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◆in the days before
第1話「見参」【挿絵】
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”クーリルの戦いは、私の戦歴でももっとも厳しいもののひとつだった。
生き残れた理由はいつもと変わらない。私が人に恵まれたから。ただそれだけである”
南部隼人の手記より
Starring:南部隼人
〝疾風迅雷〟――稲光を纏った突風は、かまいたちのように襲撃者を切り裂いた。
8本の矢は神速をもって遥か下方に降り注ぐ。
爆撃機を守ろうと進路上に割って入るのは、24機のP-51〔ムスタング〕戦闘機。爆撃機の外周ではなく上空で待機する位置取りはセオリー通り。
が、遅過ぎる。囮に対する警戒もおざなりだ。
一見頭を押さえられたように見えるが、こちらはわざとやっているのだ。
無理もないかも知れない。
彼らは高性能の二段式過給機を持つ愛機が、こちらよりも高高度を得意として当然と考えている筈だ。
こちらが更に高性能なハイブリット式過給機を備えているなど想像もしていまい。
双頭の竜を鋼翼に描いた戦鳥たちは、飛び込んできた〔ムスタング〕を軽くやり過ごし、そのままドッグファイトを開始する。
プロペラブレードが大気を切り裂き、ジュラルミンの躰を前へ前へと送り出す。
双方はもつれあうように乱戦となった。
格闘戦は数の優位を活かしにくく、技量差も出やすい。〔ムスタング〕の武器である高速性能より、適切な連携と機体の俊敏さが物を言う。
彼らが駆る鋼翼の名は〔疾風〕および〔紫電改〕。一撃離脱、格闘戦の双方をこなせる万能の最新鋭戦闘機だ。
前世のコミックなら、器用貧乏な万能型は一点突破型に敗れたろう。
だが器用貧乏と言う事は柔軟性に富み、相手の弱点を突きやすいと言う事だ。
〔ムスタング〕はライズ世界最速クラスを誇り、格闘戦もそこそここなす戦闘機ではある。それでも日本戦闘機との旋回戦は分が悪い。
急降下して逃げれば反撃の目はある。それは護衛対象の爆撃機を見捨てる事を意味するが。
逃げるか? 戦うか? コンマ1秒を争う空戦で迷いは傷口を広げる。
格下か少数の敵ばかりを相手にしていた彼らには、瞬時に判断するだけの修羅場は踏んでいない。
『早瀬少尉、右後方に注意しろ。アレクセイ軍曹、僚機と離れ過ぎだ』
特定の敵に仕掛けず、敵中を駆け回りながら指示を出してゆく〔疾風〕があった。
南部隼人中尉。
分隊のナンバー2で、潜った実戦は部隊でもトップクラスだろう。
そんな彼だが、自分が星を挙げる事は二の次である。後続の双発戦闘機が爆撃機を排除するまで敵を拘束する。それを達成すれば勝ちなのだ。
それに、護衛機は十分に引きつけた。あとは本命の部隊が爆撃機を蹴散らしてくれる。
何しろ、率いているのは彼なのだから。
〔ムスタング〕が離れて護衛機が薄くなった爆撃機が、突然炎を吐き出した。
隼人が指揮を執るのは囮。本命はあの飛行機乗りだ。
逆落としに戦場を走り抜けていったのは、黄色いラインがペイントされた〔紫電改〕。
他の機体と異なり、縦長の新型プロペラと視界の良いバブルキャノピーを取り付けた専用機だ。
そのパイロットこそ、我が分隊のリーダー菅野直大尉。
隼人が前世で憧れ、自分を重ねた伝説のエースである。
続く2番機も攻撃成功。撃墜には至らないが、爆撃機はゆっくりと速度を落としてゆく。
3番機、4番機の攻撃は命中しなかったが、予想外の攻撃に編隊は乱れる。
日本製戦闘機は高高度性能が貧弱。それがこの異世界ライズにおいても常識だった。
飛び交う新鋭機たちは違う。ターボチャージャーの威力は、軽量な機体に駿馬のごとき心臓を与えた。
鈍重な〔B-17〕爆撃機を頭上から攻撃するなど、容易い事だ。
自分の戦いは彼と違って華々しいとは言えない。だがそれでいい。
フォローに徹することで戦死者を減らす。隼人と〔疾風〕はそのためにいる。
華々しい戦いは菅野のような天才に任せればいい。
何機かの〔ムスタング〕が反転し、爆撃機を救援に向かう。
だが、高度を失っていない敵を見逃したのは失点だった。隼人は格闘戦に参加せず、指揮に徹しつつこの機をうかがっていたのだ。
スロットルを押し込んでエンジンを回し、緊急出力を作動させ強制冷却を行う。オーバーヒートを無視できるフル回転で、〔誉〕エンジンは最大スペックを発揮する。
緊急出力はエンジンに冷却剤やガスを注入して強制的なパワーアップを行うシステムだが、重いタンクを追加装備しなければならない。僅か10分のブーストを行うために基本性能が落ちるのだ。
本末転倒の装置だとも隼人は思うが、載せる以上は使わせてもらう。
背中を見せた戦闘機は餌食以外の何物でもない。
編隊は左右に分かれてブレイクするが、もう遅い。
先頭を行く隊長機に狙いを定め、こちらも新型のジャイロ式照準器を覗き込む。
隊長の責任感だろう。この期に及んで急降下ではなく旋回を選んだのは致命傷だった。
敵機の進路上に、発射ボタンを押し込む。
ドドッ! ドドドッ! と言う轟音と共に両翼の機関砲から曳光弾が前方に伸びて行き――。
命中した1発の砲弾は、敵機の周囲に突然展開した光の壁によって逸らされ、明後日の方向へと流れていった。
(障壁魔法か! だが!)
