155 / 175
連載
9.-35
しおりを挟む
グラディウスの殿方に草食系はいない。
私はあちこちが軋むように痛むからだを持て余しつつ結論づけた。
監禁生活三日目の「多分」昼頃。生まれたままの姿でユリアスに抱き込まれ、回された彼の手は意識してか無意識かは知らないが私のお尻に乗っている。というか、お尻の肉を掴んでいる。からだを動かすのが難儀なので抵抗せずにいるけれど、このひとも普通にヤらしいひとなんだと実感する。
昨晩のユリアスは初めから異様にねちっこかった。
緩い監禁が始まってからちょっとしたきっかけがあればすぐアレコレをしているけれど、マジ泣きするほどのことをされたことはなく、行為の最中の声も言葉も優しく、ユリアスは今後の性活のオアシス、と位置付けていただけに(彼自身がそう豪語していたし)、少なからず衝撃を受けた。
性技の巧みさに驚かされただけではない。縛られたことがショックだったのだ。虫の居所が悪かったのだろうか。私の何が気に障ったのだろうか。
執拗で容赦のない行為だったけれど暴力的ではなかったことだけが救いだ。あれで乱暴にされたらまたろくでもない記憶が蘇ってしまうところだ。危なかった。
ほう、と軽いため息を吐くと、どうした?とけだるげな、けれど優しい声が降ってきた。
「……ユリアス」
「そろそろ起きるか」
彼は横になったまま自堕落に少し伸びをしたらしい。お尻に置かれた手に少し力がかかり、その後仰向けにされると弛緩した彼のからだがのしかかってきた。
「起きると言っていたのに。重いですユリアス」
至近距離でできることはたかが知れているけれど、彼のなめらかな裸の背中をぺしぺし叩いてやる。
本当に重い。胸が潰れる。
すまない、と言ってすぐに重みは遠のいたけれど、お尻を掴まれたまま、今度はまた彼のからだの上に乗せられてしまう。
胸の先がこすられてむずむずするし、いいかげんに透け透け寝衣でもいいから何か着たい。いつまででもマッパでいちゃこらするのにも少し、……なんというかひととしての尊厳が微妙に気になってきた。
「ユリアス、起きましょ」
「……そうだな」
と言いながらもユリアスは起き上がる気配がない。綺麗にくるんとカールした長い睫毛はまだ伏せられていて、目の下に影を落としている。けれど、寝ているわけではない証拠に、さっきまでお尻を掴んでいたその手が今は私のお尻のカーブや割れ目をなぞり、不穏な動きを見せている。
まずい。これが高じるとまたアレだ。
触れ合ったユリアスのそれはまだ通常モードだけれど、反応してからでは遅い。
「よいしょ」
「おい、……ったく、リヴェア」
軋むからだに気合を込めて、私はユリアスの腕から逃れ、とりあえず彼のからだから滑り降りた。ユリアスは不平そうに鼻を鳴らしたけれど、無理に引き留めようとはしない。一応、彼も起きるつもりなのだろう。
「せっかく極上の手触りだったのに」
「きりがありません」
きっぱりと私は言ってやった。
ユリアスは口を尖らせたけれど、無視だ。ずいぶんと表情がゆたかになったな、こういうところも素敵だな、と思ってしまったことは内緒である。
私は広い寝台をずりずりと移動し、そのへんにわだかまっていた寝衣を纏った。マッパのままではうすら寒いし、わずかな布一枚とはいえ何も着ないよりは心許ない感じが減少する。
「あのねユリアス」
私は枕を抱っこしてぺたんと寝台に座ったまま横倒しの彼に話しかけた。
一方的にでも話し続けていればきっとやむなく起き上がるだろう。
さんざん貪られたが、事後、お約束のように大変丁寧に浴室でお世話をされたため、からだも髪もさらさら。あちこちぎしぎし痛むことを除けばちょっとハードなスポーツでもやったあとのように爽快である。こんな淫蕩な生活になれてきたのか、私も大概だなと実感する。
なんだ?と薄目を開けて少し微笑んで、ユリアスは言った。
そしてそのままゆっくりとさらにきちんと目を開けて、眩しそうに私を見上げる。肘をついて横になって、とてもリラックスした様子だ。
よし、いいタイミングだと私は確信し、かねてから誰かには聞いておきたかったことを切り出すことにした。
「……論功行賞って、もう終わった?」
「?……あらかた終わったが、まだ少し残ってる。上位の者だけが。……‘姫将軍’もまだだし」
はじめこそ意表を突かれたような表情だったけれど、最後はからかうような口調で一言、付け加えた。
彼はふんわり笑っているけれど私はそんな気にはなれない。
仰々しい名前はあまり好きではない。重苦しい。
「イヤね、その呼び名」
「女性らしくはないだろうが、まあそういうな。従軍した兵はもちろん、民も今やあんたのことを熱狂的に慕ってそう呼んでるらしい」
「嫌われるよりはいいだろうけれど」
勝手にまつり上げないでほしいと思う。
嘆息しつつ、私は枕をぎゅうむ、と抱き締めた。傍らのユリアスが、枕など抱かずに俺を抱け、と信じられないくらい恥ずかしいことを真顔で言っているのでスルーする。
私の話がしたいのではない。
「アルフのこと。ええと、リリー隊長のことなんだけれど」
「……ああ」
ユリアスの声は微妙なトーンだ。
けれど、私はあえてそこは気づかないふりで続けることにする。夫になる予定の男性とさんざんイチャコラしたあげく、ほぼマッパでいわゆるピロートークっぽいことをしながら他の男、それも夫候補でもなんでもない若い男の話をするなど論外かもしれないけれど、そうも言っていられないのだ。レオン様もオルギールも、下手をすると彼の話題には過剰反応(特にオルギールがひどいが)するので、ユリアスかシグルド様に話すのがまだマシなような気がしたから。そして、せっかくユリアスは三日も私とべったり一緒にいてくれるのだから、致すばかりではなく何か違う話をしたいものである。
「彼、怪我が治ったのよね?レオン様はそう言っていらした」
「完治と聞いている」
簡潔に、ユリアスは言った。
それだけでは素気ないと思ったのか、目元を緩めて言葉を添えた。
「投薬の甲斐があったな。何よりだ」
「彼の論功行賞はこれからでしょう?療養していたわけだし」
「ああ」
「いつ?」
「確か。……明後日だったかな」
牧月の五日だからなと彼は言った。
そして、柔らかく眇めていた暗緑色の目を少し強く光らせて私を見やる。
「気になるか?」
「もちろん」
しっかり、大きく頷いた。別に恥ずかしいことではないはずだ。
「作戦の立案、実行は私でも、忠実に動いてくれる兵士達がいてこそ。彼は役目以上のことをしてくれたし、私を守ってくれた」
「ふん、……なるほど」
曖昧に相槌を打ってから、ユリアスもようやく起き上がり、広い寝台の上を移動して羽織りを肩からひっかけた。
そしてそのまま寝台の背板に凭れかかる。
「シグルドも彼を評価していた。見どころのあるやつのようだな」
「そう。……だからね」
私は枕を抱いたまま膝行してユリアスのお隣に近づき、彼に並んで背板にからだを預ける。
すぐに腰に手が回されるけれど、このくらいのこと、もうすっかり慣れてしまった。
「出世、させてあげるのでしょう?」
「まあな」
「何か、与える役職は決まっているの?」
「……一応は」
ユリアスの返答は慎重なものだった。
公爵様方はあまり奥歯にものの挟まった話し方はしない。明快だ。答えられないことは今は話せない、とはっきり言って下さる。
だからユリアスの口ぶりには違和感があった。
「微妙な返答なのね」
どういう意味?と、抱かれた腰をもぎ放すことはせず、私は彼によりかかって本当のところを尋ねる。
「今、一応決まっているのは」
あんたに隠し事は無理だな、俺は。そう言いながらユリアスは肩をすくめた。
「エヴァンジェリスタ領内の砦の隊長だ。交通と軍事の要衝だ。階級も一気に佐官にまで上げる。彼が危篤だったとき、たしかそんな話をしたと思うが」
「まあね。で、その話立ち消えではなかったのね」
改めて聞くと微妙な人事だと思う。
今まで公都にいたひとがいくら要衝でも砦の隊長ってどうなんだろう。
「階級が上がるのであれば左遷とは言わないのだろうけれど、ちょっとどうかと思うな」
「だろうな。俺もそう思う」
ユリアスは私の腰を撫でながら苦笑した。
そして、とろりと甘さを含んだ流し目を私に向ける。
起き抜けのユリアスは緩いくせのある黒褐色の髪が乱れたままで、目の毒だ。色っぽい。
未明までさんざんヤった(というかヤられた)というのに不覚にもぞくりとする。
「レオンとオルギールはそうしろと言っている。レオンは筆頭公爵だし、従軍したオルギールもそれを強く推しているから決まりかけだ。だから‘一応は’と言ったんだ」
「……」
「彼らは本気で案じている。掌中の珠のあんたを口説くような男を傍に置くなど論外、と」
