35 / 75
ロイ争奪大会編
35、目が覚めると
しおりを挟む「………ここは………」
「気がつきましたか」
目を開けると天井が見える、何処だろうと困惑してるとロイの声が届く。
「ロイ様」
「体は大丈夫ですか?」
「あ、はい、大丈夫です」
体を見ると包帯が巻かれ、応急処置がされていた、外傷も魔法で治癒済みなのか、痛みは殆どない。
「そうですか、それはよかった」
「あの二人は……」
「イヴさんの攻撃で死んでしまいました」
「ーーーーッッッ、そ、そっか………」
切羽詰まった状態だったので手加減ができなかった、下手に手加減してたらこっちが危ない、だけど……まさか殺してしまうなんて……。
「そんなに気にしないでください、貴女のおかげで救われた命は確かにあります」
「ロイ……様……」
私を慰めるように抱きしめるロイ、その言葉で幾分か救われた気がする。
「僕も覚悟を決めました、婚約者としてよろしくお願いします」
「へ?」
「それでは夫婦の契りを結びましょう」
ベットに座っていた私を抱きしめたロイはそのまま私をベットへと押し倒す、そういえば私はあの大会で優勝したわけで、彼の婚約者になったのだ。
「マママッマ、待ってくださいロイ様!!、あの、その、私体も洗ってないですしッッッ!!!」
「大丈夫です、傷口を魔法で塞いだ後、メイド達に洗わせました」
寝起きで頭が回ってないのか、アレンに頼まれた事をすっかり忘れて的外れな弁解をするイヴ、案の定、ロイの返答で逃げ道を無くされた。
「んっっ………」
「あっ、あっ、」
段々と近づいてくるロイの顔、固く目を瞑る。
「ーーーなんてね、実はアレンから事情をーー」
「ーーーすいません!!ロイ様!!実はッッッ!!!」
「「ーーーんんっっっ??!!」」
寸前でロイが顔を止めて、ネタバラシをしようと口を開いた瞬間、パニクったイヴは言い訳をしようと顔を突き出したら………ロイと唇を重ねてしまった。
0
お気に入りに追加
2,367
あなたにおすすめの小説
拝啓、許婚様。私は貴方のことが大嫌いでした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【ある日僕の元に許婚から恋文ではなく、婚約破棄の手紙が届けられた】
僕には子供の頃から決められている許婚がいた。けれどお互い特に相手のことが好きと言うわけでもなく、月に2度の『デート』と言う名目の顔合わせをするだけの間柄だった。そんなある日僕の元に許婚から手紙が届いた。そこに記されていた内容は婚約破棄を告げる内容だった。あまりにも理不尽な内容に不服を抱いた僕は、逆に彼女を遣り込める計画を立てて許婚の元へ向かった――。
※他サイトでも投稿中

【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

【完結】私は死んだ。だからわたしは笑うことにした。
彩華(あやはな)
恋愛
最後に見たのは恋人の手をとる婚約者の姿。私はそれを見ながら階段から落ちた。
目を覚ましたわたしは変わった。見舞いにも来ない両親にー。婚約者にもー。わたしは私の為に彼らをやり込める。わたしは・・・私の為に、笑う。

そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。
しげむろ ゆうき
恋愛
男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない
そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった
全五話
※ホラー無し
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。


殿下、幼馴染の令嬢を大事にしたい貴方の恋愛ごっこにはもう愛想が尽きました。
和泉鷹央
恋愛
雪国の祖国を冬の猛威から守るために、聖女カトリーナは病床にふせっていた。
女神様の結界を張り、国を温暖な気候にするためには何か犠牲がいる。
聖女の健康が、その犠牲となっていた。
そんな生活をして十年近く。
カトリーナの許嫁にして幼馴染の王太子ルディは婚約破棄をしたいと言い出した。
その理由はカトリーナを救うためだという。
だが本当はもう一人の幼馴染、フレンヌを王妃に迎えるために、彼らが仕組んだ計略だった――。
他の投稿サイトでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる