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15、ラックとイヴ1
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「随分な重役出勤ぶりだな」
「ん?、ラック?………むしろ早いくらいじゃ……ーーあ」
翌日、グランフィリア学院に登校、校門の前で何故かラックが待っていた、朝一、よく分からない皮肉を言ってくる……一瞬後に皮肉の意味を理解し、間抜けな声を響かせてしまう。
「………で?、昨日の会議にこなかった理由ぐらいは聞かせてもらえるんだろうな?」
「あ、アハハハハハ、いやぁ~私の婚約者を寝取った愚妹と婚約破棄してきた元婚約者に絡まれて、んで、その後久しぶりに会った両親とアルフレッドの父親のグリッドさん話してたら……忘れちゃって……ごめん」
昨日あったトラブルやイベントを包み隠さず伝える私。
「………思った以上にてんてこまいだな……それならしょうがないか……わかった、みんなには俺が説明しておく………会議の要点をまとめておいた、目を通しておいてくれ」
「お!!、サンキュー!!、さっすがラック!!、頼りになるぅ~!」
ラックは苦笑しながら、それなら仕方ないと納得した後、私に会議内容の要点をまとめたノートをくれる………やはり、私の右腕なところある、うんうん。
「………と、ところでよ………その、次の婚約相手は見つかってるのか?」
「んにゃ?、まだいないけど?」
「そ、そうか!!、なら良かった!」
「……なんでそんなに喜んでんの?」
不意に何故か次の婚約者は見つかっているのかと聞かれる、私がいないと答えると、ラックは尻尾と耳をピンと立てて喜びを露わにする………なんで私の婚約状況で一喜一憂してるのか気になったので質問してみることにした。
「ーーーえ?!、///べべべ、別に喜んでなんかないだろ!!///」
「……嗚呼、なるほどねぇ~、大丈夫大丈夫、『ブレーメンズ』をほっぽり出してどっか行ったりしない、そんな心配しなくても良いよ、ラック副隊長殿」
私の疑問が放たれると、彼の顔が一瞬で茹で上がる、紅潮、早口、まさしく図星といった様子だ、私はその様子に察しがつき、いやらしい笑みを浮かべていることだろう、揶揄う口調で喋る私。
「だ、だから違うって言ってんだろうが!!///」
「違うならそんな力強く否定する必要なくない~?、言わせとけば良いじゃん~」
「ーーぐッッッッッッッッ、ぬぬぬ」
「ほらほら、早くついてこないと遅刻するよ~」
強い否定は逆に肯定とみられると指摘すると、悔しそうに呻き声をあげるラック、私はさりげなく頭をポンポンと撫でて、毛を愛でながら、先に校舎へと歩みを進め始める。
「ん?、ラック?………むしろ早いくらいじゃ……ーーあ」
翌日、グランフィリア学院に登校、校門の前で何故かラックが待っていた、朝一、よく分からない皮肉を言ってくる……一瞬後に皮肉の意味を理解し、間抜けな声を響かせてしまう。
「………で?、昨日の会議にこなかった理由ぐらいは聞かせてもらえるんだろうな?」
「あ、アハハハハハ、いやぁ~私の婚約者を寝取った愚妹と婚約破棄してきた元婚約者に絡まれて、んで、その後久しぶりに会った両親とアルフレッドの父親のグリッドさん話してたら……忘れちゃって……ごめん」
昨日あったトラブルやイベントを包み隠さず伝える私。
「………思った以上にてんてこまいだな……それならしょうがないか……わかった、みんなには俺が説明しておく………会議の要点をまとめておいた、目を通しておいてくれ」
「お!!、サンキュー!!、さっすがラック!!、頼りになるぅ~!」
ラックは苦笑しながら、それなら仕方ないと納得した後、私に会議内容の要点をまとめたノートをくれる………やはり、私の右腕なところある、うんうん。
「………と、ところでよ………その、次の婚約相手は見つかってるのか?」
「んにゃ?、まだいないけど?」
「そ、そうか!!、なら良かった!」
「……なんでそんなに喜んでんの?」
不意に何故か次の婚約者は見つかっているのかと聞かれる、私がいないと答えると、ラックは尻尾と耳をピンと立てて喜びを露わにする………なんで私の婚約状況で一喜一憂してるのか気になったので質問してみることにした。
「ーーーえ?!、///べべべ、別に喜んでなんかないだろ!!///」
「……嗚呼、なるほどねぇ~、大丈夫大丈夫、『ブレーメンズ』をほっぽり出してどっか行ったりしない、そんな心配しなくても良いよ、ラック副隊長殿」
私の疑問が放たれると、彼の顔が一瞬で茹で上がる、紅潮、早口、まさしく図星といった様子だ、私はその様子に察しがつき、いやらしい笑みを浮かべていることだろう、揶揄う口調で喋る私。
「だ、だから違うって言ってんだろうが!!///」
「違うならそんな力強く否定する必要なくない~?、言わせとけば良いじゃん~」
「ーーぐッッッッッッッッ、ぬぬぬ」
「ほらほら、早くついてこないと遅刻するよ~」
強い否定は逆に肯定とみられると指摘すると、悔しそうに呻き声をあげるラック、私はさりげなく頭をポンポンと撫でて、毛を愛でながら、先に校舎へと歩みを進め始める。
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