隼人は体勢を維持したまま、もう一度トリガーを押し込む。
20mm砲弾を何発も受け流せる障壁魔法の使い手などそう居るものでは無い。1発がせいぜいだ。
予想通り障壁はひび割れ、〔ムスタング〕の尾翼が四散する。難敵は破片をまき散らしながら高度を下げてゆく。
恐らく操っていたのはそれなりの魔法使い。経験を積めば厄介な敵になるかもしれない。
……生きていればだが。
もし菅野なら肉薄した上で必殺の一撃を見舞い、後顧の憂いを断っただろう。
隼人は彼ほど上手くない事を自覚している。撃墜数など稼がなくても、敵を無力化できればいい。
ベテランでありながら、不確定撃墜や共同撃墜のカウントばかりが増えてゆく。特に問題ではないが。
天才を上辺で模倣しても意味がない。凡人には凡人の戦い方がある。師がそう教えてくれたのだ。
『南部、見事な囮役だったぞ』
囮をこなした事を言っているのだろう。無線機は菅野のぶっきらぼうな一言だけ受診して、すぐに沈黙する。
相変わらずの豪傑ぶりである。
爆撃機を見やると、追いついてきた友軍の〔モスキート〕双発戦闘機が獲物にたかる蜂のように群がっていた。双発、つまりエンジンをふたつ積んだ重量級の戦闘機だ。
恐ろしく頑丈な重爆撃機も、機首に集中配置された機関砲の釣瓶撃ちを受けて数を減らしてゆく。
重装甲の四発爆撃機はそうそう落ちるものではないが、護衛を失った状況でレーダー網に突っ込めば全滅しかねない。追いまくられて撤退を決め込んだ。
『分隊、集合せよ』
分隊長の命令で、散らばっていた戦闘機たちは再び編隊を組んでゆく。
一糸乱れぬ熟練者たちの連携は、さながら水鳥の群れである。
『損傷機は無いな? 帰ったら完勝祝いにトウモロコシ酒を奢ってやる』
流石に機上で歓声を上げるわけにはいかなかったが、皆はしゃぎたい気持ちを抑えているのが分かる。あれだけ手を焼いた〔ムスタング〕が、”赤子の手を捻じるがごとく”蹴散らされたのだから。
機首を基地に傾けた時、菅野機がガタン! と不吉な唸り声を上げた。エンジンの誤作動のようだ。
無理な機動を繰り返したせいで、エンジンが音を上げたらしい。
〔疾風〕・〔紫電改〕両機に搭載されている〔誉〕エンジンはまだまだ実戦での習熟が足りない。それを行うため、国や組織を越えた枠組みで、彼ら「独立試験飛行隊」がカーラム戦線に投入されたわけだが。
『ふん、こういう時は、こうだ!』
無線越しにガンッ、ガンッと言う打撃音が聞こえてくる。どうやらコックピット内から機体を殴りつけているらしい。まったくもって無駄な行動の筈が、エンジンはたちまちのうちに調子を取り戻した。
『俺の闘志が通じたようだな』
ガハハ、と豪快に笑う上官に、ありえないと頭を振る。
『駄目ですよ大尉。今直ってもまた何かあったら取り返しがつきません』
『……分かったよ』
菅野は拗ねた子供のように答える。
いや、実際子供のように人懐っこい上官なのだ。
『南部、俺に変わりに編隊を先導しろ』
『了解です!』
隼人は元気よく返答し、編隊の先頭に機体を持ってゆく。
普段は色々と世話を焼いてくれる上官も、こういうところは男の子である。
降臨暦944年。ライズ世界は後に箱舟戦争と呼ばれる世界大戦の真っ只中。
その片隅で、始まりの日が訪れようとしていた。
生き残れた理由はいつもと変わらない。私が人に恵まれたから。ただそれだけである”
南部隼人の手記より
Starring:南部隼人
〝疾風迅雷〟――稲光を纏った突風は、かまいたちのように襲撃者を切り裂いた。
8本の矢は神速をもって遥か下方に降り注ぐ。
爆撃機を守ろうと進路上に割って入るのは、24機のP-51〔ムスタング〕戦闘機。爆撃機の外周ではなく上空で待機する位置取りはセオリー通り。
が、遅過ぎる。囮に対する警戒もおざなりだ。
一見頭を押さえられたように見えるが、こちらはわざとやっているのだ。
無理もないかも知れない。
彼らは高性能の二段式過給機を持つ愛機が、こちらよりも高高度を得意として当然と考えている筈だ。
こちらが更に高性能なハイブリット式過給機を備えているなど想像もしていまい。
