5 / 21
爆発する町
しおりを挟む
夜の街を暴れる犯人の捕獲後。
時刻はすっかり遅くなり、各自家に戻り休息をとることにした。
「二人とも来たな。では会議を始めようか」
いつもより少し遅めの会議。
時間はすでに昼前になっている。
「シェルが遅刻したせいでな。起こしに行ったら寝てやがったよ。昨日の依頼で疲れたとか」
シェルはほとんど何もしてないはずだが。
「依頼って聞くと、どうしても気合が入っちゃってね。そのせいで疲れちゃうんだ」
「……向いてないのでは?」
「ハハハ、フィオーラの言う通りかもしれんな」
「慣れてやるさ」
全然会議が始まらん。
と言うよりも、会議することがないのではないか?
「っと、そろそろ無駄話はおしまいだ。今日は大切な話がある」
「おっと、真剣な感じだね。おふざけ終了か」
リーダーが先ほどまでの顔つきから、一気に真剣な表情を見せる。
確かに大切な話なんだろう。
「ここ最近で、似た様な事件が起きている様だ。魔法が使えなかった人間が、突如として魔法を使うこと。これが共通点らしい。思い当たることがあるだろう」
「昨日の犯人と同じだね。そんなに増えてるの?」
「急増だ。ここ数ヶ月で、昨日の件も入れれば八つの事件に絡んでいるらしい」
数は少なく感じるが、魔法の使えない者が、急激に使える様になることはあり得ない。
そう考えれば、かなりの数と言える。
「フィオーラは昨日の犯人と話していたが、情報はあるか?」
「あまり詳しくは。知らない男と、本で覚えたと言うことだけだな」
「本か。読むだけで魔法が使えると言うなら、そんな便利なものはないな。とは言え、表立って行動しないことを考えると、何かあるんだろう」
事件が多いことを考えれば、本を渡す相手を選んでいるのか。
目的がはっきりしないな。
考え始める私とリーダーを見て、シェルが疲れた顔をしながら。
「考えても仕方ないよ。本人に合うか、出会った人に話を聞くしかさ。それに、この先にも似た事件は起こるだろうし。いつかたどり着くでしょ」
「……それもそうだな。俺たちが考えても仕方ない。起こった事件を一つ一つ解決するしかない。フィオーラもいいな?」
「これ以上は考えても仕方ないしね。……たまにはシェルもいいこと言う」
「褒めてるのそれ?」
シェルが不満げな顔でそう言った。
会議終了も、依頼が無いため私たちは世間話や散歩などをして過ごす。
このギルド以外にも、依頼を募集しているところは多く、実績の少ない私たちには中々声がかからない。
「ただいま戻りました。あら? まだ依頼ない感じ?」
シェルが日課ともなっている散歩から帰るなり、そんな事を。
すると、シェルの後からもう一人ギルドに入ってくる。
「すみません、こちらのギルドでは依頼を受け付けていますでしょうか? 実は困ったことが」
よく見ると、近くの町のバッジをつけている。
役人か何かだろう。
「私がこのギルドのリーダーです。今回はどう言ったご用件で」
「はい、実は今朝の事ですが、役所の方にこんな予告が」
そう言って私たちに見せたのは、爆破予告だった。
「イタズラならいいんですが、最近は魔法使いによる事件も多いといいます。用心に越したことはないし、警護を依頼したいのです」
まだ事件が起こっていないので、ギルド以外には動けないのだろう。
そうでなければ警備団に任せる。
少し考えてリーダーが。
「今回の依頼、もちろんやらさせていただきます。こちらとしても、気になることがありますので」
おそらく先日の事件との関連性だろう。
いきなりではあるが、チャンスでもある。
「ありがとうございます! 準備が出来次第、皆様をお連れします」
「そろそろ時間だ。二人とも準備はいいか」
「私は常に問題ない」
「こっちも大丈夫!」
リーダーからの通信に答える。
予告には、詳細な場所こそ書かれていなかったが、時間は明記されていた。
残り五分。
真夜中ということもあり、周りの民家などには明かりすらない。
私たち三人は、それぞれ別の場所で待機。
人数は多い方がと思ったが、犯人を刺激したくないという町の意見があるらしい。
「リーダー、正直この作戦って、爆破されないと行動できないよね? 未然には防げないかな。」
「考えたが厳しいな。理由もわからないし、場所は書かれていない。町長とも話したが、どうしても爆破後の行動になる」
それもそうか。
犯人に関する情報も一切なく、どうしたって場所はわからない。
この町も、決して小さくないし。
しばらくの静寂の後、リーダーからの連絡が入る。
「いよいよ十秒前だ、心の準備をしておけ」
私もシェルも返事はしない。
全ての神経を集中させる。
ボガーン!
ついにその時が来た。
少し離れた場所から爆発音が聞こえる。
走りながらリーダーたちに通信で。
「爆発音を聞いた。これよりそちらの方へ向かう」
「了解した。おそらくフィオーラが一番近いだろう。無茶をするなよ」
「俺も向かってるよ」
通信を終え、全速力で爆発現場を目指す。
爆発現場にたどり着いたのは、やはり私が最初だ。
どうやらビルが壊された様で、崩れ去っている。
ここに辿り着くまでに、誰にも出会っていない。
そして、あまり時間もかかっていない。
まだこのあたりにいるはず。
幸い人が外にあまりいない時間だし、犯人がいれば目立つ。
私は魔法で足元に巨大な氷を作り出す。
これくらいの高さからなら犯人が見えるかも。
周りは暗いが、人影くらいなら。
すると、現場から少し離れた場所に人がいる。
魔法を解除し、その場所へ駆け寄るとまだいる。
「ねぇ、あんた。さっきの爆発、もしかしてあんたの仕業じゃないの?」
暗くてはっきりとは見えないが、中年ぐらいの男性だろうか。
私の話に驚いたのか、体が少し震えている。
「やましい事がないなら、違いますと言って欲しい。黙っているなら」
「わ、私ではないぞ!? そもそもあんなビルをどうやって壊すんだ。私には魔法は使えない! 偶然ここにいただけだ」
「そう、ならいいよ。こんな時間だし気をつけな」
私がそう言って後ろを振り返ると。
「バカな女だ! ムカつくから爆破してやるぞ!」
そう言って私の腕をつかもうとする。
だけど!
「バカはどちらか教えてあげる。最初からあんたを信用していない。コルド!」
腕をつかもうとした手は、私の氷に阻まれる。
どうやら騙されていなかったことに相当動揺している様だ。
「ど、どういう事だ。なぜバレたんだ」
「やはりバカはあんたの方だ。ビルの壊れた理由を、自分から魔法だと言ったからな。あんたが犯人だからだろう?」
しまったという反応。
今更だけどね。
「ねぇ、どうしてあのビルを壊したの?私はそこが知りたい」
「ふん、今にわかるよ」
すると、爆発の音を気にして集まる人たちが。
その中には、泣き崩れる人も見える。
「わ、私の目的は達成した! あんなものぶっ壊してやればいいんだ!」
「あんたの目的ってビルを壊す事?」
「それは手段であり目的ではない! このビルは私が務めていた会社だ。そして、先日クビになった。たったひとつの小さなミスだ。それだけでクビだ」
「それで? クビにされた腹いせにぶっ壊したってわけ」
「それだけじゃない! あいつが大事にしていた会社をぶっ壊し、悲しんでいるところが見たかったのだ。だからこそ、逃げずにここで見ていたのだ」
なるほどね。
壊すだけなら逃げればよかった。
あそこで泣いている姿を見るためだけに。
「それで? 満足したかしら。」
「ああ、満足はした。だが、この魔法は素晴らしい! 捕まるのはごめんだ」
今のセリフ、どうやらこいつも魔法を最近使える様になったのね。
リーダーの予想通りってわけ。
「で、どうするの? 私にはバレたわけだし、このまま逃げる? それとも……」
「当然あんたは危険だ。ここで口をふさぐしかない!」
「だから悪い奴は嫌い。ひとつの真実を隠すために、さらに被害を拡大させる。だから、私がここで止めてやるわ!」
時刻はすっかり遅くなり、各自家に戻り休息をとることにした。
「二人とも来たな。では会議を始めようか」
いつもより少し遅めの会議。
時間はすでに昼前になっている。
「シェルが遅刻したせいでな。起こしに行ったら寝てやがったよ。昨日の依頼で疲れたとか」
シェルはほとんど何もしてないはずだが。
「依頼って聞くと、どうしても気合が入っちゃってね。そのせいで疲れちゃうんだ」
「……向いてないのでは?」
「ハハハ、フィオーラの言う通りかもしれんな」
「慣れてやるさ」
全然会議が始まらん。
と言うよりも、会議することがないのではないか?
「っと、そろそろ無駄話はおしまいだ。今日は大切な話がある」
「おっと、真剣な感じだね。おふざけ終了か」
リーダーが先ほどまでの顔つきから、一気に真剣な表情を見せる。
確かに大切な話なんだろう。
「ここ最近で、似た様な事件が起きている様だ。魔法が使えなかった人間が、突如として魔法を使うこと。これが共通点らしい。思い当たることがあるだろう」
「昨日の犯人と同じだね。そんなに増えてるの?」
「急増だ。ここ数ヶ月で、昨日の件も入れれば八つの事件に絡んでいるらしい」
数は少なく感じるが、魔法の使えない者が、急激に使える様になることはあり得ない。
そう考えれば、かなりの数と言える。
「フィオーラは昨日の犯人と話していたが、情報はあるか?」
「あまり詳しくは。知らない男と、本で覚えたと言うことだけだな」
「本か。読むだけで魔法が使えると言うなら、そんな便利なものはないな。とは言え、表立って行動しないことを考えると、何かあるんだろう」
事件が多いことを考えれば、本を渡す相手を選んでいるのか。
目的がはっきりしないな。
考え始める私とリーダーを見て、シェルが疲れた顔をしながら。
「考えても仕方ないよ。本人に合うか、出会った人に話を聞くしかさ。それに、この先にも似た事件は起こるだろうし。いつかたどり着くでしょ」
「……それもそうだな。俺たちが考えても仕方ない。起こった事件を一つ一つ解決するしかない。フィオーラもいいな?」
「これ以上は考えても仕方ないしね。……たまにはシェルもいいこと言う」
「褒めてるのそれ?」
シェルが不満げな顔でそう言った。
会議終了も、依頼が無いため私たちは世間話や散歩などをして過ごす。
このギルド以外にも、依頼を募集しているところは多く、実績の少ない私たちには中々声がかからない。
「ただいま戻りました。あら? まだ依頼ない感じ?」
シェルが日課ともなっている散歩から帰るなり、そんな事を。
すると、シェルの後からもう一人ギルドに入ってくる。
「すみません、こちらのギルドでは依頼を受け付けていますでしょうか? 実は困ったことが」
よく見ると、近くの町のバッジをつけている。
役人か何かだろう。
「私がこのギルドのリーダーです。今回はどう言ったご用件で」
「はい、実は今朝の事ですが、役所の方にこんな予告が」
そう言って私たちに見せたのは、爆破予告だった。
「イタズラならいいんですが、最近は魔法使いによる事件も多いといいます。用心に越したことはないし、警護を依頼したいのです」
まだ事件が起こっていないので、ギルド以外には動けないのだろう。
そうでなければ警備団に任せる。
少し考えてリーダーが。
「今回の依頼、もちろんやらさせていただきます。こちらとしても、気になることがありますので」
おそらく先日の事件との関連性だろう。
いきなりではあるが、チャンスでもある。
「ありがとうございます! 準備が出来次第、皆様をお連れします」
「そろそろ時間だ。二人とも準備はいいか」
「私は常に問題ない」
「こっちも大丈夫!」
リーダーからの通信に答える。
予告には、詳細な場所こそ書かれていなかったが、時間は明記されていた。
残り五分。
真夜中ということもあり、周りの民家などには明かりすらない。
私たち三人は、それぞれ別の場所で待機。
人数は多い方がと思ったが、犯人を刺激したくないという町の意見があるらしい。
「リーダー、正直この作戦って、爆破されないと行動できないよね? 未然には防げないかな。」
「考えたが厳しいな。理由もわからないし、場所は書かれていない。町長とも話したが、どうしても爆破後の行動になる」
それもそうか。
犯人に関する情報も一切なく、どうしたって場所はわからない。
この町も、決して小さくないし。
しばらくの静寂の後、リーダーからの連絡が入る。
「いよいよ十秒前だ、心の準備をしておけ」
私もシェルも返事はしない。
全ての神経を集中させる。
ボガーン!
ついにその時が来た。
少し離れた場所から爆発音が聞こえる。
走りながらリーダーたちに通信で。
「爆発音を聞いた。これよりそちらの方へ向かう」
「了解した。おそらくフィオーラが一番近いだろう。無茶をするなよ」
「俺も向かってるよ」
通信を終え、全速力で爆発現場を目指す。
爆発現場にたどり着いたのは、やはり私が最初だ。
どうやらビルが壊された様で、崩れ去っている。
ここに辿り着くまでに、誰にも出会っていない。
そして、あまり時間もかかっていない。
まだこのあたりにいるはず。
幸い人が外にあまりいない時間だし、犯人がいれば目立つ。
私は魔法で足元に巨大な氷を作り出す。
これくらいの高さからなら犯人が見えるかも。
周りは暗いが、人影くらいなら。
すると、現場から少し離れた場所に人がいる。
魔法を解除し、その場所へ駆け寄るとまだいる。
「ねぇ、あんた。さっきの爆発、もしかしてあんたの仕業じゃないの?」
暗くてはっきりとは見えないが、中年ぐらいの男性だろうか。
私の話に驚いたのか、体が少し震えている。
「やましい事がないなら、違いますと言って欲しい。黙っているなら」
「わ、私ではないぞ!? そもそもあんなビルをどうやって壊すんだ。私には魔法は使えない! 偶然ここにいただけだ」
「そう、ならいいよ。こんな時間だし気をつけな」
私がそう言って後ろを振り返ると。
「バカな女だ! ムカつくから爆破してやるぞ!」
そう言って私の腕をつかもうとする。
だけど!
「バカはどちらか教えてあげる。最初からあんたを信用していない。コルド!」
腕をつかもうとした手は、私の氷に阻まれる。
どうやら騙されていなかったことに相当動揺している様だ。
「ど、どういう事だ。なぜバレたんだ」
「やはりバカはあんたの方だ。ビルの壊れた理由を、自分から魔法だと言ったからな。あんたが犯人だからだろう?」
しまったという反応。
今更だけどね。
「ねぇ、どうしてあのビルを壊したの?私はそこが知りたい」
「ふん、今にわかるよ」
すると、爆発の音を気にして集まる人たちが。
その中には、泣き崩れる人も見える。
「わ、私の目的は達成した! あんなものぶっ壊してやればいいんだ!」
「あんたの目的ってビルを壊す事?」
「それは手段であり目的ではない! このビルは私が務めていた会社だ。そして、先日クビになった。たったひとつの小さなミスだ。それだけでクビだ」
「それで? クビにされた腹いせにぶっ壊したってわけ」
「それだけじゃない! あいつが大事にしていた会社をぶっ壊し、悲しんでいるところが見たかったのだ。だからこそ、逃げずにここで見ていたのだ」
なるほどね。
壊すだけなら逃げればよかった。
あそこで泣いている姿を見るためだけに。
「それで? 満足したかしら。」
「ああ、満足はした。だが、この魔法は素晴らしい! 捕まるのはごめんだ」
今のセリフ、どうやらこいつも魔法を最近使える様になったのね。
リーダーの予想通りってわけ。
「で、どうするの? 私にはバレたわけだし、このまま逃げる? それとも……」
「当然あんたは危険だ。ここで口をふさぐしかない!」
「だから悪い奴は嫌い。ひとつの真実を隠すために、さらに被害を拡大させる。だから、私がここで止めてやるわ!」
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる