傷心オメガ、憧れのアルファを誘惑

金剛@キット

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30話 公爵様を見送る2 ※R18

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 2度、3度と大きく、長く、深呼吸をしてからデスチーノは視線をあちら、こちらへと動かすと、アディの手を再び握り…

「こっちだ!」
 厩舎きゅうしゃとは反対側の公爵邸の陰へと、アディの手を引きデスチーノは歩き出す。
 
「…え? デスチーノ?」

「少し話がある…」
 と言いながら、何故かデスチーノの頬は薄っすらと赤らんでいた。

「あ… はい…」
 なんとなくアディもさっしがついて、黙り込む。

<良いのかなぁ? だって朝だよ? それに従者はどうするの? デスチーノ? 僕は嬉しいけどぉ… うわあぁぁぁぁ―――っ!!!?>

 ニヤニヤと笑いながら、アディはデスチーノに手を引かれて、建物の脇へと連れて行かれて、石壁へと背中を押し付けられた。


「アディ!」
 暖かくて柔らかな唇が、貪るようにアディの唇を奪い始める。

「デスチ… んんっ… ふうっ…!!」
<ああっ… 嬉しい! また、デスチーノの唇を味わえるなんてぇぇ…!!>

 チュクッ… と音を立ててデスチーノの唇が、アディの唇から離れると…

「アディ、なぜネックガードを外したままなのだ? とても危険だ! 特に私が! こんなに綺麗なうなじを見せられては、襲ってしまいそうだ! 現に襲っているっ!」
 アディが自分は"嫌われた"と思い込むほど、デスチーノが素っ気ない態度でいたのは… 白く魅惑的なアディのうなじが視界に入り、ずっとそわそわと気を揉んでいたからだ。


「そ… それは… あなたに… ああっ! んんっ… ネッ…クガードの鍵を外されて… うんんっふ… 鍵は…執事… 管理して… るからぁ…ああっ!」 
 大きなてのひらで魅惑的なうなじを包み、デスチーノが柔らかく揉むと… オメガの弱点で、性感帯であるうなじからの刺激にアディはうめき声をあげて、腰をゆらゆらと動かしてしまう。

「私が… 鍵を使わず…ネックガードを… 外して… しまったから… 自力で装着できなかったのだな?」 
 チュク…チュチュ… と小さな唇を奪いながら、その合間に唇をくっ付けたまま、デスチーノは話し続けた。

「んんっ… そう…なんだよぉ、 …んんっ! ああっんんっ―――っ!!!!」
 うなじを強めに揉まれて、アディは小さな叫び声を上げた。

「ああ、これでは… 本当に危険だ… こんなに可愛くて、美しいオメガがいたら… どんな紳士でも、野蛮な獣に変わってしまうだろう! 本当に危険だ!!」

「ああっ…! ああっ…! んんっ… だめ、出ちゃうぅっ…デスチーノ!」
 ギュッ…とデスチーノの騎士服を握り締めて、アディが訴えると…

うなじとキスだけで… そんなに感じてしまったのか?」

「んんんっ… デスチーノ、もうだめぇ… 出ちゃう!」
 真赤な顔のアディは、涙目になり恥ずかしくて泣きそうになった。


「アディ… 泣かなくて良い、すぐ楽にしてやるから…」
 思い通りに動かなくて震える手で、デスチーノはアディの下衣のボタンをもたもたと外し… 太モモまで下衣を下げると、現れた小ぶりのペニスをてのひらで包み込みデスチーノは慎重に指先を使い揉んで行く。

 クチュチュウ… クチュ…プチュ… プチュ… プチュチュ… クチクチ…
「ああっ! ああっ! でちゃぅ… デスゥ! デスゥ…! んんんんん―――っ!!!」



 甲高かんだかい叫び声を上げる前に、デスチーノはアディの唇を塞いだ。








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今回の名前はブラジル・ポルトガル語にお世話になりました。アデレッソス→アクセサリー、デスチーノ→行き先、ジェレンチ→支配人、コンプラ―ル→買う、エントラーダ→入口、ヴィードロ→ガラス、トルセール→応援する、フーア→街路、 ラテン系の単語は何となく色気があって素敵ですよねぇ~☆彡
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