42 / 61
魔物大群編
42、長刀使いと八つ裂き乱射魔の殲滅
しおりを挟む「そ、そんなバカな……キング級のモンスターがこんなに………」
最初は人間側が優勢だったが、雑魚の奥の方からゴブリンキング、オークキング、コボルトキング、冒険者のランクで言えばBランク相当の魔物が出てきた、それも一体二体という数ではなく、数百体というほどいる………大抵の冒険者から見ればそれは地獄絵図、絶望の景色だろう…………。
「mギオ3qn0hんg99ん最d920bな0ん生え0gはえgへあ〇位bぎ0てh00クィ0bsz!!!!!」
「ーーーーヒィィィィィ??!!!」
まず手始めとばかりに突っ込んできたのはオークキング、何人かの冒険者が同時攻撃をしかけるが、ブヨブヨの脂肪が攻撃を弾く……そのまま無防備を晒した冒険者はもちろん、その後ろにいた者達ごと蹴散らしていくオークキング、手の甲で裏拳気味に叩かれ、中の臓器が一瞬で空中にぶちまけられる者や手に持っているデカいフォークのような武器で刺し殺されたり、テーブルナイフのような武器で真っ二つに切られたり、まさしくキング級の魔物達による蹂躙が始まった………他の場所も似たようなものだ、惨殺、刺殺、殴殺、抹殺、ありとあらゆる方法で殺されていく兵士や冒険者達……悲鳴をあげるものもいるがそんなこと知るかと言わんばかりに蜘蛛の子を散らすように進む魔物………。
「gも3q5丹生hんwhんwにうbsにおうんひとんうぃ0h」
「ーーーヒッッッッ??!!」
男は目を閉じた………しかし、いつまで経っても予想していた衝撃が来ないことに疑問を感じて恐る恐る目を開けると、オークキングの首が無くなっていた………その手前に華奢な少女が突っ立ている………状況から推測するに彼女が倒したのだろうか………
「………ねぇ、あなた、みんなに下がってって伝えてくれない……死にたくなかったら私より前に出るなって………殲滅しようにも味方が邪魔でやりづらい………」
「は?」
「…………よろしく」
あまりに信じられない光景に唖然としていると彼女はあの大群を殲滅すると宣う………まだ頭の処理が追いついていない状況にも関わらず、彼女は言いたい事を言ったらどこかに行ってしまった………頭が混乱している男はとりあえずいう通りにすることを選ぶ………。
ーーーーーーーー
「…………………それじゃあお披露目といこうか………………妄想歯車起動、限界駆動…………………机上楼閣の愚女」
私は呟く、紡ぐ、新たに覚えたスキルを発動させるための詠唱を………体に魔力が漲り、パチパチと音が鳴る………錬金系のスキルを使う時に電解質の魔力が弾けることがあるが、これはその比ではない、そのまま雷属性のスキルに転用できそうなほどのエネルギーが込められている…………。
「…………机上空論錬金術、地中接続、空論武装製造工程完了、砂上要塞出力実現……………金剛幻想方舟………」
アイリスが電解質を纏った手を地面につける………魔力が地面に浸透していく……私が詠唱を完了すると地面から無数の砲台が出現する……砲台だけでなく、装甲板なども出現する……それはさながらアイリスを中心とする要塞が現れたかのようだった………いや事実そうなのだ、なぜなら、この砲台達は見掛け倒しではないのだから…………。
「…………目標補足、空論硬度砲弾装填、全砲門発射準備完了……………一斉射撃…………」
「「「「m五位3ん4いう9ぬ9ん聖t9ん風h9英whつw九つ9えg??!」」」」
目の前から突っ込んでくる魔物達を捕捉、机上の空論の硬度の砲弾を装填、発射の為準備をすべて整えた後、思う存分弾をぶちまける………大砲、ガドリング砲、榴弾砲、攻城砲、対空砲、戦車砲、ありとあらゆる火砲が火を噴いた………ガドリング砲の連射で身体中を蜂の巣にされたり、榴弾砲や戦車砲を喰らって体のほとんどが消し飛んだり、雑魚の魔物だろうが、キング級だろうが等しく同じ死を撒き散らしていく………飛んでくるのは砲弾だけではない、剣、斧、槍、鎌、さまざまな刃物が飛んできて穴だらけの死体を細かく刻んでいく………まるでさっきの人間が蹂躙されていたの光景を彼女たった一人で再現しているようだった………いや、もしかしたらさっきよりひどいかもしれない、悲鳴をあげようとするも、口を撃ち抜かれて悲鳴すらあげられず死んでいく魔物もいる………なんとかしようと手持ち武器を投げてきたり、遠距離系のスキルを放ってくる魔物もいるが、装甲板によって弾かれる………なんとか近寄ろうとするも近づけば近づくほど濃くなる弾幕を抜けられるわけもなく、鮮血が魔物の群れに広がっていく………。
「…………八つ裂き乱射魔………」
後ろで見ていた冒険者の誰かが呟く、彼女の通り名を………なぜこんな物騒な異名があんな華奢な少女につけられているのか………その意味を骨の髄まで理解する…………正直に言ってほとんどのものが魔物より、圧倒的な力で殲滅をする彼女に恐怖を感じ始めた…………。
万が一にも討ちもらした魔物が近寄ってくるも、ーーーー刹那、切り刻まれる…………。
「…………ありがと………」
「……いえいえ、当たり前のことをしただけです………今の私、ほぼ何もしてないですし………」
そう、アイリスの側に待機しているエマが巧みに長刀を使い、切り刻んだのだ………。
0
お気に入りに追加
809
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる