女魔技師の魔道具露店旅〜戻ってこい?、だから婚約破棄したら困るのそっちだって言ったじゃん〜

ターナー

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2、sideイズクとコブリー、ざまぁ

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「馬鹿なことをしてくれたな」

「「…………」」

エマが転移して数日後、天才魔技師がいなくなったと国中は騒然としていた、魔道具が壊れても何が原因でわからなかったり、発売されていた魔道具達も販売権が霧散したので全て回収された、エマの言う通りトニー家は大打撃を受ける、エマをどうしたと国中が詰め寄るが、何もしてないと苦しい言い訳をする二人……何が起きたかわからないと途方に暮れた、しかし、部屋の中に不自然に落ちていた記録水晶が事態を一変させた、記録水晶とは映像や音声を記録、後々閲覧することができる、エマが一応記録していたものだ、証拠がなければ裁判とかになった時不利になるし、トニー家へ話すにしても証拠も無しでは話にならないだろうと思い一部始終を記録していた、妹に斬りつけられた時、焦って落としてしまったようだ、その記録水晶を見ると婚約破棄された時の一部始終が記録されていた。

「魔道具の特許、販売権が全てなくなってしまった………この莫大すぎる損失をどう償ってくれる?」

「だ、大丈夫だよッッッ!!!魔力が低いあの女に稼げてたなら僕にだってーー」

「愚か者がッッッ!!!、そう簡単に稼げたら苦労はない!!!、魔力が低くても今や彼女はトニー家にとってどころか国にとってなくてはならない存在なのだ!!!」

「ううう………あ、つ、通信水晶で再度婚約してやるって言えば良いじゃない??!!?」

「あ、そ、それだ!!!」

追い詰められた二人は通信水晶で連絡を取ろうとする、通信水晶とはその名の通り通信するための魔道具、エマへとつなぐ。

『うるさいな~、何なの?』

「え、エマ!!!??、お、お前今どこにいる??!!」

『イズク?、どうしたの?』

「あ、それが、その………」

『ああ、もしかして今更やばいことしてるって気づいた?』

「そ、その………婚約を破棄したことは謝る、だ、だから戻ってきて、もう一度婚約を結ばないか?」

『は?、断るに決まってんじゃん、人のことを散々馬鹿にして、知らないっての………』

「も、戻ってきてお姉ちゃん!!」

『何かもが遅すぎるよ、魔力の低い私は邪魔みたいだからね、このまま自由気ままに世界の名所でも観光させてもらうよ~んじゃさよなら~』

「ちょ、まっっーーーー」

通信が切られる、ツーツーという音が鳴り響く…………。

「………お前ら二人でエマを何とか説得して連れ帰るんだ、それまで帰ってくることを許さん!!!」

「「そ、そんな………」」










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