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一章
死に行く最悪の一手
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オークウォーリアとオークジェネラルが咆哮をあげ、こちらを威圧する。
ここに来ても不用意に突っ込んで来ない。
十分に体制を整え、絶望を感じさせてから蹂躙するつもりなのだろう。
魔物からしてみれば、群れが全滅寸前までやられているのだ、その怒りは相当なものだろう。
片や味方を見るとこちらも満身創痍。
傷ついていない者は僕らしかいない。
中には、腕の無い者、矢が刺さったままの者、肩を借りねば歩けない者もいる。
集まってみて失った人数の多さに愕然とする。
「ここまで消耗させてから出てきやがるとは」
「最初は数、最後は圧倒的な暴力って訳か。」
思い思いに現状を把握しながら逃れられない最後の戦いに覚悟を決めて行く。
「ここで全滅させねば、こちらが全滅だ!気合い入れろ!」
ダズルが鼓舞しようと声を張るが呼応する者が少ない。
本能的に感じているのだ、敵わないことを。
咆哮が続く中、歯を打ち鳴らす者もいる。
士気の上がる魔物達に反比例しこちらの士気が下がるのが分かる。
ジェネラル、ウォーリアが咆哮を上げ、呼応する様にゴブリン、オーク達が武器を打ち鳴らす。
今取れる最高の手段であるかの様に酔いしれているのだろう。
「やつら最後の最後に最悪の手を打った様だな。」
逆手に小太刀を持ち、左手で赤髪を掻き上げ師匠が近付いて来る。
「そうですね。目にもの見せてやりましょう。それにここで総力戦に持ち込んでも今の状態では、全滅もありえますから」
「ああ、あの豚どもに思い知らせてやる。」
威圧する咆哮が心地良く聞こえる。
やつらが調子に乗って配置した一手は殲滅戦としては最上の布陣。勝利を疑うものの最高の一手だ。
しかし、それは僕等がいなければだ。
やつらの最高の一手は、死に行く最悪の一手だ。
「ダズル!全員を馬車まで下げてください。」
「無茶を言うな!俺達も戦うぞ!」
「下がれと言ってるだろう!後は任せろ!」
「し、しかし」
「死にたいのか?二度は言わん、下がらせろ。」
「師匠もああ言ってますし、ここは任せて下がってみんなを守ってください。」
熟知たる思いはあるのだろうが、ここは我慢してもらうしか無い。
「分かった……任せる」
「ああ、お前達の気持ちは無駄にはせんよ。」
師匠が踵を返し魔物達に正対する。
僕も後に続き師匠の右後ろのいつもの位置で杖を構える。
「散々調子に乗ってくれたな。地獄で悔いろ!」
師匠の威圧に、今まで高らかに咆哮していた魔物が一瞬動きを止めるが、直ぐに正対した師匠に下卑た笑いを向ける。
威圧されても、その本能は求めて止まないのだろうが、師匠は動じず一歩を踏み出す。
乱戦で封じられていた高威力の火力をふるえる位置に陣取った魔物は自ら死地に踏み入った。
狩られるものと狩る者が明確に別れた瞬間だ。
白く美しいしなやかな手が上がると魔力の動きを感じる。
すると、冒険者に渡っていた数々のアーティファクトが手から離れ師匠を取り囲む様に集まり刃先を向け浮遊する。
「行くぞ!」
振り下ろされた腕に呼応する様に、剣と槍が高速で魔物の集団に放たれる!
その圧倒的な切れ味と攻撃力が前衛に陣取るゴブリンとオークの四肢を切り裂く。
「簡単には殺さんよ!」
いつの間にか前衛の間に現れた師匠が赤い川の流れの様に切り裂いて行く。
苦しむ様致命傷ギリギリに切り裂かれた魔物が唸りを上げる。
一連の流れが緩やかなると、おもむろに後ろに跳躍する。
射線が開く!