「それは」
言うかもしれない。というか、彼らなら、特にオルギールなら絶対に言いそう。
私を大切に想ってくれるからこそなのだろう。だから、何を言ってるのかと一喝する気にはなれない。
なれないけれど……
「俺もシグルドもその考えはよくわかる。反対するほどの理由はないんだ」
「じゃあ砦の隊長はほぼ決まり?」
「まあ。……ただ、言っただろう?グラディウスの論功行賞」
「彼の望みも聞いてみる、ってこと?」
「俺とシグルドは一応聞いてやれと言っている。彼のあんたへの思い入れは相当なものだ。かといって宴のときに見た様子からすればけしからん事態にはなるまい。砦などへはやらず、公都で、あんたの傍で役付きにしてもいいのではないかと俺は思う。命懸けであんたを守るだろうからな」
私は今度こそ言葉を失って俯いた。
階級だけ上げて砦へ行かせるというのはどうしても「追いやる」ように感じてしまう。けれど、公都に留め置いて私の傍らで働かせるのが彼にとっていいことなのだろうか?彼はひたむきに私のことを想ってくれている。そして私はそれに応えることは決してないだろうし、応える気はない。なのに、彼は私が四人の夫たちに囲まれるその傍らにいることが任務となる。それはとても残酷なことなのではないか。
本音を言えば、彼には傍にいて欲しい。気さくで少し荒っぽくて、でも優しいアルフは、元の世界の傭兵仲間と本当に似ていて、切なくなるほど懐かしくて好ましい。彼本人に対する感情だけではなくて、たぶん「市井の彼」という存在を、この世界では得難いものと感じているのかもしれないが。
「あんたはどうしたいんだ?」
ユリアスは私の腰を撫でながら静かに尋ねた。
「あんたが見出した男だ。姫将軍、の抜擢に応え、期待以上の働きをした。本来ならあんたが彼の処遇を決めてもいいようなものだが、一応、この件の決定権は三公爵にあるので」
「オルギールは?」
「あいつは発言は許されているが決定権はない。まあでも、強力な発言権だが」
「……そんな感じね」
オルギールの傲然とした態度を思い出す。さもありなん、という感じだ。
彼が発言を許されている時点で、決定に対する影響たるや容易く想像できる。
大人しく話を聞いている私のことを、気分を害したとでも思ったのだろうか。
正式に俺たちの妻になったらあんたも発言権のみならず、案件によっては決定権も同等になる。悪いな、と言って、ユリアスは私のつむじにくちづけを落した。
オルギールとにわか仕立てのお姫様の私とではわけが違う。
気分など全く悪くはないが、アルフの今後は気がかりだ。
「レオンもオルギールも、この件を話す相手としては不適格だからな」
ユリアスの声は半笑いになっている。
男同士、普段どんな話しぶりなのだろう。アルフのことになると、二人はやっぱりどこでも暴走するのだろうか。
「望みがあれば聞くぞ」
黙りこくった私をあやすように、私の腰を軽くぽんぽんと叩く。
思わずユリアスを見上げると、少しくしゃっと乱れた黒褐色の前髪からのぞく瞳は、糖蜜が零れ出そうなほど甘い。
「ユリアス、なんでそんなに優しいの?」
口をついてなんとも間の抜けたことを言ってしまった。
でも、本当にそう思う。
「アルフのけしからん武勇伝も知っているんでしょう?それでも、私が何か頼んだらレオン様やオルギールに働きかけてくれるの?」
「武勇伝はともかく。……俺はあんたの頼み事を聞いてやりたいんだ」
はい、また来ました。ユリアスの極甘発言。
不意打ちに砂糖を吐きつつ目を逸らそうとしたけれど、きゅ、とより強く引き寄せられてしまった。
「レオンもオルギールもシグルドも。いつも言ってる。あんたは何も欲しがらない、望まない、と。だからせいぜいこちらで考えて贈るしかないんだが」
浴びるほど豪奢な贈り物を与えられ、身が持たないほど溺愛されて、快適な衣食住が保証されて、それ以上何を望めばいいのか。
「いや、たまには贈ること自体を中断頂いて構いませんよ」
「それはならん。どんなに多忙でもあんたのことを想っているとわかってほしいのだから、せめて形にしなくては」
「ちょ、っとユリアス、甘っ……」
嬉しいけれど恥ずかしいしさっきから甘すぎだし目を白黒させつつ、私は急いで思考をフル回転させた。
ユリアスひとりが決定するわけではなくても、伝えておくべきだろう。彼をどうしたいか。
砦?私の傍?
