11 / 22
11、sideレクス、朝からトラブル(もふもふあり)
しおりを挟む「………また、懐かしい夢を見たな」
…………いつの間にか寝てしまっていた俺、折角リレイと寝られるっていうのにあっという間に過ぎてしまった………寝るというよりは恥ずかしすぎて気絶したと言った方が正しい気がする。
「そうだ、朝食作らないと………ーーん?」
「ZZZZZZZZZZZZZ」
なぜか身体が一定以上前に進まない、自分の尻尾がどこかに引っ掛かってるみたいな………。
「………あぁ、どおりで懐かしい夢を見たわけだ……」
「ZZZZZZZZZZZZZ」
一緒に寝ていたリレイが俺の尻尾を抱き枕代わりに抱き抱えている、移動できないわけだ。
「よっ………と」
俺は静か優しく、彼女が起きないように尻尾を引き抜く。
「さてと、朝食朝食」
「ーーーぃません」
「うん?」
「すみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみません」
「ーーど、どうした?」
俺が尻尾を引き抜くとうわ言のように謝罪をひたすら繰り返すリレイ、驚愕した俺は急遽予定を変更し、彼女の近くへと寄り添う。
「すみませんコブリー、すみません父さん、すみません母さん、出来損ないですみません」
「ーー!!」
…………彼女は夢の中でも家族に虐められているのか………。
(……でも、さっきはこうはなってなかった、なんで………も、もしかして)
さっきまでは静かに寝ていたのに、急に悪夢にうなされているリレイを不思議に思う俺、そして冷静に状況を分析し、ある答えに行き着いた。
「これでどうだ!!」
「みませーーー………ZZZZZZZ」
「………おさまった、みたいだな」
自分の尻尾を再度彼女に差し出すとリレイは俺の尻尾を優しく抱き、落ち着いた。
「………ムニャムニャ、もう食べられないよぉ~ZZZZZZ」
「…………」
朝食を作ろうにもこの状態では動けないので、俺は彼女が安眠できるように頭を撫でる、少しくすぐったそうに寝返りをうち、ありがちな寝言を囁く。
「今日だけじゃなくて毎日こうだったのかな………夢に出るくらい、虐められてたのかな………」
「ZZZZZZ……」
「リレイ……」
…………窓から差し込む光が彼女の栗色の髪に当たり、淡く輝く、真珠のように白い肌、スラっとした手足に出るところは出てて腰は引き締まっている、特に目を引くのが、発育が良く、子供の頃とは比べ物にもならないほど大きく成長したバスト………その果実のど真ん中に何だか、その、突起物が浮き上がってるような気がする。
「っていうか、こいつまさかノーブラか?\\\\\\」
「ムニャムニャZZZZZZZZZ」
いまだに寝こけている彼女、動くたびに揺れ、俺を甘く誘惑してきてる気がする。
(………い、今なら…………キスしてもバレないんじゃないか?)
「ZZZZZZZZZ」
それを見ていたら何だか変な気分になってしまい、邪な考えを浮かべてしまう………見るだけと自分に言い訳をしながら、出来るだけ顔を近づけ、彼女の顔を観察する。
「んん………」
「ZZZZZZZZ」
…………近くで見た彼女の顔は可愛さと美しさが同居していて、俺の自制心など簡単に消し飛ばされ、邪な考えを実行に移してしまう。
「………や、やっぱりダメだよな、こんな事しちゃ………」
「う、うぅぅぅぅ」
「?」
……寸前のところで思いとどまる俺、その後、彼女は少しうめき出す、不思議に思った俺はそのまま彼女の顔を覗き込む……覗き込んでしまった。
「ーーーーッッッッすみません、今から朝食急いで作りますッッッッッッッッ!!!」
「へ?」
「「ーーんッッッッ????\\\\\」」
彼女は叫びながら顔を思いっきり上げる…………そして、不運、いや幸運というべきか?、彼女の顔の上には俺の顔があったわけで、不意に勢いよく突っ込んでくる彼女を避ける事叶わず、彼女と唇を重ねてしまう。
0
お気に入りに追加
137
あなたにおすすめの小説
二度目の人生は異世界で溺愛されています
ノッポ
恋愛
私はブラック企業で働く彼氏ナシのおひとりさまアラフォー会社員だった。
ある日 信号で轢かれそうな男の子を助けたことがキッカケで異世界に行くことに。
加護とチート有りな上に超絶美少女にまでしてもらったけど……中身は今まで喪女の地味女だったので周りの環境変化にタジタジ。
おまけに女性が少ない世界のため
夫をたくさん持つことになりー……
周りに流されて愛されてつつ たまに前世の知識で少しだけ生活を改善しながら異世界で生きていくお話。
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
女性が全く生まれない世界とか嘘ですよね?
青海 兎稀
恋愛
ただの一般人である主人公・ユヅキは、知らぬうちに全く知らない街の中にいた。ここがどこだかも分からず、ただ当てもなく歩いていた時、誰かにぶつかってしまい、そのまま意識を失う。
そして、意識を取り戻し、助けてくれたイケメンにこの世界には全く女性がいないことを知らされる。
そんなユヅキの逆ハーレムのお話。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
獣人の彼はつがいの彼女を逃がさない
たま
恋愛
気が付いたら異世界、深魔の森でした。
何にも思い出せないパニック中、恐ろしい生き物に襲われていた所を、年齢不詳な美人薬師の師匠に助けられた。そんな優しい師匠の側でのんびりこ生きて、いつか、い つ か、この世界を見て回れたらと思っていたのに。運命のつがいだと言う狼獣人に、強制的に広い世界に連れ出されちゃう話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる