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番外編『夢天女の涙』──ジーク視点──
4.エマの婚約
しおりを挟む『はぁっ、はぁっ、はぁっ…』
「……」
夜。
魔王から借りた自室で、リーモンはルタの様子を観察していた。
(自分が拷問している捕虜のコンディションを調べるのは、拷問吏として当然の義務だからな。
陛下のお心遣いを無下になんぞしたら罰がくだる。)
右手でブツを扱きながら。
『っあぁっ!!!』
ルタが射精する。
(おおー、もう出たのか。若いっていいな。
俺なんかまだ完全に勃ってもいねえのに。)
『……んっ……』
ルタはうつ伏せになり、臀を晒す。
先程の拷問と衝動のおかげで、その中心は淫らに開いている。
『はっ…ぁ…』
ルタは乾いた指を入れ、自力で肉輪を収縮させながら抽送する。
『…っ!!!』
背を仰け反らせ、メスイキをする。
『ぜっ、ぜっ、ぜえっ…』
ルタはぐったりと床に身を預ける。
どうやらもう自慰をするつもりは無いようだ。
(…チッ。結局イケなかった。)
リーモンは映像に目を向ける。
『ふ、ぅ………………っ!!!』
ルタはぐずぐずと啜り泣き、壁を蹴飛ばす。
『くそっ!!くそっ!!
どいつもこいつも、何だってんだ!!!』
感情的に涙を流し、感情的に怒って当たり散らすその幼稚な振る舞いは、彼のやり場の無い素直な気持ちなのだろう。
『っく、ぅ…』
そしてまた泣き出す。
『助けてくれ…誰か…
親父…兄貴…
…………………………リーモン。』
映像を切る。
(こりゃ明日は拷問を休んだ方が良いな。)
魔王に何て言い訳すればいいか悩みながら、リーモンはベッドの上で思慮を巡らす。
(ルタ…俺にとっちゃだいぶ良い傾向になりつつあるな。
大きな依存先だった父親と兄から、俺に心が移りつつある。
元からふたりに追い詰められていたフシもあったからな。
……だがはしゃいでもいられねえ。
むしろここからが正念場なんだからな。)
リーモンはベッドから降り、窓を開けてバルコニーに出る。
外は大きな満月が浮き出ており、夜風が気持ちいい。
(こんなに静かでも、魔界は危うい状況なんだよな。)
リーモンは拳をグッと固める。
(…俺がなんとかしねえと。
魔界の命運は俺とルタにかかってるんだ。)
両頬をバチンと引っ叩く。
(…よし。明日はあの人の元に行こう。
俺の根性を引き上げて、力強く励ましてくれるのはあの人しかいない。)
リーモンは部屋に引き返すと、魔王のしもべを呼びつけて通信用の魔界道具を取り寄せる。
「あ、もしもし?リーモンです。
実は明日、折り入って頼みがあるのですが…」
通信が繋がったことに安堵し、リーモンは『ある男』に連絡を取った。
「……」
夜。
魔王から借りた自室で、リーモンはルタの様子を観察していた。
(自分が拷問している捕虜のコンディションを調べるのは、拷問吏として当然の義務だからな。
陛下のお心遣いを無下になんぞしたら罰がくだる。)
右手でブツを扱きながら。
『っあぁっ!!!』
ルタが射精する。
(おおー、もう出たのか。若いっていいな。
俺なんかまだ完全に勃ってもいねえのに。)
『……んっ……』
ルタはうつ伏せになり、臀を晒す。
先程の拷問と衝動のおかげで、その中心は淫らに開いている。
『はっ…ぁ…』
ルタは乾いた指を入れ、自力で肉輪を収縮させながら抽送する。
『…っ!!!』
背を仰け反らせ、メスイキをする。
『ぜっ、ぜっ、ぜえっ…』
ルタはぐったりと床に身を預ける。
どうやらもう自慰をするつもりは無いようだ。
(…チッ。結局イケなかった。)
リーモンは映像に目を向ける。
『ふ、ぅ………………っ!!!』
ルタはぐずぐずと啜り泣き、壁を蹴飛ばす。
『くそっ!!くそっ!!
どいつもこいつも、何だってんだ!!!』
感情的に涙を流し、感情的に怒って当たり散らすその幼稚な振る舞いは、彼のやり場の無い素直な気持ちなのだろう。
『っく、ぅ…』
そしてまた泣き出す。
『助けてくれ…誰か…
親父…兄貴…
…………………………リーモン。』
映像を切る。
(こりゃ明日は拷問を休んだ方が良いな。)
魔王に何て言い訳すればいいか悩みながら、リーモンはベッドの上で思慮を巡らす。
(ルタ…俺にとっちゃだいぶ良い傾向になりつつあるな。
大きな依存先だった父親と兄から、俺に心が移りつつある。
元からふたりに追い詰められていたフシもあったからな。
……だがはしゃいでもいられねえ。
むしろここからが正念場なんだからな。)
リーモンはベッドから降り、窓を開けてバルコニーに出る。
外は大きな満月が浮き出ており、夜風が気持ちいい。
(こんなに静かでも、魔界は危うい状況なんだよな。)
リーモンは拳をグッと固める。
(…俺がなんとかしねえと。
魔界の命運は俺とルタにかかってるんだ。)
両頬をバチンと引っ叩く。
(…よし。明日はあの人の元に行こう。
俺の根性を引き上げて、力強く励ましてくれるのはあの人しかいない。)
リーモンは部屋に引き返すと、魔王のしもべを呼びつけて通信用の魔界道具を取り寄せる。
「あ、もしもし?リーモンです。
実は明日、折り入って頼みがあるのですが…」
通信が繋がったことに安堵し、リーモンは『ある男』に連絡を取った。
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