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1章
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「心配したんだからね!突然出ていっちゃうんだから!レオン殿も。気をつけてね。本当は、舞踏会中に出ていっちゃダメなんだからね!」
「ごめんなさい。」
「申し訳ございません。」
とにかくここは素直に謝っておかなければ後々苦労する。リリンとレオンは慌ててハルシルフィに謝った。
「もう!お義父様に怒られちゃうじゃない!」
ハルシルフィはプンスカ怒りながらも、表情は優しい。
「じゃあみんな。大広間に戻ろう!」
みんなは人目を避けながら大広間に戻った。
「どうだった?お披露目会?」
「楽しかったです!」
ハルシルフィの友人達に罵倒されたことを忘れてリリンは目を輝かせて言った。
「そう、それはよかったわ。でも。もうちょっと話していたいけどもう遅いしこの話はまた後でにしましょう。あ!リリンはまだ部屋に案内してもらってないんだけっけ?」
「うん。」
「じゃあちょっと待ってね。」
ハルシルフィはベルを鳴らした。
『リンリン』
澄んだ音色にリリンはうっとりとしたようななんとも言えない表情をした。
「失礼します。ハルシルフィ様。お呼びですか。」
「リリンの部屋まで案内してほしいの。」
「案内・・・ですか?」
「ええ。ごめんね。フレン、アイカ、ユウ、エリカ、ミウ、がひどいことを言ったあとだし、ちょっとあの人達にはまだ任せられないと思ったから。今日だけでいいから。明日からはリリンも自分で戻れると思うし。」
「・・・かしこまりました。リリン様こちらへ。」
ハルシルフィ専属侍女はリリンを連れてハルシルフィの部屋を出て行った。
ハルシルフィはリリン達が出て行ったのを確認すると、すぐに国王陛下と私的な用事の時に会う服に急いで着替えて部屋にある隠し扉を使って1階へと降りた。スキル、気配察知を使って近くに誰もいないことを確認すると、ハルシルフィは隠し扉を開け、すばやく出た。足音1つたてずに国王陛下の執務室に来た。衛兵に話をして国王陛下の了解をもらって扉を衛兵が開けた。
「失礼します。」
「ハルシルフィか。話は聞いておる。リリンの専属侍女を変えたいと。」
「はい。彼女らは初日からリリンをいじめました。彼女らは礼儀がなっておりませんので再度教育し直してからまたリリンの専属侍女についていただけるとありがたいと思いまして。」
「そうか。しかしその間は誰がリリンの世話をする?」
「わたくしの専属侍女におまかせください。ちゃんと許可は取っております。わたくしとリリンぐらい簡単にできるとおっしゃっておりましたよ?」
「そうか。それならよい。明日からはリリンの世話はそなたの専属侍女がやるということに同意する。」
「ありがとうございます。」
ハルシルフィは一礼するとすばやく出て行った。
部屋に戻り寝る準備を整えたハルシルフィはベルを鳴らした。
『リンリン』
足音が聞こえハルシルフィは顔を窓に向けた。そんなハルシルフィの瞳は悲しげな色を宿していた。
「ごめんなさい。」
「申し訳ございません。」
とにかくここは素直に謝っておかなければ後々苦労する。リリンとレオンは慌ててハルシルフィに謝った。
「もう!お義父様に怒られちゃうじゃない!」
ハルシルフィはプンスカ怒りながらも、表情は優しい。
「じゃあみんな。大広間に戻ろう!」
みんなは人目を避けながら大広間に戻った。
「どうだった?お披露目会?」
「楽しかったです!」
ハルシルフィの友人達に罵倒されたことを忘れてリリンは目を輝かせて言った。
「そう、それはよかったわ。でも。もうちょっと話していたいけどもう遅いしこの話はまた後でにしましょう。あ!リリンはまだ部屋に案内してもらってないんだけっけ?」
「うん。」
「じゃあちょっと待ってね。」
ハルシルフィはベルを鳴らした。
『リンリン』
澄んだ音色にリリンはうっとりとしたようななんとも言えない表情をした。
「失礼します。ハルシルフィ様。お呼びですか。」
「リリンの部屋まで案内してほしいの。」
「案内・・・ですか?」
「ええ。ごめんね。フレン、アイカ、ユウ、エリカ、ミウ、がひどいことを言ったあとだし、ちょっとあの人達にはまだ任せられないと思ったから。今日だけでいいから。明日からはリリンも自分で戻れると思うし。」
「・・・かしこまりました。リリン様こちらへ。」
ハルシルフィ専属侍女はリリンを連れてハルシルフィの部屋を出て行った。
ハルシルフィはリリン達が出て行ったのを確認すると、すぐに国王陛下と私的な用事の時に会う服に急いで着替えて部屋にある隠し扉を使って1階へと降りた。スキル、気配察知を使って近くに誰もいないことを確認すると、ハルシルフィは隠し扉を開け、すばやく出た。足音1つたてずに国王陛下の執務室に来た。衛兵に話をして国王陛下の了解をもらって扉を衛兵が開けた。
「失礼します。」
「ハルシルフィか。話は聞いておる。リリンの専属侍女を変えたいと。」
「はい。彼女らは初日からリリンをいじめました。彼女らは礼儀がなっておりませんので再度教育し直してからまたリリンの専属侍女についていただけるとありがたいと思いまして。」
「そうか。しかしその間は誰がリリンの世話をする?」
「わたくしの専属侍女におまかせください。ちゃんと許可は取っております。わたくしとリリンぐらい簡単にできるとおっしゃっておりましたよ?」
「そうか。それならよい。明日からはリリンの世話はそなたの専属侍女がやるということに同意する。」
「ありがとうございます。」
ハルシルフィは一礼するとすばやく出て行った。
部屋に戻り寝る準備を整えたハルシルフィはベルを鳴らした。
『リンリン』
足音が聞こえハルシルフィは顔を窓に向けた。そんなハルシルフィの瞳は悲しげな色を宿していた。
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