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告白

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数日後。
ラミーリア公爵邸に、マキアス殿下がお越しになった。

卒業パーティーのあと、マキアス殿下は正式に王太子のして認められた。エディヤ殿下は辺境地にある王家の直轄地に幽閉され、パーティーには参加していなかった王妃様は、エディヤ殿下の幽閉に自らの教育責任を取るとして実家の伯爵領に帰られた。
王妃様に関しての事実はおそらく違うだろうが、表向きはそうなっている。

「アリア、なかなか会いにいけなくて申し訳なかった」
「気にしないでくださいませ。お忙しいのはお察しいたします。改めまして、マキアス殿下、立太子おめでとうございます」
「ありがとう。2人きりで話したいんだが、良いだろうか」
「ええ。マリー、少しさがっていなさい」
「かしこまりました」
マリーが部屋を退出するのをみとどけると、マキアス殿下はわたくしに向かい合った。

「アリア、僕は君と出会った頃から君に惹かれていた。みんなが弟を気にかけていて、一人ぼっちだった僕に、唯一話しかけてくれたのが君だった。最初は君を友として見ていた。君と過ごすのがとても楽しかった。だが、弟と君の婚約が決まったのを聞いてなんだか悔しかった。弟を今まで以上にうらやましいと思ったんだ。そのとき、自分が君のことを好きだったんだと気づいた。自分の無力さにも気づいた。学園にも入学できなかった僕は母の祖国へ留学し、必死に学んだ。たとえ君と結ばれなくてもいつか君の役に立てるようにと思っていた。
 しかし、留学から帰ってきたら急に父に呼ばれ君を婚約者として紹介された。弟のことは聞いていたから事情はすぐに分かったが、純粋に嬉しかった。5年ぶりに見た君は本当に美しく成長していた。そして君の協力のもと王太子の地位を手に入れることができた。今まで父と義母、弟に逆らえず弱かった僕は君のおかげで変わることができた。君にはこれからこの国を背負っていく僕を見ていてほしい。
アリア・ラミーリア、君のことを愛している。どうか、僕と結婚してほしい」

殿下がわたくしの手を取り、口づけして愛を告げた。

もちろん、わたくしの心は決まっていますわ。


「お断りいたします」

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