双頭の竜を鋼翼に描いた戦鳥たちは、飛び込んできた〔ムスタング〕を軽くやり過ごし、そのままドッグファイトを開始する。
プロペラブレードが大気を切り裂き、ジュラルミンの躰を前へ前へと送り出す。
双方はもつれあうように乱戦となった。
格闘戦は数の優位を活かしにくく、技量差も出やすい。〔ムスタング〕の武器である高速性能より、適切な連携と機体の俊敏さが物を言う。
彼らが駆る鋼翼の名は〔疾風〕および〔紫電改〕。一撃離脱、格闘戦の双方をこなせる万能の最新鋭戦闘機だ。
前世のコミックなら、器用貧乏な万能型は一点突破型に敗れたろう。
だが器用貧乏と言う事は柔軟性に富み、相手の弱点を突きやすいと言う事だ。
〔ムスタング〕はライズ世界最速クラスを誇り、格闘戦もそこそここなす戦闘機ではある。それでも日本戦闘機との旋回戦は分が悪い。
急降下して逃げれば反撃の目はある。それは護衛対象の爆撃機を見捨てる事を意味するが。
逃げるか? 戦うか? コンマ1秒を争う空戦で迷いは傷口を広げる。
格下か少数の敵ばかりを相手にしていた彼らには、瞬時に判断するだけの修羅場は踏んでいない。
『早瀬少尉、右後方に注意しろ。アレクセイ軍曹、僚機と離れ過ぎだ』
特定の敵に仕掛けず、敵中を駆け回りながら指示を出してゆく〔疾風〕があった。
南部隼人中尉。
分隊のナンバー2で、潜った実戦は部隊でもトップクラスだろう。
そんな彼だが、自分が星を挙げる事は二の次である。後続の双発戦闘機が爆撃機を排除するまで敵を拘束する。それを達成すれば勝ちなのだ。
それに、護衛機は十分に引きつけた。あとは本命の部隊が爆撃機を蹴散らしてくれる。
何しろ、率いているのは彼なのだから。
〔ムスタング〕が離れて護衛機が薄くなった爆撃機が、突然炎を吐き出した。
隼人が指揮を執るのは囮。本命はあの飛行機乗りだ。
逆落としに戦場を走り抜けていったのは、黄色いラインがペイントされた〔紫電改〕。
他の機体と異なり、縦長の新型プロペラと視界の良いバブルキャノピーを取り付けた専用機だ。
そのパイロットこそ、我が分隊のリーダー菅野直大尉。
隼人が前世で憧れ、自分を重ねた伝説のエースである。
続く2番機も攻撃成功。撃墜には至らないが、爆撃機はゆっくりと速度を落としてゆく。
3番機、4番機の攻撃は命中しなかったが、予想外の攻撃に編隊は乱れる。
日本製戦闘機は高高度性能が貧弱。それがこの異世界ライズにおいても常識だった。
飛び交う新鋭機たちは違う。ターボチャージャーの威力は、軽量な機体に駿馬のごとき心臓を与えた。
鈍重な〔B-17〕爆撃機を頭上から攻撃するなど、容易い事だ。
自分の戦いは彼と違って華々しいとは言えない。だがそれでいい。
フォローに徹することで戦死者を減らす。隼人と〔疾風〕はそのためにいる。
華々しい戦いは菅野のような天才に任せればいい。
何機かの〔ムスタング〕が反転し、爆撃機を救援に向かう。
だが、高度を失っていない敵を見逃したのは失点だった。隼人は格闘戦に参加せず、指揮に徹しつつこの機をうかがっていたのだ。
スロットルを押し込んでエンジンを回し、緊急出力を作動させ強制冷却を行う。オーバーヒートを無視できるフル回転で、〔誉〕エンジンは最大スペックを発揮する。
緊急出力はエンジンに冷却剤やガスを注入して強制的なパワーアップを行うシステムだが、重いタンクを追加装備しなければならない。僅か10分のブーストを行うために基本性能が落ちるのだ。
本末転倒の装置だとも隼人は思うが、載せる以上は使わせてもらう。
背中を見せた戦闘機は餌食以外の何物でもない。
編隊は左右に分かれてブレイクするが、もう遅い。
先頭を行く隊長機に狙いを定め、こちらも新型のジャイロ式照準器を覗き込む。
隊長の責任感だろう。この期に及んで急降下ではなく旋回を選んだのは致命傷だった。
敵機の進路上に、発射ボタンを押し込む。
ドドッ! ドドドッ! と言う轟音と共に両翼の機関砲から曳光弾が前方に伸びて行き――。
命中した1発の砲弾は、敵機の周囲に突然展開した光の壁によって逸らされ、明後日の方向へと流れていった。
(障壁魔法か! だが!)
隼人は体勢を維持したまま、もう一度トリガーを押し込む。
20mm砲弾を何発も受け流せる障壁魔法の使い手などそう居るものでは無い。1発がせいぜいだ。
予想通り障壁はひび割れ、〔ムスタング〕の尾翼が四散する。難敵は破片をまき散らしながら高度を下げてゆく。
恐らく操っていたのはそれなりの魔法使い。経験を積めば厄介な敵になるかもしれない。
……生きていればだが。
もし菅野なら肉薄した上で必殺の一撃を見舞い、後顧の憂いを断っただろう。
隼人は彼ほど上手くない事を自覚している。撃墜数など稼がなくても、敵を無力化できればいい。
ベテランでありながら、不確定撃墜や共同撃墜のカウントばかりが増えてゆく。特に問題ではないが。
天才を上辺で模倣しても意味がない。凡人には凡人の戦い方がある。師がそう教えてくれたのだ。
『南部、見事な囮役だったぞ』
囮をこなした事を言っているのだろう。無線機は菅野のぶっきらぼうな一言だけ受診して、すぐに沈黙する。
相変わらずの豪傑ぶりである。
爆撃機を見やると、追いついてきた友軍の〔モスキート〕双発戦闘機が獲物にたかる蜂のように群がっていた。双発、つまりエンジンをふたつ積んだ重量級の戦闘機だ。
恐ろしく頑丈な重爆撃機も、機首に集中配置された機関砲の釣瓶撃ちを受けて数を減らしてゆく。
重装甲の四発爆撃機はそうそう落ちるものではないが、護衛を失った状況でレーダー網に突っ込めば全滅しかねない。追いまくられて撤退を決め込んだ。
『分隊、集合せよ』
分隊長の命令で、散らばっていた戦闘機たちは再び編隊を組んでゆく。
一糸乱れぬ熟練者たちの連携は、さながら水鳥の群れである。
『損傷機は無いな? 帰ったら完勝祝いにトウモロコシ酒を奢ってやる』
流石に機上で歓声を上げるわけにはいかなかったが、皆はしゃぎたい気持ちを抑えているのが分かる。あれだけ手を焼いた〔ムスタング〕が、”赤子の手を捻じるがごとく”蹴散らされたのだから。
機首を基地に傾けた時、菅野機がガタン! と不吉な唸り声を上げた。エンジンの誤作動のようだ。
無理な機動を繰り返したせいで、エンジンが音を上げたらしい。
〔疾風〕・〔紫電改〕両機に搭載されている〔誉〕エンジンはまだまだ実戦での習熟が足りない。それを行うため、国や組織を越えた枠組みで、彼ら「独立試験飛行隊」がカーラム戦線に投入されたわけだが。
『ふん、こういう時は、こうだ!』
無線越しにガンッ、ガンッと言う打撃音が聞こえてくる。どうやらコックピット内から機体を殴りつけているらしい。まったくもって無駄な行動の筈が、エンジンはたちまちのうちに調子を取り戻した。
『俺の闘志が通じたようだな』
ガハハ、と豪快に笑う上官に、ありえないと頭を振る。
『駄目ですよ大尉。今直ってもまた何かあったら取り返しがつきません』
『……分かったよ』
菅野は拗ねた子供のように答える。
いや、実際子供のように人懐っこい上官なのだ。
『南部、俺に変わりに編隊を先導しろ』
『了解です!』
隼人は元気よく返答し、編隊の先頭に機体を持ってゆく。
普段は色々と世話を焼いてくれる上官も、こういうところは男の子である。
降臨暦944年。ライズ世界は後に箱舟戦争と呼ばれる世界大戦の真っ只中。
その片隅で、始まりの日が訪れようとしていた。
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本作の設定などはwebサイトで公開しております。ライズ世界の歴史やテクノロジーについても触れているので、興味を持っていただけたら、是非遊びに来てください(`・ω・´)b王立銃士隊https://jyushitai.com/
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