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ドM令嬢編
43、弟子入り
しおりを挟む「お願いします!!!私を虐めてください!!」
「何の理由も無しに傷つけられないかな」
もはや店員すら営業スマイルが崩れ、苦笑いを浮かべていた、居心地が悪かったのでカフェを出る私達、そのまま私の後をついてくるレベッカ、痛めつけてくれと懇願してくる、もちろん断り続ける。
「じゃあどうしたら私を攻撃してくれますか!!??」
「う~ん、難しいこと聞くね」
珍妙な問答をする私達。
「………ん?」
「どうしました女王様」
「女王様って呼ばないで……また知り合いがアホやってるよ……」
「アホ?」
そのまま道を適当に歩いていると、公園でハルが子供達と話してるのが見える……どうせまたホラを吹いているのだろう、もしかしたらただ遊んでいるだけかもしれないので聞き耳を立てる私。
「ーーーーあれがスーパーコバト人だ」
「あの銀髪になるやつでしょ!!、みたみた!!」
「だが、アイツはスーパーコバト人を超えた変身を後二つ残している………この意味がわかるな?」
「ええ??!!」
「まずスーパーコバト人、その次にスーパーコバト人を超えたスーパーコバト人、スーパーコバト人2ってとこか、そしてさらにそれを越えたスーパーコバト人3だ……」
「あ、あれ以上の変身ができるなんて……」
「す、すげぇ!!」
「み、みたいよ!!!」
「よし、みたいか、ならこのダンスを覚えろ、このダンスを見せればコバトがスーパーコバト人3を見せてくれるはずだ」
「ど、どんなダンスなの!」
「早く教えてよ!!!」
「まず、二人組になって、左右対称で動く、腕の角度と足の角度に気をつけろ!!!カニ歩きで近づいていき、ユニゾンハッッッ!!!、って言いながら手をつなげそうすればお前達は融合戦士になれーーー」
「ーーーー『回転式杭打ち機』だ・か・ら・な・に・し・て・ん・だ・テ・メ・ェ」
「ーーーギ○スラッシュ??!!」
話を聞くが、またもやホラ話を広めているようなので、後ろから杭打ち機で杭を何発もぶち込んでいく、一応重症にはならないよう手加減はしておいた、ハルは意味不明な悲鳴をあげながら吹っ飛ぶ。
「今のは……五連ってとこか」
「す、すげぇ!!トリ○だ!!!」
「ウォーウォー釘拳♪」
「ゴフッッ、まさか五連とは恐れ入ったよ、あの食材をメインに決めてるだけはあるな……イヴコ」
「誰がイヴコだ誰か」
「ーーー弟子にしてください!!!」
「「「……はい?」」」
私は大人気漫画の主人公、筋肉モリモリの大男の真似をすると子供達は大喜びする、ハルは血反吐を吐きながら毒使いの大男気取りで喋ってくる、そうしているとレベッカがハルに弟子入りをしだす、あまりの事に私を含め、ハル、子供達が異口同音で間抜けな声を晒す。
「どうやったらそんな流れるようにイヴ姉様に虐めてもらえるんですか??!!」
「へ?、き、君、誰?」
「私はレベッカと申します!!!貴方の名前は?」
「俺はハル、ハル・セルリアンだ、よ、よろしく」
「はい!!、よろしくお願いしますハル師匠!!」
「し、師匠???、お、おい、コバト、この子なんか変だぞ、助けてくれ」
「無理」
珍しく目を丸くして、動揺しているハル、助けを求められるが、どうしようもできない私。
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