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知らないとは言わせません
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「エリーナ・ポートルート侯爵令嬢!!貴様との婚約を破棄する!!そして私は聖女リリアナ・ヴィンス男爵令嬢と婚約を結ぶ。」
学園の卒業パーティーで下品にも大声で宣言した王太子アランに先ほどまで婚約者であったエリーナは冷ややかな目を向けた。
「まぁ、ご冗談を。王命の婚約を殿下の一存で破棄できるわけがないでしょう?ついに狂ってしまわれたの?」
エリーナの言葉の周囲の貴族たちがアランとリリアナに嘲笑を向けた。
「狂ったのは貴様だろう!貴様は王太子の婚約者という立場に胡坐をかき王太子妃教育をまともに受けてこなかった!!あまつさえ私が懇意にしている聖女リリアナを虐め殺そうとした!こんな女など王妃に相応しくない!」
アランは怒鳴り声をあげるがエリーナは扇子をひらき、口元を隠す。周囲にいる何名かの貴族には、その口元が弧を描いていることに気づき恐ろしさに震えた。
「殿下ったらふざけてらっしゃるの?私と殿下の婚約は私が産まれた時に陛下より定められた婚約ですわ。当然知っておりますわよね?知らないとは言わせませんわ。それに、私はすでに王太子妃教育の全ての過程を終了しておりますの。終了しているのに続ける必要はございませんでしょう?」
エリーナはすっと真顔になった。
「先ほど殿下はおっしゃいましたわよね?私が懇意にしている聖女リリアナを虐めた、と。それでは教えてくださいます?私がいつ聖女リリアナを虐めましたの?」
「この学園でだ!!いつもいつもリリアナを虐め、泣かせていたというのに認めない気か!!」
その言葉にエリーナは笑みをこぼした。
「まぁ、寝言は寝てから言っていただきたいですけれど。そもそも私学園に通っておりませんわ。帝国の学院に通っておりますの。それに虐める理由もございませんわ。私は別に殿下のことを好いていたわけではございませんもの。それに殿下はそちらの聖女リリアナと懇意にしてらしたのでしょう?浮気をしたのは殿下ですの。浮気を正当化するのはやめてくださいませ。気持ち悪い・・・。」
ぼそりと最後にエリーナの口から出てきた言葉にアランは呆気にとられる。
「きも、気持ち悪いだと・・・。」
「だってそうでしょう?婚約者がいながら他の女と懇意になり体の関係を持つ方など遠慮したいですわ。」
「だ、だがリリアナは聖女だ!王太子である私が聖女と婚約することは国の繁栄にも繋がる!!」
アランの訴えに貴族たちは呆れかえる。
「殿下、それはリリアナが本当に聖女でしたらという前提条件が付きますわ。もし聖女でなかったらただの紛い物。処刑されて然るべきですわ。まぁ、婚約者のいる殿方と簡単に寝る方ですから聖女というよりは娼婦でしょうけれど。」
そう言ってエリーナはクスクスと笑った。その言葉にリリアナは泣き出した。
「ひ、酷いですぅ!私は本当にエリーナさんに虐められていたんですぅ。」
「まぁ、わざとらしい。ですから言っているでしょう?私は学園ではなく帝国の学院に通っておりましたの。あなたを見たのも初めてですわ。お兄様より殿下に汚い虫が付きまとっているというお話は聞いておりますけれど。そもそもリリアナが聖女だなんて面白い冗談ですこと。すでに聖女はおりますのに。ねぇ、皆さま変だと思いませんこと?」
エリーナが貴族たちに同意を求め、貴族たちはしきりにうなづいた。
「ど、どういうことだ!?すでに聖女は存在するだと?」
「ええ、逆にご存じなかったのですの?」
エリーナは嘲笑する。
「そもそも聖女とはアルメニア聖国の聖王により定められる神の加護を持つ稀有な存在ですわ。聖女は人々を癒すことができ、結界を張り邪悪な存在から護ることができますわ。極めつけはその容姿ですわ。聖女は必ず銀髪に水色の瞳で産まれてきますの。この色はこの世界をお造りになった創造主である天王ヴィアルーナ様と同じ色ですわ。つまり天王陛下のお子ということになりますわね。リリアナは茶髪ですわよね?聖女なはずがありません。聖女はすでに聖王陛下により15年前に決められておりますの。それが今の聖女、アメリア様ですわ。」
そう言ってエリーナは横に立っている女性に微笑んだ。
「ま、まさか・・・!!」
アランは青ざめた。女性の容姿は銀髪に水色の瞳。先ほどエリーナが語ったものと一致する。
「お初にお目にかかります、王太子殿下。今代の聖女を聖王陛下より拝命されておりますアメリア・リーベルグと申します。」
女性は丁寧に挨拶する。
「り、リーベルグ・・・。」
その名を聞きさらに青ざめるアランにエリーナは微笑んだ。
「さすがにリーベルグの名はご存じでしたの。リアの出身はアゼラ帝国の皇室ですが聖王陛下により聖女と認められ、また先代聖女様より聖女と認められたことにより、リアは天王陛下がいらっしゃる天界にご挨拶に向かいましたの。そこで正式に聖女と認定され聖女がもつ家名リーベルグを授けられましたわ。もうお分かりでしょう?」
「ああ、リリアナは聖女ではない・・・。」
呆然と言ったアランにリリアナは体面も何もかもかなぐり捨てて縋りついた。
「待ってください!私こそが本物の聖女です!私の癒しの力を見たじゃありませんか!」
その言葉にアメリアが反応した。
「申し訳ございませんが聖女の癒しの力と普通の癒しの力はまったく違います。普通の癒しの力では軽い怪我を治すことはできますが骨折や欠損部分を治癒することはできません。リリアナ様はそれができるとおっしゃるのですか?」
「そ、それは・・・。で、できるわけないでしょ!」
その言葉にアメリアはほっとしたように言った。
「そうですよね、良かったです。ここでできるとおっしゃられたらきっとリリアナ様は処刑されていたでしょう。聖女を騙ることは重罪ですがリリアナ様が本当に癒しの力を持っているのならばわけが違います。その力をどうか人々のために使ってはいただけませんか?」
アメリアが頼むがリリアナはすげなく断った。
「いやだ。私がどうして助けなくちゃいけないの?義務でもないのに意味わかんない。」
「そう、ですか・・・。」
悲しそうにアメリアが俯いた。
「安心してください聖女様。癒しの力を持つものは総じて聖国に所属します。もちろんこちらの男爵令嬢も聖国の所属となります。男爵令嬢、すでにご両親の許可はいただいています。ついでに性格も矯正しましょう。」
現われたのは聖王とこの国の国王だった。
「まぁ、ありがとうございます。聖王様。いつもお世話になってしまい申し訳ありません。」
「いえいえ、我々は聖女様を護ることが仕事ですから。」
そう言って聖王は騎士に命じ男爵令嬢を会場からほぼ強引に連れ出した。その様子をアラン呆然と見ていた。はっとして我に返ったアランはアメリアの前に膝をついた。
「聖女アメリア様、どうか私と結婚してください!!」
「いやです。私の親友であるエリーナに冤罪を着せ挙句の果てにリリアナ様を切り捨て私に求婚してくる殿方は死んでも嫌です。」
アメリアはふいっとそっぽを向いた。顔に絶望を滲ませたアランは咄嗟にエリーナに懇願した。
「エリーナ、すまなかった!!婚約破棄はなしということで・・・。」
「まぁ、ご冗談を。ご自分が言ったことを簡単に覆すだなんてそれでも王族ですの?私は喜んで婚約破棄を受け入れますわ。再婚約はあり得ませんわ。」
エリーナも同じくそっぽを向き、アランは崩れ落ちた。
「とんだバカ息子が本当に失礼をいたしました聖女様、エリーナ嬢。こいつは廃嫡し、北の鉱山で一生涯労働させます。王家から慰謝料として白金貨100枚分お支払いさせていただきます。」
国王が2人に申し出た。
「いえ、国王陛下。慰謝料は必要ありません。私に払うぐらいでしたら民のためにお使いください。」
アメリアの言葉に貴族たちが感動する。
「私も結構ですわ。婚約破棄できたことが一番の収穫ですわ。」
