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91話 覚醒 ※R18
しおりを挟む焼かれるような激痛が、アルセの身体から綺麗に消えたのは良い。
…だが、ズリュッ… ズリュッ… とティエーラの竜に、オメガの性器をこすられ、アルセの下腹に甘い疼きがうまれる。
「ううっ… 嫌っ…… んんんっ……」
クソッ…!! このドスケベ、トカゲ野郎め!! 僕はエスパーダ様のモノなのに… 我がモノ顔で、僕を犯しやがってぇ―――っ!!!
激しい傷の痛みが消えて、ホッ… としたら… 今度は激しい屈辱に襲われ、アルセは漆黒の暗闇の中で、必死に怒鳴った。
「止めろ―――っ!! 止めろ―――っ!!! 止めろ―――っ…!!!」
自分の出した大声で… アルセはもう一度、目覚めた。
今度は漆黒の暗闇の中ではなく… エスパーダの寝室のベッドで、アルセは目覚めた。
「はあっ?! あれ?!」
夢…っ?! えええ?! ああ… ティエーラの竜は、いつも夢の中にあらわれるから… そうか、今のは夢だったのか?!
ティエーラの竜との対話は、確かにアルセの浅い夢の中でおこなわれた。
だが……
グチュチュ… グチュッ… グチュッ… グチュグチュッ…
オメガの性器から淫密があふれ、アルセの中が乱暴にかき混ぜられる音が寝室に響く。
うつぶせにされたアルセは、現実でも背後から性器の奥を、ズリュッ… ズリュッ… ズリュッ… と犯され、身体中が発情の熱で火照っていた。
「えっ?! ああっん…?? んんぅ…ふっうっ?! んんんっ…??」
こ… これは…?! えええ―――っ?! 僕に何が起きているの???!
目覚めてすぐで状況が理解できず、アルセが戸惑っていると… フワフワと濃厚なアルファのフェロモンに、自分がつつまれていることに気づく。
「ああっ?! エ… エスパーダ…様?」
この… うっとりするような、アルファのフェロモンは… エスパーダ様のものだ!
“番の契り”をむすんだ後の、体質が変わったアルセに感じとれるアルファのフェロモンは、… エスパーダ、ただ1人のフェロモンだけである。
「くっ… ううっ…!」
細い腰をギュッ… とつかみ、アルセの最奥をガツガツと激しく突きながら、背後でエスパーダがうめき声をあげた。
「ああっ… んんっ…あっ…! やあっ…エスパーダ様ぁ…!」
やっぱりエスパーダ様だ…! ああっ… ダメだよ…! 気持ち良いぃぃ… ああっ、ダメぇ… そんなに… そこを突いたらぁ… あっ… 良いぃ! 出ちゃうぅぅ… 良いぃ―――っ…!
オメガが“番”の誘惑に抵抗することなど、本能的に無理な話である。
自分を犯す相手が、ティエーラの竜ではなく、最愛の“番”のエスパーダだと知ったとたん… アルセの中の屈辱と抵抗感が、すべて消えた。
「ああっ… んんっ…! 良いぃ… 良いぃ…ああっ、もっとぉ…エスパーダ様ぁ…ああっ… もっとぉ… ああっ… 良いぃぃ… エスパーダ様ぁ…… もっとぉ…」
いっきに欲望に溺れたアルセは、エスパーダを煽るように、甘い声でもっと… もっと… と よがり声をあげた。
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