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73話 逢引きの朝 ※R18

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 ふと、アイルは目覚めると、其処は知らない場所で… 

<…ココは何処かしら?>


 大きな窓から差し込んだ陽光が、部屋の半分を照らしていて、おとぎ話に出てくるような、何処かの宮殿のような部屋だった。


「ふうぅ――――――っ…」

 ボンヤリとため息をつくと、アイルのお腹の周りに巻き付いた、太い腕に力が入り…


「…起きたか? アイル」

 少し掠れた、低い声が頭の後ろの、少し上から聞こえ…

「んんっ…? …ぱだ…む…?」

 アイルの声も掠れていた。


「そうだ、パダムだ」

 大きな掌で、アイルのお腹を、円を描くように撫でられ、温かくて気持ち良くて…

 アイルが猫だったら、ゴロゴロゴロ… と、喉を鳴らしていたに違いない。

「んんんん・・・・・」


「おはよう、アイル…」
 
 掠れた声で、朝の挨拶をすると、パダムはアイルの耳を甘噛みした。

「おはよう… パダム様」

<ああ… ココはパダム様の部屋だわ… 昨夜… 来て…>


 お腹を撫でていた、パダムの掌が胸に移り、今度は柔らかく揉み始め…

 指先で胸の先の蕾をキュッと摘まれた。

「ああ…っんんっ…!」

「2人の時は、私をパダム様と呼んではイケナイと、約束したのを忘れたのか?」

 甘く… 甘く… パダムに責められて、昨夜何度も約束を忘れて、アイルは甘いお仕置きをされたのを思い出した。

 思い出したダケで、太腿の間の秘密の花びらから、ジワリと蜜が溢れ出してくる。

「ああっ… パダム許してぇ…」

「ダメだ… もうお仕置きは、始まっている」

 首筋を吸われビクリッ… と、アイルが背中を反らすと…

 太くて長い指が、アイルの花びらを開き、指先でクチュクチュと、くすぐられてしまう。

「ああっ… ああっ…んんっパダム様…っ! …パダム様!! 」

「また間違えて呼んだな? アイルはスグに、私との約束を忘れる、悪い子だ!」

 蜜でたっぷり濡れた花びらを、指で大きく開き、散々お仕置きで使われた、硬い楔を押し当て昨夜のように、深く… 深く… 突き入れる。

「ああっ… パダム! ああんっ…んんっ…パダム!」

 アイルはうつ伏せにされると、腰を高く持ち上げ…

 背後からパダムは、ズッ… ズッ… ズッ… と中を擦り、深い場所を勢いよく突く。

「パダム… パダム…ああんっ…あっあ―――っ!!」

「アイル! アイル! アイル! アイル―――――ッ!!」

 パダムの魔力でお腹の中が満たされ、アイルの魔力と混ざり、渦巻いて弾けた。

 心だけが、身体の外へと、飛び出すような感覚を、アイルはまた体験した。

 アイルの中で…

 パダムも同じように小さくて激しい、恍惚とするような爆発を感じている。



 ズルリと楔を引き抜き、パダムは荒い呼吸を乱しながら、アイルの耳もとで、囁く。


「愛しているよアイル… 」



 愛の告白に答えようと、アイルは仰向けに転がり、鋭いラインの雄々しい頬を撫で…


「パダム… 私も愛しています」







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