48 / 69
一章
近衛騎士団長と免罪符
しおりを挟む
「止まれ!ここはサーシャ王国第二王子ギャラン様の邸宅と知っているのか。近づくな!」
「こんな夜分にわざわざ襲う相手を間違えるか!」
まぁ正論なのだが、襲いますと言って乗り込む方も乗り込む方だと思う。
冒険者ギルドの長クロードの邸宅を襲撃した僕らは、抜け穴から逃れた彼を追って第二王子の邸宅へと向かった。
流石に三メートルを越す巨体のゴーレムぽるぽる君を街中で走らせる訳には行かないので、今はお帰り頂いている。
一足早く邸宅を調べたヤンが、クロードの姿を確認しているので、第二王子が匿っているのは間違いないが、それを追って正門に現れたフル装備の一団を門番が止めない理由も無い。
「そこにいるのはダズルじゃねーか!お前までいるとは!大人しく帰れ!」
「ルナ様コイツやっちゃって良いですか?」
今宵は皆が殺気立っている様だ。
「まぁ待て、誰か来たようだ。」
門が開かれると大勢の騎士に囲まれた、まさに王子という出で立ちの頭の悪そうな青年がこちらを睨んでいる。
「お前達何用だ!第二王子である私の邸宅に押し入ろうとは、それなりの覚悟があっての事だろうな。」
「クロードを出せ!さもなくば勝手に探させて貰うぞ!」
「王族に向かって、何という口の利き方を!」
「馬鹿にはこの程度で十分だ。良いからクロードを出せ!私は気が長くは無いぞ!」
「不敬罪、いや国家反逆罪を適用しても良いのだぞ!」
その声に呼応した騎士達が抜刀し、僕らを取り囲む。
「師匠、殺しは無しです。」
「そこの第二王子とやらを人質にすれば良いだろう。」
「さっきから台詞が全て悪党のそれですよ!」
「むっ、それは如何な。下等なヤツらのせいでついつい口汚くなってしまったか。では、華麗に制圧してやろう。」
「お前達!何を勝手な事を言っておるのだ!この人数で取り囲まれて気でもふれたか!」
「偉そうな口を叩くのもそれぐらいにしておけ。雑魚を何人集めようが盾にもならんぞ。」
緊張がピークに達する。
師匠を中心に取り囲む騎士に対し、円陣を組んでいた僕らも抜刀し、杖を構える。
次の合図で師匠が無力化するだろうから、第二王子を拘束して、決着だが……
「そこまでだ!両者とも武器を引け!」
取り囲む騎士達を掻き分け、不意に女性騎士が割って入る。
彼女の姿を見た騎士達の高まった緊張が弛緩していく。
「な、なぜここに近衛騎士長がいる!」
第二王子を守る騎士とは鎧のデザインが少し違うので上役だと思ってはいたが、この国の王を守る側近の騎士、そのトップが彼女だ。
「ギャラン様、少し自重して頂けませんか?」
「何を言う!奴らがこの私を襲撃しに来たのだ!奴らを取り押さえろ!」
「これ以上事を大きくするなと、王のご命令です!」
「なっ、父上が!ば、馬鹿な……」
「伝言を預かっております。沙汰あるまで邸宅にて謹慎との事です。護衛の騎士は、全て団に戻します。これは王命です。」
「はっ!」
流石に訓練された騎士は、近衛騎士長の命令にすぐ様反応し隊列を整える。
「お前達は冒険者ギルド長クロードを捕縛し騎士団に拘留せよ。明日騎士団長が取り調べる。」
「待て!何を勝手に進めている。こちらもクロードには用がある。」
「ルナ様、事情はこちらも存じておりますので、この場は預からせて頂けませんか?」
「ほぅ、私を知っているのか?」
「はい、まさかこちらにいらっしゃるとは思いませんでしたが、王より赤髪の魔女の話は聞き及んでおりましたので。」
「つまらん昔話を!しかし、その名を知っていたとしてもクロードを渡す訳にはいかんぞ。」
師匠の容姿端麗は言うまでも無いが、近衛騎士長も師匠と同じぐらいの身長、黒髪に切れ長の目と凛々しい。
その二人が一瞬即発の緊張感のまま対峙しているのだから、周りが口を挟む余裕は無い。
「こちらを。」
不意に張り詰めた緊張が和らぐと、胸元から封筒を恭しく師匠に差し出す。
おもむろに出された封筒から手紙を取り出し一瞥すると、こちらも緊張が和らぐ。
「分かった、手を引こう。但し、一つ貸しだと伝えておけ。」
「はい!ありがとうございます。承知致しました。」
