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合法ロリ悪役令嬢に需要はあるのか
そして起こる出来事
しおりを挟む少し気になったので、父が今何をしているか、マリエに聞いてみた。
「……旦那様は、只今隣国との国境に発生した、魔獣の討伐へ、行ってらっしゃいます。」
おめぇ、そんな事も知ねぇのか、という目付きでマリエが教えてくれた。すまぬ
「え?それ危なくない?大丈夫なの?」
「大旦那様や、ご兄弟も御一緒ですし、人数も揃えた討伐ですので、大丈夫ですよ。」
何か、フラグにしか聞こえんのだが…
でも、今回お母様が同行しなかった理由が何となく解った。
父方の…お爺様が同行するなら、家族との時間を楽しんで貰おうと思ったのだろう。
やる事魔獣の討伐だけど
結局お母様投入しちゃったけど、んでもって子作りに意識が向いたお母様による、魔獣殲滅の未来が確定してるけど、まぁ、お父様の親孝行は、また改めてして貰おう。
そんな事を、のんびり考えてたその夜
「お嬢様 !!大変です!旦那様が !」
息をきらせて、マリエが来た
「何?!何か起きたの?!」
何か良くない事がお父様の身に起きたのか?お母様が傍にいて、おきたなら只事では無い。
怖い考えに、自分の声が震えてるのが解る、お父様の身に何かあれば、お母様もどうなるか解らない。
嫌な汗が頬をつたう
「……発生した魔獣を率いていたのが、ドラゴンだったそうです…。それもかなり歳を重ねたヤツだったらしく、旦那様がご兄弟を庇って……。」
「……!!」
フラグww何て呑気に考えてる場合じゃ無かった!
「……それで、お父様のご容態は?お母様はどうしたの?!」
「……それが。」
「どうしたの?!二人は無事なの?!」
「……旦那様のお怪我に、奥様が怒り狂い、魔獣の群れは殲滅。」
「んんん??」
「危険は収まりましたが、負傷した旦那様と、倒したドラゴンの遺骸を持って奥様が……。」
「…なんて??」
「……しばらく帰らないから…と。」
子作りする気満々だーっ!ドラゴンの肉で滋養つけるんですね!わかります!!
マリエも言いずらそうに、目を背けながら報告してる。
事後処理は、お爺様や叔父達が請け負ってくれるとの事、両親がいつ帰るか解らないので、あまりにも帰って来ない時は連絡する様にとの事
その優しい心遣いに、本当に申し訳ない気持ちになった
…すみません、家族の団欒?に、俺の都合で、ウチの自由人ぶち込んで本当にすみません。そんな風に反省していると
「でも本当に、奥様がいて下さって運が良かったです。」
…そうなの?
「只でさえ多い魔獣の群れに、それを率いているドラゴンです、人数も装備も圧倒的に足りなかった。駆逐は出来たと思いますが、被害はもっと甚大なものだったでしょう。」
あれ?もしかしてこれ、マジで死亡フラグだった?……そういえば
ゲーム中で、ウィルミナの両親ってウィルミナの回想とか、会話でちょっと位しか出て来なかった様な?…。
ああそうだ!思い出した!
ウィルミナの皇子ルートの断罪で
ウィルミナを霊樹に封印するのに協力してくれるのが、霊樹の木の精なんだけど、それがウィルミナに似てて、fanの間で
「誰?」とか、「ハイエルフ血が濃すぎるだろ」とか言われてて、ちょっと謎になってたんだよな…もしかしてお母様、お父様が亡くなったあと霊樹に引きこもってたの?
もしも、今回の事でお父様が亡くなっていたら、お母様はいなくなってしまっただろう。
ゲームの中の展開が想像通りなら、多分親戚は扱いの難しいウィルミナを、皇家からの婚約話に応じて、を皇家に預けたかもしれない。
「人間の貴族」の考えなら、ウィルミナが皇家の預かりになれば、自分達は面倒を見なくてすむし、皇家との繋がりも出来る
ウィルミナも、独りになってしまったら、どこでどうなろうと、関係ないとか思いそうだ。
父方の家族だって、息子や兄の子を気遣いはしたいだろうが、人間に両親を失くして周囲に心を開かないウィルミナの面倒は、多分無理だろう。
そしてウィルミナも、周りの人間に対する感情はどんどん希薄になっていって…
ゲームの中のウィルミナなら、霊樹の中に母親がいたら、抵抗なく封印されるかもしれない。だって人間の中にいるより、そっちの方が、全然マシだ
うわぁ……もしかしてコレ、ファインプレイってヤツだったのか?
まぁ、とりあえず、この世界のウィルミナの両親は、ちゃんと帰って来るだろう。
お土産は多分、ウィルミナの兄弟だ
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