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24話 ラーヤの気持ち2

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 ドクンッ… ドクンッ… と心臓の音が、激しく鳴り響く広い胸から耳を離し… ラーヤは自分の奥に、クバラの性器をを受け入れたまま、身体をのろのろと起こした。


「あなたは残酷な人です!」
 クバラの肩に手を置き、身体を支えながら… ラーヤは上からクバラをにらみつけ非難した。

「ラーヤ…?!」

「こんなに僕が、あなたを好きになるまで… 僕の気持ちを散々あおっておいて… あなたが好きで好きで、僕が我慢出来なくなったら、自分だけ国を出て他国の王女様と婚約するなんて、本当にあなたは残酷な人です!!」

「ラーヤ… 待ってくれ! まだ婚約は、決まった話ではないから」

「でも、スマンカ様は断るのは難しいと… だから皇太子殿下も、あなたをガラム王国へ送るのだと、聞きました!」

「ああ、確かに難しいが… だが…」

「だから、あなたは僕を“愛している” と… 言ってはいけなかったのです!!」

「ラーヤ… それは、私も反省している… 君が皇妃を引退するまで、私の気持ちを伝えるのは、我慢するべきだったと…」

「こんな風に僕の側から、いなくなってしまうのに… 僕を夢中にさせておいて… あなたは本当に、ひどい人です!!」
<ひどい人! ひどい人! ひどい人! ひどい人―――っ!!>

 くしゃりと顔を歪めて、ラーヤはぽたっ… ぽたっ… とクバラの広い胸に涙を落とした。 

 幼い子供のようにラーヤは一生懸命てのひらで、あふれる涙を何度もぬぐっても、ぽたっ… ぽたっ… と細い顎を伝い、クバラの胸に涙が流れ落ちるのを、止められなかった。


「待ってくれラーヤ… 私の話を聞いてくれ!」

「あ… あなたがこの国からいなくなったら… 僕… 僕は、他の皇子様に抱かれるのですよ?! こ… こんなに愛している人がいるのに、他の人に抱かれるなんて… 耐えられない! 耐えられないよ…! ううっ… うっ… クバラ様のバカ! クバラ様のバカぁ…!」

「ああ… ラーヤ… ラーヤ… お願いだから許してくれ、どうか泣かないでくれ!」

「嫌です! 嫌です! ううっ… 絶対に許しません! クバラ様なんか許しません! あなたは残酷な人です!! ふぅううっ… とても残酷な人です!! ううっ… 嫌です!! クバラ様、嫌です!! ううっ……」



 寝転がるクバラにしがみつき、ラーヤは泣き続けた。






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