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【シータ編】派閥争いに負けた聖女
災厄を封ぜし場所
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キアラは大きなジェミニウルフをガルムと呼んだ。
ガルムのガル君である。
すっかり仲良しになったキアラによって、ガル君が周囲のジェミニウルフへと威圧をかけ、こちらに襲いかかってくることはない。それだけの力があるのだろう。
「これは……どこに向かってるんだ?」
「はい。女神様から、ここに封印されている悪魔の手先の確認に来たと言われてます。そのためにいくつか探して欲しいものがあるそうです」
シータは時折黙り込むなり、何か考えた後に洋一達に説明した。女神の声はシータにしか届かないのだろう。
洋一は要がいる時に同じような顔をされた事を思い出し、苦笑する。
「探して欲しいものですか、知っているやつならいいんですが」
「まずは智慧の実と呼ばれるこれくらいの粒がたくさんついた野いちごを探してください」
「ああ、あれか! なら知ってる。こっちだ」
シータの説明を聞き、洋一は食べたことがある果実を思い出して道を歩む。
「あったあった、ここだ。これでいいのか?」
洋一は無造作にぶちりと果実をもぎ取って、シータへと渡した。
「ではみなさん、これを口にしてください。これを食べないとこの先見えないものが出てくるでしょう」
「え?」
洋一だけが、シータの言葉を飲み込めない。
何かを見る仕掛けがこの果実にはあった?
ただの空腹を満たすものではなかったのか?
少し焦りながらシータに倣って口に含む。
「あ、甘くて美味しい。ジャムにしたら美味しいかも。パンにも合いそう」
「パンもいいけど、肉の臭み消しにも使えるぞ?」
「えー、肉と合わせるのは想像できなーい」
「先に進みますよ」
「あ、はい」
じゃれ合う洋一やヨルダに向けて、先を急ぎたいと申し出るシータ。
あまりレシピに思考を持っていかれるのは良くなさそうだと洋一は反省しながらガル君に乗っかるヨルダの後を追った。
「これは……酷い、全て壊されています」
シータはとある木の根を見ながらうめいた。
そこは確か七輪茸が生えてた場所だ。
洋一は急速に嫌な予感を覚える。
「その、ここにあったものは一体どんな重要な役割があったんですか?」
「封印そのものです。表面は鉄のように固く、人間の武器では傷もつけられない。それゆえに悪魔の手先を封じ込める特殊な役割を持つキノコが生えていました。そのはずですのに……」
悔しそうに嘆くシータ。
ヨルダは何か察したのか、洋一の袖を引っ張った。
「なぁ、師匠。あれって……」
「シィーッ」
洋一は余計な事を言うなとばかりにヨルダの口を塞いだ。
気のせいか、いつもより蒸し暑く感じる。
洋一はダラダラと滝の汗を流しながら目を泳がせた。
今は真っ直ぐにシータの顔を見れる気がしない洋一である。
火を焚く技術を持たない洋一にとって、七輪茸の存在は非常にありがたかった。
なんならこれで料理が作れると小躍りしたほどだ。
ジェミニウルフ同様に乱獲した覚えがある。
当然、洋一の口から言い出せない雰囲気である。
まさかそれが、女神の敵である悪魔の手先『魔獣』に使われてるなんて思いもしない。
「ああ、やっぱり。封印が解けています。砕けた結晶後から察するに、まだ解けて1年も経ってないようですね。再封印するためにも早く見つけ出さねば。この土地は瘴気に覆われて人が住めなくなってしまいます!」
非常にまずい事態になっているようだ。
しかも一年も経っているそうだ。
一年前? まだ洋一が森の中にいた頃である。
もしかしたらすでにその魔獣と出会っているかもしれない。
「シータ、魔獣の特徴を教えてくれるか? もし山を降りていたら事だ」
「流石にこの森からは出ていかないですよ。この森自体が封印のようなものです」
「そうなのか? 俺はちょうど一年前にここで暮らしてたが、全くそんなやつ見た試しがないぞ?」
「ここに暮らしてた!? 正気じゃありません!」
正気じゃないとか言われて、軽くショックを受ける洋一である。
なお、好きでこの場所に住んでいたわけじゃない。
気がついたらここにいたと説明をしたが、誰も聞いちゃくれなかった。
記憶喪失で迷子になるレベルの封印ではないとのことだ。
ごもっともと思いながらも、本当なのになーと軽く拗ねる洋一。
「頼む、なんとか思い出すから特徴だけでも教えてくれ」
「わかりました」
シータは落ち着きを取り戻し、女神の仇敵である悪魔の手先の特徴を挙げていく。
「まずはそれは野生動物をベースに侵食する、精神生命体であることです」
「そんなの見たことないぞ?」
「おかしいですねぇ。寄生されたモンスターは血のような赤さの肌や毛皮を持ち、人を見るなり襲ってくるようになると言われてます」
「あ」
すぅーー。
嫌な予感が全的中して、汗が止まらない。
やはり気のせいではなかった。
洋一は一匹の魔獣に思い当たる節があった。
確かちょうど七輪茸を採取中に襲われたのだ。
多分あれが最後の封印とかだったのだろう。
火を炊いてたら背後から唸り声を上げていたもんなと記憶を呼び覚ます。
その中でも鮮烈なほどの赤い毛皮。
熊の体高をを大きく越える、超巨体。
それは間違いなくデーモングリズリーのことだろう。
「やっぱり心当たりがあるんですね?」
「うん、なんと言うか……その封印を解いたのは俺かもしれないんだ」
「え?」
シータは開いた口が塞がらないとばかりに震え出す。
「何をなさってるんですか! 本当に、人類存亡の危機なのですよ!」
洋一のあんまりな無責任発言にこれにはシータも戦慄いた。
「知らなかったんだよ! そんな危険なモンスターが封印されてるなんて!」
「それがどこに行ったか分かりますか? ことは非常事態です」
「あー、それなんだが」
歯切れの悪い洋一の態度に憤りを隠せぬシータ。
村を出る前までのトキメキはなんだったのかと言うほど、今の洋一には魅力を感じない。
百年の恋も冷めてしまうほどの失望を隠しきれずにいる。
一体何をしでかしてしまったのかと。
そんな憤りを感じるシータの服の袖を引っ張るものがいる。
ヨルダだ。
「なぁ姉ちゃん。その魔獣ってさ、名前に悪魔を冠してたり、神話級の逸話が残ってたりする?」
「ええ、よくご存知ですね。悪魔の手先であるそれは、デーモンの名を冠し、野生動物を媒体に群れを構築します。人間を酷く憎んでおり、それが村や町に向ったとなると……」
シータは恐ろしさから身震いした。
出鱈目を言ってるわけではないんだろう。
それぐらい人類にとってはピンチ。
だからそれを始末して食べたなんて言い出せない。
「なら先週食ったカレーの具だよ。な、師匠?」
「残念ながら、そのようだ。まさか曰く付きの魔獣だなんて知りもしなかった」
「えっ、食べ……えっ?」
「俺は相手が寄生タイプでも、魂まで隠し包丁を入れて調理できちまう能力を持ってるからな。それで、村のお祭りのここぞと言う時に出す逸品の一つがその……デーモングリズリーでさ。知らなかったとはいえ、大変な事をしてしまった。謝罪して許されることではないと分かってるが、謝罪させて欲しい」
「あの、顔をあげてください! 食べてしまったのはもう遅いので構わないのですが、お一人で倒されたのですか?」
「えっはい。普通に熟成乾燥ですんなりと。だからちょっと強いくらいかなぐらいで、そんな人類の敵! ほどの存在とはつゆ知らずで」
ものすごく申し訳なさそうにする洋一に、シータは慌てて訂正する。
そして一番恐れていた脅威、悪魔の再来についての質問を重ねた。
もし洋一の発言が本当だったのなら、自分の役目はここについた時点で終わるのだと直感したシータ。
「つまり悪魔の手先が襲いかかってこられても?」
「返り討ちにできると思います。その、この辺のそう言う仕組みに疎いもので。これから色々教えていただけますか?」
「まぁ、はい。そう言うことでしたら。でもだからって食べるなんて」
「意外と美味しくて、この前のカレーともばっちりあってたでしょう?」
「その際は美味しくいただかせてもらいましたけど……」
何かと納得のいかないシータであった。
──────────────────────
ここまでシリアスを増し増しで来た理由は、ここに着地させるための布石でした。
【ヨルダ編】で洋一が何をやらかしたかの答え合わせですね。
しかしこの世界、国においては歴史がひっくり返る超一大イベント!
女神と悪魔の人間の奪い合いがその裏で勃発してました。
封印された女神亡き今、悪魔の勢力が人類を裏で操ってて……
いち早くそれに勘づいたシータが教会の闇を暴くストーリーが展開されるはずだったのですが……
洋一の「ごめん、食べちゃった」にて全ての使命が終了!
これにて今後全てのシリアス要素が閉廷! 解散!
ここから女神教会とか、人々を操ってる悪魔信仰による人類終焉シナリオとか「食ったことないなぁ、狩るか」の一言で終わらせる洋一と愉快な仲間たちのほのぼのスローライフ第二章、はっじまっるよー!
