Sランクギルドから追放されたEXランク陰陽師は新人達を凄腕に育てる〜え?戻ってこい?だから俺がいなくなったら困るのお前らだって言ったじゃん〜

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エマ・ライトウッド育成編

25、エマ・ライトウッド育成1

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アイリスの成長が桁外れだったので、他の新人達の教育も任されたわけだが………

「これはひどいな……」

「ズバッと切って、ババっと回避!!、分かった?」

「え、えっと?」

「それじゃあコンコンって感じだよ!」

ギルド員の指導を見せてもらったが……ほぼ擬音で構成されている………まぁほとんどの冒険者は脳筋だ、人に教えるのは不得手なのだろう、だからといって指導する時まで自身の感覚でしか語れないのは論外だがな………。

「先輩、悪いが俺と交代してくれないか?」

「え??、あ、わかりました………」


「俺はエクティス・ウォーカーだ、よろしくお願いします」

「「「は、はい」」」


「一つ君たちに聞いておきたい………たとえ何が起きても君たちは強くなることを望むかい?」

「「「は、はい!!、望みます!!」」」


「良い返事だ………さて、君たちの指導なんだが、一度に全員つきっきりで教えるわけにもいかない……というわけでローテーションを組むことにした」

「ろ、ローテーション?」

「ああ、こっちも出来るだけ早く君たちを実戦レベルにしてギルドのために働かせないといけないからね、比較的早めに指導が終わりそうな方から中心的に教える、その間は他の先輩方から指導を受けてくれ」

「な、なるほど…………」

「まずは君、エマ・ライトウッドさんから教える」

「あ、は、はい!!」

そのまま俺達はギルドの鍛錬場へと移動する。

「さてと………エマさん、君はまずこの刀を使ってもらう」

「え??!!、なんですかそれ??!!」

「刀だけど………?」

「ふ、ふふ、ふざけないでください!!!、そんな刀を使える人間がいるわけないじゃないですか!!!!」

「え??、あーー、まぁ、その、君にはこれがあってるんだよ」

「なわけないでしょ!!!、なんですかその物干し竿みたいなの!!」

「あ、あははは………」

もはや扱いづらい長すぎる長刀にキレるエマ………実際佐々木の使っていた剣は物干し竿とか言われていたしな…………まぁこんな刀ふざけてるようにしか見えないよな………

「………なんだ、ただの馬鹿か……」

「とんだ茶番」

外野からも言いたい放題言われている………守護霊どうのこうのいってもいつも信用されないからとりあえず百聞は一見にしかずと提案してみたが…………ダメだったか……

「………分かった、なら俺と模擬戦をしないか?、俺が勝ったら指導に従ってもらう、負けたら君の好きにしていい」

「模擬戦?、あ、あなた、陰陽師ですよね?、いくらなんでも負ける気がしないんですが…………」

「うーーーん、君が相手なら負けないかな……」

「舐めてくれますね……良いですよ受けて立ちます」

売り言葉に買い言葉でエマと俺の模擬戦が突如始まる。

「なっっーー、そ、それで戦うつもりですか???!!」

「え?、まぁ…………うん、そうだよ」

「どこまでも馬鹿にして………」

「さてと………」

(………佐々木小次郎……この一戦、俺に力を貸してくれないか?)

(………これは異な事を……なぜ私が主人の敵に手を貸さねばならん?)

(………お前の力を認めさせるためだ……お前は主人がこのままでも良いのか?)

(………致し方ない…………力を貸そう)

(………よし)

「限定憑依着装、佐々木小次郎!!!」

俺は自分に佐々木小次郎を憑依させる………。

「よーーし、準備完了、どっからでもかかってこい」

「では遠慮なく!!!」

彼女は剣を高らかに掲げ、上段から斬り込んでくる、俺はその一撃を長刀で受け止める

(そんな長い刀でまともに受けるなんて……このまま叩き折ってッッッッッーーーー)

俺はそのまま馬鹿正直に受け止めず刀の側面で受け流す、相手の力の流れに逆らわず、そうして相手の攻撃を凌ぐ。

「な、なんでーーく、クソーーー!!」

彼女の攻撃は苛烈さが増す、どうやら最初は少し手加減をしていたようだ、だが、俺には当たらない、この長さでは小回りが効かないのでエマはなんとか俺に接近しようとするも、まるで手足のように自由自在に長刀を操り近づけさせない。

前からはともかく、果ては後ろからも斬撃が飛んできてエマは攻め込んでいるはずが逆に防戦一方になってしまっている。

俺は薙ぎ払いの一撃でエマを下がらせる。

「さて………そろそろ終わらせるか」

「………調子に乗るも良い加減にッッッーーーーー」

「ーーーー贋流、春一番」

俺は無造作に刀を構え、相手が斬りかかってきた瞬間切り返す、甲高い金属音が鳴り響き、その後鈴音のような澄んだ音が鳴り響く、エマの剣が地面に落ちた音だ。

彼女の剣を俺の刀で弾き飛ばしたのだ、剣道では俗に巻き技と呼ばれている。

「な、あ、ありえない………こんな剣技をなんであなたは使えるんですか??!!」

「えーーと、その………実は君の守護霊はこの長さの長刀を使っていた剣豪で、その人の力を借りたんだ、だからその主人である君も訓練すればこれ以上のことが出来るようになるんだよ」

「はぁ??!!、守護霊??!!、何言ってるんですか?!!」

「まぁ……そういう反応だよねーーー、ま、とりあえず模擬戦で俺勝ったし、俺のいうこと聞いてくれないかな……」

「むっっーーー、わ、わかりました………」

そうして彼女の訓練は始まった。
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