……いや、そもそも「彼をどうする」なんておかしい。彼の人生なのに。それが間違ってないか。
わかった、と思った。
彼を手駒のように考えること自体、間違っている。彼のためを思うなら、そうではなくて。
「……彼の希望を叶えてあげて」
迷いなく、クリアーになった思考と同時に紡がれる自分の言葉は、我ながら驚くほど明快だった。
そうだ。それが一番いい。
本当に、私にはわからない。どちらがいいのか、なんて未来にならないとわからない。たぶん、彼自身にだって。だったら、彼自身が未来を見越して自分で選べばいい。
ならば私のできることも見えてくる。せっかくのグラディウスの論功行賞。レオン様やオルギールが反対したとしても、最大限、アルフの希望を聞いてあげて欲しい。私はその口添えに回ればいい。勿論、法外な要求をしてきたら話は別だが、たぶんそんなことにはならない。
「ね、ユリアス」
私は枕を抱えたまま、ユリアスに体当たりをした。というか、勢いよく向きなおったら体当たりになってしまったというほうが正しい。
ユリアスは一瞬目を見開いたが、そのまま後に続く私の言葉を待ってくれているようだ。
「彼の希望を聞いてあげて。叶えられるならそうしてあげて。彼は自分で考えて自分を変えた。そして着実に能力を伸ばしている。実際、戦場での勘もいいし、自分で望む任務ならさらに強力な武官になる。砦でも私の傍でも何でもいい。もしも彼が希望を言ったらそのときは」
「了解、姫君。しかと心得た」
皆まで言わせず発言を遮ったユリアスは、口調こそおどけたものだったけれど、その目は真剣だった。
そして、私はうっかりとその瞳の色の意味を計り損ねたのだ。
「結果はどうなるかわからんが、口添えしよう。彼自身の意向を聞いて決定するようにと」
「ありがとう、ユリアス」
私は浮かれ気味にユリアスの首に齧りつき、ユリアスの手が私のからだに回される。
軽いハグを、と思ったときにはもう遅く、抱っこしていた枕を取り上げられ、ぞんざいに着ていた透け透け寝衣を剥ぎ取られ、組み敷かれた。
「!?ちょっと待って、ユリア、んむ」
脳天気にぱっかりと開けた私の口をユリアスのそれが覆う。ダイレクトに一気に喉奥まで舌が突っ込まれ、咽そうになる前に水替わりに飲ませるためか、ユリアスの唾液が流し込まれる。
何度か飲み込まされて咽こむ恐れはなくなったが、咥内を弄り舐め解く濃密な舌の動きに、自分の喘ぎ声が漏れ始めた頃、ユリアスはようやく顔を上げた。
「……なんかもやもやする」
ひとしきり私の唇を貪った後、唾液に濡れて光る唇を舐めながらユリアスは言った。
無いよりマシ、だった私の寝衣はくしゃくしゃにして放り捨てられ、彼自身が羽織っていたものもさっさと脱ぎ捨てたらしい。
裸の胸が彼の引き締まった胸板に押しつぶされて少し痛い。
「頼み事をきいてやって、喜ぶリヴェアの顔も見たいが。……他の男のことを、というのも複雑だな」
それはそうだろう。我ながらどうかと思うのだから。
でも、
「ユリアスの言う通り。ほんと、失礼だと思うけれど怒らないで」
「怒ってはいない」
「じゃあもう」
起きましょう、と言いかけたその時、少し身を起こしたユリアスが、私の胸に手をかけた。
先端をつままれ、思わず息を呑む。
「ユリアス……!」
「褒美をくれ、リヴェア」
ユリアスは人の悪い笑みを浮かべながら、掴んだ胸にゆっくりと顔を寄せてゆく。
ぱらりと落ちたユリアスの髪が肌に触れ、そんなわずかな刺激にすら煽られ、ぴくりと反応してしまう。
「こんなにも姫、あんたを愛しているのに、他の男のことで頼みを聞いてやるなど。俺はものすごく優しいと思わないか?」
「あ、ああん、ユリアス、……」
イヤらしい声が漏れてしまう。確かにユリアスは優しいかもしれない。でも褒美って何。もう起きようとしていたのに、またこのまま。
ユリアスの舌が胸の先端を這いまわる。ゆっくりと緩急をつけて、立ちあがる粒を右に左に倒したり上から押し潰したり。やがてちゅうちゅうと音をたてて強く吸われる。もう片方の粒はユリアスの指で挟まれ、擦られ、引っかかれて、感じすぎてかちかちに硬くなってしまっている。
もとより起きて何をするという予定などはない。
だから私はユリアスの巧妙なお胸責めにいともたやすく陥落してしまい、彼は言葉どおりたっぷりと「褒美」を貪ったのだった。
私はあちこちが軋むように痛むからだを持て余しつつ結論づけた。
監禁生活三日目の「多分」昼頃。生まれたままの姿でユリアスに抱き込まれ、回された彼の手は意識してか無意識かは知らないが私のお尻に乗っている。というか、お尻の肉を掴んでいる。からだを動かすのが難儀なので抵抗せずにいるけれど、このひとも普通にヤらしいひとなんだと実感する。
昨晩のユリアスは初めから異様にねちっこかった。