ガルムのガル君である。
すっかり仲良しになったキアラによって、ガル君が周囲のジェミニウルフへと威圧をかけ、こちらに襲いかかってくることはない。それだけの力があるのだろう。
「これは……どこに向かってるんだ?」
「はい。女神様から、ここに封印されている悪魔の手先の確認に来たと言われてます。そのためにいくつか探して欲しいものがあるそうです」
シータは時折黙り込むなり、何か考えた後に洋一達に説明した。女神の声はシータにしか届かないのだろう。
洋一は要がいる時に同じような顔をされた事を思い出し、苦笑する。
「探して欲しいものですか、知っているやつならいいんですが」
「まずは智慧の実と呼ばれるこれくらいの粒がたくさんついた野いちごを探してください」
「ああ、あれか! なら知ってる。こっちだ」
シータの説明を聞き、洋一は食べたことがある果実を思い出して道を歩む。
「あったあった、ここだ。これでいいのか?」
洋一は無造作にぶちりと果実をもぎ取って、シータへと渡した。
「ではみなさん、これを口にしてください。これを食べないとこの先見えないものが出てくるでしょう」
「え?」
洋一だけが、シータの言葉を飲み込めない。
何かを見る仕掛けがこの果実にはあった?
ただの空腹を満たすものではなかったのか?
少し焦りながらシータに倣って口に含む。
「あ、甘くて美味しい。ジャムにしたら美味しいかも。パンにも合いそう」
「パンもいいけど、肉の臭み消しにも使えるぞ?」
「えー、肉と合わせるのは想像できなーい」
「先に進みますよ」
「あ、はい」
じゃれ合う洋一やヨルダに向けて、先を急ぎたいと申し出るシータ。
あまりレシピに思考を持っていかれるのは良くなさそうだと洋一は反省しながらガル君に乗っかるヨルダの後を追った。
「これは……酷い、全て壊されています」
シータはとある木の根を見ながらうめいた。
そこは確か七輪茸が生えてた場所だ。
洋一は急速に嫌な予感を覚える。
「その、ここにあったものは一体どんな重要な役割があったんですか?」
「封印そのものです。表面は鉄のように固く、人間の武器では傷もつけられない。それゆえに悪魔の手先を封じ込める特殊な役割を持つキノコが生えていました。そのはずですのに……」
悔しそうに嘆くシータ。
ヨルダは何か察したのか、洋一の袖を引っ張った。
「なぁ、師匠。あれって……」
「シィーッ」
洋一は余計な事を言うなとばかりにヨルダの口を塞いだ。
気のせいか、いつもより蒸し暑く感じる。
洋一はダラダラと滝の汗を流しながら目を泳がせた。
今は真っ直ぐにシータの顔を見れる気がしない洋一である。
火を焚く技術を持たない洋一にとって、七輪茸の存在は非常にありがたかった。
なんならこれで料理が作れると小躍りしたほどだ。
ジェミニウルフ同様に乱獲した覚えがある。
当然、洋一の口から言い出せない雰囲気である。
まさかそれが、女神の敵である悪魔の手先『魔獣』に使われてるなんて思いもしない。
「ああ、やっぱり。封印が解けています。砕けた結晶後から察するに、まだ解けて1年も経ってないようですね。再封印するためにも早く見つけ出さねば。この土地は瘴気に覆われて人が住めなくなってしまいます!」
非常にまずい事態になっているようだ。
しかも一年も経っているそうだ。
一年前? まだ洋一が森の中にいた頃である。
もしかしたらすでにその魔獣と出会っているかもしれない。
「シータ、魔獣の特徴を教えてくれるか? もし山を降りていたら事だ」
「流石にこの森からは出ていかないですよ。この森自体が封印のようなものです」
「そうなのか? 俺はちょうど一年前にここで暮らしてたが、全くそんなやつ見た試しがないぞ?」
「ここに暮らしてた!? 正気じゃありません!」
正気じゃないとか言われて、軽くショックを受ける洋一である。
なお、好きでこの場所に住んでいたわけじゃない。
気がついたらここにいたと説明をしたが、誰も聞いちゃくれなかった。
記憶喪失で迷子になるレベルの封印ではないとのことだ。
ごもっともと思いながらも、本当なのになーと軽く拗ねる洋一。
「頼む、なんとか思い出すから特徴だけでも教えてくれ」
「わかりました」
シータは落ち着きを取り戻し、女神の仇敵である悪魔の手先の特徴を挙げていく。
「まずはそれは野生動物をベースに侵食する、精神生命体であることです」
「そんなの見たことないぞ?」
「おかしいですねぇ。寄生されたモンスターは血のような赤さの肌や毛皮を持ち、人を見るなり襲ってくるようになると言われてます」
「あ」
すぅーー。
嫌な予感が全的中して、汗が止まらない。
やはり気のせいではなかった。
洋一は一匹の魔獣に思い当たる節があった。
確かちょうど七輪茸を採取中に襲われたのだ。
多分あれが最後の封印とかだったのだろう。
火を炊いてたら背後から唸り声を上げていたもんなと記憶を呼び覚ます。
その中でも鮮烈なほどの赤い毛皮。
熊の体高をを大きく越える、超巨体。
それは間違いなくデーモングリズリーのことだろう。
「やっぱり心当たりがあるんですね?」
「うん、なんと言うか……その封印を解いたのは俺かもしれないんだ」
「え?」
シータは開いた口が塞がらないとばかりに震え出す。
「何をなさってるんですか! 本当に、人類存亡の危機なのですよ!」
洋一のあんまりな無責任発言にこれにはシータも戦慄いた。
「知らなかったんだよ! そんな危険なモンスターが封印されてるなんて!」
「それがどこに行ったか分かりますか? ことは非常事態です」
「あー、それなんだが」
歯切れの悪い洋一の態度に憤りを隠せぬシータ。
村を出る前までのトキメキはなんだったのかと言うほど、今の洋一には魅力を感じない。
百年の恋も冷めてしまうほどの失望を隠しきれずにいる。
一体何をしでかしてしまったのかと。
そんな憤りを感じるシータの服の袖を引っ張るものがいる。
ヨルダだ。
「なぁ姉ちゃん。その魔獣ってさ、名前に悪魔を冠してたり、神話級の逸話が残ってたりする?」
「ええ、よくご存知ですね。悪魔の手先であるそれは、デーモンの名を冠し、野生動物を媒体に群れを構築します。人間を酷く憎んでおり、それが村や町に向ったとなると……」
シータは恐ろしさから身震いした。
出鱈目を言ってるわけではないんだろう。
それぐらい人類にとってはピンチ。
だからそれを始末して食べたなんて言い出せない。
「なら先週食ったカレーの具だよ。な、師匠?」
「残念ながら、そのようだ。まさか曰く付きの魔獣だなんて知りもしなかった」
「えっ、食べ……えっ?」
「俺は相手が寄生タイプでも、魂まで隠し包丁を入れて調理できちまう能力を持ってるからな。それで、村のお祭りのここぞと言う時に出す逸品の一つがその……デーモングリズリーでさ。知らなかったとはいえ、大変な事をしてしまった。謝罪して許されることではないと分かってるが、謝罪させて欲しい」
「あの、顔をあげてください! 食べてしまったのはもう遅いので構わないのですが、お一人で倒されたのですか?」
「えっはい。普通に熟成乾燥ですんなりと。だからちょっと強いくらいかなぐらいで、そんな人類の敵! ほどの存在とはつゆ知らずで」
ものすごく申し訳なさそうにする洋一に、シータは慌てて訂正する。
そして一番恐れていた脅威、悪魔の再来についての質問を重ねた。
もし洋一の発言が本当だったのなら、自分の役目はここについた時点で終わるのだと直感したシータ。
「つまり悪魔の手先が襲いかかってこられても?」
「返り討ちにできると思います。その、この辺のそう言う仕組みに疎いもので。これから色々教えていただけますか?」
「まぁ、はい。そう言うことでしたら。でもだからって食べるなんて」
「意外と美味しくて、この前のカレーともばっちりあってたでしょう?」
「その際は美味しくいただかせてもらいましたけど……」
何かと納得のいかないシータであった。
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ここまでシリアスを増し増しで来た理由は、ここに着地させるための布石でした。
【ヨルダ編】で洋一が何をやらかしたかの答え合わせですね。
しかしこの世界、国においては歴史がひっくり返る超一大イベント!
女神と悪魔の人間の奪い合いがその裏で勃発してました。
封印された女神亡き今、悪魔の勢力が人類を裏で操ってて……
いち早くそれに勘づいたシータが教会の闇を暴くストーリーが展開されるはずだったのですが……
洋一の「ごめん、食べちゃった」にて全ての使命が終了!
これにて今後全てのシリアス要素が閉廷! 解散!
ここから女神教会とか、人々を操ってる悪魔信仰による人類終焉シナリオとか「食ったことないなぁ、狩るか」の一言で終わらせる洋一と愉快な仲間たちのほのぼのスローライフ第二章、はっじまっるよー!
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