エリーナも同意する。
「そう、ですか。かしこまりました。」
国王は深々と頭を下げた。
エリーナとアメリアは互いの顔を見てしてやったりと笑った。
学園の卒業パーティーで下品にも大声で宣言した王太子アランに先ほどまで婚約者であったエリーナは冷ややかな目を向けた。
「まぁ、ご冗談を。王命の婚約を殿下の一存で破棄できるわけがないでしょう?ついに狂ってしまわれたの?」
エリーナの言葉の周囲の貴族たちがアランとリリアナに嘲笑を向けた。
「狂ったのは貴様だろう!貴様は王太子の婚約者という立場に胡坐をかき王太子妃教育をまともに受けてこなかった!!あまつさえ私が懇意にしている聖女リリアナを虐め殺そうとした!こんな女など王妃に相応しくない!」
アランは怒鳴り声をあげるがエリーナは扇子をひらき、口元を隠す。周囲にいる何名かの貴族には、その口元が弧を描いていることに気づき恐ろしさに震えた。
「殿下ったらふざけてらっしゃるの?私と殿下の婚約は私が産まれた時に陛下より定められた婚約ですわ。当然知っておりますわよね?知らないとは言わせませんわ。それに、私はすでに王太子妃教育の全ての過程を終了しておりますの。終了しているのに続ける必要はございませんでしょう?」
エリーナはすっと真顔になった。
「先ほど殿下はおっしゃいましたわよね?私が懇意にしている聖女リリアナを虐めた、と。それでは教えてくださいます?私がいつ聖女リリアナを虐めましたの?」
「この学園でだ!!いつもいつもリリアナを虐め、泣かせていたというのに認めない気か!!」
その言葉にエリーナは笑みをこぼした。
「まぁ、寝言は寝てから言っていただきたいですけれど。そもそも私学園に通っておりませんわ。帝国の学院に通っておりますの。それに虐める理由もございませんわ。私は別に殿下のことを好いていたわけではございませんもの。それに殿下はそちらの聖女リリアナと懇意にしてらしたのでしょう?浮気をしたのは殿下ですの。浮気を正当化するのはやめてくださいませ。気持ち悪い・・・。」
ぼそりと最後にエリーナの口から出てきた言葉にアランは呆気にとられる。
「きも、気持ち悪いだと・・・。」
「だってそうでしょう?婚約者がいながら他の女と懇意になり体の関係を持つ方など遠慮したいですわ。」
「だ、だがリリアナは聖女だ!王太子である私が聖女と婚約することは国の繁栄にも繋がる!!」
アランの訴えに貴族たちは呆れかえる。
「殿下、それはリリアナが本当に聖女でしたらという前提条件が付きますわ。もし聖女でなかったらただの紛い物。処刑されて然るべきですわ。まぁ、婚約者のいる殿方と簡単に寝る方ですから聖女というよりは娼婦でしょうけれど。」
そう言ってエリーナはクスクスと笑った。その言葉にリリアナは泣き出した。
「ひ、酷いですぅ!私は本当にエリーナさんに虐められていたんですぅ。」
「まぁ、わざとらしい。ですから言っているでしょう?私は学園ではなく帝国の学院に通っておりましたの。あなたを見たのも初めてですわ。お兄様より殿下に汚い虫が付きまとっているというお話は聞いておりますけれど。そもそもリリアナが聖女だなんて面白い冗談ですこと。すでに聖女はおりますのに。ねぇ、皆さま変だと思いませんこと?」
エリーナが貴族たちに同意を求め、貴族たちはしきりにうなづいた。
「ど、どういうことだ!?すでに聖女は存在するだと?」
「ええ、逆にご存じなかったのですの?」
エリーナは嘲笑する。
「そもそも聖女とはアルメニア聖国の聖王により定められる神の加護を持つ稀有な存在ですわ。聖女は人々を癒すことができ、結界を張り邪悪な存在から護ることができますわ。極めつけはその容姿ですわ。聖女は必ず銀髪に水色の瞳で産まれてきますの。この色はこの世界をお造りになった創造主である天王ヴィアルーナ様と同じ色ですわ。つまり天王陛下のお子ということになりますわね。リリアナは茶髪ですわよね?聖女なはずがありません。聖女はすでに聖王陛下により15年前に決められておりますの。それが今の聖女、アメリア様ですわ。」
