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一章
戦線後退
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二名の犠牲者を出したが、未だ一進一退の攻防が続く。
「くそー、コイツらゴブリンのくせに戦い慣れてやがる。」
「ああ、手数が多い」
「こっちにも回復を頼む!」
気の抜けない一対多数での戦闘を強いられる前衛は、徐々に焦りを募らせ、急激に体力を奪っていく。
力量としては数の少ない冒険者の方が上だが、思った以上に深追いして来ない。
常に数的優位を崩さず、孤立する様一人づつを複数で囲い手数を重視し、休む暇とポーション等での自己回復の間を与えてくれない。
その上、体力という魔物の専売特許の様なメリットを最大限に生かして削って来る。
体力が尽きれば、どんな格上の冒険者と言えども命の保証は無い。
そこを徹底的に突かれているのだから、外からの支援が無ければ長時間の戦闘は厳しい。
乱戦の中、高威力の魔法が撃てない魔術士は同士討ちを避け補助と回復に徹していたが、遂に犠牲者が出る。
完全な死角から放たれた矢が支援に回っていた魔術士の杖を握る右腕を掠めた。
本来ならば、それは軽傷。
回復が出来る者に隙が出来た時に対応して貰えば十分のはずだった。
怪我の具合を見て窮地の仲間の支援を優先することを選択した彼は、そのまま次の支援先に杖を向ける。
しかし、呂律が回らず急に目眩を起こしその場に倒れるのが見えたが、もう遅かった。
「くそっ、油断した毒だ!」
乱戦になり遠距離攻撃は鳴りを潜めていた為、完全に油断した。
崩れ落ちた魔術士は瞬く間に殺到した醜悪なゴブリンに剣を突き立てられる。
その狂気は動かなくなった後も必要に続き、彼は原形をとどめない肉片と化す。
その様子を見てしまったパーティーメンバーであろう女性神官が金切り声を上げ泣き叫び崩れる。
「ばか!立て!」
仲間の声が届くより早く、彼女の右腕が千切れ飛ぶ!
「ああああああっ!」
下卑た鳴き声と共に、暴力と性欲に支配された醜悪な本能が襲いかかる。
「セイラァァ!今アタシが行くから、諦めないで!」
弓を担当していた狩人らしき仲間の冒険者がショートソードを抜き覆い被さるゴブリンの首に突き立て助けに入るが、本能の前に僅かな理性さえも無くした小鬼は、刺されようが切られようが死にゆく同胞に構わず、助けに入った女性冒険者までも服を切り裂き、食らい付き、欲望のままに襲いかかる。
「いやぁ!痛い痛い!」
「助けて!助けて!」
生きたまま喰われ、殴られ、切られ、服を剥ぎ取られる。
真っ白な肌は鮮血に染まり、その匂いと肢体に新たなゴブリンが群がる。
もう無理だ……
突如、業火が立ち登り、まるでそこには何事も無かった様に全てが焼き尽くされる。
あそこまでゴブリンに生きた地獄を味合わされた二人は例え傷を癒すことが出来たとしても、生き返ることができたとしてさえも壊れた心では、どうあっても今後の安寧は望めない。
せめて少しでも地獄が短くなる様にと放った悲しき業火だ。
せめて、安らかに。
欲望の赴くままに動いたことでゴブリン達の囲いが解け、ようやく僅かながらの隙が出来た。
この好機を逃せば全滅する。
力及ばず、言いようのない後悔に押し潰れそうになるダズルが歯を食いしばりながら叫ぶ。
「立て直せ!近くの者と組んで下がれ!」
馬車を中心に野営地いっぱいに広がり戦線を構築して来たが、度重なる味方の損害と孤立した戦いに瓦解の可能性が高くなった。
ダズルはそれを見極め、もう一段階戦線を縮小し、孤立する危険を回避するつもりの様だ。
指示に合わせ二人無いし三人で背中合わせに纏まれる様、孤立した仲間の包囲を解くべく冒険者が動き出す。
「おらぁ!ジル大丈夫か!」
「ゲルド!助かった。」
「おぅ、兄ちゃんも一緒だぞ。」
「ジルさん回復薬の残はどのくらいありますか?」
合流する仲間の援護をしていた僕は、囲まれる冒険者のジルとそこに突っ込むゲルドを見つけ、共闘してなだれ込んだ。
ヒールをかけながら二人のポーションの残数を確認する。
「あまり飲む隙が無かったから三本はあるね。」
「俺は後一本だ」
「では、ゲルドさんには五本、ジルさんには三本渡しておきます。」
「おぅ、助かる。マジックバッグか?」
「秘密です。」
「深くは聞かねーよ。この武器だってとんでもねーしな。」
師匠の差し入れの大剣を振る。
「そうですね、当たれば一刀両断。軽いのに今までの感覚を狂わされる事もない。不思議ですが、正直これが無ければ全滅でしたよ。」
「だな、兄ちゃんの師匠はとんでもねーよ。何よりいいオンナだしな。」
「否定はしませんが、粉かけると死にますよ?」
「ガハハ!いいオンナを攻略するのが男の……ん、マジなのか?」
静かに頷く。
「折角生き残っても恩人に殺されるなんて冗談じゃねーぞ!」
「それもこれも生き残ってからですね。ゲルド、レオ、バカなこと言ってないで下がりますよ。」
この二人は全く危なげが無い。
連携すると、それはさらに顕著になる。
残りのゴブリンを斬り伏せ。
戦線を後退させる。
他はまだ乱戦から抜け出れていない者も多い、共闘体制を取ることができず戦線のみ後退させられている。
その時だ。
「来たぞ!早く下がれ!」
こちらとしては最悪、魔物たちにとっては最高のタイミングで豚野郎の登場だ。
「くそー、コイツらゴブリンのくせに戦い慣れてやがる。」
「ああ、手数が多い」
「こっちにも回復を頼む!」
気の抜けない一対多数での戦闘を強いられる前衛は、徐々に焦りを募らせ、急激に体力を奪っていく。
力量としては数の少ない冒険者の方が上だが、思った以上に深追いして来ない。
常に数的優位を崩さず、孤立する様一人づつを複数で囲い手数を重視し、休む暇とポーション等での自己回復の間を与えてくれない。
その上、体力という魔物の専売特許の様なメリットを最大限に生かして削って来る。
体力が尽きれば、どんな格上の冒険者と言えども命の保証は無い。
そこを徹底的に突かれているのだから、外からの支援が無ければ長時間の戦闘は厳しい。
乱戦の中、高威力の魔法が撃てない魔術士は同士討ちを避け補助と回復に徹していたが、遂に犠牲者が出る。
完全な死角から放たれた矢が支援に回っていた魔術士の杖を握る右腕を掠めた。
本来ならば、それは軽傷。
回復が出来る者に隙が出来た時に対応して貰えば十分のはずだった。
怪我の具合を見て窮地の仲間の支援を優先することを選択した彼は、そのまま次の支援先に杖を向ける。
しかし、呂律が回らず急に目眩を起こしその場に倒れるのが見えたが、もう遅かった。
「くそっ、油断した毒だ!」
乱戦になり遠距離攻撃は鳴りを潜めていた為、完全に油断した。
崩れ落ちた魔術士は瞬く間に殺到した醜悪なゴブリンに剣を突き立てられる。
その狂気は動かなくなった後も必要に続き、彼は原形をとどめない肉片と化す。
その様子を見てしまったパーティーメンバーであろう女性神官が金切り声を上げ泣き叫び崩れる。
「ばか!立て!」
仲間の声が届くより早く、彼女の右腕が千切れ飛ぶ!
「ああああああっ!」
下卑た鳴き声と共に、暴力と性欲に支配された醜悪な本能が襲いかかる。
「セイラァァ!今アタシが行くから、諦めないで!」
弓を担当していた狩人らしき仲間の冒険者がショートソードを抜き覆い被さるゴブリンの首に突き立て助けに入るが、本能の前に僅かな理性さえも無くした小鬼は、刺されようが切られようが死にゆく同胞に構わず、助けに入った女性冒険者までも服を切り裂き、食らい付き、欲望のままに襲いかかる。
「いやぁ!痛い痛い!」
「助けて!助けて!」
生きたまま喰われ、殴られ、切られ、服を剥ぎ取られる。
真っ白な肌は鮮血に染まり、その匂いと肢体に新たなゴブリンが群がる。
もう無理だ……
突如、業火が立ち登り、まるでそこには何事も無かった様に全てが焼き尽くされる。
あそこまでゴブリンに生きた地獄を味合わされた二人は例え傷を癒すことが出来たとしても、生き返ることができたとしてさえも壊れた心では、どうあっても今後の安寧は望めない。
せめて少しでも地獄が短くなる様にと放った悲しき業火だ。
せめて、安らかに。
欲望の赴くままに動いたことでゴブリン達の囲いが解け、ようやく僅かながらの隙が出来た。
この好機を逃せば全滅する。
力及ばず、言いようのない後悔に押し潰れそうになるダズルが歯を食いしばりながら叫ぶ。
「立て直せ!近くの者と組んで下がれ!」
馬車を中心に野営地いっぱいに広がり戦線を構築して来たが、度重なる味方の損害と孤立した戦いに瓦解の可能性が高くなった。
ダズルはそれを見極め、もう一段階戦線を縮小し、孤立する危険を回避するつもりの様だ。
指示に合わせ二人無いし三人で背中合わせに纏まれる様、孤立した仲間の包囲を解くべく冒険者が動き出す。
「おらぁ!ジル大丈夫か!」
「ゲルド!助かった。」
「おぅ、兄ちゃんも一緒だぞ。」
「ジルさん回復薬の残はどのくらいありますか?」
合流する仲間の援護をしていた僕は、囲まれる冒険者のジルとそこに突っ込むゲルドを見つけ、共闘してなだれ込んだ。
ヒールをかけながら二人のポーションの残数を確認する。
「あまり飲む隙が無かったから三本はあるね。」
「俺は後一本だ」
「では、ゲルドさんには五本、ジルさんには三本渡しておきます。」
「おぅ、助かる。マジックバッグか?」
「秘密です。」
「深くは聞かねーよ。この武器だってとんでもねーしな。」
師匠の差し入れの大剣を振る。
「そうですね、当たれば一刀両断。軽いのに今までの感覚を狂わされる事もない。不思議ですが、正直これが無ければ全滅でしたよ。」
「だな、兄ちゃんの師匠はとんでもねーよ。何よりいいオンナだしな。」
「否定はしませんが、粉かけると死にますよ?」
「ガハハ!いいオンナを攻略するのが男の……ん、マジなのか?」
静かに頷く。
「折角生き残っても恩人に殺されるなんて冗談じゃねーぞ!」
「それもこれも生き残ってからですね。ゲルド、レオ、バカなこと言ってないで下がりますよ。」
この二人は全く危なげが無い。
連携すると、それはさらに顕著になる。
残りのゴブリンを斬り伏せ。
戦線を後退させる。
他はまだ乱戦から抜け出れていない者も多い、共闘体制を取ることができず戦線のみ後退させられている。
その時だ。
「来たぞ!早く下がれ!」
こちらとしては最悪、魔物たちにとっては最高のタイミングで豚野郎の登場だ。
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