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1、プロローグ
しおりを挟む「………君との婚約は破棄させてもらう」
「はい?」
私、聖女クリス・クロスは王子アーロンから脈絡なく突然、婚約を破棄された……。
「………なんでまた?」
「それは、君が俺に嘘をついていたからだ」
「……嘘?」
「……しらばっくれてもダメだ、俺は知っている、妹の方が優秀なんだろ?」
「………何言ってんですか?」
………基本的に聖なる魔力を持つ一族で一番優秀なものが聖女の称号を貰い、王族と婚約を結び……何一つ不自由ない生活を送らせてもらう代わりに魔物が攻め入ってこないよう国に結界を張ったり、天使を召喚して悪魔を退治したりする…………もちろん今代の一族の中では私が一番優秀………なのでアーロンの言ってる意味がわからない……。
「わかんない?、アンタはもうお払い箱ってことよ」
「…………リーシャ………」
アーロンの後ろから出てきたのは私の妹リーシャ………。
「……妹の彼女の方が優秀なんだろ?」
「ざんね~んアンタはもういらないって事……」
アーロンに枝垂れかかるリーシャ…………。
「………………言っておきますが、妹より私の方が優秀ですよ?」
「言い訳も大概にしておけ……」
「そうそう!、とっとと消えなさいよ………ーーんっっ……だめ、見られてる……♡」
「良いじゃないか……見せつけてやれば」
そう言うや否や妹とキスをし始めるアーロン…………そうか、元々私が聖女の称号をもらうのを嫉妬していたリーシャは王子を寝取ることで聖女の称号を我がものにしようと………そして王子様はもうベットの上で骨抜きにされたから、妹の言いなりってか……アホらし…………。
「とっととこの国から出て行け!!!」
「………わかりました………」
荷物をまとめて国を出ていく私………そして国境を超えたあたりで国張っていた魔物避けの結界を解く………。
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