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皇宮に突撃!マジで?!

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「では皇宮に行きましょう。」

今から?なんで?
皇宮だよ!「よっ、来たよ」で行けるとこじゃないでしょ?!

「既に皇帝に謁見要請をしています。皇族も無関係ではないのですから。」

尊称付けずに言ってるけど、聖職者は神のみ崇める人達だからいいのか。
しかも皇帝に要請って·····。




それから全員で馬車で皇宮に向かった(首座主教様は大聖堂でお留守番)。大聖堂の騎士が5台の馬車を囲んで傍から見たら異様だろうな。

大聖堂の騎士服って金と緑と赤のクリスマス色だし。




ちょっと(私だけ)恥ずかしい思いをして、皇宮に着きました。
門前に皇弟殿下が待機していた。皇室にキリカの件が届いていた様で、この事態を重く見てるみたい。




皇宮の大会議室に通され席に着いていた皇帝陛下が先に挨拶した。

「天地を統べる神ノーダムの使徒、アルマエル枢機卿、エジエル枢機卿。なにやら問題があったそうだな。」

アルマエル様は一礼しただけで本題に入った。

「皇帝陛下。
ええ、かなりの問題です。首座主教様とエジエル様と私は大罪人ラフィルの再来と捉え教会総本部に今回の詳細を送りました。」

仕事早っ!

「早計ではないか。短時間でそのような結論を出すなど。
間違った判断は己の首を絞めるぞ。」

皇帝陛下は引き攣った顔で言ったが、今度はエジエル様が、だから何って感じで返した。

「その時は我等の首が飛ぶまで。それも神ノーダムの求める所です。それよりも聖玉を侮辱した愚か者が大罪人の再来となる方が問題なのです。」

「エジエル様の仰る通りです。皇族を全員お呼びください。神前裁判の大要とこちらから質問があります。」

2人の枢機卿は自分の首が飛ぶのをどうとも思ってないよう。
確かノーダム神の従順な僕は神の元に辿り着けるって言われてるんだっけ。
神の玉を冒涜したキリカの件はそりゃ最優先になるよ。




皇后陛下、皇太子、第二王子と側妃のお二人とそのお子様まで呼ばれた。
関係ないのに皇弟殿下まで来てる。皇帝一家のせいでとばっちり受けて可哀想。

エジエル様は後ろにいる四角い箱を神輿のように持っている4人の騎士に合図する。
騎士達は前に出てエジエル様とアルマエル様が蓋を開けた。

箱に入っていたのは聖玉!
持ってきちゃったの?!
皇族を取り調べるの?!!

驚いたのは私だけじゃなく皇族も目を見開いている。

「ひっ!」

誰かが短い悲鳴を上げた。

「我等を尋問する気か。」

皇帝は怒気を滲ませて凄んだ。
でもエジエル様は意に介さず無表情で返す。

「あの愚か者と関係がある者は皇帝陛下であろうと貧者であろうとこちらの質問に答えて頂きます。」


皇帝と貧者を一緒くたにした。
エジエル様の心臓って合金で出来てるの?









    
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