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第四章
第三十七話 激突1
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ビイイイイイイイイイイ!!!という耳を劈く様なけたたましい音が上がる。瞬間。
「一階の小ホールだ!!」
ヴィクターが叫ぶが早いか、騒々しく扉を開け放ち廊下へと飛び出る。すぐさまチャーリーが駆け出し、ヴィクターに手を引かれてオルネラも後を追う。
「しょ、小ホールって襲われたアカデミーの方々と、騎士団の怪我人がまとめて保護、治療している部屋ですよね!?」
「ああ!嵐の精霊が来るなら、ビアンカ嬢かジェームズ、もしくは俺達の所かと思ってたんだが…とにかく急いで向かおう!」
オルネラはもつれそうになる足を懸命に動かして恐怖か混乱か、どよめきが広がる王宮内をチャーリー、ヴィクターと共に駆け抜ける。
階段をほとんど転がり落ちる様に駆け降り、小ホールに近づくにつれ聞こえてくる人の叫び声やガラスの割れる様な騒音にドキドキと胸の鼓動が速くなるのを感じ、ぎゅっとヴィクターに引かれていない方の手でオルネラは自身の胸を押さえる。
この先に嵐の精霊が居る。
くしゃみをすると子豚になる、なんていう意味の分からない状態にした張本人。恐ろしいまでの強い力を持ち、オルネラなんて簡単に吹き飛ばしてしまえそうな暴風の主。理不尽な怒りをぶつけてくる──そう、文字通り嵐がこの先に居る。
「っ!」
二度対峙した時の恐怖を思い出して、オルネラの額に冷や汗が浮かぶ。
「(どうしよう…結局、私1人では何も出来ないし、もし、もしくしゃみしちゃって子豚になったら、本当にあっという間に吹き飛ばされてしまう…!)」
「オルネラ」
ぎゅっ、とオルネラの手を引くヴィクターの手に力が込められる。それに気づいたオルネラが、転ばない様に足元を見つめていた視線をヴィクターへと移す。
「オルネラ、大丈夫、落ち着いて。君は1人で嵐の精霊をどうにかするんじゃない。今度は、俺も一緒だよ」
「…殿下」
「アマリリスが嵐の精霊の動きを封じる。そして騎士団員全員で精霊を無力化する。それだけだよ、それだけで終わる。そうしたら、やっと君のその可笑しな状態を治してあげられるから」
嫌な騒音が、いっそう大きく耳に届く。
小ホールの大きな扉が視界に入る。
「殿下!入るぜ!」
「ああ!荊棘による拘束、既に集まっている騎士団員はアマリリスに続け!小ホール内で保護されていた学生等の避難誘導は俺がやる!」
笛の音を聞いて小ホール扉前に既に駆けつけていた騎士団員達へ駆け寄りながら大声でヴィクターが指示を飛ばすと、チャーリーを先頭に扉を大きく開け放ち雪崩れ込むように突入する。
そして開け放たれた扉の先、粉々に割れた大きなガラス窓を背に小ホールの天井近くに君臨するかの様に大きな灰色の狼が牙を剥き出してこちらを威嚇していた。
『っ貴様らぁ!』
雷鳴の様な唸り声をあげる狼。それに呼応する様にバチバチと空気が弾ける音がし、どこからともなく風が吹き出す。
と、それよりも若干速く、数え切れないほどの荊棘が小ホールの床を貫き地面から真っ直ぐに勢い良く狼へと向けて伸びその体にぐるぐると何重にも絡みつき拘束し出す。
空気を踏み締める太い脚、腹、首、そして咆哮をあげる口に巻きつきその動きを封じる。
『───っ!!』
口に巻きつく荊棘によって咆哮をあげる事さえも封じられた狼が大きく身を捩り声にならない叫び声をあげて抵抗する。爛々と瞳の中の炎はいっそう燃やしたまま、少しずつ少しずつ自身に絡みつく荊棘を力任せに引き千切っていく。
「くっ、そ…!やべえ押し切られる…!」
