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魔物大群編
43、王宮が襲われる(アーロンちょいざまぁ)
しおりを挟む「おお、魔物の群れをちぎっては投げちぎっては投げと掃討する者がいるとな?、この戦いが終わったら勲章ものじゃな!!」
アイリス達が魔物の群れを殲滅してる一方、王宮ではその情報を聞いた王様が喜び、はしゃいでいた…………。
「はしゃぎ過ぎると体に触りますよ……父上……」
「……おお、すまぬソフィア………」
娘のソフィアが王の体を気遣う……。
「ーーーグハッッッ、王よ、お逃げくだされ………」
「………あんたがここの王様?……やっと見つけた………」
いきなり玉座の間の扉が開け放たれる………血塗れで倒れ込みながら入ってくるのは、王宮の警備をしていた兵士だ………その兵士を踏みつけながら入室するのは女の魔族だった………。
「き、貴様何奴!!!」
「………これは失礼、魔界七将、紅蓮のハーパー……以後お見知り置きを………」
カツカツと足音を鳴らしながら入ってくる魔族…………王が反射的に疑問を投げかけると、思いの外律儀に名乗り上げる魔族、どうやら魔王軍の中でも幹部クラスに位置するようだ………。
「………自己紹介も済ませたわけだし、表の陽動もあんまり持たなそうだし………急ぎますか………」
「王様には手も足も出させん!!!、俺が相手だ!!!」
「おお、アーロンよ!!、頼むぞ!!」
(グヒヒ……ここで王様を守ることができれば勲章ものだぜ!!、それにうまくいけば王女様と結婚だってできるかもしれない!!!)
王様と王女様にハーパーが近づこうとした瞬間、アーロンが立ちはだかる………。
「……邪魔……」
「ーーーへっ?………あ、あぁぁぁぁぁ……俺の腕がぁぁぁぁ!!!!」
ハーパーが一言呟きながら手を横に無造作に振ると、防御に構えた剣が溶断され、アーロンの腕が飛ぶ………どうやら手の先から炎を剣状にしてアーロンの腕を焼き切ったようだ………遅れて自身の剣ごと斬られたことに気づくアーロンは悲鳴をあげる………。
「………なんだ、威勢がいいだけの雑魚か………それじゃあトドメを………」
「ヒッッッ、ヒィィィィィィィィィ一ィィイィイィィィィいいィィィィィィいぃ!!!!!!!!!」
「……は?……」
無様に尻餅をつくアーロンに悪態を吐きながらトドメとハーパーが振りかぶった瞬間、アーロンは急いでその場から逃げ出した、情けない悲鳴を上げながら………その事に素で疑問符を浮かべるハーパー……。
「………まぁいいや………それじゃあ……死になさい!!!!」
(ーーーーウォーカー様!!!!)
一瞬、ポカンとするも、目標までの障害が全てクリアされた事に変わりはないと王様と王女様の命を刈り取る一撃が放たれる……。
「ーーーッッッ??!………誰だよあんた……」
「……………」
斬られる寸前に誰かが横から入ってくる………ハーパーは関係ない、まとめて叩き斬ってやると言わんばかりに剣を振り抜こうとするが………闖入者の剣によって阻まれる………普通の剣ならそのまま溶断できるはずが何故か斬れない………疑問に思い質問するも闖入者は無言を貫く………。
「だ、誰じゃお主は??!!!」
「…………白………騎士……?」
王様はいきなり現れた闖入者に驚愕するが、王女ソフィアは思わず呟いてしまった…………何故ならその闖入者の姿は美しく、純白の鎧を身に纏った騎士だったからだ……。
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