そう言ってエリーナは横に立っている女性に微笑んだ。
「ま、まさか・・・!!」
アランは青ざめた。女性の容姿は銀髪に水色の瞳。先ほどエリーナが語ったものと一致する。
「お初にお目にかかります、王太子殿下。今代の聖女を聖王陛下より拝命されておりますアメリア・リーベルグと申します。」
女性は丁寧に挨拶する。
「り、リーベルグ・・・。」
その名を聞きさらに青ざめるアランにエリーナは微笑んだ。
「さすがにリーベルグの名はご存じでしたの。リアの出身はアゼラ帝国の皇室ですが聖王陛下により聖女と認められ、また先代聖女様より聖女と認められたことにより、リアは天王陛下がいらっしゃる天界にご挨拶に向かいましたの。そこで正式に聖女と認定され聖女がもつ家名リーベルグを授けられましたわ。もうお分かりでしょう?」
「ああ、リリアナは聖女ではない・・・。」
呆然と言ったアランにリリアナは体面も何もかもかなぐり捨てて縋りついた。
「待ってください!私こそが本物の聖女です!私の癒しの力を見たじゃありませんか!」
その言葉にアメリアが反応した。
「申し訳ございませんが聖女の癒しの力と普通の癒しの力はまったく違います。普通の癒しの力では軽い怪我を治すことはできますが骨折や欠損部分を治癒することはできません。リリアナ様はそれができるとおっしゃるのですか?」
「そ、それは・・・。で、できるわけないでしょ!」
その言葉にアメリアはほっとしたように言った。
「そうですよね、良かったです。ここでできるとおっしゃられたらきっとリリアナ様は処刑されていたでしょう。聖女を騙ることは重罪ですがリリアナ様が本当に癒しの力を持っているのならばわけが違います。その力をどうか人々のために使ってはいただけませんか?」
アメリアが頼むがリリアナはすげなく断った。
「いやだ。私がどうして助けなくちゃいけないの?義務でもないのに意味わかんない。」
「そう、ですか・・・。」
悲しそうにアメリアが俯いた。
「安心してください聖女様。癒しの力を持つものは総じて聖国に所属します。もちろんこちらの男爵令嬢も聖国の所属となります。男爵令嬢、すでにご両親の許可はいただいています。ついでに性格も矯正しましょう。」
現われたのは聖王とこの国の国王だった。
「まぁ、ありがとうございます。聖王様。いつもお世話になってしまい申し訳ありません。」
「いえいえ、我々は聖女様を護ることが仕事ですから。」
そう言って聖王は騎士に命じ男爵令嬢を会場からほぼ強引に連れ出した。その様子をアラン呆然と見ていた。はっとして我に返ったアランはアメリアの前に膝をついた。
「聖女アメリア様、どうか私と結婚してください!!」
「いやです。私の親友であるエリーナに冤罪を着せ挙句の果てにリリアナ様を切り捨て私に求婚してくる殿方は死んでも嫌です。」
アメリアはふいっとそっぽを向いた。顔に絶望を滲ませたアランは咄嗟にエリーナに懇願した。
「エリーナ、すまなかった!!婚約破棄はなしということで・・・。」
「まぁ、ご冗談を。ご自分が言ったことを簡単に覆すだなんてそれでも王族ですの?私は喜んで婚約破棄を受け入れますわ。再婚約はあり得ませんわ。」
エリーナも同じくそっぽを向き、アランは崩れ落ちた。
「とんだバカ息子が本当に失礼をいたしました聖女様、エリーナ嬢。こいつは廃嫡し、北の鉱山で一生涯労働させます。王家から慰謝料として白金貨100枚分お支払いさせていただきます。」
国王が2人に申し出た。
「いえ、国王陛下。慰謝料は必要ありません。私に払うぐらいでしたら民のためにお使いください。」
アメリアの言葉に貴族たちが感動する。
「私も結構ですわ。婚約破棄できたことが一番の収穫ですわ。」
エリーナも同意する。
「そう、ですか。かしこまりました。」
国王は深々と頭を下げた。
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