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モブキャラ男子に改善を
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「桜さん、言われた通りノート書いてきたよ」
いつもより少しだけ早く教室へ行くと、すでに桜さんは席にいた。
いつも早くからきてるのかな?
「やっぱり。早く来ると思ってました」
「やっぱり? と言うことは、桜さんは僕が早く来るだろうと思ってこの時間に?」
桜さんは何も言わずに頷く。
ただのクラスメイトで、最近話しただけの人に、ここまで出来るのはなんでなんだろう。
っと、それよりも。
「はい、書いてきたノート」
僕がノートを渡すと、桜さんは何も言わずに受け取る。
そしてしばらくの間、静かに読んだ後。
「わかりました。後は、これらを解消していくだけです。そしたらモブキャラを卒業できますよ」
「本当に? どう言うことだったの?」
「佐藤君にお願いしたのは、自分自身のことについて考えること。そして、今あなたがモブキャラという事は、あなた自身を変えなくては、いけないと言うこと。今の自分を知らなければ、変えることはできないでしょ?」
なるほど。
今の僕がモブキャラな理由は、ノートに書いたことと。
それを文字に起こし、みつめなおせと言うことだったんだ。
「えっと、桜さん。僕は今日からどうしていけば」
我ながら悲しい質問だ。
でもそんな質問にも、桜さんは真剣に考えてくれて。
「とりあえずこの、目立ちたくないって言うのは変えなくちゃ。目立てばモブキャラではないでしょ?」
うっ、いきなり難易度の高いことを。
「でもそれが出来れば、苦労しないって言うか」
僕の言葉に、桜さんは小さく首を横に振り。
「今は新学期が始まったばかり。チャンスはすぐにあると思います」
「チャンスって……もしかして?」
僕が不安になりながらも尋ねると、桜さんは少しだけ笑い。
「そうです。委員会のことですよ」
「そうですよねぇ~」
思ってはいたが、実際に言われると破壊力が。
確かに、目立つと言う意味では最高の舞台かもしれないけど。
「さすがに、厳しいですか? でも、せっかく行動できるようになったんです。もうちょとだけ、頑張ってみませんか」
そうだ。
ここ最近で、僕は前よりも行動する大事さを学んだ。
せっかくのチャンス。
それに、桜さんが頑張って考えてくれたんだ。
「わかりました。考えてみますよ」
「よかったです」
桜さんはホッとしたような顔をし、読みかけていた本に目線を戻す。
委員会か。
変わってきてる、よね?
いつもより少しだけ早く教室へ行くと、すでに桜さんは席にいた。
いつも早くからきてるのかな?
「やっぱり。早く来ると思ってました」
「やっぱり? と言うことは、桜さんは僕が早く来るだろうと思ってこの時間に?」
桜さんは何も言わずに頷く。
ただのクラスメイトで、最近話しただけの人に、ここまで出来るのはなんでなんだろう。
っと、それよりも。
「はい、書いてきたノート」
僕がノートを渡すと、桜さんは何も言わずに受け取る。
そしてしばらくの間、静かに読んだ後。
「わかりました。後は、これらを解消していくだけです。そしたらモブキャラを卒業できますよ」
「本当に? どう言うことだったの?」
「佐藤君にお願いしたのは、自分自身のことについて考えること。そして、今あなたがモブキャラという事は、あなた自身を変えなくては、いけないと言うこと。今の自分を知らなければ、変えることはできないでしょ?」
なるほど。
今の僕がモブキャラな理由は、ノートに書いたことと。
それを文字に起こし、みつめなおせと言うことだったんだ。
「えっと、桜さん。僕は今日からどうしていけば」
我ながら悲しい質問だ。
でもそんな質問にも、桜さんは真剣に考えてくれて。
「とりあえずこの、目立ちたくないって言うのは変えなくちゃ。目立てばモブキャラではないでしょ?」
うっ、いきなり難易度の高いことを。
「でもそれが出来れば、苦労しないって言うか」
僕の言葉に、桜さんは小さく首を横に振り。
「今は新学期が始まったばかり。チャンスはすぐにあると思います」
「チャンスって……もしかして?」
僕が不安になりながらも尋ねると、桜さんは少しだけ笑い。
「そうです。委員会のことですよ」
「そうですよねぇ~」
思ってはいたが、実際に言われると破壊力が。
確かに、目立つと言う意味では最高の舞台かもしれないけど。
「さすがに、厳しいですか? でも、せっかく行動できるようになったんです。もうちょとだけ、頑張ってみませんか」
そうだ。
ここ最近で、僕は前よりも行動する大事さを学んだ。
せっかくのチャンス。
それに、桜さんが頑張って考えてくれたんだ。
「わかりました。考えてみますよ」
「よかったです」
桜さんはホッとしたような顔をし、読みかけていた本に目線を戻す。
委員会か。
変わってきてる、よね?
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