心が紡ぐストーリー

大吉祭り

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チームからの手紙

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 「ユウマとの出会いを思い出すなんて、珍しいこともあるもんだ」

 「そうだなぁ、こんな時は帰り道に気をつけよう」

 俊はユウマのその一言に驚いたような顔をし。

 「お前がそんなこと言うと、シャレにならんからな。絶対何か起こるし」

 「特に何も起こらないだろう。ここ最近は依頼の数も減っているし、確実にこなしている。問題ないはずだ」

 「それはそうだけどさ」

 落ち着いた様子でコーヒーを飲むユウマを見て、俊も気を落ち着かせる。何かあってもユウマがいるから安心だと考えていた。

 「ところで、今日はなんで集まったんだ? 用があるとかで店に来てみれば思い出話だけってか」

 俊が尋ねると、そんな訳ないだろうといった感じで一息つき、ポケットから一通の手紙を取り出す。

 「実は気になる依頼が俺個人に来ていてな」

 「なるほど、俺を通さず直接ね~どこから情報が漏れたんだか」

 「わからない、だがそれを調べてわざわざ依頼してくるんだ。結構なことであると予想できる」

 「まだ確認してないのか。一緒に見てみよう」

 「いいのか? 面倒ごとに巻き込む可能性もあるぞ」

 しかし俊はそれを聞いて笑い始める。

 「ほんと、今更何を気にしてるんだ」

 「……それもそうだな、開けてみるぞ」

 『正規ルート外からの依頼で失礼。実は君たち、特にユウマ君にはぜひ私たちの組織に加入してほしいと思っている。君たちが普段、人々の依頼を受け、解決していることは知っている。もちろん、能力のこともね。私たちの組織に加入して、多くの人のために動かないか? 返事の答えにかかわらず、明日私たちのホームに来て欲しい。場所も知らせる』

 「こっちの2枚目に地図が書いてあるみたいだ。どうするユウマ?」

 ユウマは手紙を眺めつつ、状況を整理する。返事の答えに関わらずという点が気になった。

 「とにかく行ってみるか。俺の能力についても知っているようだし、会ってみた方が良さそうだ」

 「なら俺も行こう。同じチームのメンバーとして、単独行動は許さないからな。それに、俺についても知られてるみたいだし」

 二人はそれぞれ明日に備え帰宅することに。帰り道何も起こらなくて安心した俊の事は、ユウマには知る由もなかった。
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