竜血公爵はオメガの膝で眠る~たとえ契約結婚でも…

金剛@キット

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105話 結婚の前に…

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 花嫁の支度したくがすべて終わると…

「アルセも疲れたでしょう? 神殿へ行く前に、少しだけ休憩しようね~ お茶を用意させるよ」
 ニッコリと笑い、ディグニダド伯爵夫人はアルセの部屋をでてゆく。

「ああ……」
 言われてみれば、本当に疲れたよぉ…… 今日、1日でいろいろなことが、いっきにおきたから… でも、まだ終わりじゃないんだよねぇ…? 

 フゥ―――ッ…と アルセは、大きく息をはいた。

 コンッ… コンッ… コンッ… と廊下側から、扉ををたたく音がアルセの部屋にひびく。

「ああ、お茶かな…?」
 よっこらせ! と大きなお腹をかかえてアルセは椅子から腰をあげ、部屋の扉を開けると… そこには、今まで見たことがない、騎士の礼装をまとったエスパーダが立っていた。

「アルセ… 今、良いか?」

「/////////…っ?!」
 うわわっ…?! カッコイイ~!! ひゃあぁぁぁ~… 僕のエスパーダ様が、すごく素敵なのは知っていたけれど… やっぱり騎士は、騎士服が一番似合うんだね……?! 
 ああ! 久しぶりに見るエスパーダ様だけでも、刺激的なのに… もう、どうしよう! 素敵すぎて僕は、倒れそうだよぉぉ~?! うわぁぁ! 

 ぽか~ん… とアルセは口を開けて、エスパーダのきらびやかな騎士の礼装姿に見惚みほれてしまう。
(以前、一緒に参加した夜会で見た礼装は、紳士の礼装で、騎士服ではなかった)


「大丈夫か、アルセ…?」
 何も答えようとしないアルセを、心配したエスパーダは、すばやく部屋に入り扉を閉める。
 

「…アルセ? もしかして、私が勝手に“婚姻こんいん”を進めてしまったから… 怒っているのか? そんなに嫌だったか?」
 ぼうぜんと見上げるアルセのほほをなでながら、エスパーダは顔を曇らせてたずねる。

「違う… エスパーダ様が… 美しすぎて… よだれれてしまいました!」
 本当に感動的なほど美しいよぉ… エスパーダ様ぁ!!! どうしよう… なんか、こうしているのが夢みたいで、涙まで出てきちゃったよ?!

 思わずアルセは本音をぶちまけ、唇からよだれをぬぐい… ついでに目のはしからにじみ出た、涙も指先でぬぐう。

「アルセ!! ああ、だめだ… もう我慢できない!」
 エスパーダはアルセを抱きあげ、椅子に腰をおろすと… ひざの上にのせたアルセの唇を、むさぼるようなキスで奪った。

「んんっ…?! うっんんん…! んんっ…」
 ああ… ダメだよ…?! 綺麗に着た服が乱れてしまう… でも、僕も我慢できないよぉ…!エスパーダ様ぁ! エスパーダ様ぁ…!


 エスパーダの首に腕をまわし… アルセも夢中でキスにこたえる。





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