Sランクギルドから追放されたEXランク陰陽師は新人達を凄腕に育てる〜え?戻ってこい?だから俺がいなくなったら困るのお前らだって言ったじゃん〜

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教師着任編

58、エクティスvsベンジャミン

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「エクティス先生とベンジャミン先生がフレデリカ先生を賭けて勝負だって!!!」

「負けないでぇッッッベンジャミン先生!!!」

「わ、私のために争わないでッッッ!!!、へ、へへへい、言っちゃった………」

「………で、なんだこのギャラリーは……?」

決闘と言い出したベンジャミン先生……別に戦う必要はない……だって、俺、ベンジャミン先生に命令したいこととかないからな………だが、まぁ……聞く耳を持たない彼はそのまま勝手に俺が決闘を受ける体裁で話を進めていく………めんどくさいからそれでも良いやと思っていたが……なんか決闘に使う訓練場の観客席に大量の見物人がいる………制服を着ていることからどうやらこの学院の生徒達らしい………というか、思ったよりベンジャミン先生って女生徒の人気があるらしい……まぁ、ベンジャミン先生、顔はイケメンかつ実力もあるからな…………それとフレデリカ先生、その台詞は後で恥ずかしくなるぞ……。

「ふん、負けた後でゴネられても困るからな………証人として学生達を呼んだのさ!!!」

「……また面倒な事を………」

ぶっちゃけた話、開幕速攻で瞬殺を決めようかとも思っていたが……これだけの観客がいる中でそれはあまりに酷い………最悪、ベンジャミン先生が軽く見られ、生徒が言う事を聞かず、彼のクラスが学級崩壊するかもしれない………流石にそんな展開にはならないだろうが、万が一というのがある………瞬殺はやめて、軽く遊んでから倒そう………。

「………では開始だッッッッッ!!!!」

「ーーーおっと」


ベンジャミ先生は槍使いのようだ………槍兵の素早さを生かし、開幕速攻で仕掛けてくる……前傾姿勢で素早く俺の懐に潜り込み、高速の突きを繰り出してくる………流石に英雄学院の教諭、良い腕をしている………。

「このッッッこのッッッッ!!!」

「ーーーアブね」

高速で繰り出される突きは、攻撃される側としては極小の点が無数に迫ってくるようにしか見えない……だが、当たらない、十重二十重に繰り出す攻撃は俺に擦りもしない………だが、無傷で勝つという寄せ付けない勝ち方をすると彼がかわいそうなので、俺はわざと頬や体に浅い傷をつけさせる………。

「ーーーッッッッッ??!!」

「ーーどうだ!!!、私の槍を完璧に躱す事などできんのだ!!!、逃げてばかりではジリ貧だぞ!!!」

「………みたいですね……」

(………まさかかすり傷でここまで大喜びするとは……なんかわざと食らってあげた事に罪悪感を感じる………)


かすり傷を負った程度でベンジャミン先生のはしゃぎようは半端ない………さて、こちらも傷を受けたし、そろそろちょっと反撃するか……………。

「ーーーシッッ」

「ーーーーッッッッッ??!!!!」

俺はベンジャミン先生に肉薄する………そのまま模擬戦用の剣の峰で腹を殴打する………。

(………まぁ式神も使ってない峰打ちだし……まだ倒れないだろう………)

「ーーーカフッッッ………」

「………へ?」

俺が峰打ちをかますと、ベンジャミン先生は吐血を零しながら床へと崩れ落ちた………俺の間抜けな声が響き渡る………俺の勝ちのようだ………。

「……一撃でベンジャミン先生を倒した……エクティス先生つよくね?」

「えーー、あんなあっさり負けちゃうなんて幻滅~……それよりもエクティス先生かっこ良くない?」

「あ、それ私も思った~」

外野の学生達は好き勝手言っている………。

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