んでるとこにやってきた間男。
交渉だっつってんのに、向こうの要望を押し通して融資だけ受け取るのは病んでるから仕方のないことだと美玲さんから説明されて、納得いかないけど飲み込むことにした。
ぶっちゃけ言ってる内容は支離滅裂だし、一番相手にしたくない交渉相手。
だが、美玲さんがなまじ共感しちゃうもんだから、俺も見捨てるわけにもいかず……まあいい事したと割り切るかと気分を入れ替えた。
これが異世界トラベルの事業関連だったら無視するが、趣味でやってるダンジョン運営だからこその妥協。
上位陣の女性マスターも大概アレだったけど、末端ですらこの一筋縄でいかない感じ。
マスターになれる奴って破滅主義者が多いのかもしれない。
まぁ今のご時世にシーカーやる奴ってそう言う奴らぐらいだし。
どちらにせよダンジョンに利用されるだけされてポイ捨てされる未来しか見えないので、さっさと契約して良かったと思っておくか。
「なるほどな、それはお辛い思いをしてきたな。同情の余地はある」
「でしょー? あっくんは優しいからあたしの気持ちがわかってくれると思ったの。積丹ちゃんも頑張って? いつかきっと理想の彼氏見つかるから! あたしも応援してるし」
「……はい、ありがとうございます!」
「いこ、あっくん! 彼女はもう大丈夫よ」
あー、うんそこじゃなくて。
あの要望通すと俺がマナを無駄に消費するだけってことに。
まあいっか。美玲さんが楽しそうなら。
俺だって美玲さんのおかげでポイントの上位に立ててるわけだしな。
そのあと積丹でウニを美味しくいただいた。
他の海産物も美味しかったけど、ウニ推しなだけあってうに丼は別格の旨さだった。
海産物は東京でも食えるが、やはり蟹やウニなどの高級品は現地で食うに限る。
異世界だと規模がでかくて大味が主流だしな。
大人二人で食うのに多すぎるんだ。
北海道にはダンジョンが三つあるが、その中でもウニの産地で有名な積丹ダンジョンに来ている。
別にどこと契約してもいいけど、ホテルは別にとってあるのでデートスポット優先で決めている。
転移先に追加しちゃえばいいしね。
「やぁ、こんにちは積丹ダンジョンさん」
「本当にうちに来てくれるとは、助かる」
わかっていたけど、積丹ダンジョンさんは水棲系のモンスターとアトラクション(?)でシーカーを翻弄するタイプだ。
結構モンスター強化にマナを注いでいるらしく、提案に乗ってくるだけあってマナ運用がカツカツなようだ。
ここも那覇ダンジョンさんと同じようにコアを取り込んでもらって契約する。しかし、こだわりが強いようでフロア丸々借り受ける契約に待ったをかけられてしまった。
「那覇ダンジョンさんではたしかにその要望を飲んで効率は上がったと聞く。けどうちはモンスター進化タイプ。フロアに余裕はなく、違う方法での提携をお願いしたいのだ」
「ふむ、たしかにこのタイプのダンジョン形式はあまり見ないな。トラップとかは仕掛けないのか?」
「そうしたいのもやまやまだが、維持費が嵩張るだろう? 私はこれと決めたモンスターを多様に進化させてシーカーとの対決に用いるマッチング形式をとっているのだ」
「ふむ、それを変えるつもりはないと?」
「ああ、こればかりは変えられない。人数で攻め込んできても、一人一人がモンスターとマッチングして勝ち上がらない限り先には上がれない仕組みにした」
「ならばモンスターのドロップ品にチケットを混ぜるというのは?」
「その件だが、私のダンジョンにそのチケットは持ち込まないでほしいのだ」
ふむ。こうも頭が硬いタイプは初めてだ。
「わかった。でもマナは欲しいんだな?」
「無理なお願いをしてるのはわかってる」
「ならば、うちのエントランスから何人かそちらのダンジョンに回す。それでどうだ?」
「……それは、シーカーを回してくれるのは嬉しいが。転移チケットを持ち込まれるのは不本意だ」
「無論、あなたのダンジョン内では発動しないようにする」
「それは可能なのか?」
「出来る」
「ならばそれで……」
「その代わり、安全地帯の設置はしてもらうよ」
「それくらいなら……こちらのダンジョンの邪魔をしないでくれるのならいくらでも協力しよう」
「ならその安全地帯のみ、転移チケットの有効範囲に設定していただく」
「ぐっ……出来ればやめて欲しいが、だがそれが条件だと言うのなら飲むしかないな」
既にコアと融合してる時点で、どこかで俺の意見を飲まざるを得ない。積丹ダンジョンさんは女性ながらいろいろ考えて今の形にしたと思う。
その非効率的と思えるスタイルだけど、それで今も生き残ってるプライドがある。
今回そのプライドをかなぐり捨てて俺に提携を結んでやってもいいと願ってきた。
まあその時点で後がないのは目に見えてるわけだ。
「交渉成立だな」
「あっくん、もっと積丹さんの言い分を聞いてあげたら? お仕事にあたしが口出しするには違うとわかってるけど、可哀想だよ」
「む、美玲さんがそう言うなら、多少融通してやってもいいかな」
「宜しいのか? と言うより、ずっと気になっていたんだが、横の方は一体何者だ?」
「美玲さん? 俺の奥さんだけど。何か?」
「あ、いや。人類の敵でもあるダンジョンマスターであると知って嫁いでくれるものなのかと」
積丹ダンジョンさんが、そう言うのは諦めていたと自白する。
「あー、そこら辺説明するの面倒臭いんだけど。俺たちはこの世界の住民じゃない。以前政府から紹介されたことのある、異世界からの転移者と言うのは俺たちだよ。こう見えてエルフでな、結婚はこの世界がダンジョンに飲まれる前からしてたんだ」
「だとしても人類の敵だよ?」
「人類とは何度も敵対してるな、異世界で。だからなんだとしか言いようがない。あんたも人である事をやめたとはいえ、人の心は持ってるんだろ? ならそれでいいじゃないか。モンスターに入れ込むのもいいが、もうちょっと自分を大事にしてやれ」
「くっ……見抜かれていたか」
積丹ダンジョンさんはその場でうずくまり、実はダンジョン経営にあまり乗り気じゃなかったのは、シーカー時代に結婚を前提にお付き合いしていた方とダンジョン内で死に別れて、そのあとマスター化したせいで病みまくっていたようだ。
もう人類相手に恋愛感情は抱けないと、マナの補填そっちのけでモンスター強化に入れ込んでいたようだ。
いわば積丹ダンジョンさんからしてみたら俺は、推しのアイドルに入れ込んでるとこにやってきた間男。
交渉だっつってんのに、向こうの要望を押し通して融資だけ受け取るのは病んでるから仕方のないことだと美玲さんから説明されて、納得いかないけど飲み込むことにした。
ぶっちゃけ言ってる内容は支離滅裂だし、一番相手にしたくない交渉相手。
だが、美玲さんがなまじ共感しちゃうもんだから、俺も見捨てるわけにもいかず……まあいい事したと割り切るかと気分を入れ替えた。
これが異世界トラベルの事業関連だったら無視するが、趣味でやってるダンジョン運営だからこその妥協。
上位陣の女性マスターも大概アレだったけど、末端ですらこの一筋縄でいかない感じ。
マスターになれる奴って破滅主義者が多いのかもしれない。
まぁ今のご時世にシーカーやる奴ってそう言う奴らぐらいだし。
どちらにせよダンジョンに利用されるだけされてポイ捨てされる未来しか見えないので、さっさと契約して良かったと思っておくか。
「なるほどな、それはお辛い思いをしてきたな。同情の余地はある」
「でしょー? あっくんは優しいからあたしの気持ちがわかってくれると思ったの。積丹ちゃんも頑張って? いつかきっと理想の彼氏見つかるから! あたしも応援してるし」
「……はい、ありがとうございます!」
「いこ、あっくん! 彼女はもう大丈夫よ」
あー、うんそこじゃなくて。
あの要望通すと俺がマナを無駄に消費するだけってことに。
まあいっか。美玲さんが楽しそうなら。
俺だって美玲さんのおかげでポイントの上位に立ててるわけだしな。
そのあと積丹でウニを美味しくいただいた。
他の海産物も美味しかったけど、ウニ推しなだけあってうに丼は別格の旨さだった。
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