【完結】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛を通り越してストーカーされてます!

一茅苑呼

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後日談『五番目の大地』

大地の、好きなようにして?

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「あー、ヤバイ」

そんな僕を知ってか知らずか、まいさんが僕の耳もとでつぶやいた。
次いで、とても甘い声が、卑猥ひわいな吐息で告げる。

「酒入ってるから、すごくあんたとヤリたいんだけど。ね、機嫌なおして、しよ?」

チュッと音を立てて首筋にキスされた僕は、手の甲で頬をぬぐって苦笑いした。
……適わないなぁ、まいさんには。

僕の心を独占して、わずらわしいほどにき乱しておきながら、なんでもないことのように、僕の心のほつれた部分を、つくろってしまうんだから。

やわらかな肢体を横に抱き上げて、僕はまいさんの誘いにふふっと笑って応じる。

「それって、朝まで寝かせないでって、意味?」

するとまいさんは、上目遣いに僕を見て、めずらしく僕の言葉に同調してくれた。

「大地の、好きなようにして?」

期待以上の、甘い声音と返答。
そのまま、先に寝ているお父さんを起こさないように、まいさんを僕の部屋まで運ぶ。

「んんっ……大、地……!」

強引に唇を奪うと、まいさんの飲んだお酒の味を間接的に知らされて。
そのアルコールの成分と、いつもより積極的に動いてくれるまいさんに、僕の体温が上がっていくのが解る。

触れる肌が熱くて、もどかしい思いで着ていたシャツを脱ぎ捨てる。

「は……、あ、……ッ」
「ごめん、痛かった……?」

やわく歯を立てたつもりが、ビクンと震えたまいさんの反応を窺えば、欲に濡れた瞳が僕を見上げてきた。

「ばか……やめないでよ」

その艶っぽい表情に誘われるように、まいさんの肌にふたたび唇を寄せ、指先を熱く火照ほてる下腹部へと伸ばす。

「少し……痛いくらい、のほうが、感じるっ……て、知って……じゃな、い?」

湿り気を帯びたショーツをいで、じかに触れたそこは難なく僕の指をのみこみ、いやらしくも可愛いらしい音を立てた。

「……なに、それ」

思わず噴きだしながらも既視感に似た思いを胸に留め、指先でまいさんを攻め続ける。

「だ、いちっ……」

僕の首にしがみつき、自らの快楽の波をこらえるように呼ぶ声とあえぐ吐息が、僕の耳を侵す。

ああ、本当に。何度聞いても飽きない、愉悦の瞬間。

「───まいさん……」

呼びかけて、つつまれる、至福の時。

僕に揺らされながら、僕の名前を声にならない声で呼ぶ、まいさんの『声』が、好きだ。

欲望に、忠実に。でも、愛しさあふれる表情で僕を見上げる、まいさんの『やらしい顔』も、好きだ。

「……もっと、見せて?」

耳もとでささやいて、僕も僕の欲望に忠実に、まいさんを一晩中、独りじめする───。



    ──後日談・おわり──

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