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【藤本要編】偽物令嬢ヨルダ=ヒュージモーデン
野外デート
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「本当に、護衛もなしに出歩いて大丈夫ですの?」
ヨルダが平民ルックのオメガに聞いた。
顔がいいので何を着ても似合う。
普段はメガネをかけているのに、伊達メガネだったのかと思うほどに本日は裸眼だ。
「私達がすでにそこいらの護衛の腕を逸脱しているからね。国王襲撃犯を撃退したと噂のヨルダ嬢ならば特に問題なく許可が降りるだろう。それとも私と二人きりでは不安かね?」
「ああ、いいえ。メガネを外したオメガ様にドキドキしておりますのよ?」
だからあんまり顔を近づけるなと言外に言ってるのだが、この男はヨルダがそんな態度を示すのが愉快で仕方ないとばかりに顔を近づけた。
「もう、オメガ様ったら」
「もう婚約者なんだし、いい加減私の事は呼び捨てでも構わないんだが?」
「そう思うんならわたくしも呼び捨ててくださいまし」
ちょっと拗ねたような顔で言う。
気を抜けば流れに飲まれそうだ。
ちょっと嫌がらせしてやろうと悪巧みを考えるヨルダだったが、オメガの大胆な行動に思わず反応が遅れてしまった。
椅子ドンからの顎クイ。
俺の女になれ宣言が実行されたからである。
表現こそはまさにそれだが、少しづつニュアンスが異なる。
まず壁ではなく椅子。
逃げ場をなくすように上半身を乗り上げながら急接近。
顎クイは警戒していたのに実行されたらもう何も言えない。恐るべき早技である。
いつキスをされるかわかったもんじゃない、まっすぐで誠実な瞳がヨルダを射抜いていた。
ギュッと目を瞑ったヨルダだったが、唇が濡れる感覚はない。
だが肌が密着した感じ、ぬくもりだけがやたら近くにあった。
「君は私のものだ。そう簡単に手放したりはしないよ、ヨルダ」
そんな宣言を耳元で囁かれた。
ほぁあああああ!
顔面が上気していくのがわかる。顔から火が出そうなほど体温が急上昇した。
これは流石に男慣れしている藤本要にも効果は抜群だった。
普段なら勢いで殴りつけているところだが、思いのほか強く体を密着させられてるのでそういう態勢を取れなかったのもある。
フリーであったとしても、その拳は強く握りしめられたか?
テンパリすぎて対応に困っていたのではないか?
「な、何をなさいますの?」
「君のそんな顔が見たかった。ヨルダ、今だけはどうか呼び捨ててで呼んで欲しい。あまり敬称略をつけすぎると任務に差し支えるからね」
「え、ええ。わかっております」
「その口調もやめてくれ。今の私達は平民だ。貴族のような物言いはおかしいだろう?」
「分かったわ」
「ヨシ」
何がヨシだ。こっちはよくねーんだよ、と内心で悪態をつきながら不貞腐れるヨルダだった。
そうだよ、任務だよ。
オメガに言われて自分の置かれた状況を思い出した。
発端はソート王子から。
魔の森と呼ばれる探索に出ていったきり帰らない第一騎士団が心配であるとのこと。
防衛は魔導士庁が行うが、人々の見張りは騎士団の仕事なのだとか。
今や分体を作って増え続ける一方ではあるが、だからと言って隊長がいつまでも帰らないのは体面が悪いとのこと。
話を聞く限りじゃいなくても問題ないが、中には貴族の子息も多く在籍しており、子供の心配をしている声が上がったのだとか。
要は出来損ないの子供の天下り先なのだろうな。
ヨルダはなんとなく思いつく。
「しかし、魔の森ですか?」
聞いたことがない。
そんなものが王国の近くに存在していたなど、初めて知ったほどだ。
「聞きなれないのは仕方ないさ。王国の歴史からも消えて久しい場所だからね。御伽話の一節にもなっている魔王城があるとされた場所だよ。今は封印されてただの森とされている」
「魔王ですか、そんな存在が居たのですね」
お前とどっちが強いんだろうな?
ヨルダがオメガに向かって眼差しを向ける。
純粋な興味だ。
自分と比べては少しかわいそうに見えたから。
もし、強さが拮抗してるなら、少しだけ面倒くさいことになるとも思っていた。
「さて、強さの程は分からないな。大昔のことだ。今の魔法技術が発展した世界規模ではどの程度か。だが騎士団が帰ってこないというのはそれなりに信憑性があるんじゃないかと思っている」
「魔王に惑わされた?」
「傀儡にされている、か。おもしろい考えだ。そうでないことを祈るばかりだよ」
通過点である街の一つについた。
「今日はここに泊まろう。随分と荒れ果てているけど、宿は取れるだろうか?」
馬車から見下ろされた風景は廃墟一歩手前といった雰囲気。家屋は手入れがされておらず、人通りも少ない。
「街に護衛もおりませんね?」
「ヨルダ、口調」
「あ、ごめんなさい」
馬房に馬を預けて、町を練り歩く。
表通りはまだ人の気配はあるものの、裏通りは全滅だ。
随分と手を入れてない廃棄された農園が閑散としながら広がっている。
「ここに居た人達はどこに行ったんでしょう?」
「さて、この有様だとご食事も期待できそうにないかな?」
まず宿が取れるか?
それが問題だとばかりにオメガは唸った。
それにしたって人が少ないのが気にかかる。
貴族からの税金が払えないから夜逃げしたのなら騎士達がそこら辺にうろついている筈だ。
その姿すらも見かけない。
「オメガ」
「どうかした?」
「誰かに見られてる」
「それは穏やかじゃないな。場所はわかる?」
ヨルダは自分より大きなオメガの背中に十字を記した。
上を北、下を南。右を東、左を西として。
とある一点を叩く。
南南西。
つまりは馬車を預けた馬房の方角からだった。
「もしかして、出生がバレているとか?」
「ああ、しまった。髪を染めてない」
「髪ですか?」
ハニーブロンドは上位貴族の表れなんだ。
私と君はその中でも一際輝いてる。
身なりを変えても分かってしまうのかもしれないな。
などと言いながら笑って誤魔化すオメガに、こいつ肝心なところで抜けてんなと思うヨルダだった。
───────────────────────────────
ここまでお読みいただきありがとうございます!
明日から更新頻度をぐっと落として一日一話となります。
時間は12:10くらいを予定しています。
今の段階で新規読者が増えない時点でファンタジーカップは望み薄なので、あとはのんびり投稿していこうと思います。
引き続き本作をよろしくお願いします!
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ヨルダが平民ルックのオメガに聞いた。
顔がいいので何を着ても似合う。
普段はメガネをかけているのに、伊達メガネだったのかと思うほどに本日は裸眼だ。
「私達がすでにそこいらの護衛の腕を逸脱しているからね。国王襲撃犯を撃退したと噂のヨルダ嬢ならば特に問題なく許可が降りるだろう。それとも私と二人きりでは不安かね?」
「ああ、いいえ。メガネを外したオメガ様にドキドキしておりますのよ?」
だからあんまり顔を近づけるなと言外に言ってるのだが、この男はヨルダがそんな態度を示すのが愉快で仕方ないとばかりに顔を近づけた。
「もう、オメガ様ったら」
「もう婚約者なんだし、いい加減私の事は呼び捨てでも構わないんだが?」
「そう思うんならわたくしも呼び捨ててくださいまし」
ちょっと拗ねたような顔で言う。
気を抜けば流れに飲まれそうだ。
ちょっと嫌がらせしてやろうと悪巧みを考えるヨルダだったが、オメガの大胆な行動に思わず反応が遅れてしまった。
椅子ドンからの顎クイ。
俺の女になれ宣言が実行されたからである。
表現こそはまさにそれだが、少しづつニュアンスが異なる。
まず壁ではなく椅子。
逃げ場をなくすように上半身を乗り上げながら急接近。
顎クイは警戒していたのに実行されたらもう何も言えない。恐るべき早技である。
いつキスをされるかわかったもんじゃない、まっすぐで誠実な瞳がヨルダを射抜いていた。
ギュッと目を瞑ったヨルダだったが、唇が濡れる感覚はない。
だが肌が密着した感じ、ぬくもりだけがやたら近くにあった。
「君は私のものだ。そう簡単に手放したりはしないよ、ヨルダ」
そんな宣言を耳元で囁かれた。
ほぁあああああ!
顔面が上気していくのがわかる。顔から火が出そうなほど体温が急上昇した。
これは流石に男慣れしている藤本要にも効果は抜群だった。
普段なら勢いで殴りつけているところだが、思いのほか強く体を密着させられてるのでそういう態勢を取れなかったのもある。
フリーであったとしても、その拳は強く握りしめられたか?
テンパリすぎて対応に困っていたのではないか?
「な、何をなさいますの?」
「君のそんな顔が見たかった。ヨルダ、今だけはどうか呼び捨ててで呼んで欲しい。あまり敬称略をつけすぎると任務に差し支えるからね」
「え、ええ。わかっております」
「その口調もやめてくれ。今の私達は平民だ。貴族のような物言いはおかしいだろう?」
「分かったわ」
「ヨシ」
何がヨシだ。こっちはよくねーんだよ、と内心で悪態をつきながら不貞腐れるヨルダだった。
そうだよ、任務だよ。
オメガに言われて自分の置かれた状況を思い出した。
発端はソート王子から。
魔の森と呼ばれる探索に出ていったきり帰らない第一騎士団が心配であるとのこと。
防衛は魔導士庁が行うが、人々の見張りは騎士団の仕事なのだとか。
今や分体を作って増え続ける一方ではあるが、だからと言って隊長がいつまでも帰らないのは体面が悪いとのこと。
話を聞く限りじゃいなくても問題ないが、中には貴族の子息も多く在籍しており、子供の心配をしている声が上がったのだとか。
要は出来損ないの子供の天下り先なのだろうな。
ヨルダはなんとなく思いつく。
「しかし、魔の森ですか?」
聞いたことがない。
そんなものが王国の近くに存在していたなど、初めて知ったほどだ。
「聞きなれないのは仕方ないさ。王国の歴史からも消えて久しい場所だからね。御伽話の一節にもなっている魔王城があるとされた場所だよ。今は封印されてただの森とされている」
「魔王ですか、そんな存在が居たのですね」
お前とどっちが強いんだろうな?
ヨルダがオメガに向かって眼差しを向ける。
純粋な興味だ。
自分と比べては少しかわいそうに見えたから。
もし、強さが拮抗してるなら、少しだけ面倒くさいことになるとも思っていた。
「さて、強さの程は分からないな。大昔のことだ。今の魔法技術が発展した世界規模ではどの程度か。だが騎士団が帰ってこないというのはそれなりに信憑性があるんじゃないかと思っている」
「魔王に惑わされた?」
「傀儡にされている、か。おもしろい考えだ。そうでないことを祈るばかりだよ」
通過点である街の一つについた。
「今日はここに泊まろう。随分と荒れ果てているけど、宿は取れるだろうか?」
馬車から見下ろされた風景は廃墟一歩手前といった雰囲気。家屋は手入れがされておらず、人通りも少ない。
「街に護衛もおりませんね?」
「ヨルダ、口調」
「あ、ごめんなさい」
馬房に馬を預けて、町を練り歩く。
表通りはまだ人の気配はあるものの、裏通りは全滅だ。
随分と手を入れてない廃棄された農園が閑散としながら広がっている。
「ここに居た人達はどこに行ったんでしょう?」
「さて、この有様だとご食事も期待できそうにないかな?」
まず宿が取れるか?
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それにしたって人が少ないのが気にかかる。
貴族からの税金が払えないから夜逃げしたのなら騎士達がそこら辺にうろついている筈だ。
その姿すらも見かけない。
「オメガ」
「どうかした?」
「誰かに見られてる」
「それは穏やかじゃないな。場所はわかる?」
ヨルダは自分より大きなオメガの背中に十字を記した。
上を北、下を南。右を東、左を西として。
とある一点を叩く。
南南西。
つまりは馬車を預けた馬房の方角からだった。
「もしかして、出生がバレているとか?」
「ああ、しまった。髪を染めてない」
「髪ですか?」
ハニーブロンドは上位貴族の表れなんだ。
私と君はその中でも一際輝いてる。
身なりを変えても分かってしまうのかもしれないな。
などと言いながら笑って誤魔化すオメガに、こいつ肝心なところで抜けてんなと思うヨルダだった。
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ここまでお読みいただきありがとうございます!
明日から更新頻度をぐっと落として一日一話となります。
時間は12:10くらいを予定しています。
今の段階で新規読者が増えない時点でファンタジーカップは望み薄なので、あとはのんびり投稿していこうと思います。
引き続き本作をよろしくお願いします!
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