溺愛三公爵と氷の騎士 異世界で目覚めたらマッパでした

あこや(亜胡夜カイ)

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8.-19

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 私の寝室には、レオン様が調合した香がほんのりと焚き染められている。

 よくわからないがレオン様が「これは君の香りだ」と言い張るものなので、人外の嗅覚のレオン様が気に入っているならそれが何よりだから焚いてもらっている。
 
 私は慣れっこになっている、というよりむしろ「自分の香りそのもの」らしいので気にも留めないのだが、私を抱きしめ、私の寝台に身を横たえるオルギールは、この部屋の香りは、と不意に呟いた。

 ──さっきからずっと、私のからだ全て、私自身では見ることができないところまで全てを視線で犯しながら、舌を這わせている。

 ちいさな呟きだけでも十分過ぎる刺激だ。大げさなほどに体が揺れてしまう。

 「あなたそのものですね、リヴェア……まるであなたに包まれているような」
 「オル、ギー、ル」

 いつもより熱っぽさのある声とはいえ、よくもそんなに普通に話ができるものだ。
 私は、喘ぐか、彼の名を呼ぶのがやっとだというのに。

 それよりも、早く欲しくて苦しい。
 オルギールの背に私から手を回して引き寄せた時、彼は、そんなことをするのは初めてですねとそれは喜んで、食べつくされるのではないか、という激しさで全身を舐め回したのだけれど、それでちょっと落ち着いたのかいっこうに先へ進まない。艶めかしい、腰にくるテノールで淫らなことを囁きかけながら触れたり舐めたり噛んだりを、焦らすような優しさで続けているのだ。意地悪されているのだろうか。

 「ああ、ん!」

 また、はしたなく声を上げてしまった。
 ちょっとだけ、オルギールの指に力が込められたのだ。
 これ以上できないほど開脚させられ、肉襞を拡げられて、その中に差し込まれた指が強めに膣壁を擦り、それにありえないくらい素直にからだが反応する。
 じゅわ、と自分の内側から熱いものが溢れて、オルギールの長い指が奏でる水音が、さらに高まる。

 「部屋の香りも、あなたのここの香りも、なんて……」

 陶然とした声は最後まで言葉を紡ぐことはなく、オルギールの指がまたゆっくりと蜜壺をかき混ぜ、勃ちあがった粒にねっとりと舌があてがわれ、舐め上げる。
 
 私の宝石。私の美しい赤珊瑚。

 卑猥な言葉とともに、充血しているだろう敏感な粒を口に含み、音をたててしゃぶられる。

 「やああああ!!」

 ぷるぷるっ!と全身が震え、またイってしまう。

 「や、いや、オルギール、」

 イくと同時に指が抜かれ、かわりに差し込まれた舌がひくつくからだの動きにシンクロさせるように小刻みに動かされて、にちゃにちゃと音をたてた。

 恥かしくて気持ちよくて物足りなくて。
 頭の中がぐちゃぐちゃになって、わけのわからない涙が溢れてくる。
 どうして、こんなことばかり。

 「いや、やだ、オルギール、きらい、こんなの、きらい」
 「リヴェア?」

 仰向けで開脚させられたまま、こどもが駄々をこねるように頭を左右に振っていた私は、だんだんマジ泣きのようになってしまう。
 
 気持ちいいだけじゃいやなのに。もっと、もっと。

 「リア?どうしました?」

 私の足の間からオルギールは顔を上げ、濡れて光る形の良い唇をひと舐めすると、からだをずらして鍛えられた胸の中に私をすっぽりと抱き込んでくれた。
 えぐえぐとしゃくりあげる私の涙を吸いながらあやすように頬を撫でる。

 甘やかされるのは好き。優しいオルギールの破壊力は驚異的だ。でも優しいばかりじゃいや。足りない。

 「私の姫君。泣かないで」

 言葉も仕草も糖蜜のように甘いけれど、甘いだけなんて求めていない。なぜ、それがわかってくれないのだろう? やはり何か、意地悪をされている?

 オルギールは辛抱強く問いかけた。

 「こうされるのがきらいでしたか?それとも私のことがきらい?」
 「きらい、オルギール!!」

 私は錯乱したかのように喚いた。
 涙でかすむ目を凝らせば、氷と称されるオルギールの蕩けるような甘い瞳に泣き濡れた自分が映っている。

 「オルギールの意地悪!どうして、どうして、もっと」
 「もっと……?」
 「もっとちゃんと可愛がってくれないの!?」

 正気の私なら絶対に言えない台詞。
 でも、この時の私は必死だった。

 ……そう。オルギールの変化に気づかないほどに。

 「全部オルギールのものにする、って。壊してしまう、って言ってたのに!!」
 「リヴェア様」
 「私だけ、私ばかり気持ちよくさせられて!オルギールだって」
 「リヴェア。……リア」

 声が変わった。
 オルギールの顔つきも。私の頬を撫でていた手が、私の顎を捉えて上向かされる。
 涙が引っ込んだ。取り乱した自分の口も引き結ぶ。

 「オルギール。……」
 「あなたを壊してしまいそうだから、堪えておりましたのに。逸る自分を抑えようと」

 うそ寒くなるほど静かな声で、オルギールは言った。   
 オルギールの銀色の髪がさらさらと、まるで私の裸の肩を愛撫するかのように零れ落ちてゆく。
 顎を強く掴まれて、ものが言えない。

