溺愛三公爵と氷の騎士、と私。

あこや(亜胡夜カイ)

文字の大きさ
37 / 64

そしてそれは封印された。~姫将軍の熱血指導~5.

しおりを挟む
 口移しで含まされた水がとろりと口腔を満たす感触に、リヴェアは目を覚ました。
 
 むせないようにと気遣われたのだろう、慎重にわずかずつ与えられた水はそれこそまさに「誘い水」になって、もっと欲しいと口を開けると、言葉はなくともすぐさま察知した夫の唇(恐らく感触からレオン様だろう、と考えた)がもう一度押し当てられ、先ほどよりも多めの水が喉を通過する。

 ゆっくりと嚥下して、リヴェアは小さく息を吐いた。

 少しの間、意識を飛ばしていたらしい。
 少しの間、というのは、からだも髪もまだじっとりと汗ばんでいるからだ。

 いつもなら行為のあとのリヴェアを(気絶しているしていないに関わらず)どの夫たちも喜んで世話をする。からだのすみずみまで清め、髪を洗ってしっかりと水気を取って乾かして。「どうせなら完璧にお世話してね」とリヴェアが教えたので、最近などは顔に化粧水まで塗ってくれるようになった。

 で、今はそうではなく。
 いちおう、もろもろに塗れたからだは拭ってあるようだが、さっぱり感がない。
 
 (……まずお風呂に入ろう)

 思いついたと同時に跳ね起きようとして。

 「!……ちょ、っと」

 固まった。
 
 「──リア。お風呂なら私があとで入れて差し上げると言ったでしょう?」

 優しいテノールとともに肩口に置かれた手によって、一度起き上がりかけたからだはもう一度寝台に引き戻された。
 そのまま大きなひんやりとした手は腰に回り、しっかりと固定される。
 口調は柔らかいが、放すつもりはないようだ。
 腕の縛めは解かれていて、リヴェアは安堵した。
 行為の際に縛られることは初めてではないにせよ、さっきの縛り方は今までとは違うと感じている。
 情事のスパイスとしてではなく、本当に抵抗を封じるためのものだったから。

 (なぜだろう。なぜ、怒らせた?)

 そう。それを知りたい。
 きちんと話さなければ。そして、話を聞かなければ。
 暴力的なまでの激しいくちづけのあと、話をしようとしたら裸に剥かれてあんあん言わされたのだ(喉が枯れるほど喘いだのに、あれでまだ挿入をしていないことを思い出してリヴェアは愕然とした)。

 自分は真面目に仕事をしていただけだ。
 どう考えてみても、隊員の前から堂々とかっさらわれくちづけのまま居住域へ連れ込まれる理由がわからない。理不尽過ぎる。
 連れ込まれて何が起こっているか、城中の者にバレバレだと思うと恥ずかしくて逃げ出したくなる。

 リヴェアはブンブン頭を振った。
 そして、大きく深呼吸する。レオン様、オルギール。えっちで俺様な二人に対峙するのだ。
 
 「──レオン様」
 「──リーヴァ」

 被ってしまった。
 痺れるほどの美声に身震いする。
 眼前に影がさして思わず目をつぶると、柔らかく瞼にくちづけられた。

 「レオン様、オルギール……」

 馴染んだ肌の感触。温もりに不覚にもほっこりしそうになる。

 が、それはならん、と、リヴェアは土俵際で持ち直した。何を寝ぼけているのかこの不届き者!とたるんだ自分を叱咤する。とりあえず二人の名をぽやんと呼んではみたものの、今ここに至るまでの理不尽なあれこれを思い出すと到底甘える気にはならない。なってはいけない。

 (スイッチの入った理由を聞かなくちゃ)

 リヴェアは目を見開き、完全に覚醒した。

 覚醒のついでに起き上がりたかったのだけれど、左右から強力な腕に抱え込まれていて、身を起こすどころかどちらかに寝返りもできず、首を捩じって顔の向きを変えるのがやっとという有様。
 無理にどちらかを向いても、後頭部側に置かれた夫が「こちらにも顔を見せて」と騒ぐので、リヴェアは
 しかたなく上を向いたまま、

 「──レオン様、オルギール」

 今度はちゃんと毅然とした声を出した。

 返事の代わりのように、二つの大きな手が腰周りをそっと撫でる。 
 その動作に色めいたものは感じなかったので、リヴェアは内心安堵しつつ、けれど声だけは厳しくしようと心がけて先を続けることにした。

 「仕事中だったんです。それはもう真剣に。どうしてこんなことを?」
 「こんなこととは?」
 「ひゃう!」

 皮肉っぽい応えとともに、ふう、と耳孔に息を吹きかけられた。
 
 もともと感じやすいし、意識が飛ぶほど二人がかりで愛撫されて、全身が敏感になっている。
 からだがぞわぞわしたし、もっと言えばからだの中もぞわぞわしたが、リヴェアは思考と生体反応を切り離すことに決めた。

 こころは熱く、頭は冷静に。
 からだは。……どうでもいい、この際。

 「レオン様、静かに、大人しく、茶化さずにお話をしたいのです」
 「……わかった」
 
 本気はちゃんと伝わるものである。
 レオンは短く応じた。

 「オルギール、あなたもね」
 「……わかりました」

 オルギールも大人しく応じた。
 レオンと足並みをそろえることにしたのだろう。

 いい心がけである。

 リヴェアは咳払いした。
 勿体ぶっているわけではないがなんとなくそんな気分だったのだ。
 もっとも、全員マッパなので微妙な光景ではあるのだが。

 「レオン様、オルギール。私は怒っているの」
 「そのようだな」
 「見ればわかりますよ」

 人を食ったような返事に聞こえなくもないが、二人はこれが通常運転である。
 
 「その通り。怒っています。そしてとても心外です」

 リヴェアにとっても二人の反応は突っ込むポイントではなかったらしく、素通りして大真面目に言った。

 「実技の鍛錬です。それも体術の。私の一番の得意分野。親衛隊員になるくらいの選りすぐりのひとたちにぜひ吸収してもらいたいの。もちろん、座学などありえない。実地で」
 「それはわかっている」
 「わかりますよ、そこまでは」

 それ「は」って。「そこまでは」って。
 引っかかりを覚えたが、些末なことは気にしないで話を進めるのがよさそうだ。

 「全員、一対一では時間的に無理だから、前に一人、二人出てきてもらっていたの。私の前で組ませることもできるし、ちょっと皆より上達したら彼らを介して指導もできるし」
 「それであの男たちですか」
 「そうよ、オルギール。リリー隊長とガストン・ニジェール。それが何か?」

 挑戦的にリヴェアは言った。
 無表情なりに、オルギールの声音でご機嫌の好し悪しなどすぐにわかる。
 親衛隊の選考はオルギールと三公爵全てがしっかりと吟味した。
 リヴェアの独断ではない。すなわち、どの隊員も夫たちのセレクトに引っ掛かった者であるわけで、隊員についてあれこれ言うことは自分の選択眼に唾を吐くのと同じことである。

 「リリー隊長は言うまでもなく皆よりずっと抜きんでているわ。私と初めて出会ったとき以降、自主的に訓練しているそうよ」

 上昇志向がすごいのね、とリヴェアはにこやかに言ったが、オルギールは無言のまま、リヴェアの腰を抱く手にわずかに力を込めた。

 リヴェアを連れて城内を巡ったあの日。あの男リリー隊長はリヴェアと出会ったのだ。面白くもない記憶である。

 上昇志向?当たり前だ。身の程知らずにもリアに懸想しているのだから。自分たちという夫がいても。
 問題はあの男だけじゃない。

 また一名。下手をするとリアにたぶらかされた男がいるかもしれない。
 
 「……リア。ガストンという男は?」

 オルギールは先を促した。

 レオンがわずかに目を見開き、リヴェアを挟んで向こう側のオルギールに視線を向ける。
 顔も声も人とのかかわり全て。「氷の騎士」の二つ名のとおりだったオルギールだが、リヴェアのせいでずいぶんと表情豊かになったものだと思う。九割がた、他人から見れば無表情にしか見えないのだろうが。

 「ガストン・ニジェール。彼をどうして選んだのです?」
 「やる気があって熱心だからよ」

 当然じゃないとリヴェアは言った。

 「教えてほしいと言うだけあってスジがいいの。飲み込みが早くて勘がいいというのかな。教え甲斐があるわ」
 「ずいぶん、買っているようだな」
 「ええ、レオン様」

 基本、仕事人間のリヴェアはノリノリの鍛錬の光景を思い出してご機嫌である。

 「もちろん、手加減はある程度していますけれどね。大ケガさせちゃいけないから。でも、あんまり熱心だからちょっと手加減度合を緩めてみたんです」
 「……どんなふうに?」
 「突きとか蹴りとか払いとか締め技とかさっきみたいにノシてやったりとか」

 うふふ、などとリヴェアは言っているが、なかなか物騒な内容である。
 そして、夫たちにとっては話は核心に迫りつつあった。
 
 リヴェアの技をかけられたら痣だらけ、生傷も絶えないだろう。
 にもかかわらずあの目。あの熱意。
 馬乗りになったリヴェアに「お疲れ様!」と言われた後のあの顔。

 よろしくない。
 よろしくありませんね。

 リヴェアの頭ごしに、レオンとオルギールは視線を絡ませ、軽く首を横に振った。

 「──彼ね、今日最後にちょっとキレて本気を出してきたけれど、いい傾向だわ、とにかく物怖じしないで食いついてくるの。みんな不甲斐ないのに」
 「不甲斐ないのか、それは問題だな」
 「本当にそうですわ!組打ちの相手をさせようとしても彼とアルフ以外はだめなんです。すぐ赤くなったりうつむいたり。ちょっと無理ですとか言ったり。男たるもの、軽々しく無理なんて言っちゃダメ」

 リヴェアは力説しているが、夫たちの表情が見えていたら口を噤んでいただろう。

 赤くなる?ちょっと無理?
 なんだその反応は?

