知らないうちに異世界に来て、死にかけて、呪いをくらい、記憶も失ったけど、元気に地球まで帰ろうと思います。

みにゃ

文字の大きさ
上 下
8 / 55
第一章 出会いと修行と旅立ち

#8 尾行と森とオークキング

しおりを挟む
朝、木の上で起きたら何となく違和感を感じた。
念のため索敵をすると人間サイズの反応がある。
あの違和感が気配なのかな?
この感じなのか?
索敵の感触では反応は1人だ。
森に入っても付いてくる。
一応魔物は狩りながら進むが、どんな状況でも一定以上は近づいて来ない。

尾行か?

ギルドかな?

そういえばギルドのオッサン何か変だったからな。
でも、まずいな。
このまま奥まで付いて来たらやばくないかな?

一度街に戻るか?

・・・・めんどくさいな、敵意はなさそうだし話してみよう。

「すいませんが出てきて下さい、話をしませんか?」

応答無し、まぁ尾行っぽいしな。
こっちから会いに行こう。
ちょっと本気出そう。

「用件は何ですか?」

瞬時に後ろに回り込み話しかける。
あっ、身構えた。
フードを目深まで被ってるので顔は見えない。
身体の線を見ると女性かな?

・・・・つーかまだ黙るのかよ!

もういいや、こっちの用件だけ伝えよう。

「僕はこのまま森の奥に行きます、これ以上は付いて来ない方が良いですよ」

それだけ言って、俺は身体強化魔法(アイア○マン)を本気で使い森の奥へ走り出した。

・・・・・そして10分後、吐いた(汗)

身体強化魔法(アイア○マン)はヤバい。
生身でジェットコースターになったみたいだ。
慣れるために休み休み使って行こう。
あと尾行は余裕でまいた。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

帰る時は遠回りをして、森の魔物を狩って行く。
今日で12日目、アイア○マンにもかなり慣れてきた。
そしてオークとゴブリンは特に重点的に狩る。
最初に森に入った時は酷かったからな(汗)

オークとゴブリン、やつらは基本裸だ。
そして興奮してるのか、下半身の一部をおっ立てながら突っ込んで来る。
つーか雄と雌の区別ぐらい本能で解れよ!!
最初は余りのキモさに、叫びながらひたすら斬った!
それでも、うじゃうじゃ湧いてくる。
斬って、斬って、殴って、斬って、全滅するまで向かって来やがった!
しかもこっそり忍び寄るやつまでいやがる!
そして俺はやつらは見付け次第殲滅すると誓った!

そんなこんなでやつらの集落を15程、今まで潰して来た。

今も潰していたのだか、何か変なやつがいる。
鎧を着て、大きめの大剣を構えている。
体長は3mくらいのオークだ。

「オマエツヨイ、オレガハラマセルノニ、フサワシイ」

この豚喋りよった!

つーか孕ませるってなんだよ!

「ふざけんな、何が孕ませるだ、俺は男だ!」
「ソノスガタデカ?」
「事情があんだよ!なんだよ、見た目で判断してんのかよ!」
「ダイジョウブ、オトコデモ、ハラマセル」
「話が通じないっ!!」

今までの魔物とは格段に嫌な予感がするので(喋るしな)俺が反応出来る限界まで身体強化魔法(アイア○マン)を使う。

まずは手始めにぶん殴る。

『ゴンッ』

腹に当てたが感触がおかしい?
その隙にオーク?が大剣を横凪ぎに一閃する。

『ズバッ』
「いてぇ」

避けきれず胸元を浅く斬られた。
つーか剣に魔力纏わせてやがる!
服に血がにじむ、久々にヤバい相手だ。
分厚い脂肪と皮膚で拳打は効果が薄いな。
じゃあ次は小太刀だ。

『ズバッ』

『シュゥゥゥ』

「治りやがった!」
「コチラカライクゾ」

『ガンッ』
『ガギン』

オーク?の力は俺以上だった。
刀で受けてもそのまま吹き飛ばされる。
素早さは俺の方が上なのでヒットアンドアウェイで斬っていく。
一度首を切り落とそうとしたが骨に阻まれて、即座に治ってしまった。
他の武器を探すと、鍛冶の為に作った大槌があったので試す。

『グシャッ』
「グウウウ」

ちょうど足の爪先の辺りに当たって潰した感触があった。
この感触はちょっと気持ち悪いな。

そのあともオーク?の攻撃を掻い潜りながら何度か大槌で潰していく。
潰した傷は治りが遅いらしく、少しずつ希望が見えてきた。
そんなこんなで死闘が始まってから30分以上経ち、やっとオーク?の回復が間に合わなくなってきた。

因みにオーク?の状態は何となく察してくれ。
簡単に説明すると四肢が動かずに今は跪いてる。

こっちも服は血まみれで、コートや上着、タイツの一部は修復出来ないほど壊れたし、俺の左腕も二の腕から切り飛ばされた。
つーか今も痛い。

「ツヨキモノヨ、オマエヲ、ハラマセタカッタ」
「まだ言うのかよ!まぁお前も強かったよ、じゃあな」

『グシャッ』

そして止めを指し、今回は死体をしまいこんだ。
正直ザウスさんとの訓練が無ければヤバかった。
鎧つきのオークは何度か倒したが、こいつは別格に強かったので、何だったのか帰って聞こうと思ったんだ。

「さて、これはどうしよう(汗)」

切り飛ばされた左腕を見つめる。
いくら自然回復力が高くてもこれは治らんよな(汗)
つーか痛みが大したことないのが怖い。
多分【完全耐性】が仕事してるんだと思う。

・・・・そういえばポーション貰ったよな。
特級なら軽い部位欠損は治るはずだし試すか。

左腕の傷口に特級ポーションをかけ、切り飛ばされた腕を押し付ける。
両方の傷口から光が漏れだして傷口が見えなくなる。
1分ほど経って光が収まると左腕はくっついていた。
傷跡は少し残っているが指も肘も手首も問題なく動く。

「スゲーな特級ポーション、こんなの地球では手術しても五分五分だろ」

つーか喋る魔物っているんだな。
スゲー疲れたし1日早いけどもう屋敷に帰ろう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ちょっと説明

屋敷はちょっとした丘の上にある。
そして丘の下にはダンジョンの入り口。
さらに丘を取り囲むように城壁?の様なものがある。
屋敷の裏はスゴい高い岩山。
なので森は半月状に広がっている。

以上説明終わり!

