第二の人生、公爵令嬢として頑張りますぅ?

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先生もツッコミできたんですね。

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先生、アヤナ、リッツヘルムが彫像になった。
この世界って女性からプロポーズは考えられないのか。

「先生。すみません。女性から結婚の申し込みをされて驚きましたよね。」

いち早く人間に戻ったのはアヤナだった。

「お、お、おじょっ、」

「アヤナ、落ち着いて。おが多いわ。」

私は優しくアヤナに言う。
驚かせたお詫びにクッキーを口に入れてあげた。

「お嬢様!正気ですか!!」

次に人間に戻ったのはリッツヘルム。

「?」

「相手はお嬢様でも口で勝てないセルシュ様ですよ!どんな夫婦になると思ってるんですか!マセル公爵家が魔王の邸と言われます!!」

リッツヘルムの口にクッキーを5枚突っ込んだ。
あんたは口開くな!

普段喋らん癖にこういう時だけ饒舌にならんでいい。

次口開いたら10枚放り込もう。

そんな事を考えていたら先生がやっと人間に戻った。

「サウスリアナ様。私の言い方が悪かったようです。」

何故に敬語?

「いいですか。打つ手とはそうではなく、」

「既成事実ですか?」

「違う!!」

先生が立ち上がって叫んだ。
大声出せるんですね。初めて聞きました。

「あ、婚約からか。」

そうだ。貴族は婚約してから結婚だった。
先生は疲れたように座る。

「婚姻関係から離れなさい。
私が言いたいのは、結婚しなくても王妃達を保護させてマセル公爵に皇帝を抑えて貰うんだよ。」

あのお父様に皇帝を抑えられるの?
疑問が顔に出てたのか先生は苦笑する。

「君のお父上は仕事は・・・有能なんだよ。
今回の件で皇宮は混乱している。
王妃や皇太子、馬鹿をどさくさに紛れて教会に逃がし、皇帝を仕事漬けにしてくれるようマセル公爵に伝えたらいい。」

先生もお父様は仕事以外ポンコツと思ってたんですね。

「教会がキリカと関係があった王妃達を保護しますか?」

教会に行けば拷問とか待ってそうなんだけど·····。

「保護するよう仕向ける。
彼らをあの女に洗脳されたと言って治療を頼むんだ。
教会はあくまであの女が神の大罪人だと強く疑っているだろうが、皇太子達は教会にとっては・・・・・・・まだそうじゃないからね。」

確かに。腹立つけど教会は世俗の権力争いは関係ないってスタンスだし、救いを求める者には手を差し出すのも神の教えだった。

でもあいつらが被害者面するのも腹立つわー!

鬱一歩手前みたいだった王妃は兎も角、屑と馬鹿は色仕掛けにやられたようなもんでしょ。

浮気して邪魔になった婚約者虐げてんのよ!

グーパンで5発くらい顔面殴りたい!!

「心配しなくても教会とっての被害者であって、貴族にとっては立派な加害者だよ。」

先生が目を細めてにっこりと微笑む。
ですよねー。
あんなんが許されて皇帝になったら皇宮に乗り込んでボコボコにするわ。

私もにっこりと微笑み返す。


「お嬢様。怖すぎます·····」

涙を浮かべて言うんじゃない。


「護衛対象には儚さが欲しかった。」

クッキー15枚詰めんぞ!





    
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