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106話 本当の快楽 ※R18

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 背後からシルトに項を柔らかく噛まれ…

「ああっ!」 
 ヂクヂクと痛むような痺れるような刺激が、リヒトの脊髄せきずいを通って頭の中と、腰へそして下腹部の奥へとじわりと伝わりカァッ…と身体が熱くなって行く。

「んんっ…!?」
<違う… 身体の感覚が…全然違う!! 背中を駆け抜けるゾクゾクする、これは何?!>

 項をシルトが噛み続けるうちに… ヂクヂクする刺激が、乳首の先をツンッ… と尖らせ、頭のてっぺんからつま先まで性感帯に変わったように、シーツにこすれただけでリヒトの細身の性器からぽたぽたと淫液いんみつが糸を引いて落ちる。


<項をシルト様に噛まれるのは、初めてでは無いけれど… 明らかに身体に伝わる刺激の質が、以前とは違っている… こんなに強く感じるなんて!!>
 性奴隷の紋は、抱かれる奴隷の為ではなく、奴隷を抱く者の為である。

 アルファよりも繊細な造りのオメガの身体を、不妊や番を作れない様、魔法で強引に一部の機能を不活性化させる為、奴隷自身の快楽が副作用で阻害されていた。


「…シルト様! ああっ… シルト様!」
<ああ! お腹の奥が熱くてむずむずする… 早くシルト様に、触って欲しい…!!>
 つまり奴隷紋の縛りを全く受けなくなり、シルトとの情交から純粋な快楽をリヒトは初めて体験しているのだ。

「リヒト… 足を開いて腰を上げて…」
 項を噛むのを止め、シルトは耳を甘噛みしながらリヒトにひそひそと囁く。

「ふう… んんっ!」
 シルトの熱い吐息を耳殻に感じ、ビクッ… ビクッ… と腰を振るわせ…

 興奮したかすれ声で求めるシルトに、言われるがまま、冷たいシーツに頬をつけ、膝で支えて腰だけ高く上げ、リヒトは交尾を誘う獣のような体位をとる。

「本当にリヒトは何もかも、可愛いなぁ…」
 扇情的せんじょうてきなリヒトの姿をシルトも頬を紅潮させ、目を細めてうっとりと堪能した。


「ふうっ… んんっ… ああっ… やだっ、あまり見ないで下さい! シルト様!」
 すでに全身を真っ赤にしたリヒトは、小さく叫ぶ。

「自分の宝物をじっくり見つめて何が悪い?」
 内腿を濡らす淫密が染み出す蜜壺みつつぼの入口を、笑いながらシルトは無骨な指で探り当て、くすぐるように触れる。

「んんっ… あああ…っ!」
 入口を撫でられただけで、敏感に反応しリヒトからとろとろとあふれ出した淫蜜が、シルトのかさついた指を、たっぷりと濡らして行く。

 クチュクチュチュク…ッ… チュチュ… クチュウ… クチュチュッ…
<うわぁぁ… 私からやらしい音がする! やだっ… よお…  恥ずかしいっ…!> 

 太い指が動く度に、リヒトの耳に自分の蜜壺から鳴り響く、はしたない音が聞こえ…
 恥かしくて泣きたくなりシーツに顔を埋め、くぐもったうめき声を漏らす。

「ううう――っ…」


 恥かしがるリヒトの背中におおい被さり、シルトは項ではなく、肩にガブリッ… と噛みつき…

「ああっ! シルト様?!」
 ほんの少し痛くて、リヒトは驚きの声を上げた。

「そんなに恥ずかしがってばかりいると、ギュウギュウと中が締まって、私が奥まで入らないぞ?」
 噛んだ肩をチュッ… と吸うシルトに、リヒトはからかわれた。


<中が締まって? 私が締め付けているの?!>

「でもシルト様、うう…っ! んんっ… んんっ… んんっ…あっ…!」

 愚痴をこぼそうとするリヒトの蜜壺に… ズブリ… と太く長い指を差し入れ、シルトは大胆に抜き差しを繰り返す。

 グチュッチュク…ッ…グチュチュ… グチッ… グチッ…
「あっ… あっ… はっああ… んんっ… あっんんっ… ああっ!」
<ああ…気持ち良い…! シルト様の長い指がすごく気持ち良い…! いつも大剣を握る、あの指が私の中にある…! もっと… もっと… 触って欲しいシルト様!!>




 恥かしがっていたリヒトは、いつの間にかシルトの愛撫に夢中になり、愛撫に応えよがり声を上げていた。






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