「くらえ!」
既に顕現させていた、火の矢が最後の命を刈り取る様に降り注ぐ。
「すげぇ」
「いけえ!」
「仇をとってくれ!」
無手になった冒険者達から歓声が上がる。
距離を取り僕の横に飛来した赤い流星は魔杖「深淵」を握りしめていた。
「右を行きます!」
「愚者の咆哮」を差し出すと右手のジェネラルの足元に魔法陣が浮かび上がる。
華麗に音もなく着地した師匠は流れる様に杖を突き出し頷く。
すると僕から一拍おいて魔法陣が浮かび上がる。
その途端、僕の魔方陣と師匠の魔法陣が同時に煌めき、二本の業火が立ち上る。
その火力になす術なく左右のオークウォーリアが跡形もなく消し飛ぶ。
残りは二体だ。
あまりの火力に一瞬怯むが、二体とも直ぐに持ち直し武器を振り上げ、距離を詰めて来る。
流石は上位種と言うところか。
ウォーリアは僕に、ジェネラルは師匠に向かう。
溜まった不満とやるせない思いを全て乗せ杖を掲げる。
ウォーリアの頭上に魔法陣を顕現させ、魔力を込める。
輝く魔法陣が収縮し、雷鳴と共に雷が迸る。
圧縮した電撃はオークウォーリアの脳天から地表まで一気に駆け巡り、電圧の強さに耐えられず爆散する。
「ふぅ」
師匠を横目で見ると。
殴った……
タコ殴りだ……
ウォーリアよりも足の遅いジェネラルはその分攻撃力が遥かに高い。
乱戦に備え防御壁の展開を切っている。
一撃貰えば如何に師匠と言えども無事では済まない。
はずなのだが。
巧みに薙刀をスルーし飛び上がるとカウンター気味にストレートを見舞い、反動を利用し延髄蹴り加え、後方宙返りで着地し、そのまま地を蹴り接近すると膝に回し蹴りを叩き込んでいる。
完全なるファイターだが、馬車に陣取る物達が祈る様に見つめているが
「あの、お姉ちゃん強い!」
馬車からも人が降りてきて、子どもが指差し声援を送る。
その声に軽く反応すると、横薙ぎに振るわれる薙刀を華麗に避け、流れる様にラッシュ。
歓声が上がる。
泣きながら応援している冒険者までいる……
「そろそろ決めさせて貰うぞ。」
唖然として見る僕に一瞥をくれると、蹴り上げた。
もうなんでもアリだな。
「カーズ!」
マジか!
短く唱えるとこちらに踵を返す。
長い髪が揺らめきその先に浮かぶオークジェネラルが歪んでいき、砕け散る。
カーズは師匠が持つオリジナルの固有魔法の一つで、対象の体内細胞を暴走させ内部から崩れる様に破壊する。
その様がエゲツない魔法でが、師匠曰くお肌を若返らせる魔法を作ろうとして偶然出来たらしい……
細胞単位で暴走し爆砕するので治癒は不可だが、段階的に死に追いやる。
かけられた本人も何が起こったのか分からず砕けるが、着弾した所から波紋状にグズグズに崩れていくので、魔物とはいえ人型の生き物が崩れて行く様が見えてしまう、更に細胞の破壊後骨が砕けるので、その過程は精神的にもクる……
誰も声を上げず息を飲む。
こうして多大な犠牲と共に静かに戦いは終わった。
ここに来ても不用意に突っ込んで来ない。
十分に体制を整え、絶望を感じさせてから蹂躙するつもりなのだろう。
魔物からしてみれば、群れが全滅寸前までやられているのだ、その怒りは相当なものだろう。
片や味方を見るとこちらも満身創痍。
傷ついていない者は僕らしかいない。
中には、腕の無い者、矢が刺さったままの者、肩を借りねば歩けない者もいる。
集まってみて失った人数の多さに愕然とする。
「ここまで消耗させてから出てきやがるとは」
「最初は数、最後は圧倒的な暴力って訳か。」
思い思いに現状を把握しながら逃れられない最後の戦いに覚悟を決めて行く。
「ここで全滅させねば、こちらが全滅だ!気合い入れろ!」
ダズルが鼓舞しようと声を張るが呼応する者が少ない。
本能的に感じているのだ、敵わないことを。
咆哮が続く中、歯を打ち鳴らす者もいる。
士気の上がる魔物達に反比例しこちらの士気が下がるのが分かる。
ジェネラル、ウォーリアが咆哮を上げ、呼応する様にゴブリン、オーク達が武器を打ち鳴らす。
今取れる最高の手段であるかの様に酔いしれているのだろう。
「やつら最後の最後に最悪の手を打った様だな。」
逆手に小太刀を持ち、左手で赤髪を掻き上げ師匠が近付いて来る。
「そうですね。目にもの見せてやりましょう。それにここで総力戦に持ち込んでも今の状態では、全滅もありえますから」
「ああ、あの豚どもに思い知らせてやる。」
威圧する咆哮が心地良く聞こえる。
やつらが調子に乗って配置した一手は殲滅戦としては最上の布陣。勝利を疑うものの最高の一手だ。
しかし、それは僕等がいなければだ。
やつらの最高の一手は、死に行く最悪の一手だ。
「ダズル!全員を馬車まで下げてください。」
「無茶を言うな!俺達も戦うぞ!」
「下がれと言ってるだろう!後は任せろ!」
「し、しかし」
「死にたいのか?二度は言わん、下がらせろ。」
「師匠もああ言ってますし、ここは任せて下がってみんなを守ってください。」
熟知たる思いはあるのだろうが、ここは我慢してもらうしか無い。
「分かった……任せる」
「ああ、お前達の気持ちは無駄にはせんよ。」
師匠が踵を返し魔物達に正対する。
僕も後に続き師匠の右後ろのいつもの位置で杖を構える。
「散々調子に乗ってくれたな。地獄で悔いろ!」
師匠の威圧に、今まで高らかに咆哮していた魔物が一瞬動きを止めるが、直ぐに正対した師匠に下卑た笑いを向ける。
威圧されても、その本能は求めて止まないのだろうが、師匠は動じず一歩を踏み出す。
乱戦で封じられていた高威力の火力をふるえる位置に陣取った魔物は自ら死地に踏み入った。
狩られるものと狩る者が明確に別れた瞬間だ。
白く美しいしなやかな手が上がると魔力の動きを感じる。
すると、冒険者に渡っていた数々のアーティファクトが手から離れ師匠を取り囲む様に集まり刃先を向け浮遊する。
「行くぞ!」
振り下ろされた腕に呼応する様に、剣と槍が高速で魔物の集団に放たれる!
