クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚

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29話

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 早速元凶の元へテレポートしようとすると、恵太が近づいてきた。

「今まで悪かった。調子乗ってた」

 急にこんなことを言うもんだから驚いた。
 なんの心境の変化だろうか。

「どうしたの?急に」

「あやかに言われたんだ。俺のせいであいが攫われたって、俺が調子に乗っていたせいで魔族を怒らせたって。それに学校でも………」

「別に攫われたのは恵太のせいじゃないし。調子に乗りすぎとは思ってたけど、謝るのは私じゃないでしょ?」

 魔王の気まぐれで攫われたんだから誰にも罪はない。
 それに謝るならクラスメイト全員に謝って欲しい。
 そんな思いを込めて言ったら恵太も何かに気づいたようで、クラスメイト全員に向かって頭を下げた。

「みんな、今までごめん」

 クラスメイトは近くの人同士で目を合わせる。
 
「いいよ、その代わりこれからは行動を変えてね」

 思ったよりあっさり済んだ。
 それにあんな態度だった恵太がこんなに低姿勢になるなんて…
 別で行動していた間に何かあったのだろうか。

 そんなことはさておき、クラス内の問題も解決?したところで早速元凶をぶっ叩きに行こうではないか。

「さて、どうやってぶっ叩く?」

「噂だと国民は重税で苦しんでいるらしい。それに国境付近になると放ったらかしでなんにもしていないって」

 悪政の象徴って感じだな。

「国民は力のある人が反乱を起こすのを待っている状況だよ」

 私たちがなんかしなくてもそのうち反乱が起きそうだが、巻き込まれたしそれなりに恨みはあるからここは乗っかってみよう。

「んじゃ私達が先導するか」

「役割決める?」

「それじゃあ私たちが………」

 そして役割分担をし、準備は整った。
 決行は明日。

「勘違いだかなんだか知らんけど、私たちの日常をめちゃくちゃにしたんだから覚悟しといてね」

 クラス全員が不敵な笑みを浮かべていた。





~カルテット王国王都~
「おい!誰かが反乱を起こすらしいぞ!」

 どこからか分からないが回ってきた噂。
 その噂は国民の全員が望んでいたことであった。

「おっしゃー俺達も続けー!」
 
 噂はすぐに広まり、みんな武器を持って王城に迫る。
 


 一方王城では

「陛下、国民が反乱を起こしました。
大勢の国民が武器を持って王城の前に集まっております!」

「なんだと?!早く食い止めろ!くそッ、つい先日までなんの音沙汰もなかったのに」

「城下町に勇者一行の目撃情報があります!」

「すぐに呼び出して応戦させろ!」

「はっ」

 部下が出ていき執務室に王と護衛だけとなった時、目の前の空間が歪み人が現れた。

「こんにちは、随分焦ってるね王様」

 そこには追い出したはずの7人が立っていた。
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