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1章
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その頃、リリンは誰もいない侍女部屋に1人でいた。
先ほど侍女長が来て、今から舞踏会をやるが侍女見習いの貴女はここでゆっくりしてなさい、と言われていたのだが、そのあと余計な一言が。
「ヨウム様は陛下のお気に入りです。貴女が一番ではないので態度には気をつけてください。」
と、リリンは決意したような表情で侍女の服を脱ぐと着てきたお気に入りの服に着替えた。
誰もいないことを確認すると、リリンは廊下に出た。同じ侍女が歩いて来ると柱の影に隠れてどうにか難を逃れた。
そのまま、城の玄関に行き、受付嬢に気づかれないようにしゃがんで出た。
しんとして、誰もいない中庭を抜けて裏口から出て、森のなかに入った。
「足場が悪いな。」
リリンは呟いた。
「リリン?リリン?何処にいるの?」
「ヤバい!もう気づかれた!」
リリン必死になって走り、木の根っこにつまづいて転んだ。
「キャー!」
コロコロと転がってそのまま、死ぬのではないかとリリンが身を強張らせたその時、モフモフしたなにかにあたり止まった。
「クゥン?」
「い、犬?」
今回はとても短くなってしまってすみません。
先ほど侍女長が来て、今から舞踏会をやるが侍女見習いの貴女はここでゆっくりしてなさい、と言われていたのだが、そのあと余計な一言が。
「ヨウム様は陛下のお気に入りです。貴女が一番ではないので態度には気をつけてください。」
と、リリンは決意したような表情で侍女の服を脱ぐと着てきたお気に入りの服に着替えた。
誰もいないことを確認すると、リリンは廊下に出た。同じ侍女が歩いて来ると柱の影に隠れてどうにか難を逃れた。
そのまま、城の玄関に行き、受付嬢に気づかれないようにしゃがんで出た。
しんとして、誰もいない中庭を抜けて裏口から出て、森のなかに入った。
「足場が悪いな。」
リリンは呟いた。
「リリン?リリン?何処にいるの?」
「ヤバい!もう気づかれた!」
リリン必死になって走り、木の根っこにつまづいて転んだ。
「キャー!」
コロコロと転がってそのまま、死ぬのではないかとリリンが身を強張らせたその時、モフモフしたなにかにあたり止まった。
「クゥン?」
「い、犬?」
今回はとても短くなってしまってすみません。
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