王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか？

第2章 悪役令嬢作戦

聖女と幼なじみと4人での食事1

ー翌日、

昨日は何も上手くいかなかったな。



婚約破棄どころか、

むしろどんどん碧人様を好きになってしまいそう…と思って学校を歩いていると、

教室に着くなり、さつき様に呼び出された。



「あの、昨日のことですが、

碧人様と結婚式を延期したということは、

美姫様も他の方と結婚する可能性が０ではないということですか？」



なんで碧人様ではなく、私目線なんだろう？



疑問に思ったが、たぶん碧人様のことを聞きたいが、

恥ずかしいから私のことを聞いてみたんだろう。



私が他の人と結婚する可能性があるということは、碧人様が他の人と結婚する可能性もあるということだから。



私は「そういうことです。」と言ったら、さつき様が嬉しそうな顔をした。



さつき様も碧人様が好きなのかなー

胸が痛んだが、気にしないようにした。



「ということは、伊集院様にも可能性があるのいうことね！

碧人様もいいけど、どこか腹黒さがあるから、できれば心優しい美姫様には推しの伊集院様とくっついてほしいのよね」

とさつき様がなにやら小声で言っていたが、よく聞き取れなかった。



「何か言いましたか？」と私が尋ねると、



「いえ、気にしないでください！

あの今日お昼また御一緒してもいいですか？

もし良ければもう１人連れていきたいのですが。」

とさつき様に言われ、

「もちろんです！」と食いぎみに答えた。



このまま2人が上手く行くかも！という気持ちと、

なんだかモヤモヤする気持ちでぐるぐるしていた。