 「その点、ガストンはね。御方様に追いつきたい、追い越したいと言ってはばからないし、やたらに恐れ入ったりしないし、無礼じゃない程度にふてぶてしいところが好感度マルだわ」
 「……好感度」
 「……マル、か」
 「彼、チャラい感じで私としてはちょっとだけ苦手、っていうか扱いづらい部下、って感じだったのだけれど、見た目で判断してはいけないのね。こうやってかかわってみてよかったわ。これからもこうやって訓練を続けていたら隊員個人のことがもっともっとわかって知り合えていいかも……って、あれ?」
 「リア」
 「リーヴァ」

 腰を抱いていた二人が音もなく身を起こし、それぞれの配置についた。
 レオンはリヴェアの頭側へ。オルギールは足元へ。
 腰から手は離れたが両手首と両足の自由がきかない。
 
 なぜ!?どうしてまたスイッチが入った?

 「あの!ね、ちょっとお二人とも」
 「リーヴァ。俺たちについて怒ってる、という話だったはずだが?」
 「ずいぶんとガストンをお気に召したようですね?」
 「そう、いえば」

 話がいつの間にかガストンのことになっていた。
 私、怒っています!からスタートしたのに。

 美しくも獰猛な肉食獣の微笑をうかべて、レオンはリヴェアの顔を覗きこんだ。
 腰にあったはずの手は器用に片手だけでリヴェアの両手首を捉えている。
 オルギールの顔には笑みすらなく、久々に室温が下がるほどの冷気を放出しつつ、リヴェアの両足をまとめて抱き込んでいる。
 
 きわめて危険な体勢と言える。

 リヴェアは夫たちを糾弾するつもりだったのに、その怒りはどこへやら、彼女を溺愛する夫たちの横で(マッパであるからいわばピロートークである)あろうことか他の男性をほめちぎる、という失態を犯したのである。好感度マル、とまで言ってしまったのである。

 「俺が君以外の女をほめたり好感度が高いといったりしたことがあったかな?」
 「いえ、そんなことは。……それに私、なにも好感度が高いと言った覚えは」
 「好感度マル、も高い、も同じ意味です」

 足元からオルギールが冷静に指摘した。

 好感度、が逆鱗に触れたらしいと遅ればせながらリヴェアは思い至り、青ざめる。
 夫たちの怒りの本質はそれだけではないのだが、とんちんかんなリヴェアにはその程度しか理解できない。
 
 「ごめんなさいレオン様、ごめんなさいオルギール」

 ごめんなさいと何度も言ってみたが、気持ちがこもっていないと却下された。

 「リヴェア。いつもいつも、言っているが(そんなに繰り返さないでよとこの期に及んでもまだ、リヴェアは少々反抗的に考えた)、君は自分に向けられる男からの視線と感情について認識が足りない。というより、認識が欠落している」
 「けつらく、って、そこまでおっしゃらなくたって」

 うっかり反論しそうになってあわてて口を噤んだものの、後の祭りである。鋭い金色の瞳を向けられ、その迫力に目を逸らせてしまう。
 そして顔を背けたその先に、今度は人外の美貌が待ち構えていて、その紫色の視線の強さに狼狽えた。

 「リヴェア様。リア。……いつもいつもいつもいつも(一回レオン様より増えた、とリヴェアはけっこう冷静に考えた)、私が申しあげておりますのに。自覚をなさいませと」
 「聞いてる」
 「聞き流している、が正しいでしょう」

 オルギールは容赦なく断罪した。

 「胸に手を当てて思い出して頂きたいものです」
 「あのう、じゃ、手を離して、……あ!」

 俺が代わりに当ててやろうか。

 皮肉たっぷりの台詞ともに、レオンは空いているほうの手でリヴェアのゆたかな胸を覆った。
しおりを挟む
感想 83

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~

cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。 同棲はかれこれもう7年目。 お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。 合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。 焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。 何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。 美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。 私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな? そしてわたしの30歳の誕生日。 「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」 「なに言ってるの?」 優しかったはずの隼人が豹変。 「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」 彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。 「絶対に逃がさないよ?」

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

処理中です...