チャーリーと鹿の姿をした彼の精霊が苦しそうに歯を食いしばる。他の騎士団員もチャーリーの補助を試みるが、火事場の馬鹿力か、確実に魔力を削られている状態の筈の嵐の精霊の力がふつふつと膨れ上がっていく。
「殿下!やべえぞ、このままだと長くはもたねえ!!」
「待てもう少し耐えろ!こっちももう少しで…」
チャーリーがヴィクターに応援を求めるが、保護されていた人々の非難誘導が完全に済んでいないヴィクターが苦々しげにもう少し耐えろと声を張り上げた正に丁度その時、ブチブチブチィ!と何かが千切れ弾ける音が小ホール中に響き渡った。
「うわああああ!!」
「きゃああああ!!」
瞬間、爆発した様に吹き荒れる暴風に人々の叫び声がそこかしこから上がる。
『グルルルアアアアアア!!!』
「っうわ!」
荊棘を引き千切られたチャーリーが彼の精霊と、幾人かの騎士団員達と共に後方へと吹き飛ばされ壁に激突した後に床へ転がる。
「アマリリス!」
「ヴィクター殿下!後は私が引き受けますから、殿下はチャーリー様達の方に行って下さい!」
「くそっ…!頼む、オルネラ!でも無理はしないでくれ!」
「はいっ!」
すかさず、ヴィクターと共に避難誘導をしていたオルネラがヴィクターの背を押す。正直、恐怖でオルネラの手は震えていたがそれ以上にこれ以上苦境に立つヴィクターの重荷になりたくなかった。
「行って!殿下!」
オルネラの精一杯の叫びを背に受けて、ヴィクターと彼の精霊はアマリリスの元へ走り出す。
ヴィクターの精霊は唸り声を上げながら、ちりちりとその風に靡く鬣が炎をまとい出す。
「お前は嵐の精霊を警戒しながらアマリリスの前へ向かえ!動ける騎士は負傷者を避難させながらもう一度嵐の精霊の拘束だ!」
「ぐっ、わりぃ、殿下…!」
『俺のビアンカは何処だああああああ!!!!』
「っ!!!」
嵐の精霊の大咆哮が小ホール中の空気をビリビリと震わせる。そしてそれに呼応する様に室内にも関わらず雷が走り、嵐の精霊を中心に突風が周囲の物、人を吹き飛ばす。
「っきゃあああ!!」
「!? オルネラ!!!」
ヴィクター、チャーリーと離れた所からオルネラの悲鳴が上がる。ヴィクター達と比べて、嵐の精霊とは離れた位置に居るオルネラの所にまで突風が届いたらしい。
オルネラの悲鳴が耳に届きすぐさまその姿を視界におさめたヴィクターは、オルネラが突風に抗う様に体を小さく丸めて床に膝をついているのを確認してほんの僅かな時間逡巡する。──駆け寄り華奢な肩を支えるべきか、このままこの場に留まり嵐の精霊の拘束に全霊を注ぐべきか。
「───っ!」
その一瞬が、その場の勝敗を分けた。
辛そうに突風に耐えているが、怪我は無さそうだとオルネラの元へ駆け出し掛けた足をヴィクターが止めたその時、突風に耐え切れなかった小ホールの天井に吊るされた大きく豪華なシャンデリアが真っ逆さまに落下していく。突風に耐えるだけで身動きの取れないオルネラへと向かって。
「オルネラ!!!上だ!!!」
「っ!?」
駆け出し掛け、そして引き留めた足を、ヴィクターは今度こそ迷いなくオルネラへ向けて動かす。
決して遠くはない距離を、散乱する障害物を避けはせず踏みつけ時に乗り越え落下するシャンデリアよりも速くオルネラの元へ。
そしてほぼ飛び込む様にオルネラの元へ辿り着いたヴィクターが、その勢いのままオルネラの体を突き飛ばす。
「殿下ぁっっ!!!」
ガラスが硬い物に当たり砕け散る音がその場に居る全員の鼓膜を揺さぶる。
そして全員の集中が無惨に床に散らばるシャンデリアへと向けられた瞬間、全ての拘束を振り解いた嵐の精霊が咆哮をあげる。
『ビアンカ!ビアンカ!ビアンカアアアアア!!!』
再び爆発した突風が、今度は一箇所に向かって放たれ、それはそのまま小ホールの壁の一部を粉々に破壊し王宮内へ続く廊下をあらわにする。
怒りに逆立つ毛に暴風をまとわせて、嵐の精霊は廊下へと躍り出ると周囲の騎士団員を蹴散らし目にも止まらぬ速さで王宮の奥へと駆け出して行った。
「一階の小ホールだ!!」
ヴィクターが叫ぶが早いか、騒々しく扉を開け放ち廊下へと飛び出る。すぐさまチャーリーが駆け出し、ヴィクターに手を引かれてオルネラも後を追う。
「しょ、小ホールって襲われたアカデミーの方々と、騎士団の怪我人がまとめて保護、治療している部屋ですよね!?」
「ああ!嵐の精霊が来るなら、ビアンカ嬢かジェームズ、もしくは俺達の所かと思ってたんだが…とにかく急いで向かおう!」
オルネラはもつれそうになる足を懸命に動かして恐怖か混乱か、どよめきが広がる王宮内をチャーリー、ヴィクターと共に駆け抜ける。
階段をほとんど転がり落ちる様に駆け降り、小ホールに近づくにつれ聞こえてくる人の叫び声やガラスの割れる様な騒音にドキドキと胸の鼓動が速くなるのを感じ、ぎゅっとヴィクターに引かれていない方の手でオルネラは自身の胸を押さえる。
この先に嵐の精霊が居る。
くしゃみをすると子豚になる、なんていう意味の分からない状態にした張本人。恐ろしいまでの強い力を持ち、オルネラなんて簡単に吹き飛ばしてしまえそうな暴風の主。理不尽な怒りをぶつけてくる──そう、文字通り嵐がこの先に居る。
「っ!」
二度対峙した時の恐怖を思い出して、オルネラの額に冷や汗が浮かぶ。
「(どうしよう…結局、私1人では何も出来ないし、もし、もしくしゃみしちゃって子豚になったら、本当にあっという間に吹き飛ばされてしまう…!)」
「オルネラ」
ぎゅっ、とオルネラの手を引くヴィクターの手に力が込められる。それに気づいたオルネラが、転ばない様に足元を見つめていた視線をヴィクターへと移す。
「オルネラ、大丈夫、落ち着いて。君は1人で嵐の精霊をどうにかするんじゃない。今度は、俺も一緒だよ」
「…殿下」
「アマリリスが嵐の精霊の動きを封じる。そして騎士団員全員で精霊を無力化する。それだけだよ、それだけで終わる。そうしたら、やっと君のその可笑しな状態を治してあげられるから」
嫌な騒音が、いっそう大きく耳に届く。
小ホールの大きな扉が視界に入る。
「殿下!入るぜ!」
「ああ!荊棘による拘束、既に集まっている騎士団員はアマリリスに続け!小ホール内で保護されていた学生等の避難誘導は俺がやる!」
笛の音を聞いて小ホール扉前に既に駆けつけていた騎士団員達へ駆け寄りながら大声でヴィクターが指示を飛ばすと、チャーリーを先頭に扉を大きく開け放ち雪崩れ込むように突入する。
そして開け放たれた扉の先、粉々に割れた大きなガラス窓を背に小ホールの天井近くに君臨するかの様に大きな灰色の狼が牙を剥き出してこちらを威嚇していた。
『っ貴様らぁ!』
雷鳴の様な唸り声をあげる狼。それに呼応する様にバチバチと空気が弾ける音がし、どこからともなく風が吹き出す。
と、それよりも若干速く、数え切れないほどの荊棘が小ホールの床を貫き地面から真っ直ぐに勢い良く狼へと向けて伸びその体にぐるぐると何重にも絡みつき拘束し出す。
空気を踏み締める太い脚、腹、首、そして咆哮をあげる口に巻きつきその動きを封じる。
『───っ!!』
口に巻きつく荊棘によって咆哮をあげる事さえも封じられた狼が大きく身を捩り声にならない叫び声をあげて抵抗する。爛々と瞳の中の炎はいっそう燃やしたまま、少しずつ少しずつ自身に絡みつく荊棘を力任せに引き千切っていく。
「くっ、そ…!やべえ押し切られる…!」
チャーリーと鹿の姿をした彼の精霊が苦しそうに歯を食いしばる。他の騎士団員もチャーリーの補助を試みるが、火事場の馬鹿力か、確実に魔力を削られている状態の筈の嵐の精霊の力がふつふつと膨れ上がっていく。
「殿下!やべえぞ、このままだと長くはもたねえ!!」
「待てもう少し耐えろ!こっちももう少しで…」
チャーリーがヴィクターに応援を求めるが、保護されていた人々の非難誘導が完全に済んでいないヴィクターが苦々しげにもう少し耐えろと声を張り上げた正に丁度その時、ブチブチブチィ!と何かが千切れ弾ける音が小ホール中に響き渡った。
「うわああああ!!」
「きゃああああ!!」
瞬間、爆発した様に吹き荒れる暴風に人々の叫び声がそこかしこから上がる。
『グルルルアアアアアア!!!』
「っうわ!」
荊棘を引き千切られたチャーリーが彼の精霊と、幾人かの騎士団員達と共に後方へと吹き飛ばされ壁に激突した後に床へ転がる。
「アマリリス!」
「ヴィクター殿下!後は私が引き受けますから、殿下はチャーリー様達の方に行って下さい!」
「くそっ…!頼む、オルネラ!でも無理はしないでくれ!」
「はいっ!」
すかさず、ヴィクターと共に避難誘導をしていたオルネラがヴィクターの背を押す。正直、恐怖でオルネラの手は震えていたがそれ以上にこれ以上苦境に立つヴィクターの重荷になりたくなかった。
「行って!殿下!」
オルネラの精一杯の叫びを背に受けて、ヴィクターと彼の精霊はアマリリスの元へ走り出す。
ヴィクターの精霊は唸り声を上げながら、ちりちりとその風に靡く鬣が炎をまとい出す。
「お前は嵐の精霊を警戒しながらアマリリスの前へ向かえ!動ける騎士は負傷者を避難させながらもう一度嵐の精霊の拘束だ!」
「ぐっ、わりぃ、殿下…!」
『俺のビアンカは何処だああああああ!!!!』
「っ!!!」
嵐の精霊の大咆哮が小ホール中の空気をビリビリと震わせる。そしてそれに呼応する様に室内にも関わらず雷が走り、嵐の精霊を中心に突風が周囲の物、人を吹き飛ばす。
「っきゃあああ!!」
「!? オルネラ!!!」
ヴィクター、チャーリーと離れた所からオルネラの悲鳴が上がる。ヴィクター達と比べて、嵐の精霊とは離れた位置に居るオルネラの所にまで突風が届いたらしい。
オルネラの悲鳴が耳に届きすぐさまその姿を視界におさめたヴィクターは、オルネラが突風に抗う様に体を小さく丸めて床に膝をついているのを確認してほんの僅かな時間逡巡する。──駆け寄り華奢な肩を支えるべきか、このままこの場に留まり嵐の精霊の拘束に全霊を注ぐべきか。
「───っ!」
その一瞬が、その場の勝敗を分けた。
辛そうに突風に耐えているが、怪我は無さそうだとオルネラの元へ駆け出し掛けた足をヴィクターが止めたその時、突風に耐え切れなかった小ホールの天井に吊るされた大きく豪華なシャンデリアが真っ逆さまに落下していく。突風に耐えるだけで身動きの取れないオルネラへと向かって。
「オルネラ!!!上だ!!!」
「っ!?」
駆け出し掛け、そして引き留めた足を、ヴィクターは今度こそ迷いなくオルネラへ向けて動かす。
決して遠くはない距離を、散乱する障害物を避けはせず踏みつけ時に乗り越え落下するシャンデリアよりも速くオルネラの元へ。
そしてほぼ飛び込む様にオルネラの元へ辿り着いたヴィクターが、その勢いのままオルネラの体を突き飛ばす。
「殿下ぁっっ!!!」
ガラスが硬い物に当たり砕け散る音がその場に居る全員の鼓膜を揺さぶる。
そして全員の集中が無惨に床に散らばるシャンデリアへと向けられた瞬間、全ての拘束を振り解いた嵐の精霊が咆哮をあげる。
『ビアンカ!ビアンカ!ビアンカアアアアア!!!』
再び爆発した突風が、今度は一箇所に向かって放たれ、それはそのまま小ホールの壁の一部を粉々に破壊し王宮内へ続く廊下をあらわにする。
怒りに逆立つ毛に暴風をまとわせて、嵐の精霊は廊下へと躍り出ると周囲の騎士団員を蹴散らし目にも止まらぬ速さで王宮の奥へと駆け出して行った。
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