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24話 グラーシア公爵2
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たった今… グラーシア公爵に求婚された… ように、アルセの耳には聞こえた。
アルセは思わず首を傾げていると、エスパーダは……
「私と結婚して欲しい」
「・・・・・・」
聞き間違いではない? 会って… まだ、2回目だよね? 確かに政略結婚なら、顔を合わせなくても、婚約が正立している… なんてことも珍しくないけれど…? 何で醜聞まみれの僕を相手に選ぶの? ふつうはありえないよ! 他にいくらだって候補はいるよね?
だって閣下は公爵の身分だけでも魅力的で、邸を見るとすごく裕福そうだし、何より公爵閣下自身が、すごく素敵な人だよね?!
サラサラとした銀色の髪に、綺麗な金色の瞳とか… 鼻はスッ… とまっすぐ通っていて、頬は丸みの無いカッコ良い鋭さが雄々しくて、僕よりもずっと背が高く、体格はガッチリと逞しいし………
公爵の威厳がしっかりとあるのに、大人の艶がムンムンと、ダダ漏れで… と、言うか… にじみ出てるアルファのフェロモンがすごく気持ち良い、うっとりとクンクンしちゃいそうな匂いだし… 本当にこうしていると、見惚れてしまうし…
元婚約者リブレと比べると… まぁ… 要するに、公爵閣下の何もかもが僕の好みである訳で…/////////。
うう~ん… 学園で聞いたことがある、貴族間の噂話の… 契約結婚…… を公爵閣下は僕に持ちかけているのかなぁ? だとしたら…… きっとアレかな……?
アルセは黙りこんで、頭の中でぐるぐる、ぐるぐるとまた、考え込んでしまう。
「アルセ、君の返事を聞かせてくれ!」
緊張し、焦ったようすで、エスパーダは大きくて関節が太い手をにぎり合わせて、ジッ… と自分の手を見下ろしている。
「公爵閣下には他に… 愛する恋人がいらっしゃるのですか? その方が身分が違いすぎてとか…? それとも結婚出来ない人妻とか…? だから表向きでは僕を、公爵夫人の座に立てておきたいとか…?」
契約結婚だったら、そんな裏事情があってもおかしくないよね? たぶん…? これも学園の噂話で、良く聞く話だけれど……?
「いや、恋人はいない」
パッ… と顔をあげて、エスパーダは否定した。
「もしかして… すでにお子様がいらっしゃって僕に母親代わりを望んでいらっしゃる…… とか?」
「いや、子供もいない」
エスパーダは眉をひそめて否定した。
「ああ! も… もしかして… とても口に出しずらいのですが…… その…」
「何だ? 言ってみなさい」
「はい、あの…… その、もしかして公爵閣下は性機能に不具合があって… それで、僕と白い結婚をお望みとか… ですか?」
さすがに口に出すのは、僕も恥かしいかなぁ…… でも、後でぐるぐる… と悩むぐらいなら、先にはっきりと聞いておいた方が良いしね?
顔をエスパーダに近づけ、一段、声を落としてアルセはヒソヒソと赤い顔でたずねた。
「いや、そっちは極めて強くて健康だ!!」
薄っすらと頬を赤くしたエスパーダは、力強く強調して否定した。
アルセは思わず首を傾げていると、エスパーダは……
「私と結婚して欲しい」
「・・・・・・」
聞き間違いではない? 会って… まだ、2回目だよね? 確かに政略結婚なら、顔を合わせなくても、婚約が正立している… なんてことも珍しくないけれど…? 何で醜聞まみれの僕を相手に選ぶの? ふつうはありえないよ! 他にいくらだって候補はいるよね?
だって閣下は公爵の身分だけでも魅力的で、邸を見るとすごく裕福そうだし、何より公爵閣下自身が、すごく素敵な人だよね?!
サラサラとした銀色の髪に、綺麗な金色の瞳とか… 鼻はスッ… とまっすぐ通っていて、頬は丸みの無いカッコ良い鋭さが雄々しくて、僕よりもずっと背が高く、体格はガッチリと逞しいし………
公爵の威厳がしっかりとあるのに、大人の艶がムンムンと、ダダ漏れで… と、言うか… にじみ出てるアルファのフェロモンがすごく気持ち良い、うっとりとクンクンしちゃいそうな匂いだし… 本当にこうしていると、見惚れてしまうし…
元婚約者リブレと比べると… まぁ… 要するに、公爵閣下の何もかもが僕の好みである訳で…/////////。
うう~ん… 学園で聞いたことがある、貴族間の噂話の… 契約結婚…… を公爵閣下は僕に持ちかけているのかなぁ? だとしたら…… きっとアレかな……?
アルセは黙りこんで、頭の中でぐるぐる、ぐるぐるとまた、考え込んでしまう。
「アルセ、君の返事を聞かせてくれ!」
緊張し、焦ったようすで、エスパーダは大きくて関節が太い手をにぎり合わせて、ジッ… と自分の手を見下ろしている。
「公爵閣下には他に… 愛する恋人がいらっしゃるのですか? その方が身分が違いすぎてとか…? それとも結婚出来ない人妻とか…? だから表向きでは僕を、公爵夫人の座に立てておきたいとか…?」
契約結婚だったら、そんな裏事情があってもおかしくないよね? たぶん…? これも学園の噂話で、良く聞く話だけれど……?
「いや、恋人はいない」
パッ… と顔をあげて、エスパーダは否定した。
「もしかして… すでにお子様がいらっしゃって僕に母親代わりを望んでいらっしゃる…… とか?」
「いや、子供もいない」
エスパーダは眉をひそめて否定した。
「ああ! も… もしかして… とても口に出しずらいのですが…… その…」
「何だ? 言ってみなさい」
「はい、あの…… その、もしかして公爵閣下は性機能に不具合があって… それで、僕と白い結婚をお望みとか… ですか?」
さすがに口に出すのは、僕も恥かしいかなぁ…… でも、後でぐるぐる… と悩むぐらいなら、先にはっきりと聞いておいた方が良いしね?
顔をエスパーダに近づけ、一段、声を落としてアルセはヒソヒソと赤い顔でたずねた。
「いや、そっちは極めて強くて健康だ!!」
薄っすらと頬を赤くしたエスパーダは、力強く強調して否定した。
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