ーーーーーーーーーーーーーーーー

屋敷に着くと、テル達が出迎えてくれた、あれ?何か慌ててる。

「タッチャン無事?怪我はないの?血まみれじゃない!」

「あ~大丈夫だよ、かなり疲れてるけど、怪我はポーションでもう治ったよ」
「良かった~オークキングと出会って良く無事にすんだね」
「オークキング?あの喋るオークか?」
「そうだよ、あんなの相手に良く無事だったよ」

何で知ってる?
あの通信魔道具か?

「あの通信魔道具で見てたのか?」
「そうだよ、途中で壊れてひやひやしてたんだよ」

あ~確か最初に一撃もらった時に壊れたんだ。
つーか壊れたことに気付かなかった。

「大丈夫だよ、かなり時間かかったけどな、そうだジルさん、こいつの素材で使えるのありますか?」

そう言ってポーチからオークキングを出す。

「・・・・・・倒したのか?どうやって?」
「いやぁ、大槌あって良かったですよ、それ以外はあんまり効かないんで」
「コイツは使えない素材はないぞ、どれもなかなかの素材じゃ」
「じゃあ魔石以外はジルさん使って下さい」
「なんじゃと!いらんのか!ワシでもあまり見たことない素材じゃぞ!」
「いやぁ、オーク素材は使いたく無いんですよ、それにこいつと喋っちゃったんで、なおさらね」
「・・・・・そうか、ありがたく使わせてもらおう」
「あと明日からちょっと作りたい魔道具あるんで、また教えて下さいね」
「任せておくのじゃ」
「タッチャン、もう危ないことはやめてよね」
「もちろん、つーか自分からなんてやらないよ、オークとゴブリン以外」
「多分今回のオークキングで、オーク達は落ち着くと思うよ」
「そっか、じゃあ後はゴブリンか、ゴブリンもキングいるの?」
「いるけどそう簡単にキングに進化なんてしないよ」
「進化?じゃあオークキングも最初は普通のオークだったの?」
「そうだよ、生き物はみんなレベルが上がると強くなって、限界まで行くと進化出来るの、でも普通はそこまでいかないよ」
「レベル?生き物全部?進化?」
「私は元々エルフだったんだけど、進化してハイエルフになったの」

「待って!色々わかんないこと多い、・・・・ちょっと整理しよう」

「な~に?」
「魔物を倒すとレベル?が上がるの?」
「うん、人は魔物じゃないとダメだよ、魔物は自分の種族以外なら何でもいいの」
「限界まで行くと進化するの?」
「うん、そうだよ、どんな生き物でもそうだよ」
「そんな現象俺は知らない!地球でレベルなんて無いよ、小説やゲームの中だけだよ」
「そうなの?まぁそんな感じだよ」

やべぇ、本格的にファンタジーだ。
じゃあレベルの確認とかどうすんだ?
ステータスとかあんのか?
ヤバいな確認することが多い。
買った本も読まなきゃ。

・・・・・まぁいいや、時間はあるし後で確認しよう。

「テル、今日の夜、色々教えてくれ」
「えっ、・・・うん、いいよ」

何で赤くなるんだよ!

・・・・もういいや、今日は突っ込み疲れた。
血まみれだからお風呂入りたい。

「ミカさん、お風呂って入れますか?」
「はい、すぐに入れますよ、お嬢様とですか?」
「ちげーよ!お前ら何なんだよ、血まみれだからだよ!」

そんなこんなでお風呂に入った。

帰って来てからの方が疲れたかも。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。

真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆ 【あらすじ】 どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。 神様は言った。 「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」 現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。 神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。 それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。 あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。 そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。 そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。 ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。 この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。 さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。 そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。 チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。 しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。 もちろん、攻略スキルを使って。 もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。 下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。 これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。 【他サイトでの掲載状況】 本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。

異世界に召喚されたら職業がストレンジャー(異邦”神”)だった件【改訂版】

ぽて
ファンタジー
 異世界にクラスごと召喚された龍司だったが、職業はただの『旅人』?  案の定、異世界の王族貴族たちに疎まれて冷遇されていたのだが、本当の職業は神様!? でも一般人より弱いぞ、どゆこと?  そんな折に暗殺されかけた挙句、どさくさに紛れてダンジョンマスターのシータにプロポーズされる。彼女とともに国を出奔した龍司は、元の世界に戻る方法を探すための旅をはじめた。……草刈りに精を出しながら。 「小説家になろう」と「ノベルバ」にも改定前版を掲載中です。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。 自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。 28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。 いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して! この世界は無い物ばかり。 現代知識を使い生産チートを目指します。 ※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~

はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。 俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。 ある日の昼休み……高校で事は起こった。 俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。 しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。 ……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!

武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。 しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。 『ハズレスキルだ!』 同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。 そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

処理中です...