緩い監禁が始まってからちょっとしたきっかけがあればすぐアレコレをしているけれど、マジ泣きするほどのことをされたことはなく、行為の最中の声も言葉も優しく、ユリアスは今後の性活のオアシス、と位置付けていただけに(彼自身がそう豪語していたし)、少なからず衝撃を受けた。
性技の巧みさに驚かされただけではない。縛られたことがショックだったのだ。虫の居所が悪かったのだろうか。私の何が気に障ったのだろうか。
執拗で容赦のない行為だったけれど暴力的ではなかったことだけが救いだ。あれで乱暴にされたらまたろくでもない記憶が蘇ってしまうところだ。危なかった。
ほう、と軽いため息を吐くと、どうした?とけだるげな、けれど優しい声が降ってきた。
「……ユリアス」
「そろそろ起きるか」
彼は横になったまま自堕落に少し伸びをしたらしい。お尻に置かれた手に少し力がかかり、その後仰向けにされると弛緩した彼のからだがのしかかってきた。
「起きると言っていたのに。重いですユリアス」
至近距離でできることはたかが知れているけれど、彼のなめらかな裸の背中をぺしぺし叩いてやる。
本当に重い。胸が潰れる。
すまない、と言ってすぐに重みは遠のいたけれど、お尻を掴まれたまま、今度はまた彼のからだの上に乗せられてしまう。
胸の先がこすられてむずむずするし、いいかげんに透け透け寝衣でもいいから何か着たい。いつまででもマッパでいちゃこらするのにも少し、……なんというかひととしての尊厳が微妙に気になってきた。
「ユリアス、起きましょ」
「……そうだな」
と言いながらもユリアスは起き上がる気配がない。綺麗にくるんとカールした長い睫毛はまだ伏せられていて、目の下に影を落としている。けれど、寝ているわけではない証拠に、さっきまでお尻を掴んでいたその手が今は私のお尻のカーブや割れ目をなぞり、不穏な動きを見せている。
まずい。これが高じるとまたアレだ。
触れ合ったユリアスのそれはまだ通常モードだけれど、反応してからでは遅い。
「よいしょ」
「おい、……ったく、リヴェア」
軋むからだに気合を込めて、私はユリアスの腕から逃れ、とりあえず彼のからだから滑り降りた。ユリアスは不平そうに鼻を鳴らしたけれど、無理に引き留めようとはしない。一応、彼も起きるつもりなのだろう。
「せっかく極上の手触りだったのに」
「きりがありません」
きっぱりと私は言ってやった。
ユリアスは口を尖らせたけれど、無視だ。ずいぶんと表情がゆたかになったな、こういうところも素敵だな、と思ってしまったことは内緒である。
私は広い寝台をずりずりと移動し、そのへんにわだかまっていた寝衣を纏った。マッパのままではうすら寒いし、わずかな布一枚とはいえ何も着ないよりは心許ない感じが減少する。
「あのねユリアス」
私は枕を抱っこしてぺたんと寝台に座ったまま横倒しの彼に話しかけた。
一方的にでも話し続けていればきっとやむなく起き上がるだろう。
さんざん貪られたが、事後、お約束のように大変丁寧に浴室でお世話をされたため、からだも髪もさらさら。あちこちぎしぎし痛むことを除けばちょっとハードなスポーツでもやったあとのように爽快である。こんな淫蕩な生活になれてきたのか、私も大概だなと実感する。
なんだ?と薄目を開けて少し微笑んで、ユリアスは言った。
そしてそのままゆっくりとさらにきちんと目を開けて、眩しそうに私を見上げる。肘をついて横になって、とてもリラックスした様子だ。
よし、いいタイミングだと私は確信し、かねてから誰かには聞いておきたかったことを切り出すことにした。
「……論功行賞って、もう終わった?」
「?……あらかた終わったが、まだ少し残ってる。上位の者だけが。……‘姫将軍’もまだだし」
はじめこそ意表を突かれたような表情だったけれど、最後はからかうような口調で一言、付け加えた。
彼はふんわり笑っているけれど私はそんな気にはなれない。
仰々しい名前はあまり好きではない。重苦しい。
「イヤね、その呼び名」
「女性らしくはないだろうが、まあそういうな。従軍した兵はもちろん、民も今やあんたのことを熱狂的に慕ってそう呼んでるらしい」
「嫌われるよりはいいだろうけれど」
勝手にまつり上げないでほしいと思う。
嘆息しつつ、私は枕をぎゅうむ、と抱き締めた。傍らのユリアスが、枕など抱かずに俺を抱け、と信じられないくらい恥ずかしいことを真顔で言っているのでスルーする。
私の話がしたいのではない。
「アルフのこと。ええと、リリー隊長のことなんだけれど」
「……ああ」
ユリアスの声は微妙なトーンだ。
けれど、私はあえてそこは気づかないふりで続けることにする。夫になる予定の男性とさんざんイチャコラしたあげく、ほぼマッパでいわゆるピロートークっぽいことをしながら他の男、それも夫候補でもなんでもない若い男の話をするなど論外かもしれないけれど、そうも言っていられないのだ。レオン様もオルギールも、下手をすると彼の話題には過剰反応(特にオルギールがひどいが)するので、ユリアスかシグルド様に話すのがまだマシなような気がしたから。そして、せっかくユリアスは三日も私とべったり一緒にいてくれるのだから、致すばかりではなく何か違う話をしたいものである。
「彼、怪我が治ったのよね?レオン様はそう言っていらした」
「完治と聞いている」
簡潔に、ユリアスは言った。
それだけでは素気ないと思ったのか、目元を緩めて言葉を添えた。
「投薬の甲斐があったな。何よりだ」
「彼の論功行賞はこれからでしょう?療養していたわけだし」
「ああ」
「いつ?」
「確か。……明後日だったかな」
牧月の五日だからなと彼は言った。
そして、柔らかく眇めていた暗緑色の目を少し強く光らせて私を見やる。
「気になるか?」
「もちろん」
しっかり、大きく頷いた。別に恥ずかしいことではないはずだ。
「作戦の立案、実行は私でも、忠実に動いてくれる兵士達がいてこそ。彼は役目以上のことをしてくれたし、私を守ってくれた」
「ふん、……なるほど」
曖昧に相槌を打ってから、ユリアスもようやく起き上がり、広い寝台の上を移動して羽織りを肩からひっかけた。
そしてそのまま寝台の背板に凭れかかる。
「シグルドも彼を評価していた。見どころのあるやつのようだな」
「そう。……だからね」
私は枕を抱いたまま膝行してユリアスのお隣に近づき、彼に並んで背板にからだを預ける。
すぐに腰に手が回されるけれど、このくらいのこと、もうすっかり慣れてしまった。
「出世、させてあげるのでしょう?」
「まあな」
「何か、与える役職は決まっているの?」
「……一応は」
ユリアスの返答は慎重なものだった。
公爵様方はあまり奥歯にものの挟まった話し方はしない。明快だ。答えられないことは今は話せない、とはっきり言って下さる。
だからユリアスの口ぶりには違和感があった。
「微妙な返答なのね」
どういう意味?と、抱かれた腰をもぎ放すことはせず、私は彼によりかかって本当のところを尋ねる。
「今、一応決まっているのは」
あんたに隠し事は無理だな、俺は。そう言いながらユリアスは肩をすくめた。
「エヴァンジェリスタ領内の砦の隊長だ。交通と軍事の要衝だ。階級も一気に佐官にまで上げる。彼が危篤だったとき、たしかそんな話をしたと思うが」
「まあね。で、その話立ち消えではなかったのね」
改めて聞くと微妙な人事だと思う。
今まで公都にいたひとがいくら要衝でも砦の隊長ってどうなんだろう。
「階級が上がるのであれば左遷とは言わないのだろうけれど、ちょっとどうかと思うな」
「だろうな。俺もそう思う」
ユリアスは私の腰を撫でながら苦笑した。
そして、とろりと甘さを含んだ流し目を私に向ける。
起き抜けのユリアスは緩いくせのある黒褐色の髪が乱れたままで、目の毒だ。色っぽい。
未明までさんざんヤった(というかヤられた)というのに不覚にもぞくりとする。
「レオンとオルギールはそうしろと言っている。レオンは筆頭公爵だし、従軍したオルギールもそれを強く推しているから決まりかけだ。だから‘一応は’と言ったんだ」
「……」
「彼らは本気で案じている。掌中の珠のあんたを口説くような男を傍に置くなど論外、と」
「それは」
言うかもしれない。というか、彼らなら、特にオルギールなら絶対に言いそう。
私を大切に想ってくれるからこそなのだろう。だから、何を言ってるのかと一喝する気にはなれない。
なれないけれど……
「俺もシグルドもその考えはよくわかる。反対するほどの理由はないんだ」
「じゃあ砦の隊長はほぼ決まり?」
「まあ。……ただ、言っただろう?グラディウスの論功行賞」
「彼の望みも聞いてみる、ってこと?」
「俺とシグルドは一応聞いてやれと言っている。彼のあんたへの思い入れは相当なものだ。かといって宴のときに見た様子からすればけしからん事態にはなるまい。砦などへはやらず、公都で、あんたの傍で役付きにしてもいいのではないかと俺は思う。命懸けであんたを守るだろうからな」
私は今度こそ言葉を失って俯いた。
階級だけ上げて砦へ行かせるというのはどうしても「追いやる」ように感じてしまう。けれど、公都に留め置いて私の傍らで働かせるのが彼にとっていいことなのだろうか?彼はひたむきに私のことを想ってくれている。そして私はそれに応えることは決してないだろうし、応える気はない。なのに、彼は私が四人の夫たちに囲まれるその傍らにいることが任務となる。それはとても残酷なことなのではないか。
本音を言えば、彼には傍にいて欲しい。気さくで少し荒っぽくて、でも優しいアルフは、元の世界の傭兵仲間と本当に似ていて、切なくなるほど懐かしくて好ましい。彼本人に対する感情だけではなくて、たぶん「市井の彼」という存在を、この世界では得難いものと感じているのかもしれないが。
「あんたはどうしたいんだ?」
ユリアスは私の腰を撫でながら静かに尋ねた。
「あんたが見出した男だ。姫将軍、の抜擢に応え、期待以上の働きをした。本来ならあんたが彼の処遇を決めてもいいようなものだが、一応、この件の決定権は三公爵にあるので」
「オルギールは?」
「あいつは発言は許されているが決定権はない。まあでも、強力な発言権だが」
「……そんな感じね」
オルギールの傲然とした態度を思い出す。さもありなん、という感じだ。
彼が発言を許されている時点で、決定に対する影響たるや容易く想像できる。
大人しく話を聞いている私のことを、気分を害したとでも思ったのだろうか。
正式に俺たちの妻になったらあんたも発言権のみならず、案件によっては決定権も同等になる。悪いな、と言って、ユリアスは私のつむじにくちづけを落した。
オルギールとにわか仕立てのお姫様の私とではわけが違う。
気分など全く悪くはないが、アルフの今後は気がかりだ。
「レオンもオルギールも、この件を話す相手としては不適格だからな」
ユリアスの声は半笑いになっている。
男同士、普段どんな話しぶりなのだろう。アルフのことになると、二人はやっぱりどこでも暴走するのだろうか。
「望みがあれば聞くぞ」
黙りこくった私をあやすように、私の腰を軽くぽんぽんと叩く。
思わずユリアスを見上げると、少しくしゃっと乱れた黒褐色の前髪からのぞく瞳は、糖蜜が零れ出そうなほど甘い。
「ユリアス、なんでそんなに優しいの?」
口をついてなんとも間の抜けたことを言ってしまった。
でも、本当にそう思う。
「アルフのけしからん武勇伝も知っているんでしょう?それでも、私が何か頼んだらレオン様やオルギールに働きかけてくれるの?」
「武勇伝はともかく。……俺はあんたの頼み事を聞いてやりたいんだ」
はい、また来ました。ユリアスの極甘発言。
不意打ちに砂糖を吐きつつ目を逸らそうとしたけれど、きゅ、とより強く引き寄せられてしまった。
「レオンもオルギールもシグルドも。いつも言ってる。あんたは何も欲しがらない、望まない、と。だからせいぜいこちらで考えて贈るしかないんだが」
浴びるほど豪奢な贈り物を与えられ、身が持たないほど溺愛されて、快適な衣食住が保証されて、それ以上何を望めばいいのか。
「いや、たまには贈ること自体を中断頂いて構いませんよ」
「それはならん。どんなに多忙でもあんたのことを想っているとわかってほしいのだから、せめて形にしなくては」
「ちょ、っとユリアス、甘っ……」
嬉しいけれど恥ずかしいしさっきから甘すぎだし目を白黒させつつ、私は急いで思考をフル回転させた。
ユリアスひとりが決定するわけではなくても、伝えておくべきだろう。彼をどうしたいか。
砦?私の傍?
……いや、そもそも「彼をどうする」なんておかしい。彼の人生なのに。それが間違ってないか。
わかった、と思った。
彼を手駒のように考えること自体、間違っている。彼のためを思うなら、そうではなくて。
「……彼の希望を叶えてあげて」
迷いなく、クリアーになった思考と同時に紡がれる自分の言葉は、我ながら驚くほど明快だった。
そうだ。それが一番いい。
本当に、私にはわからない。どちらがいいのか、なんて未来にならないとわからない。たぶん、彼自身にだって。だったら、彼自身が未来を見越して自分で選べばいい。
ならば私のできることも見えてくる。せっかくのグラディウスの論功行賞。レオン様やオルギールが反対したとしても、最大限、アルフの希望を聞いてあげて欲しい。私はその口添えに回ればいい。勿論、法外な要求をしてきたら話は別だが、たぶんそんなことにはならない。
「ね、ユリアス」
私は枕を抱えたまま、ユリアスに体当たりをした。というか、勢いよく向きなおったら体当たりになってしまったというほうが正しい。
ユリアスは一瞬目を見開いたが、そのまま後に続く私の言葉を待ってくれているようだ。
「彼の希望を聞いてあげて。叶えられるならそうしてあげて。彼は自分で考えて自分を変えた。そして着実に能力を伸ばしている。実際、戦場での勘もいいし、自分で望む任務ならさらに強力な武官になる。砦でも私の傍でも何でもいい。もしも彼が希望を言ったらそのときは」
「了解、姫君。しかと心得た」
皆まで言わせず発言を遮ったユリアスは、口調こそおどけたものだったけれど、その目は真剣だった。
そして、私はうっかりとその瞳の色の意味を計り損ねたのだ。
「結果はどうなるかわからんが、口添えしよう。彼自身の意向を聞いて決定するようにと」
「ありがとう、ユリアス」
私は浮かれ気味にユリアスの首に齧りつき、ユリアスの手が私のからだに回される。
軽いハグを、と思ったときにはもう遅く、抱っこしていた枕を取り上げられ、ぞんざいに着ていた透け透け寝衣を剥ぎ取られ、組み敷かれた。
「!?ちょっと待って、ユリア、んむ」
脳天気にぱっかりと開けた私の口をユリアスのそれが覆う。ダイレクトに一気に喉奥まで舌が突っ込まれ、咽そうになる前に水替わりに飲ませるためか、ユリアスの唾液が流し込まれる。
何度か飲み込まされて咽こむ恐れはなくなったが、咥内を弄り舐め解く濃密な舌の動きに、自分の喘ぎ声が漏れ始めた頃、ユリアスはようやく顔を上げた。
「……なんかもやもやする」
ひとしきり私の唇を貪った後、唾液に濡れて光る唇を舐めながらユリアスは言った。
無いよりマシ、だった私の寝衣はくしゃくしゃにして放り捨てられ、彼自身が羽織っていたものもさっさと脱ぎ捨てたらしい。
裸の胸が彼の引き締まった胸板に押しつぶされて少し痛い。
「頼み事をきいてやって、喜ぶリヴェアの顔も見たいが。……他の男のことを、というのも複雑だな」
それはそうだろう。我ながらどうかと思うのだから。
でも、
「ユリアスの言う通り。ほんと、失礼だと思うけれど怒らないで」
「怒ってはいない」
「じゃあもう」
起きましょう、と言いかけたその時、少し身を起こしたユリアスが、私の胸に手をかけた。
先端をつままれ、思わず息を呑む。
「ユリアス……!」
「褒美をくれ、リヴェア」
ユリアスは人の悪い笑みを浮かべながら、掴んだ胸にゆっくりと顔を寄せてゆく。
ぱらりと落ちたユリアスの髪が肌に触れ、そんなわずかな刺激にすら煽られ、ぴくりと反応してしまう。
「こんなにも姫、あんたを愛しているのに、他の男のことで頼みを聞いてやるなど。俺はものすごく優しいと思わないか?」
「あ、ああん、ユリアス、……」
イヤらしい声が漏れてしまう。確かにユリアスは優しいかもしれない。でも褒美って何。もう起きようとしていたのに、またこのまま。
ユリアスの舌が胸の先端を這いまわる。ゆっくりと緩急をつけて、立ちあがる粒を右に左に倒したり上から押し潰したり。やがてちゅうちゅうと音をたてて強く吸われる。もう片方の粒はユリアスの指で挟まれ、擦られ、引っかかれて、感じすぎてかちかちに硬くなってしまっている。
もとより起きて何をするという予定などはない。
だから私はユリアスの巧妙なお胸責めにいともたやすく陥落してしまい、彼は言葉どおりたっぷりと「褒美」を貪ったのだった。
21
お気に入りに追加
6,156
あなたにおすすめの小説
地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~
あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
最愛の番~300年後の未来は一妻多夫の逆ハーレム!!? イケメン旦那様たちに溺愛されまくる~
ちえり
恋愛
幼い頃から可愛い幼馴染と比較されてきて、自分に自信がない高坂 栞(コウサカシオリ)17歳。
ある日、学校帰りに事故に巻き込まれ目が覚めると300年後の時が経ち、女性だけ死に至る病の流行や、年々女子の出生率の低下で女は2割ほどしか存在しない世界になっていた。
一妻多夫が認められ、女性はフェロモンだして男性を虜にするのだが、栞のフェロモンは世の男性を虜にできるほどの力を持つ『α+』(アルファプラス)に認定されてイケメン達が栞に番を結んでもらおうと近寄ってくる。
目が覚めたばかりなのに、旦那候補が5人もいて初めて会うのに溺愛されまくる。さらに、自分と番になりたい男性がまだまだいっぱいいるの!!?
「恋愛経験0の私にはイケメンに愛されるなんてハードすぎるよ~」
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
【R18】人気AV嬢だった私は乙ゲーのヒロインに転生したので、攻略キャラを全員美味しくいただくことにしました♪
奏音 美都
恋愛
「レイラちゃん、おつかれさまぁ。今日もよかったよ」
「おつかれさまでーす。シャワー浴びますね」
AV女優の私は、仕事を終えてシャワーを浴びてたんだけど、石鹸に滑って転んで頭を打って失神し……なぜか、乙女ゲームの世界に転生してた。
そこで、可愛くて美味しそうなDKたちに出会うんだけど、この乙ゲーって全対象年齢なのよね。
でも、誘惑に抗えるわけないでしょっ!
全員美味しくいただいちゃいまーす。
ヤンデレ義父に執着されている娘の話
アオ
恋愛
美少女に転生した主人公が義父に執着、溺愛されつつ執着させていることに気が付かない話。
色々拗らせてます。
前世の2人という話はメリバ。
バッドエンド苦手な方は閲覧注意です。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。