 「先ほどの続きをあなたの可愛らしい口から聞きたいものですが。……今は時間が惜しい」

 オルギールは悪魔のように禍々しい、婀娜な笑みを浮かべた。

 「後悔なさらないように、リア」
 「ふむ、んん!!」

 後悔って、という私の言葉はオルギールの口の中に消えた。
 今までのやわらかな穏やかさに満ちた時間が嘘のように、銀色の獣に喰い荒らされてゆく。


 
 くちづけだけで絶頂するほど咥内を暴かれ、大きな手は指の痕がつくほど強く、私の胸を揉み、その先端を捻り上げる。
 さっきから長時間にわたって愛撫され続けた私のからだは、わずかな惧れも羞恥もすべて快楽に変換して乱れ、のたうつ。
 くちづけから解放された私はひたすら喘ぎ、悦びの声だけを上げ続ける。

 掴み上げた私の胸を、オルギールが口いっぱいに頬張り、しゃぶりつくす。
 ツンと尖る先端を、容赦なく食み、歯で扱く。食い千切られるかと思うほどの力。

 なぜだろう。好きだと自覚したから?夫と呼んでいいと、安堵したから?
 痛いのに、気持ちがいい。嬉しい。

 オルギール、とうわごとのように口走るたびに、愛撫の手も、唇も、舌も、力を増す。
 胸を味わいながら、柔襞をかき回しながら、彼も、リヴェア、リア、と応えてくれる。

 やがて、ぐいと片手を掴まれ、引き寄せられて、オルギール自身を握らされた。
 その熱さ、硬さ、長大さ。私の手は決して小さくはないのに、とても片手の指だけで一周させられないそれに本能的に怯え、思わず引っ込めようとしたのに、手を重ねてさらに強く握らされる。

 「私を覚えて、リア」

 先走りを全体にまぶすように私の手を使って扱き上げながら、まだ一度も挿入されていないにもかかわらずびっしょりと濡れそぼった私の蜜口に、オルギールはそれをあてがった。
 ぬちぬちと襞に沿って前後に動かされ、焦れた私はあられもなく腰を揺らめかせてしまう。
 可愛いですねと満足そうに彼が言う。

 「全部差し上げますから。……受け取ってください」
 
 ズン!と灼熱の昂りが一気に埋め込まれた。
 
 「ああああああああああああ!!」
 「っ、く、……リア、」

 抑えきれない大きな声を上げてしまう。
 そして、私の上のオルギールは、銀色の髪を乱し、優美な眉を顰め、見たこともない余裕のなさと艶に満ちた表情(かお)を見せている。

 欲しくて恋しくて焦らされすぎた私のそこは、挿入だけで昇りつめてしまった。
 ひくひくとうねり、収縮を繰り返し、私の胎内に違う生き物が住んでいるようだ。

 肩で息をしていると、オルギールは緩やかに笑みを浮かべた。
 そして、私の腰を抱え上げ、ゆっくりと律動を開始する。
 まだ震える私のそこをじわじわと突かれ、自分のものとも思えない、鼻にかかった甘い声を漏らしてしまう。
 
 「欲しかった?リア」

 こく、と私は頷く。まともなことは言えないけれど、頷くくらいできるから。

 「私もですよ。……いえ、私のほうがずっとあなたが欲しかった」
 「ああ!あああ!!」

 だんだん、オルギールの動きが速くなり、最奥に向かって力強く腰が叩きつけられる。
 蜜が攪拌され、泡立つ水音とともに、打ち付けられて触れ合う肌の音が響く。

 「会った時から、ずっとあなたが。……あなたの全てが欲しかった。抱きたかった」
 「オル、ギー、ル!!」

 あまりの勢いにからだがずり上がりそうになるのを、オルギールの手が私の胸を掴み、お尻を掴んで引き寄せて阻止する。

 何も考えられない。気持ちがいい。よすぎて、怖いくらいに。
 与えられる刺激に全身を委ね、オルギールの甘美な囁きを聞きながら嬌声を上げ続ける。

 「私のすべてはあなたのもの。すべて、差し上げます。……こころも、命も。何もかも」
 
 抱き起され、貫かれたまま向かい合わせに抱きしめられた。
 自重がかかり、さらに下からも激しく突き上げられ、電流のように走る快感に視界が白くなる。
 
 オルギールの息もからだも熱い。触れ合ったところが溶けそうなほどに。胎内を犯す彼自身は、時間の経過とともにさらに硬く、凶暴に、勢いを増してゆく。

 もう、イって。イかせて。

 ……どのくらいそうしていたのか。私は何度もお願いしたのに、抽送は止む気配がない。
 
 縋るような気持ちで彼に目を向ければ、私の胸の尖りをしゃぶりながら、ふふ、とオルギールは笑みを零した。

 「ちゃんと可愛がりたいのですよ、リア。……姫君のお望みのとおりに」
 「はあああああん!!」

 ぐちゃ!と、特別大きな、耳を覆いたくなるようないやらしい水音とともに、オルギールは私の腰を力いっぱい引き寄せ、押し回し、抉りたてた。

 私だけ昇りつめ、彼はまだその気配は微塵もない。

 「姫君、怖がらないで。……夜明けには休ませて差し上げますから」

 ……彼が部屋に来たのはまだ日が暮れたばかり。宵の口だったはず。

 オルギールに求められるまま、両手両膝をつき、腰を高く上げて四つ足の獣の姿勢をとらされながら、私は明け方まで続く快楽を想像して身を震わせた。
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