その圧倒的な切れ味と攻撃力が前衛に陣取るゴブリンとオークの四肢を切り裂く。
「簡単には殺さんよ!」
いつの間にか前衛の間に現れた師匠が赤い川の流れの様に切り裂いて行く。
苦しむ様致命傷ギリギリに切り裂かれた魔物が唸りを上げる。
一連の流れが緩やかなると、おもむろに後ろに跳躍する。
射線が開く!
「くらえ!」
既に顕現させていた、火の矢が最後の命を刈り取る様に降り注ぐ。
「すげぇ」
「いけえ!」
「仇をとってくれ!」
無手になった冒険者達から歓声が上がる。
距離を取り僕の横に飛来した赤い流星は魔杖「深淵」を握りしめていた。
「右を行きます!」
「愚者の咆哮」を差し出すと右手のジェネラルの足元に魔法陣が浮かび上がる。
華麗に音もなく着地した師匠は流れる様に杖を突き出し頷く。
すると僕から一拍おいて魔法陣が浮かび上がる。
その途端、僕の魔方陣と師匠の魔法陣が同時に煌めき、二本の業火が立ち上る。
その火力になす術なく左右のオークウォーリアが跡形もなく消し飛ぶ。
残りは二体だ。
あまりの火力に一瞬怯むが、二体とも直ぐに持ち直し武器を振り上げ、距離を詰めて来る。
流石は上位種と言うところか。
ウォーリアは僕に、ジェネラルは師匠に向かう。
溜まった不満とやるせない思いを全て乗せ杖を掲げる。
ウォーリアの頭上に魔法陣を顕現させ、魔力を込める。
輝く魔法陣が収縮し、雷鳴と共に雷が迸る。
圧縮した電撃はオークウォーリアの脳天から地表まで一気に駆け巡り、電圧の強さに耐えられず爆散する。
「ふぅ」
師匠を横目で見ると。
殴った……
タコ殴りだ……
ウォーリアよりも足の遅いジェネラルはその分攻撃力が遥かに高い。
乱戦に備え防御壁の展開を切っている。
一撃貰えば如何に師匠と言えども無事では済まない。
はずなのだが。
巧みに薙刀をスルーし飛び上がるとカウンター気味にストレートを見舞い、反動を利用し延髄蹴り加え、後方宙返りで着地し、そのまま地を蹴り接近すると膝に回し蹴りを叩き込んでいる。
完全なるファイターだが、馬車に陣取る物達が祈る様に見つめているが
「あの、お姉ちゃん強い!」
馬車からも人が降りてきて、子どもが指差し声援を送る。
その声に軽く反応すると、横薙ぎに振るわれる薙刀を華麗に避け、流れる様にラッシュ。
歓声が上がる。
泣きながら応援している冒険者までいる……
「そろそろ決めさせて貰うぞ。」
唖然として見る僕に一瞥をくれると、蹴り上げた。
もうなんでもアリだな。
「カーズ!」
マジか!
短く唱えるとこちらに踵を返す。
長い髪が揺らめきその先に浮かぶオークジェネラルが歪んでいき、砕け散る。
カーズは師匠が持つオリジナルの固有魔法の一つで、対象の体内細胞を暴走させ内部から崩れる様に破壊する。
その様がエゲツない魔法でが、師匠曰くお肌を若返らせる魔法を作ろうとして偶然出来たらしい……
細胞単位で暴走し爆砕するので治癒は不可だが、段階的に死に追いやる。
かけられた本人も何が起こったのか分からず砕けるが、着弾した所から波紋状にグズグズに崩れていくので、魔物とはいえ人型の生き物が崩れて行く様が見えてしまう、更に細胞の破壊後骨が砕けるので、その過程は精神的にもクる……
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