「名を聞いておこうか。」
「はい。サーシャ王国近衛騎士長フレデリカ=オーヴです。」
「戻ったら訪ねる。」
終わったらしい。
月に照らされ輝く赤髪を揺らし歩き出す師匠に追随し、僕らは第二王子の邸宅を後にした。
◇
「師匠!一体何が書いてあったのですか?」
師匠が決めた事に一切反論は無いが気にはなる。
「ああ、知りたかった事と欲しかったものだ。」
「何ですか、それは?」
意味深い事この上ない返答に少し声が上ずる。
「知りたかった事はクロードの狙い、欲しかったものは今回の件も含めた免罪符だ。」
「狙いが分かったのですか?それと免罪符って一体?」
「クロードの狙いは遺跡に行けばわかるから楽しみにしていろ。免罪符と言うのは、まぁ以前王城の橋桁を吹っ飛ばした件があったろ?あの件と今回の襲撃を全て無罪放免とするという王の証明書だ。」
「ホント何でそんな事したんですか?」
「まぁ、そのうち話してやる。それよりも、このまま遺跡に向かうぞ!騎士団に冒険者、コイツらは今の状況を知らない。敵としてあたるぞ。」
「はい!ところでダズル達はどうしますか?この街にいればもう危険は無いと思うのですが?」
「当然、俺達も行くぞ!」
「と言ってますが、どうします?」
「まぁ、良いだろう。」
「良いんですか!本気の戦闘になりますよ?」
「コイツらならば良いだろう。その代わり自分の身は自分で守れよ。」
「はい!勿論です。」
「ダズル達も後悔しても知りませんからね!」
「大丈夫だって!よろしくな。」
「はいはい、しかし一人は連れて行けませんよ。ザックス達に報告して貰わないと。」
「ならばそれは俺がやろう。パーティー的にも俺かリックはどちらかの方がバランスが良いだろう。」
「そうだな、ダズルとゲルドが前衛、斥候と遊撃を俺、ルナ様とレオが後衛って事だな。」
「いや、私達は臨機応変だな。」
「えっ、魔術士ですよね?」
ダズルがリックの肩に手をやる
「戦えば分かるさ。」
「では、行くぞ!遅れるなよ。」
「こんな夜分にわざわざ襲う相手を間違えるか!」
まぁ正論なのだが、襲いますと言って乗り込む方も乗り込む方だと思う。
冒険者ギルドの長クロードの邸宅を襲撃した僕らは、抜け穴から逃れた彼を追って第二王子の邸宅へと向かった。
流石に三メートルを越す巨体のゴーレムぽるぽる君を街中で走らせる訳には行かないので、今はお帰り頂いている。
一足早く邸宅を調べたヤンが、クロードの姿を確認しているので、第二王子が匿っているのは間違いないが、それを追って正門に現れたフル装備の一団を門番が止めない理由も無い。
「そこにいるのはダズルじゃねーか!お前までいるとは!大人しく帰れ!」
「ルナ様コイツやっちゃって良いですか?」
今宵は皆が殺気立っている様だ。
「まぁ待て、誰か来たようだ。」
門が開かれると大勢の騎士に囲まれた、まさに王子という出で立ちの頭の悪そうな青年がこちらを睨んでいる。
「お前達何用だ!第二王子である私の邸宅に押し入ろうとは、それなりの覚悟があっての事だろうな。」
「クロードを出せ!さもなくば勝手に探させて貰うぞ!」
「王族に向かって、何という口の利き方を!」
「馬鹿にはこの程度で十分だ。良いからクロードを出せ!私は気が長くは無いぞ!」
「不敬罪、いや国家反逆罪を適用しても良いのだぞ!」
その声に呼応した騎士達が抜刀し、僕らを取り囲む。
「師匠、殺しは無しです。」
「そこの第二王子とやらを人質にすれば良いだろう。」
「さっきから台詞が全て悪党のそれですよ!」
「むっ、それは如何な。下等なヤツらのせいでついつい口汚くなってしまったか。では、華麗に制圧してやろう。」
「お前達!何を勝手な事を言っておるのだ!この人数で取り囲まれて気でもふれたか!」
「偉そうな口を叩くのもそれぐらいにしておけ。雑魚を何人集めようが盾にもならんぞ。」
緊張がピークに達する。
師匠を中心に取り囲む騎士に対し、円陣を組んでいた僕らも抜刀し、杖を構える。
次の合図で師匠が無力化するだろうから、第二王子を拘束して、決着だが……
「そこまでだ!両者とも武器を引け!」
取り囲む騎士達を掻き分け、不意に女性騎士が割って入る。
彼女の姿を見た騎士達の高まった緊張が弛緩していく。
「な、なぜここに近衛騎士長がいる!」
第二王子を守る騎士とは鎧のデザインが少し違うので上役だと思ってはいたが、この国の王を守る側近の騎士、そのトップが彼女だ。
「ギャラン様、少し自重して頂けませんか?」
「何を言う!奴らがこの私を襲撃しに来たのだ!奴らを取り押さえろ!」
「これ以上事を大きくするなと、王のご命令です!」
「なっ、父上が!ば、馬鹿な……」
「伝言を預かっております。沙汰あるまで邸宅にて謹慎との事です。護衛の騎士は、全て団に戻します。これは王命です。」
「はっ!」
流石に訓練された騎士は、近衛騎士長の命令にすぐ様反応し隊列を整える。
「お前達は冒険者ギルド長クロードを捕縛し騎士団に拘留せよ。明日騎士団長が取り調べる。」
「待て!何を勝手に進めている。こちらもクロードには用がある。」
「ルナ様、事情はこちらも存じておりますので、この場は預からせて頂けませんか?」
「ほぅ、私を知っているのか?」
「はい、まさかこちらにいらっしゃるとは思いませんでしたが、王より赤髪の魔女の話は聞き及んでおりましたので。」
「つまらん昔話を!しかし、その名を知っていたとしてもクロードを渡す訳にはいかんぞ。」
師匠の容姿端麗は言うまでも無いが、近衛騎士長も師匠と同じぐらいの身長、黒髪に切れ長の目と凛々しい。
その二人が一瞬即発の緊張感のまま対峙しているのだから、周りが口を挟む余裕は無い。
「こちらを。」
不意に張り詰めた緊張が和らぐと、胸元から封筒を恭しく師匠に差し出す。
おもむろに出された封筒から手紙を取り出し一瞥すると、こちらも緊張が和らぐ。
「分かった、手を引こう。但し、一つ貸しだと伝えておけ。」
「はい!ありがとうございます。承知致しました。」
「名を聞いておこうか。」
「はい。サーシャ王国近衛騎士長フレデリカ=オーヴです。」
「戻ったら訪ねる。」
終わったらしい。
月に照らされ輝く赤髪を揺らし歩き出す師匠に追随し、僕らは第二王子の邸宅を後にした。
◇
「師匠!一体何が書いてあったのですか?」
師匠が決めた事に一切反論は無いが気にはなる。
「ああ、知りたかった事と欲しかったものだ。」
「何ですか、それは?」
意味深い事この上ない返答に少し声が上ずる。
「知りたかった事はクロードの狙い、欲しかったものは今回の件も含めた免罪符だ。」
「狙いが分かったのですか?それと免罪符って一体?」
「クロードの狙いは遺跡に行けばわかるから楽しみにしていろ。免罪符と言うのは、まぁ以前王城の橋桁を吹っ飛ばした件があったろ?あの件と今回の襲撃を全て無罪放免とするという王の証明書だ。」
「ホント何でそんな事したんですか?」
「まぁ、そのうち話してやる。それよりも、このまま遺跡に向かうぞ!騎士団に冒険者、コイツらは今の状況を知らない。敵としてあたるぞ。」
「はい!ところでダズル達はどうしますか?この街にいればもう危険は無いと思うのですが?」
「当然、俺達も行くぞ!」
「と言ってますが、どうします?」
「まぁ、良いだろう。」
「良いんですか!本気の戦闘になりますよ?」
「コイツらならば良いだろう。その代わり自分の身は自分で守れよ。」
「はい!勿論です。」
「ダズル達も後悔しても知りませんからね!」
「大丈夫だって!よろしくな。」
「はいはい、しかし一人は連れて行けませんよ。ザックス達に報告して貰わないと。」
「ならばそれは俺がやろう。パーティー的にも俺かリックはどちらかの方がバランスが良いだろう。」
「そうだな、ダズルとゲルドが前衛、斥候と遊撃を俺、ルナ様とレオが後衛って事だな。」
「いや、私達は臨機応変だな。」
「えっ、魔術士ですよね?」
ダズルがリックの肩に手をやる
「戦えば分かるさ。」
「では、行くぞ!遅れるなよ。」
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
【☆完結☆】転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい
udonlevel2
ファンタジー
昔やっていたゲームに、大型アップデートで追加されたソレは、小さな箱庭の様だった。
ビーチがあって、畑があって、釣り堀があって、伐採も出来れば採掘も出来る。
ビーチには人が軽く住めるくらいの広さがあって、畑は枯れず、釣りも伐採も発掘もレベルが上がれば上がる程、レアリティの高いものが取れる仕組みだった。
時折、海から流れつくアイテムは、ハズレだったり当たりだったり、クジを引いてる気分で楽しかった。
だから――。
「リディア・マルシャン様のスキルは――箱庭師です」
異世界転生したわたくし、リディアは――そんな箱庭を目指しますわ!
============
小説家になろうにも上げています。
一気に更新させて頂きました。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
はっきり言ってカケラも興味はございません
みおな
恋愛
私の婚約者様は、王女殿下の騎士をしている。
病弱でお美しい王女殿下に常に付き従い、婚約者としての交流も、マトモにしたことがない。
まぁ、好きになさればよろしいわ。
私には関係ないことですから。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
【完結】あなたの思い違いではありませんの?
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
複数の物語の登場人物が、一つの世界に混在しているなんて?!
「カレンデュラ・デルフィニューム! 貴様との婚約を破棄する」
お決まりの婚約破棄を叫ぶ王太子ローランドは、その晩、ただの王子に降格された。聖女ビオラの腰を抱き寄せるが、彼女は隙を見て逃げ出す。
婚約者ではないカレンデュラに一刀両断され、ローランド王子はうろたえた。近くにいたご令嬢に「お前か」と叫ぶも人違い、目立つ赤いドレスのご令嬢に絡むも、またもや否定される。呆れ返る周囲の貴族の冷たい視線の中で、当事者四人はお互いを認識した。
転生組と転移組、四人はそれぞれに前世の知識を持っている。全員が違う物語の世界だと思い込んだリクニス国の命運はいかに?!
ハッピーエンド確定、すれ違いと勘違い、複数の物語が交錯する。
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/11/19……完結
2024/08/13……エブリスタ ファンタジー 1位
2024/08/13……アルファポリス 女性向けHOT 36位
2024/08/12……連載開始
悪意か、善意か、破滅か
野村にれ
恋愛
婚約者が別の令嬢に恋をして、婚約を破棄されたエルム・フォンターナ伯爵令嬢。
婚約者とその想い人が自殺を図ったことで、美談とされて、
悪意に晒されたエルムと、家族も一緒に爵位を返上してアジェル王国を去った。
その後、アジェル王国では、徐々に異変が起こり始める。
【完結】幼馴染に婚約破棄されたので、別の人と結婚することにしました
鹿乃目めの
恋愛
セヴィリエ伯爵令嬢クララは、幼馴染であるノランサス伯爵子息アランと婚約していたが、アランの女遊びに悩まされてきた。
ある日、アランの浮気相手から「アランは私と結婚したいと言っている」と言われ、アランからの手紙を渡される。そこには婚約を破棄すると書かれていた。
失意のクララは、国一番の変わり者と言われているドラヴァレン辺境伯ロイドからの求婚を受けることにした。
主人公が本当の愛を手に入れる話。
独自設定のファンタジーです。実際の歴史や常識とは異なります。
さくっと読める短編です。
※完結しました。ありがとうございました。
閲覧・いいね・お気に入り・感想などありがとうございます。
(次作執筆に集中するため、現在感想の受付は停止しております。感想を下さった方々、ありがとうございました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる