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2、隣国の王子様
しおりを挟む「……さて、これからどうしたもんか………ん?」
とりあえず徒歩で移動していると、近くで何か争いごとの気配が見えた…………。
「へへへ、命が惜しかったら金目のものを出すんだな………」
ありがちなテンプレ台詞を吐くのは小汚いオッサン達………倒れている馬車を見る限りどうやら盗賊の類らしい………。
「く、クソ………」
襲われているの身なりの良い青年……………。
「………なんだ?、その反抗的な目は………ムカつくから腕の一本くらいははねとくか………オラッッッ!!」
「ーーーッッッ!!??」
『ホーリーランス』
「ーーオバッッッ??!!!!」
「………反射的に助けちゃったよ………ええっと、盗賊ども、今すぐ消えれば命だけは助けてあげる」
光の槍がおっさんを貫く………つい助けてしまったので、一応残りのやつらに忠告する………。
「な、なんだテメェは!!」
「囲んじまえッッッ!!」
「はぁ……『ホーリーバインド』……」
「ーーーッッッ??!!な、なんだこれは??!!」
私が呟くと光の鎖が盗賊達の足に絡まり、動きを止める……。
「て、テメェ!!!!話しやがれッッッ」
「………ボン」
「「「ーーーーッッッッッ??!!!」」」
私が短く呟くと光の鎖達は一際強く輝いたと思ったら突如爆発する………盗賊達は四方八方に吹っ飛んでいく………。
「………やれやれ、アホな事やってないで働けっての………」
「あ、ありがとうございますッッッ!!!」
「うん?、ああ……気にしないで……それじゃあ私はこれで……」
「………ま、待ってください!!」
「………何?」
「さっき助けられたのに、度重なる頼み事をしてすみませんが……僕の国を救ってください!!」
「………どういう事?」
「僕の名前はルイ…………僕の国は魔物達に侵されてしまいました………守りをしていた聖女が流行り病で死んでしまい………結界が解かれた瞬間に……雪崩れ込んできて……頼みますッッッ!!、お礼は何でもするのでッッッ!!、もう貴女しか頼りがないんですッッッ!!!」
「…………いいよ」
「で、ですよね………いきなりこんな……え??!!、い、良いんですか?!!」
「うん、どうせ暇だし……そこまで頼られちゃったら無碍にもできないし………その代わり………その耳と尻尾モフモフさせて」
「……へ?」
さっきまでは怯えていたので隠れていたが、どうやら獣人だったらしい……フルフルと揺れる犬耳と犬尻尾が可愛い………モフモフしたさに私は即座に了承してしまう。
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